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フィギュアスケーターズの華麗ないちにち 3日目

1 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/12(月) 19:15:32 ID:H/A2XnV20
今日も今日とて繰り広げられるドタバタ劇。
今日は一体どうなることやら?

前スレ
フィギュアスケーターズの華麗ないちにち
http://hideyoshi.2ch.net/test/read.cgi/skate/1269584472/
前々スレ
ジョニ子の乙女ないちにち その1
http://hideyoshi.2ch.net/test/read.cgi/skate/1267015878/

2 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/12(月) 19:17:56 ID:H/A2XnV20
〜これまでのあらすじ〜
ある朝ランビエールが目覚めると彼は巨大なテントウムシに変身していた。
異変はランビエールのみに起きたのではない。
謎のウイルスのパンデミックにより,多くのフィギュアスケーター達が動物(一部除く)に変身してしまったのだ!
はたしてパンミックの真相は?そして彼らは元の姿に戻れるのか?

3 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/12(月) 20:31:37 ID:q3IZ41mK0
【由布院T温泉組】
培養液と似た成分の温泉へ。赤ぬこ宅急便で温泉を研究所へ配送。
その後阿蘇山火口へ奉納?された金パンツを呼び出しに行く予定。

ジョニ子(DIVA)・バトル(未感染)・ジュベ(007)・ライサ(黒電柱に間違われる死に神)
プル(プルシェン子←→解除)・ヤグ(腰蓑)・ユカ

【阿蘇組】
謎の老紳士に誘拐される。

小塚(9歳←→21歳)・ミライ(ハーマイオニー→解除)

【早稲田研究所組】
ランビ家に集合していた多くの観戦済みスケーターが収容されている。
スケ力の安定化により変身をコントロールできるようになる。

あっこ(カメレオン)・ジェナ(?)・テン君(コツメカワウソ)・ミハル(春日)
トラ(虎)・経営者(経営者)・ムロズさん(マネキン人形)・ユヅル(河童)
真央(トイプー)・美姫(クレオパトラ)・無良(ウリ坊)・大輔(白鳥)
サラ(猫)・アリッサ(アヒル)・アルパカ(カロリーナ)
ADSL(自由に変身できる)・べるるん(吸血鬼)・キーラ(婦警)・レピスト(未亡人)
Pちゃん(大型ヒトデ)・ロシェット(テリーマン)
織田(第六天魔王)・栗須(忍者)・キャシー(セクシーくノ一)

信夫・長久保コーチ・ゆかり・静香:未感染の方達

4 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/12(月) 20:32:53 ID:q3IZ41mK0
【ランビ家】
移動に時間がかかるためここで待機中。

ゲデ子(牝牛)・リンデ(リス)・ポンちゃん(アロハ)
チャッキー(妖精)・ヴォロノフ(狼)

【ランビ家に合流予定】
アルバン(蜂)・KVDP(骨)・ランビ(てんとう虫)

【村主アジト】
紳士の命令により小塚とミライを誘拐

村主(女教師モード)

【カナダ水族館】
アボ(豚):簡易培養液に浸漬中
メリル(お姫様?)&チャーリー(ツルツル頭?):アボを心配して来た2人
飼育員(クリプトン星人?):ウイルスとクリプトン星の秘密を語りアボを引き取る

【その他】
蛇と猫:専門業者が預かり中
モロゾフ(スネイプ先生):たぶんまだ自宅
布袋・ボロドゥリン(ギター):もしかして熊本?
ロロ(未感染):カナダの研究所
本田(未感染):まだ名古屋?
タラソワ(巨大ミンク)

5 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/12(月) 20:49:37 ID:ZxfBAzLNO
ゲデ子一行はとうとうランビ宅に到着した。
少々ちらかっているが休むには十分だ。
食料もそこそこある。
ポンちゃんがゲデ子の背に乗っていたヴォロ狼をベッドを寝かせた。
「これで後は迎えを待つだけや。」
クワドエルフチャッキー、リスデマンも旅の疲れを癒すためソファーに横になる。

(色々あったわ…最初一人だったのも今は五人。
プロポーズ、なんて事もあったっけ。そういえば彼はもう…)
長い旅の出来事を思い出すゲデ子。

骨ヒーローKVDP、そしてランビとアルバンの虫コンビ。
スイスのランビ宅にいるゲデ子達を迎えに行き、そして日本へ連れて帰る。
かなり体力を消耗するだろうし、途中敵に襲われるかもしれない。
だがそれを覚悟しての名乗りだ、後悔はない。
愛する妻にも挨拶した。
もちろん行く方法はKVDPの4-3-3。

(行くで!)(俺たちも一緒や!大丈夫!)
KDVPに虫たちの言ってる言葉は分からない。
だが何となく気持ちが伝わってくる。

「…いくぞ!」
KVDPは跳んだ。

6 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/12(月) 21:05:21 ID:j9Fo5EQF0
早稲田研究所。
朝食を運んで来てくれた高橋に、べるるんは後輩の現状を説明した。
「…つまり、その鼻ピーで安定した状態を保ってるってわけか…」
「一時的な処置だけどね。いずれはピアス抜きで、克服できないと」
「アドリアン、君が今使える能力は?」
ADSLはウ○ダーインゼリーの山に向き合い、せっせと腹の中に片付けていた。
しょうがないので、先輩が話した。
「…これまでだと、スキッツォイドマンの『ア゛ー』、ヒットマンの『皆殺しイーグル』、
 マタドールは…『受け流す』かな?剣持ってないから。ヘビは…忍び込むのに役に立つとか」
「フォンデュ食いてぇ…」ADSLがつぶやいた。

「…あ、そういえばさ、アドリアンもテンくんもよく眠るよね!プルシェンコさんも」
高橋は、ADSLを会話に引き入れようと、ぎこちなく話を振った。
ADSLは、ゼリーをちゅうちゅう吸いながら、つぶやいた。
「ピザでもいいや…」話聞けよアドリアン。ゼリーに集中している。
せっかく持って来てくれたのだから、完食するつもりらしい。まあ、いい奴だ。
高橋は、小塚と未来救出チームを組もうとして、人選を練っているようだ。
ADSLは、チームプレイが出来るのだろうか?

7 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/12(月) 21:08:45 ID:03rPBchWO
ケビンかっこい〜惚れる〜

8 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/12(月) 21:23:11 ID:pD4nLj+Y0
4-3-3で、KVDPたちはスイスの小さな村へ向かう。
中国、モンゴル、ロシア…いろいろな国の上空を通るのだが、
強風に巻き込まれそうだ、しかも黄砂が酷くて見晴らしが悪い、うっかり迷いそうだ。
必死でこらえてなんとかクワドを降りる。このあと3-3も残っているのに大丈夫か
増して帰りは牛を連れるのだ、負担は相当だろう。でも、チャッキーとぽんちゃんが
自爆しなければ大丈夫と思いたい。
虫たち、吹っ飛ばずに意地でしがみつくんだ!

9 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/12(月) 21:25:53 ID:fbgI2oQs0
温泉に浸かり、今までの疲れも洗い流された気分だ。

ヤグディンは右へ左へ泳ぎ始めた。
ライサはまだ温泉に慣れていないので
腰まで浸かったままでじっとしている。
最初は温泉に戸惑っていたジュベールだったが
じわーっとしみこむ感覚をいつのまにか心地よく感じていた。

ふと、横の黒い物体に目をやると黒い背中に所々赤いものが見える。
「?」
何の気なしにその赤いものにお湯をかける。
「うぎゃああああああああああ」
直後ライサが悲鳴と共に逃げだそうとした。
ジュベが見た謎の赤いものはリューキンがつけた傷であった。
黒くて傷とは一見、わかりにくかったのだ。
立ち上がり温泉から出ようとするライサ。しかし岩縁で滑ってしまい
強酸性のお湯の中に背中から華麗に飛び込む形になってしまった。
「お?エヴァン、飛び込みか。なかなかやるな」
事態を飲み込んでいないヤグディンは負けじと岩縁から飛び込み
再び泳ぎ始めた。
ライサは声にならない叫び声をあげながらお湯の中でもがき苦しんでいた。
とりあえずジュベールは見て見ぬふりをして
ヤグディンと一緒に泳ぎはじめた。

10 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/12(月) 21:32:27 ID:uOQJYpN/0
「ねぇジェーニャ」
「どうしたジェフ」

性別不明組+見張り番が入浴する家族風呂の中、
ジョニ子以外の人間たちがみんな目をやられていたが
理系男子のバトルはpH1.4のお湯で顔を洗うとどういう事になるか予想できていたので無事だった。

「僕が考えた事をちょっと話していい?
ジェーニャ、東京に来て検査2日目で人格まで完全に女の子になってたよね。
その前はそうじゃなかったと思うんだけど。
女の子の間は君自身の人格はどうしてたんだろう」

「女性の人格になっていた時の記憶は殆どないんだよ。
人格が変わる前、最後に覚えているのは、
僕にそっくりで冷たい目をした・・・どことなく邪悪な感じの女が・・・
エフゲーニヤじゃない、姿は似てるけどとにかく冷たい目をしていた。その女が僕を消したんだ」

「消されてる間、ジェーニャ自身は何をしていたの?」

「暗いところでうずくまっていて、時々動けるようになるんだ。
そこで眠っているエフゲーニヤの意識に会いに行って・・・おっさんって言われてショックだったよ。
エフゲーニヤは僕の一部だ。僕は子どもの頃から彼女を知ってる気がするんだ。
だけどその前に会った女はそうじゃない」

「その女が新型ウィルスでエフゲーニヤは旧型ウィルスなんじゃないかと思うんだ」

「!!!!」

11 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/12(月) 21:41:25 ID:2fFna0K9O
まとめ乙ですがリッポン(生首)とフェルナンデス(海賊)とクセニア(未感染)が抜けてるような
正直活躍してないので書く必要ないかもですが一応

12 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/12(月) 21:45:39 ID:uiZx4R6a0
まとめ乙!

T温泉はうち身とか切り傷に効くらしいね
よかったなライサ

13 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/12(月) 21:49:00 ID:j9Fo5EQF0
あーすいません、さっきsage忘れてました…
あとお礼も…
スレ立て&まとめ乙です!

14 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/12(月) 22:40:22 ID:njMp5pV+O
>>5

> プロポーズ、なんて事もあったっけ。そういえば彼はもう…


出荷されちゃったのね…。

15 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/12(月) 22:58:46 ID:Oq24uatXO
>>1
スレ立て乙
>>2
まとめ乙

16 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/12(月) 23:14:18 ID:5D7yDxagO
一方、ヒトPちゃん。
彼は新スレのまとめにまで忘れられているのも知らず、腰ふりに励んでいた。
(せっぼせっぼ♪……こんな感じかな?あぁ、早く来ないかなぁ、ユズル。)
ヒトPは自分が華麗にせっぼを滑る姿を想像してニヤニヤした。
口がないのでわかりにくいが。
(プルシェンコだって、僕のせっぼを見たら、ますます恐れおののくにちがいない。ふふふ)

しかし、彼は気付いていなかった。
インナーマッスルを鍛えまくったがために益々気色悪いヒトデになりつつあることを……!

(ユズル来ないなぁ?)
そして、生理的にアレなヒトPを見たユズルは、一時的にヒトPの記憶をデリートしてしまったことも。

(せっぼせっぼせっぼ…♪)

静かな部屋に、水面の揺れる小さな物音だけが響いていた。

頑張れPちゃん、負けるなPちゃん、誰かが君を思い出してくれるまで…www

17 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/12(月) 23:16:56 ID:5D7yDxagO
>>>1オツです、まとめもありがとうです

18 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/12(月) 23:17:39 ID:ZQwLGPno0
ヒトPは愛されすぎなわりに扱いが酷いw

19 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/12(月) 23:23:19 ID:Oq24uatXO
小塚は煮詰まったので、とりあえず廊下に出て少しホテルを散歩しようと思いたった。

何も持たずに連れて来られてしまった為、携帯で皆と連絡を取る事も出来ない。別々に案内された為に未来の部屋も分からない。小塚の部屋の電話は、老紳士により取り外されていた。

と、ビールの自動販売機の前にいる客の帽子が小塚の目に止まった。

「…布袋さん?」
「え?おー、小塚君じゃないか!今暇なら俺の部屋来ない?ちょうど今から一人で飲もうと思ってたんだよ〜!」
「えっ、いいんですかあ(さっきのギターは幻聴じゃなかったんだ)」

部屋について行くと、最上階のスィートルームには見覚えのあるギターもあった。

20 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/12(月) 23:35:07 ID:C/XAHSyv0
ぼろでゅりーん活躍のチャンスか!

21 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/13(火) 00:02:04 ID:d24BeQnfO
小塚はビールの勢いを借りて一気に布袋に打ち明けた。何故ここにいるのか、そしてこれから起こるであろう出来事、布袋との競演の夢。

布袋はほろ酔い気分でギターを手に取った。酔うとギターを弾きたくなる。勢いよくギターコンチェルトのイントロを弾き始めた。

ボロデュリ〜ン♪

小塚は、はっとした。
なぜ今まで気づかなかったんだろう。このギターはウィルスにやられたボロドゥリンではないか?

「…君、もしかしてボロドゥリン?」

ボロデュリ〜ンインインイン…

ギターと一体化した布袋は、眉間に皺を寄せ、口は◇の形になっていた。

22 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/13(火) 00:03:40 ID:dfjg8uUk0

「ヒトデのPちゃん♪入っていい?昼食よ」

と。


ヒトPの部屋に入った美姫は腰を抜かした。

ヒトデの身体から沢山の人間の腕が生え、それぞれがワラワラと蠢いている…。
まさかヒトPが懸命にSex Bombを練習するあまりに、しかも北欧美女二人が培養液の分量を
微妙に間違えてそうなってしまったことなんか、知る由もない。

「いゃ〜〜ぁ!!ば、化け物!これでも食らえっ!」
瞬時にクレオパトラ(若干ラムちゃん)になった美姫は、凄まじい電撃をヒトPに放った!!


化け物と化したPチャンは一瞬で黒こげになった……水槽で。






なんだなんだ? 騒ぎを聞きつけた大輔、べるるん、ADSL、ユヅル、真央が駆けつけた。

美姫「な、な、なによあれ…ヒトPじゃないじゃない!」
真央「そんなことないよ?ここの水槽はヒトデになっちゃったPチャンを入れたし」
大輔「ユヅル、君がさっき世話した時は普通だったのかい?」
ユヅル「…ええと、あの…僕がせっぼんを踊ったら人間に戻れたから、それをヒトデのPチャンさんに教えたんです…」

「Sex Bomb…?プルシェンコさんのかい?」
大輔は、プルの振り付けを思い出しながら最初は軽く滑るように踊りだしたが、段々ノリノリになってきた。

流石にエフゲニーのようなエロスは出ていないが、
ヒップホップテイストなステップも加わってとてもイカしている。

真央「うわ〜大ちゃん上手い上手い!次のEXにしたら?」
べるるん「おっ、アドリアンもかよ(笑)いいね〜」

拘束服姿に変身したADSLも腕をうねうねさせて踊る。暗黒舞踏チックでそれもまた面白い踊りだ。

暢気に手を叩く。拍子をとる。身体を動かす。
次第に皆ノってくる。
しまいにはその場にいる全員でSex Bombを踊っていた…


とその時。突然ヒトPは人間のPチャンに戻った。 黒こげだったが。

23 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/13(火) 00:12:38 ID:uifjeJR1O
せっぼが降霊術になっとるwww

24 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/13(火) 00:19:48 ID:d24BeQnfO
布袋は手に違和感を感じた。と、ボロドゥリンは人に戻っていた。

ボロ「やった!やっとしゃべれる!」
小塚「おめでとう!」
布袋「びっくりしたなあ、もう」

その頃老紳士は、熊本市内のホテルのロビーで、村主から携帯に送られた早稲田研究所水槽部屋でのせっぼん大会の映像を観ていた。

25 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/13(火) 00:27:46 ID:ALW4P0p7O
実はクリプトン星出身であったカナダ水族館若手飼育員。
彼はいろんな水棲生物の世話をしてきたが豚さんの世話は初めてである。
しかも詳しくはウイルスにより豚になったフィギュアスケーターだ。
大人しいもののだんまりな豚さんに飼育員は四苦八苦していた。

ヒトPちゃんは逃げ出したりしたけど楽しかったなぁ…彼は無事だろうか?
人間に戻れたのだろうか?
今、心からヒトPちゃんを心配している登場人物は世界中でこの飼育員さんだけだ。

豚さんはわざわざアメリカから心配して来てくれた二人に何も言葉をかけようとしない。
今の彼は豚の鼻と耳としっぽのついた人間、いわゆる豚人間。
豚人間←→豚に戻るを繰り返しているのが現状である。
話そうと思えば話せるし動こうと思えば動けるはずだが…。

「ねぇ豚くん、君はツイッターが好きなんだよね?
ノートパソコンを持ってきたからよかったら使いなよ。」
メリルとチャーリーに聞いた情報を元にパソコンを与えてみた。
が、やはりしょんぼり顔で見つめるばかりである。

悩む飼育員がふと携帯を見ると一通のメールが届いている事に気付いた。
送り主はアボットの為に日本へ行ったコーチのユカさん。
送信時間は日本時間だと昨夜にあたる。
実はユカさん、温泉出発前夜さっさと寝ると見せかけてメールを送っていたのだ。
飛行機でみた夢が彼女をここまで心配にさせた。
タイトルは「ジェレミーに見せて下さいね^^」
何か変わればと飼育員は豚さんにメールを見せた。

26 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/13(火) 00:29:47 ID:+wZBn4ol0
小塚から説明を受けてたとはいえ
ギターが人に変身したのに「びっくりしたなあ、もう」の
一言で片付けられる布袋の器のでかさに感動したww

27 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/13(火) 00:33:42 ID:TwndOOcCO
カナダの研究所。(前スレ>>828)ロロの協力によって新旧ウィルスの新たな情報が発見がされた頃、
アボとメリチャリの3人は元の姿に戻っていた。
どうやらメリチャリの『フィギュアスケート』と言う言葉に反応した様だ。
メリチャリの感染時の姿はアボのツイッターに関係している様だ。
アボはメリルの事を、ディズニーのお姫様だと散々つぶやいていた。
そして金髪ふわふわヘアに嫉妬したアボは、チャーリーは実はハゲで、かつらをかぶっていると言う下らないジョークをつぶやいていた。
男性スケーターにとって縁起でもないジョークである。
強く心に残った事も、感染後の姿に反映されるらしい。
チャーリーは研究員を呼びに行き、メリルはゆかさん^^に電話をかけた。

1-4さん、スレ立て&まとめ乙、ありがとうございます。

28 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/13(火) 00:33:50 ID:lbKY2waf0
一方、未来の部屋に例の老紳士が尋ねてきた。

「あの小僧に話が合ったんだがどこか行っちまってな・・・
ああ、ホテルから出てないから安心しなさい。
だから、君から彼に伝えてほしいことがある。」
「はい・・・・・」
不安げに答える未来。

「わしの正体なんじゃが・・・・・・クリプトン星で最後に長老と呼ばれた男じゃ」
「?!」
「クリプトン星人はちと特殊でな・・・・・あんた達地球人のように生まれる前から性別が決まるのではなく、
生まれた後の環境によって性別が決まるのじゃ。」
「ふ〜ん、かわってるんですね〜。」
「で、その性別を決めるのがSex Bombなのだ。」
「へ〜!!だからあんなにセクシーなんですね。」
「そうの通り。この踊りを如何に踊るかで、今後の人生決まるからな。
中にはうまく踊りすぎて両性具有になる者や、まったくだめだめで暗い人生を送るものもおったな・・・」
「暗い人生・・・」
未来は想像しようとしてやめた・・・・
「もちろん、明日彼がこの踊りを披露するかはわからん。彼はクリプトン星人ではないからな。
だからさっきのあれははったりみたいなもんじゃ。わたしは明日彼がどんな踊りをするのが見たい。
ただそれだけだ・・・・」
「・・・・・あの、お話て・・・・これだけですか?」
「・・・・・・他にもいっぱいあったのじゃが・・・今日はこれぐらいにしておこうか。
明日は早い。時間になったら迎えに来るから今夜はゆっくり休みなさい。」
「はい・・・・・」
「そうだ、あんた達の仲間について何じゃが」
「!?なにか」
「しばらく、ここにいる事は内緒にしてもらいたい。」
「どうして?」
「わしの我がままじゃ」
「・・・・・はあ・・」
「大丈夫、必ず無事に帰す。彼とともに。それじゃお休み。」

老紳士が出て行った後、未来はつぶやいた・・・・

崇彦なら・・・大丈夫だよね・・・・わたしは・・・・・大丈夫かな?







29 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/13(火) 01:01:49 ID:e239i7GK0
Pチャンが人間に戻った…!やった!
だが喜びも束の間、黒こげのひどい姿だ。
美姫が悲鳴を上げる。
「いや〜!誰か助けて、パトリックが黒こげ…私のせい…」
研究所職員が駆けつけ、Pチャンに応急処置を施す。
その場の皆で美姫をなぐさめた。
なぐさめながらも、高橋は考え込んだ。

そんな高橋に、べるるんは近づき、言った。
「ダイスケ。タカヒコとミライを助けに行くんだろう?
 ならば、すぐ出発しないと。かなり時間を食ってしまった…
 僕を救出チームに加えるなら、アドリアンも連れて行く。
 …どうする?」

高橋はためらった。
暗視の利くべるるんには来てもらいたい。
ADSLも力になりそうだが、鼻ピーが気がかりだ…
4Tコンビネーションを跳んだらよくなるかな?
あれはまだ不安定だっけ、時間がかかる…
小塚と未来が、どこに連れ去られたのかもわからないのだ、
精鋭メンバーを集めたいのだが…

「…俺も仲間に入れてください、ダイスケ!」
いつの間にかADSLが隣にいて、にやっと笑った。
どうするダイスケ?

30 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/13(火) 01:09:37 ID:TwndOOcCO
>>25さん、すいません!
カナダの研究所の所かぶっちゃいましたorz
>>27は無視して下さい。皆さんすみません。

因みにアボはチャーリーがハゲとは言ってなくて、かつらをアボの前で外したとつぶやいてました。

31 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/13(火) 01:12:32 ID:d24BeQnfO
ボロ「タカヒコ、明日はその老紳士にスケートリンクに連れて行ってもらえるんでしょう?」
小塚「あ、うん…一応その予定だけど…」
ボロ「僕もリンクでカリンカを踊りたい。ホテイさん、弾いてくれるでしょう?あの(黒ミサ)カリンカを…」
布袋「あっ、いいっすよ。俺の手持ちのギターで良ければ。ボロドゥリンさんがギターだった時のような音は出ないかもしれないけど。俺寒がりなんで、厚着してった方がいいですかね…。」

どこまでも気さくな布袋であった。

小塚も便乗して明日は生ギターコンチェルトを弾いてもらって布袋と氷上で夢の競演だ、とwktkしていた。

もちろん早稲田のせっぼん祭りなど知る由もなかった。

32 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/13(火) 01:49:23 ID:d24BeQnfO
急に小塚は信夫先生に連絡しなくては、と思い出した。みんな心配しているだろう。幸い布袋の携帯に信夫先生の連絡先が登録されていた。

崇彦「信夫先生?崇彦です。今熊本市内の○○ホテルにいます。未来と布袋さんと人間に戻ったボロドゥリンも一緒です。
実は、明日熊本市内のリンクでSexBombを踊らされそうなんです。」

信夫「連絡方法は布袋さんの携帯か。番号はこれでいいんだな。
東京からは大輔達が行く。湯布院組も明日合流出来るだろう。
気をつけて、行ってらっしゃい。」

電話の向こうから、崇彦は背中をポンと押されたような気がした。

33 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/13(火) 01:56:49 ID:KFp5U4RG0
ウィルスが人間の形で夢に顕れるという大胆な仮説を立てたバトル。
バトルは驚くプルシェンコとジョニ子に更に説明した。

「ほら、最初のウィルスの時は自分が好きな人とか、好きな物の名前を聞くと
それですんなり元に戻ってたよね。
それと、多くの感染者は気がかりになるような・・・つまりあまり良くない夢を見てる。
心の動きでウィルスの活動が変わるんだろうと思うんだ。
ところが新型ウィルスは好きなことを聞かされても治らなかったよね。
だけどスケート力・・・つまり、スケートに掛ける力や気持ちでコントロール出来る。

このウィルスは元々、クリプトン星から来たものだ。
スケートを移動手段として進化してきた人たちに順応したものなんだよ。
DNAを持たないウィルスが単独では繁殖できない事はわかるよね?
ウィルスが生きて、増殖するには宿主が必要だ。だが宿主が全滅してしまったら・・・」

「ウィルスも全滅するしかないわね」

「そう、だからお互いに『持ちつ持たれつ』になるように進化するものなんだ。
まして長いことウィルスを利用してきたクリプトン星人の体に対しては
変異はもたらしても害はもたらさないように進化していた筈なんだよ」

「なぁジェフ、ちょっとのぼせて来たから上がってもいいか?」
「まぁ!ジェーニャ、あなた・・・・その体は!」

34 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/13(火) 01:57:43 ID:ALW4P0p7O
>>30
被ってたからどうしようと悩んでたよw何かごめんね


老紳士の命令によりせっぼん大会をこっそり撮影していた村主。
どうやらもうせっぼんは終わったようだ。
今後の予定を話しだしたがそれは老紳士的にどうでもいいらしい。
なので「さっさと退散しましょ!」
とそそくさアジトへ戻ろうとした。

だがしかし!
「あなた…フミエ・スグリね?待ちなさい!」
外で作業をしていたジョアニー(じょ兄ぃ)に見つかってしまった。

「やだ、しくじったわ…!
でもそう簡単に捕まえられるなんて思わない事ねホホホ!」
まだ逃げ切るつもりの村主。
しかし闘いたくて、活躍したくて鬱憤がたまっていたジョアニーから逃げられるはずはない。
なぜなら今の彼女は超人(テリーマン)なのだ。


ADSLを連れていくかどうかで悩む大輔の元へ信成が走ってきた。
何かあったらしく急いで来たようだ。
「…!どうしたんだ信成!何かあったのか?」

「崇彦から電話!信夫先生に!今熊本の阿蘇にいるって!せっぼんやらされそうだって!
後、村主さんジョアニーが捕まえた!」
慌てていたので変な文章になったが内容は十分大輔達に伝わった。

35 :34:2010/04/13(火) 02:01:56 ID:ALW4P0p7O
>>34の信成の台詞の阿蘇いらなかったね…、間違いスマン

36 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/13(火) 02:10:25 ID:dfjg8uUk0
「僕がPチャンを見ているから。うん。きっと大丈夫」

信成は研究所に残る方のメンバーだった。
このままPチャンをほっとけば、またすぐヒトデに戻ってしまう。
でも、一度力をコントロール出来た自分がついていれば大丈夫だと思ったからだ。
大輔には特に感謝していた…自分はあやうく彼を殺そうとしていたのだ。
もうこんな病気なんかに支配されたくない、そして仲間も救いたい…一人でも多く。

信成は、僕を信じて、と大輔に微笑みかけた。

37 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/13(火) 02:16:09 ID:lbKY2waf0
小塚は布袋のいた部屋を出て自室に戻る途中、何かの声を聞いた。

崇彦・・・・大丈夫だよね・・・・

「(まさか・・・スケパシイー?)」

小塚は周囲を見渡し声の聞こえてきた方向を探った。

「(ここかな?)」

見当をつけた部屋のドアをたたいてみる。

「未来ちゃん、ここにいるの?」
返事の変わりにすぐドアが開いた。

「たか・・・・無事だったんだ・・・」
「無事も何も・・・部屋案内されるまで一緒だったでしょ?」
「そうだ!さっきあのおじいさんが来てね、たかに伝言あるっていってた。」
「伝言?」

未来は先ほど老紳士が語ったことを崇彦に伝えた。

「そうか、あの踊りはそういう意味があったんだ・・・」
「でも、明日はそれに拘らなくても良いって。」
「そうか・・・・よかった〜」
小塚は安堵の表情を浮かべた。でもその表情が曇る。

「そうだ・・・さっき、信夫先生と連絡取ったとき、せっぼんやらされそう、て言っちゃったんだ・・・
多分、みんなそれ期待してるかもしんない・・・・。」
一旦明るくなった気持ちがまた暗くなった。
「別に良いじゃん。なんなら私も一緒に踊ろうか?」
「それだけはやめてください・・・−−;」

しかし、東京であろうことか真央がせっぼんを踊ったことなど、彼はまったく知らなかった。

「とにかく、明日は明日の風が吹く、だ。」
「うん、・・・・そうだね。」
「とにかく、教えてくれてありがとう。・・・これ以上ここにいるとヤバイから俺部屋に帰るわ。」
「やばいって・・・」
「未来ちゃん」
小塚は意味ありげな視線で未来を見る。
「俺、こう見えても『男』だよ。それで君は『女』でしょ。それに、今酒も入ってる・・・・危険だと思わない?」
「え、ええーーー!!!」
思わず声を上げる未来。
「だから、そうならないために俺は戻ります。おやすみなさい!」

はにかんだ笑顔を見せながら部屋を後にした小塚。
残された未来は少し複雑な思いだった。


38 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/13(火) 02:17:05 ID:d24BeQnfO
>>35

信成だから無問題

39 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/13(火) 02:26:14 ID:IL5ZkJYw0
「アドリアン、君も連れて行こうかどうしよう」
まだゼリーを吸っている、どんだけ与えられたんだ。本当にお腹壊しても知らないぞ
「つねに100%でクワドできるなら、と思ったんだけどね…」
悩むデーをじっと見つめたあと、ADSLはこう言った
「他にも数パターン、変身しようと思えばできます、やってみていい?」
どこまでマイペースなんだ、お前は。

40 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/13(火) 02:28:28 ID:TwndOOcCO
>>34 いや、こっちこそごめんよ(´・ω・`)
ヒトPちゃんには幸せになって欲しいw

41 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/13(火) 02:28:55 ID:oY6EJ+lBO
こづがなんだかたくましくなってきたな。
泣ける話とか良い話とかスケーターに関する小ネタもあったりして 
職人の愛を感じる。

42 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/13(火) 02:39:28 ID:KFp5U4RG0
さて温泉組の続き。
プルシェンコが風呂から出てしまったので代わりにここで説明しよう。

実は、前スレで出てきたエフゲーニヤは旧型ウィルスが人格化したもので、
新型ウィルスにプルシェンコを乗っ取られない為に深い眠りから覚めて出現したのだ。
ソルトレイクでもエフゲーニヤが意識のない彼を救った。
そしてまた引っ込んでしまったので後の検査で抗体が見つからなかった。
ウィルスもウィルスなりに、宿主を守ろうとしているのだ。
それほどまでにクリプトン星人とウィルスの関わりは深い。

そして小塚が聞いた心の声も、小塚が持つ旧型ウィルスが発した声だった。

43 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/13(火) 02:44:43 ID:d24BeQnfO
「そうだ、明日は朝早くに老紳士が迎えに来ると未来が言っていたな…」

崇彦は自分の部屋に戻る前に、もう一度布袋の部屋のドアをノックした。
「ごめんなさい。あの後すぐに未来と合流出来て、明日迎えに来るのが早いと聞いたので、2人に伝えに。それから、東京にも連絡を取りたいんです。」
布袋「東京からはすぐ来れるんだろう?なんならこの部屋に泊まってもらってもいいよ。」

という訳で、布袋、崇彦、大輔とボロドゥリンが布袋のスィートルームに、ADSLが崇彦の部屋に泊まる事になった。

というのも、老紳士が来た時にスィートルーム組が置いて行かれない為には、崇彦以外の人が崇彦の部屋にいた方がいい事、またADSLのキャラクターを考えてのチョイスだった。

崇彦はスィートルームのリビングで大輔と枕を並べながら、早稲田でのせっぼん祭りの詳細を聞かされたのであった。

44 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/13(火) 02:46:05 ID:KFp5U4RG0
温泉から上がったプルシェンコの体を見て、ジョニ子は驚いた。

「ジェーニャ!あなた・・・大変よ、背中に何か文字が浮き上がってるわ!」

(女の子になってるのを期待したバトルさんゴメンナサイw)
(素せっぼんを期待した方にもゴメンナサイ)

45 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/13(火) 03:05:53 ID:d24BeQnfO
崇彦は、大輔から真央もせっぼんを踊ったと聞くや、いきなりむくりと起き上がった。

「…タカ?」
「最初は赤いジャケットを着てるんだよな。」
「えっ?」
「で、こんなポーズでカウントだよな。それから?あーもう面倒だからとりあえず大ちゃんバージョンで1回やってみて!」
「う、うん。あのさ、タカ…一応ここ人が寝てるからさ、もうちょい他の場所でやんない?」
「OK!」

崇彦の豹変ぶりに内心驚きながらも、ホテルのガラスを鏡代わりにヒップホップせっぼんの振り移しをする気のいい大輔であった。

熊本の夜はふけて行く…

46 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/13(火) 03:17:44 ID:dfjg8uUk0
小塚達の止まっているホテルの庭の隅に、トイプードルの真央と吸血鬼状態のべるるんがいた。

真央「ど〜して私達はお部屋に入れないの〜?(半泣)真央もホテルのベッドで寝た〜い(涙)」
べるるん「僕達は外から怪しい動きが無いか見張っている係だから。」

暗視が効く組が外を見張っているわけだが、吸血鬼のべるるんには問題がなくとも
犬の真央は眠たくて仕方が無かった。

47 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/13(火) 03:45:24 ID:ALW4P0p7O
その頃美姫は真夜中の熊本市内にいた。
「全く自分はホテルで寝てていいだろうけど…!」
プンプン怒りながらたどり着いたのはスケートリンク。
裏口は鍵がかかっていたが、怒りの電撃でこじ開けて中に入る。

美姫はリンクに潜入、ついでに脱出経路やブレーカーなどの位置チェックもしなくちゃならない。
そのあとも、もしもの時に備えて待機だ。

「こんなところじゃ寝れる訳ないじゃない…うぅっ徹夜だわ…。」
といいつつもしばらくたった後、寝袋でスースー眠る彼女の姿があった。

48 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/13(火) 06:46:54 ID:KBYUJ8cpO
ついにヒトデから人の姿を取り戻したPちゃん。
しかし、まだまだ不安定なので安静にしていなければならないという理由で研究所待機になってしまった。
側には見守り役の信成がついている。
「はぁ…俺だってせっぼん練習したのに…真央ちゃんやダイスケにも見て欲しかったのに」落ち込むPちゃん。
「えっSexBombってプルシェンコさんの、あの有名な…?!」
「うん、ほら」
驚く信成にPちゃんはうなずくと、おもむろに彼なりに練習したせっぼんを踊りだした。
何しろ練習時はヒトデの身だった上に、結局正確な振りは教えてもらえていない。
それでもせっぼん祭りでみんながしていた振りを思い出したりしながら踊っていると、大ウケした信成がそれに加わってきた。
信成だってせっぼんの正確な振りは分からない。ただ、せっぼん総本山の宇宙人は語っていた。「大事なのはハートで滑ることなんだよ」と。
そんなわけでノリノリな熱いハートを持つ若者二人による第二次せっぼん祭りは少人数ながら大いに盛り上がるのだった。

49 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/13(火) 08:07:14 ID:CZpfAIEKP
一方見張り班。
トイプードル真央に寝られてしまうと若干心細くなるので一生懸命話を振ってみるべるるん。
しかし真央が天然なせいなのかジェネレーションギャップのせいなのかは分からないがいまいち話が通じない。
「ところで君はスウェーデンに行ったことあるかい?」
「おととし(’08年)の世界選手権で金メダルとってるのに真央のことおぼえてないんですか〜(怒)
あ、でもその時は大会出ただけであまり観光とかできなかったな〜」
「スウェーデンにはいいところが沢山あるから今度行く時にはゆっきり観光するといいよ。
たとえば・・・
(以下スウェーデン観光案内byべるるんが続きますがライサ並に長くなるので省略)
・・・まあスウェーデンに行くことがあったら僕かアドリアンに声掛けてくれれば案内するよ・・・って寝てるし!」
普段ならあ゙━━━━━━((゚∀゚))━━━━━━ッ !!!!と叫ぶのがお約束だが、
今の状況では器物破損罪で捕まりかねないためじっと我慢するべるるんであった。

50 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/13(火) 09:03:24 ID:d24BeQnfO
朝になり、老紳士は未来の部屋に迎えに来た。

「おはよう。今日はいい天気だね。支度は出来たかい?」
「はい」
「ごらん、今日は阿蘇山がよく見える。」
未来は窓から外を見た。
「うわあ、きれい…(ハッ、中庭に倒れている〔寝ている?〕トイプーは…真央?)」
ちょうどべるるんがマントをひるがえしながらお皿に入れた牛乳を持って来るところだった。
未来はなんとなく「今日は大丈夫だわ」と思った。
安心したら、昨夜の崇彦のきわどい発言を思い出した。
「あ〜あ、あれがダイスケさんだったら、ミライ絶対部屋に帰さないのになあ…なんちて(o>ω<o)」
老紳士は黙って未来に鼻に詰めるティッシュを渡した。

最上階の大輔は、崇彦と布袋の部屋のリビングで踊り疲れてぐっすり寝ていたが、「へくしっ」と大きなくしゃみをした。
「なんか寒気がする…風邪かな?」
なおも眠ろうとすると、階下からADSLの叫び声が聞こえて来た。
老紳士が崇彦の部屋に迎えに来て、大輔たちを呼びに行くのと説明が面倒なADSLがとりあえず叫んだのだ。「あーもう!」
崇彦は起きると、階下に降りて行った。

51 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/13(火) 12:02:58 ID:LX2FFieH0
クリプトン星人多いのな・・・
プルだけ(と百歩譲ってヤグまで)にしといてほしかったきがす

52 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/13(火) 12:08:48 ID:thtjsX1zO
ランビエール宅

柔らかな日差しに穏やかな風が吹く庭先では
ずっと歩き通しだったゲデ子と、まだ体力が回復していないヴォロ狼が寝いる。

一方、家の中ではリスデマンの指示で掃除が始まっていた。
チャッキーが天井からハタキをかけ、ポンちゃんが窓を拭き、3人で床を磨いた。

天日干しにしようと布団をどかしたベッドの下から、裸のおねーさんが表紙の雑誌やDVDが出てきたので
チャッキーがA〜Z順に本棚に収めている。いい子だ。
ポンちゃんは食料の買い出しに出掛けた。
「何で俺が…。」とブツクサ言いながらも、ゲデ子の「お・ね・が・い♪」の一言で動き出すポンちゃん、便利な男だ。
そしてリスデマンはソファに座り、ズタズタになっていたクッションを繕っていた。(トラ2匹の仕業?)
見栄えが良くないので、てんとう虫のアップリケを付けておいた。

その材料が赤ぬことシマウマの衣装から拝借したものであることは黙っておこう…。

53 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/13(火) 12:38:33 ID:4J2f5HMeO
この調子じゃ、エンディング曲はせっぼんで、みんなで踊ったり、それぞれ変身してた時の姿で踊ったり・・・
と考えてたら、リスデマンがどんぐり背負って短い手動かして

せっぼん♪せっぼん♪

て踊り出してあまりの可愛さに書かずにいられなかったw

職人様達、大団円へまとめていく作業は大変でしょうが頑張って下さい!

54 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/13(火) 13:01:16 ID:KFp5U4RG0
温泉から出たプルシェンコの背中には、文字が浮かびだしていた。
「見たことない形けどこれは文字よね。規則性があるわ」
「ああ、文字だと思うんだけど・・・もしかしてクリプトン星の文字なんじゃないか?」
「背中だと僕には見えないし見えたところで読めないな。
よし、じゃあリョーシャに見てもらおう。リョーシャ!おーいリョーシャ!」

そのまま全裸ででかい声でヤグディンを呼びながら男湯に乱入するプルシェンコ。
「アタシは男湯はイヤよ」とジョニ子が言うので、
仕方なくジェフがついていくことになった。

ヤグディンは湯から上がり、洗い場でちょっと涼んでいた。
「おう、どうした」
「なんかさ、ジョーニヵとジェフが僕の背中に文字が浮き出てるって」
「何?見せてみろよ」
「うん」
浴槽のへりに腰をかけて足だけ湯に入れ、背中を見せるプルシェンコにヤグディンが歩み寄ってきた。

「!!!」
ヤグディンはプルシェンコの背中を押して、お湯に落としてみた。
楽しかった。


55 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/13(火) 13:13:39 ID:zaUMzexQO
ヤグディンwww
楽しかった、じゃねぇwww
早く読め!

56 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/13(火) 13:14:48 ID:ALW4P0p7O
君のコーチからのメールだよ、君に見て欲しいらしい。
そう告げられたアボットは飼育員の携帯を受け取った。

「ハーイ、ジェレミー^^!
これを読んでるってことは、このメールが読めるくらいには治ってるのね。
こっちは明日爆弾低気圧にもめげず、東京から九州の温泉にむかう予定よ。
まぁ跳ぶのは私じゃなくてジュベール達だけどね^^

温泉饅頭と一緒に完全版培養液の材料と同じ成分の温泉水をカナダにも送るわ。
だからから、さっさと豚から人間に戻って練習しながら待ってなさい^^
あ、温泉饅頭は飼育員さんや研究所の方々に渡しといてね^^
あなたの分の饅頭はないわよ^^

それにしてもコーチを引き受けた時、まさかこんな事までしないといけないだなんて夢にも思わなかったわ〜^^」

読みながらユカさんの女神のような笑顔と鬼のような言葉責めを思い出すアボット。
耳が豚から人に戻った。

「実は日本に来る飛行機の中であなたの夢を見たのよ。
羽のついた豚のあなたがずーっと高く高く、見えなくなるくらい飛んでいっちゃう夢。
何だかとっても不安になった。

…ねぇジェレミー、当たり前なんだけれどあなたは豚じゃないわ。
五輪で調子が悪くて〜(鬼のような言葉責めが続く為、略)だったり、
今度こそ金だと思ったら〜(鬼のようなry)だったけど^^
とっても素晴らしいスケーターなのよ。
全米選手権の演技がいつも出来たらいいんだけど^^
それも含めてジェレミーなのよね。
早くまた、コーチとしても個人的にもあなたが跳ぶ姿が見たいわ。

それじゃあ明日早く出ないといけないからここらへんで止めとくわね。
本当はもっと色々言いたいことがあるけど^^

頑張って!豚だって飛べる! ユカ^^」

読み終わった頃、アボットは人間に戻っていた。

57 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/13(火) 13:35:12 ID:rk1SWOXyO
「―――私が事情を聴くの?」

早稲田の研究所では、村主が依然口を割らないので手伝って欲しい、というレピストの頼みを聞いた荒川が思わず顔をしかめていた。

(よりによって何で私が…)

賢明なるスレ住人の諸氏もご存じの通り、基本的に仲が良いと言われている日本人選手たちの中にあって、
荒川と村主の関係はなかなか稀有なものである。
とはいえ、すっかり困り顔のレピストをこのまま追い返す訳にはいかない。
仕方なく取り調べをしている部屋に向かうと、村主は刑事ドラマの態度の悪い被疑者よろしくパイプ椅子にふんぞり返っている。

「あら、金メダリスト様の御登場?随分大袈裟じゃない」

早速浴びせられた嫌味に内心カチンと来つつ荒川は今まで取り調べをしていたキーラと席を替わった。

「…どうしてあんなことしたのよ?」
「フン、あなた達に話すことなんて何もないわ」

期待を裏切らない返答に一瞬荒川の周囲の空気が急激に冷たくなる。
が、ここでキレても何の意味は無い。何とか抑えて荒川はさらに問いかけた。

「ねぇ…確かに私たちは余り仲が良くないわ。でも、あなたの人並み外れたスケートへの情熱はずっと見てきたつもり。
…ライバルとして、解説者として。(まぁ、時に斜め上にいくもんでビックリするけど)
…そんなあなたがこんなことするなんてどうしても理解できないの(まぁ、いつもの斜め上な気もするけど)
…教えて貰えないかしら、皆の為にも」

彼女の言葉に思いがけなく心を動かされた…のかもしれない。村主はしぶしぶと口を開いた。

「………協力してくれたら支援するって言われたのよ。まだ私も色々大変だし。それに、人助けのつもりで。」
「人助け?!研究所襲ったり人攫ったりするののどこが人助けよ」
「よくわからないけれどこの計画が成功したら、あの方の故郷が復活するかもしれないって。それで私………。
ああでもこれまで!これ以上は話すことも話す気も無いわよ」

村主は不機嫌そうに再び口を閉ざした。

58 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/13(火) 14:03:42 ID:KFp5U4RG0
男湯はプルシェンコが加わってとても賑やかだった。
ジュベールやライサチェックが油断しているスキに顔面に湯を浴びせるプルシェンコ。
とても活き活きしている。
その度に「うわあああああ!目が、目がー!」という絶叫が響く。
ヤグディンもプルシェンコ相手なら遠慮無くお湯をぶっかけるので
飛沫がバトルの目にも入った。「うぉぉぉお、目が、目がー!」
全員、本来の目的はすっかり忘れたようである。

そこに老管理人がやってきて怒鳴った。
「なんばさわいどっと、しぇからしか!(怒)」
何を言っているのかはわからなかったが、
とりあえず大騒ぎしていて怒られた事は理解できた一同だった。

「リョーシャ、僕の背中には何て書いてあったの?」
「うーん、それがよくわかんないんだ。カナダのあいつにも読めるかどうか」
「なんだ、お前もバカなんじゃないか。僕の事ばっかりバカバカ言って」
「うるさいな、じゃあお前はエジプトの象形文字見て読めるのかよ」
「そんなに古い文字なの?」
「うそうそ。読み書きを覚える前に星を出たからな、俺たち」

59 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/13(火) 14:22:02 ID:IL5ZkJYw0
みんなムスカw

カメレオンは、長久保先生の肩にちょこんと乗って、
「できることなら何でもします!」と言いたげに大きな目を輝かせている
しかし、カメレオンだ。どこにいても保護色になってしまうから見つけにくい
ランビ家から賑やかな一同が来る前にも、Slstをしていたらゆかりにうっかり踏まれそうだった
だから安全のために肩に乗っているのでもある。

ゆかりはその様子をしばらく見ていたが、突然何かを思いついたらしく
「ちょっと待ってて」と言って部屋を出て行った
バトルがくれたお菓子の箱に、赤いリボンが巻いてあったのを思い出したのだ
お菓子の箱は解体してゴミ収集待ちだったが、リボンは取ってあったはず。
(水槽の中の南里が構って欲しそうにしていたのだが、まったく気づいてもらえなかった)
赤いリボンをカメレオンの尻尾に巻いたら、ちょうどマリアのポニーテールみたいになった
カメレオンの大きな目がうるうると輝いた

60 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/13(火) 14:25:05 ID:UtF7+gQrO
同じ裸なのに家族風呂と男湯の間には超えられない壁があるのか
さすが乙女ジョニ子w

61 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/13(火) 14:25:36 ID:oY6EJ+lBO
>>52
チャッキーwwやめてあげてww
リスデマンかわゆすぐる。
現在のランビ宅メンバー萌。

62 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/13(火) 14:29:46 ID:p+HAaMsi0
>>6 >>29 >>34 >>39 の流れ、
どんだけADSL連れて行きたくないのかよとw

63 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/13(火) 15:19:24 ID:LidYFicMO
まあ、なんだかんだ連れてって貰えて良かったなADSL
個人的にスウェーデン先輩後輩の活躍に期待してる
特にべるるんは前々スレでかわいそうだったしw

64 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/13(火) 15:24:43 ID:p+HAaMsi0
スイスはランビ宅に向かう途中のKVDP。
強風にもまれ、また黄砂にまみれて、目にも砂が入る。
うっかり政情不安な土地に降りてしまってもまずい。
両肩には、蜂アルバンとてんとう虫ランビ。
この苦難を共にしようと、名乗りを上げた仲間。
「何があっても一緒にスイスに行くんだ!つかまれ!」
KVDPがど根性を発揮して耐えている時、虫たちは、
振り落とされないように、しがみついてた…

いや、しがみついているだけではなかった。
両肩のアルバン、ランビは、必死に羽ばたき、
KVDPを助けてくれている。
(うおおおお!ケヴィンお前だけに跳ばせるかい!)
(おりゃあああ!わしらかておんねんでえええ!)
「おおきにいいい!」

…そして、最後の3Tを降りた…
「なんてクリーンな気分なんだろう…」
たとえ砂まみれでボロボロになっていたとしても。
KVDPも、蜂もてんと虫も、疲れていはいたが無事だ。
降りた場所は、まさにランビ宅の庭だった。

65 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/13(火) 15:30:12 ID:d24BeQnfO
意外にも熊本市内のスケートリンクはホテルから歩いて行ける場所にあった。

老紳士、未来、崇彦、大輔、ADSL、朝になったらベッドの中でギターに戻っていたボロドゥリン、それを背負った布袋、少し離れて後ろをべるるんとトイプー真央がついて行く。

張り番兼美姫の荷物持ちでリンクの外に寝袋で泊まったユズルがそれを見つけ、美姫に知らせた。
「美姫さん!みんなが来ましたよ〜!」
「OK!」
美姫は湯布院のユカの携帯に、メールで一行のリンク到着を知らせた。

老紳士は一同に言った。
「さあ、今日は我々が招いた崇彦君、未来君だけでなく、素晴らしいゲストもいる。
このリンクはもうシーズンオフに入っているから、今日1日存分に滑って欲しい。
SexBombが元々はクリプトン星人の性別を決定づける大事なプログラムである事は、ここに来る途中で話した通りだ。
崇彦君にはこちらで用意した衣装と靴が届いているので、裏で着替えて来て欲しい。
それから昨夜、このスケートリンク気付けで大量の衣装と靴と紫の薔薇の花束のプレゼントが届いていた。
『あなたのファンより』というカードが添えてあった。
好きな衣装に着替えてもらって構わない。では、成功を祈る。」

崇彦をのぞく全員がわっと衣装の入った箱に群がった。

ボロドゥリンもリンクに着くとうずうずして、ギターケースの中からもがきながらファスナーを開けて出て来た。
「僕が着れる衣装はあるかな?」
「びっくりしたなあ、もう!」
横にいた布袋はつぶやくのだった。

66 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/13(火) 16:10:41 ID:dfjg8uUk0
二人せっぼん祭りで大いに盛り上がるPチャンと信成。
踊りながら信成は今更ながら気がついた。

つい昨夜まで真っ黒こげで寝込んでいたPチャンが、こうして元気に踊っている!
(も、もしかしてこれがパトリック君の能力……?)

そう、ヒトデの強い再生能力がPチャンを全快させたのだ!

そして 'Sex Bomb' がPチャンの変身を解く鍵だったのだから、これで問題は解決だ。
信成は急いで電話をかけた。

「もしもし、美姫ちゃん?これから僕も4Tでそっちに向かうから!うん、勿論パトリック君も
一緒。彼のスケート力は安定したんだ」


67 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/13(火) 16:13:45 ID:oAkbCVbIO
無事にランビ宅についたKVDP一行。
恐る恐る中に入ると…あれほど荒れていた家の中がピッカピカだ!
(みんな…おおきに!わし感動したわ…)
喜びのあまりKVDPの頭の上でくるくる回るてんとう虫。
さらにリスデマンがクッションにほどこしたアップリケを見て、感動の黄色い汁をダラダラ流している。
だが…一心不乱に本棚の整理をしている妖精の手にあるものがてんとう虫の目に入った。
(ああっ!あれは…わしの大事なコレクションやないか!なんであんなとこに!)
今のところ誰も気づいていない。しかし雌牛ゲデ子が本棚に近づきつつある。
(あかーん!あかんて!まずいて!わし、これでも紳士でとおってんのに(←そうか?)、
あんなん見られたら…ケーベツされてしまうやないか!うわあああどないしょ!)
焦るてんとう虫。ゲデ子はどんどん本棚に近づいている。
そのときだった。突如てんとう虫はまばゆい光を放った。
「うわっ!」
目がくらむ一同。そしてそこにいたのは…紛れも無い、ステファン・ランビエールその人だった。
てんとう虫の焦りが一時的にランビのスケート力を解放し、人間に戻ったのである。
ランビはみんなの目がくらんでいるうちに棚のコレクションをごっそり抱えて庭に飛び出すと、
渾身のマッターホルントルネードでそれらを吹き飛ばしてしまった。
みんなの目が慣れてきたころ…庭には力つきて黄色い汁を流しながら倒れこむてんとう虫の姿があった。
(ああ…わしの大事なコレクション飛ばしてしもた。
ええんや…こうするしかなかったんや…わしのイメージ守るためには…)

68 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/13(火) 16:19:32 ID:p+HAaMsi0
熊本のホテル、高橋組が到着した晩。(>>65の前夜)
小塚の部屋に一人放り込まれたADSL。
なんだかんだで、扱いに困られてるのかもしれない。
(先輩と一緒だったらな〜…)
今ここで、自分の状態を一番把握してくれているのは先輩だ。
(ダイスケって、ちょっと冷たくない?まあ俺も他人にあまり興味ないけど。
 でも声かけてくれたし、結局一緒に連れてってくれたし、きっといい人だよ)

その頃布袋のスウィートで、高橋が小塚に、
「アドリアンってさー、リンクサイドで絶対すれちがいたくないオーラ出してるよねー、
 でもきっといい奴だよ、俺が持ってったゼリー全部食ったし、一緒について来たし」
などと内緒話をしていた事を、ADSLは知らない。

ADSLはよく眠る。そして夢を見る。
夢の中で、彼はマタドールだった。
ムレタ(赤い布)を手にしていた。
(これで、右から左へ受け流すんだな?よしやってみよう)
なんとなくムレタを振って、受け流す練習を始めてみた。
(右から…右から…左へ受け流す…あースシ食いてぇ。
 せっかく日本に来たのにさ。回転ズシって、どっちに流れんだっけ?
 左から右もやっとこう…上下左右、ななめ上下左右…)
…!お腹が痛い…。
(やばい、…マタドールはこれがネックだよ…あれ?)
「トイレは、あっち」
声を出して、この部屋のトイレの方向を指差していた。
(あ、夢から覚めたのか)
トイレの場所を感知したとたん、落ち着いたのか、腹痛がおさまった。
(なるほどね…コツがわかってきたのかも?)

その頃、ルトコフコーチ宅では、昏睡中のルトコフが、腕を上げてどこかを指し示していた。

…変身によって不安定な状態を、禁断の鼻ピーでなんとか抑えていたが、
うまくコントロールできそうだ…試してみよう。
ADSLはそう思い、変身した…ブルース・リーみたいな格好になった。
カンフーマスターのつもりらしい。
(よし、これは戦闘型だな、イケる。他にも…)
…変身を試し続けるADSLは、鼻ピーを使いこなせるどころか、
実はイロモノ枠が広がっただけな事に、気付いていなかった。
てか元々ネタ枠なんだろうけどさ…アドリアンに光あれ…

69 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/13(火) 16:22:00 ID:BASCACg50
ランビの男前(?)さに全俺が泣いたwwww
てか熊本市内のスケートリンクって…一か所しかないような.
さらに閉鎖されてなかったっけ(涙)

70 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/13(火) 16:43:16 ID:rk1SWOXyO
ここはニュー・ジャージー、ハッケンサック。
スネイプ先生に変身したモロゾフだったが、元々祈祷師だったので特に問題は無かった。
しいて言えば、胸毛が薄くなったこと位である。
今は胆石手術の為の入院とロシアへの引っ越しの準備で忙しくしていた。
と、その時、窓から突然何かが飛び込んできた。
拾い上げてみると裸のおねーちゃんがいっぱい載ってる本である。
そう、ランビが渾身のマッターホルントルネードで吹き飛ばしたコレクションの一つが遥々大西洋を越えここまできたのだ。

(どれどれ…ふむ…ほう………元の持ち主は中々いいセンスしてるじゃないか………ハッ!)

ご満悦のモロゾフの背中に突き刺さる冷たい視線。

「お父さん………」
「あっアナベル!?違うんだよ?なんか変な物が飛んできたからちょっと確認してただけなんだよ?
お父さんけっしてやましい気持ちなんか…ってちょっと待て行くな待ってってばアナベルゥゥゥ!」

思わぬところで波乱を巻き起こすマンハッタントルネードであった。

71 :70:2010/04/13(火) 16:45:52 ID:rk1SWOXyO
最後マンハッタントルネードって何だorz

72 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/13(火) 16:46:18 ID:dfjg8uUk0
少し前。
スケートリンクに向かいながら、べるるんは昨晩少しだけみかけた人物を思い出していた。

前を歩く老紳士。彼はとても人の良さそうな顔をしている。が、自分が昨晩見たとてもよく似た老人からは、
邪悪な、憎悪の固まりのようなオーラが放たれていた…
トイプー真央に服のすそを引っ張られなければ、ずっと見続けていたに違いない。

(あれは一体誰だったんだろう?)

しかし今わかるのは、その人物は決して、前を歩く老紳士ではない。
ということだけだった。

73 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/13(火) 16:46:37 ID:d24BeQnfO
と、スケーター男子以外禁制のはずの男湯に、よろよろと一人の老人が入って来た。

老人はゆっくりと身体を流し、「はいごめんなさいよ」と湯船に入ろうとして、プルシェンコの背中の文字に目を止めた。

老人「ほう、これはクリプトン語じゃないですか。久しぶりに見た。」
ヤグ「読めるのですか?クリプトン語が!」
老人「昔ちょっとだけ研究したものでね。
どれどれ、上半分は『アク…アクアド○ムくま○と』か…市内のスケートリンクだね。
下の方は…はっきりしないなあ。」
プル「我々も読めないクリプトン語をあっさりと読みこなす日本人がいるとは!」
老人「携帯電話がまだ無い時代に、クリプトン星人同士の連絡手段として使っていたようですよ。」
ジュベ「失礼ですが、あなたのお名前は?」
老人「小塚光彦と言います。プルシェンコさん、ヤグディンさん、ジュベールさんの事は、いつもテレビで観ていますよ。
お楽しみのところお邪魔しましたね。では失敬。」

実は嗣彦が名古屋の介護施設にいる光彦に連絡を取り、日本で唯一クリプトン語が解読できる光彦に湯治を兼ねてT温泉に行って貰うよう頼んだのだった。


74 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/13(火) 16:57:24 ID:xvgzY+D+0
まさかのじーちゃんw

75 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/13(火) 16:59:45 ID:d24BeQnfO
>>69

閉鎖=使い放題で無問題
地元じゃないもんで…スマソorz

76 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/13(火) 17:03:12 ID:KFp5U4RG0
じーちゃん、ライサチェックも見てやってくれw

77 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/13(火) 17:09:27 ID:d24BeQnfO
※光彦はライサには話しかけなかったが、決して無視していた訳ではない。

むしろ後で嗣彦にT温泉の事で電話を入れた際に、
「備長炭のこーんな長い柱があってなあ」
と話していたくらいだ。


78 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/13(火) 17:15:00 ID:IL5ZkJYw0
感染しててもしてなくてもネタ的にはほとんど違いのないライサw

79 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/13(火) 17:37:28 ID:KFp5U4RG0
リンクに降り立とうとした一同は呆然としていた。
そこには水が張られてはいたが氷がなかったからである。
信夫先生の威光で閉鎖しているリンクを借りられたとはいえ、
準備がまだ間に合っていなかったのだ。

「どうしよう、これじゃ滑れないよ」

するとそこにヤグディン様ご一行がドドドドドっと入って来た。
「ここだな、光彦じいさんが言ってたところって」
「温泉のおかげで膝の痛みが消えてるうちに滑りたいな」
「お肌もツルツルで嬉しいわ〜」
などと口々に話しながら。
もちろん、ジュベールはパン一でヤグディンは腰ミノのままである。
他に服を持って行かなかったので仕方ない。

「しめた、ヤグプルコンビだ」

「プルシェンコさん、ご無沙汰してます」
「ああ、小塚じゃないか、元気だったかい?」
「今日はヤグディンさんも一緒なんですね、おふたりは仲良しでしたっけ?」

こころなしか気温が下がった気がした。

小塚は更にまくしたてた。
「そういえば凄かったですよね、ソルトレイクオリンピック。
あんなにハイレベルな闘いなんてそうそうないですよ、
プルシェンコさんもヤグディンさんも素晴らしくて。
ああ、そういえばSPで転倒したんですよね、大変でしたよね」

リンクが無事凍ったのは言うまでもない。

80 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/13(火) 17:46:08 ID:ALW4P0p7O
>>79のちょっと前


温泉からあがり、赤ぬこ便に温泉水を詰め込む一同。
赤ぬこ宅急便のトレードマークである赤ぬこ。
イラストがリアル過ぎてちょっと怖い。

「あら、そのスケートリンクは美姫から届いたメールのリンクと同じ場所ね^^」
ジェーニャの背中に書かれていた言葉を聞くとゆかさんはこう答えた。

「下に『何故かSexBomb祭になりそう(笑)』って書いてあるけど一体どういうことかしら^^」

一同「SexBomb祭…!?」
誘拐されたり救出だったりしたはずだが何がどうしたのか?

「私は温泉を送るためにここに残るわ^^
阿蘇かスケートリンクかは知らないけど、早く行った方がいいんじゃない?」
彼らはせっぼん祭を選んだようだ。

81 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/13(火) 17:59:22 ID:d24BeQnfO
T温泉のレストラン。
光彦と向かい合わせで朝食を食べながら、ユカは美姫や研究所からの情報をまとめていた。

温泉水は既に宅急便で送るべき所すべてに発送手配した。

他のテーブルでは、浴衣を着たスケーターズが思い思いにバイキングを楽しんでいる。
ライサも浴衣を着たおかげで備長炭→ライサとして光彦に話しかけてもらえるようになった。
ジョーニカは女将よろしく襟を抜いて浴衣を粋にきこなし、みんなに日本茶をついでまわっている。

ユカ「…という事で、今やかなりの数のスケーター達がその閉鎖された熊本市内のリンクに結集しつつあります。
プルシェンコの背中の文字は、老紳士と呼ばれるISUをかたるクリプトン星人からのメッセージという事で間違いないでしょうね。
阿蘇山の金パンツが崇彦君の衣装としてそこにある以上、私達も予定を変更してリンクに合流します。
…今日は崇彦君に会って行かれますか^^?」
光彦「ええ、そうしましょう。温泉のおかげで、体調もすこぶるいい。
さあ、私は先に失敬して支度をしますから、あなたはお仲間達とごゆっくり。」

光彦を見送るユカの手元に、メールが入った。メールは2通。ジェレミー本人からと美姫からだった。

82 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/13(火) 18:02:21 ID:KFp5U4RG0
「ああ、タカヒコそういえば」
バトルが声を掛けた。

「実はまだ詳しくは言えないんだが、
このリンクの名前の入った不思議なメッセージがあって、
ミツヒコ・コヅカという人物が解読してくれたんだ。
君と同じファミリーネームだよね、何か知らないかい?」
「え?ミツヒコは僕の祖父・・・父の父です。満州国のスケート選手でした」

「ああ、そうなのか。じいさんの言うことが気になったんで
阿蘇に行くつもりだったんだが先にこっちに寄る事にしたんだ。
温泉水はユカさんが手配している。
それにしてもいい温泉だったぜ。後でお前らも行くといいよ」
「あ、ありがとうございますヤグディン選手」
「で、『Sex Bomb祭』って何の事だ?なんで『One Banana祭』じゃないんだ?」

もちろん、リンクがますます凍ったのは言うまでもない。

83 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/13(火) 18:06:07 ID:KFp5U4RG0
>81
T温泉は山の中で入浴場しかない秘湯だと前スレで設定済


84 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/13(火) 18:11:30 ID:d24BeQnfO
>>83

dですorz

85 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/13(火) 18:14:32 ID:dfjg8uUk0
いそいそとリンクに向かう準備をする信成。一方、Pチャンは折角せっぼんを踊れるチャンスだというのに、
なにやら心配そうな表情をしている。

「ノブ、本当に大丈夫かい?だって君はこの前の世界大会でもジャンプが全部シング………む、むぐぐぐぐ(滝汗)」

ぐぐっとPチャンの顎をつかんだその人物。その姿はまさしく信成の先祖そのものであった。
「それ以上申すな。とっぷあすり〜とには必ずや『すらんぷ』という時期がある。
さて、行くぞ!  どりゃぁああぁあ!!!」

Pチャンを小脇に抱え、第六天魔王信長に変身した信成は熊本へ見事な4Tを飛んだ。

86 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/13(火) 18:22:55 ID:KFp5U4RG0
「あ、そうだ。ヤグディンさん、ジュベールさん、
あっちの箱に衣装が入ってますからよろしかったらどうぞ」
安藤が声をかけると、ヤグディンは笑顔で
「やぁミキ、ありがとう。喜んでお借りするよ」と答えた。
女性には優しいようだ。

ヤグディンが衣装を選んだ後、ジュベールが衣装を借りようと箱の中を見ると、
そこには衣装の他に熊本名物からしれんこんが入っていた。

87 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/13(火) 18:29:33 ID:IL5ZkJYw0
妖精はいつの間にか他にも隠してあったエロビデオとかをきちんと並べて整頓していたが、
もうランビは吹き飛ばす気力を失っていた
オオカミは先ほどのトルネードに驚いて起き出し、喉が渇いたそぶりを見せた
牛乳をもらおうとするとまたセクハラ扱いされるのでいやになったぽんちゃんが
冷蔵庫をあけてみると、まだ飴ジュースが大量に残っていた
「何やねんこれ…まずそうやな、ステファンはこういう飲み物飲むんやな、変わった男やわ〜」
違うのに!ていうか誰だよ作ったの!

培養液の中でミハルが大きなくしゃみをした。
もう彼は本来の性質をほとんど失い、高くて幅のあるジャンプも跳べない。
アリソンなどという女も覚えがないし、たぶん次にバトルに会っても何も思えないだろう。
そもそも自分の名前がミハルだったかどうかも怪しくなってきた
やっぱり俺、最初から春日だったんじゃないか?

88 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/13(火) 18:33:26 ID:ajl2caFsO
「あっなんか入ってる」
「どれどれ」
「日本語は読めーな。消費期限があるとこ見るとくいもんだな。」
宇宙人の第六感が働いたのか、ヤグディンは少しだけかじった。

頭を殴られたように辛いがひとつの考えが浮かび、ヤグディンは笑った。

89 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/13(火) 18:45:43 ID:ajl2caFsO
速攻でからしれんこんをブレードで輪切りにする。

ヤグ「おーい、みんなこっち来い」
「はい並んでー目ぇつぶれー口あけろー」
ヤグディンは全員の口にからしれんこんを放り込んだ。
ああ楽しい。

90 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/13(火) 18:54:57 ID:B/90hTdDO
前スレ809が気になるところで規制がorz
携帯の書き込み苦手なんで解除待つしかないか。



91 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/13(火) 18:55:46 ID:ALW4P0p7O
一時は元に戻ろうとしていたのだ。
だが今、さらに悪い状態になっている。
ミハルと連動して一時戻ったテンくんもコヅメカワウソのまま目覚めない。
いくら何でも寝すぎである、これはかなり危険だ。

(せめて…せめて俺が人間に戻れたら…!)
トマシュは先輩後輩以前に仲の良い友人でもあるミハルの変わり果てた姿に涙がでそうだ。
そこに経営者が何か白いヒラヒラした者を持ってきた。

「昼寝していたらこれを付けた君が出てきたんだ。
そして目覚めたら手に握っていた。
多分今の君に必要なものなのだろう。ちょっと待ってくれ。」
トラの頭につけてやる経営者。
しかし外国人であるためか、日の丸と日本が書かれたハチマキは逆さまであった。
だが、それが逆に良かったようだ。

ボンッ!

トラが人間に戻った!
経営者に礼を言い、彼はすぐに移動式バスタブに入ったミハルとテン君を抱えて
高田馬場のスケートリンクに向かった。

92 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/13(火) 18:57:52 ID:d24BeQnfO
そこにタイミング良く信成とPちゃんが着地した。

ヤグ「よう!お疲れ!ま、これでも食え!」
「?…!!!」

Pちゃんは瞳孔がいつもの倍開いた。

信成は「うぬ」と脇差に手をかけて、スラリと抜いた。キャンデロロがいたら相手をしてくれただろうか。

93 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/13(火) 18:59:13 ID:KFp5U4RG0
ヤグディンの陰謀によって一同がもだえ苦しむ中、
ジュベールはスライスされたからしれんこんを衣装に貼り付けてみた。
そしてプルシェンコの方をちらりと見た。
しかしプルシェンコはユヅルと仲良く腰を振るのに夢中で
まったく気に留めていなかった。
ちょっとだけ寂しい気持ちになるジュベールだった。

94 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/13(火) 19:11:23 ID:IL5ZkJYw0
ちなみに布袋も一緒に苦しんでいるのだが、
うっかりギターを手に入れたばっかりにこんなカオスに巻き込まれるとは誰が想像しただろう…

95 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/13(火) 19:40:08 ID:WFszZLcG0
前々スレとこのスレに熊本の底力を
みたw


96 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/13(火) 20:06:16 ID:IL5ZkJYw0
急いで出ていったトラを見て、経営者はちょっと笑顔を見せた

問題はブランドンだ、情報の需要は可能だが発信が出来ない
たとえば筋肉が動かなくなる難病の患者だったら、
辛うじて動く筋肉を上手く使えば装置を通して会話ができる
でも彼は人形化しているのだ、全く動けないし、そういう装置も使えない
今日は天気がいいから、マネキンを抱えて屋上に行こうか。桜もまだ少しは残っているかな

厄介なことになっているといえば南里もそうだ
水槽を出られないし、喋れない
言いたいことはいっぱいあるのに。
空気中に飛び出してジャンプすることは可能かもしれない、
でもフタが取り付けられているから跳べない
(フタの理由は、小動物化した誰かが間違えて飛び込まないようにということ)
悩んでいると、餌の時間になった
今日は自分より少し上くらいの男性研究員が、フタを外して粉末状の餌を水面にばらまく
まずいと思っていたこの餌もそろそろ慣れたな、と思いながら食べていると、
研究員は白衣のポケットからラップに来るんだカステラを取り出し、一部を小さく丸めると
「デザートだよ」と言って投入してくれた
ジャンプしたいと思っていたこともすっかり忘れて、南里は魚の姿のまま律儀にお辞儀をした

97 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/13(火) 20:12:40 ID:Dtju1arN0
>>49のすこし後……
真央が眠ってしまった。真央の年齢はわかっているものの、まだ幼い子どもなのだから仕方がないかと、
自分の年齢不詳ぶりを棚に上げ、べるるんは溜息をついた。
自分の隣で、まあるく身体を丸め、すやすやぷーぷーと寝息を立てる真央。4月といえどまだ夜は肌寒い。
べるるんはトイプー真央を起こさないようそっと抱きあげ、自らの膝の上に乗せた。こうすれば少しは寒くないはずだ。
手持無沙汰にトイプーの頭を撫でながら、べるるんは故郷に思いを馳せる。
マヨロフ兄弟は大丈夫だろうか。少しずつ力をつけつつある兄・アレクサンデル。先のSIにて変形イーグルを披露し人々を沸かせた弟・ニコライ。
彼らもウィルスの餌食になっていなければいいが……膝の上のトイプー真央が、寒さのためか、小さく震える。
ふっと微笑み、べるるんは自らのマントを引き寄せた。
普段から、やんちゃなトマシュとマイペースなADSLと付き合っているのである。もともとべるるんには妹もいる。

長い長い見張りも終わり、太陽が空を白く染め上げるころになると、トイプー真央が目を覚ました。

(お腹すいた……お肉食べたい)
「真央、おはよう。お肉は無理だけど……温かいミルクでも貰ってこようか」
(うん!)
優しいお兄ちゃんと化したべるるんは、真央のためにミルクを取りに行ったのである。

どうしても>>50のべるるんと真央が気になって……!50ほどまえなのにごめんorz

98 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/13(火) 20:43:25 ID:dfjg8uUk0
「未来、崇彦の…あの古ぼけたスケート靴は無事かい?」

小塚は特製の衣装に着替えに行ったきりまだ戻ってこないので、未来に聞いた。
「はい!ちゃんとありました!」
「『あの本』はちゃんと持っているね?」
うん、と未来は真っ赤な顔で頷く。

「…うん、それなら大丈夫。このまま無事に終わるといいけど」


99 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/13(火) 20:47:27 ID:dfjg8uUk0
>>98
大輔は、 が抜けてました

100 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/13(火) 20:51:22 ID:lbKY2waf0
漸くリンクやってきた崇彦はリンクの惨状に唖然としていた。
 ヤグのいたずらでからしレンコンの辛さに、悶え苦しむスケーターズの面々。
「(あのおっっさん何してんだよ!!」
崇彦は怒り心頭だった。

「ちょっと、あんた!!!」

崇彦が怒鳴ったとき、彼は周囲の異変を知った。

スケーターズの面々が次々と倒れこみ、その場から突き上げてきた氷柱に飲み込めれていったのである。

「ううわああああ!!」

声を上げながらリンク外に逃れた崇彦。
リンクの氷柱は飲み込んだスケーターズの標本と化していた。

「そんな・・・・」

呆然とする崇彦、そこへ未来、真央プードルと白鳥大輔が駆け寄ってきた。
「たかちゃん!!!」「よかった!!無事か!」
二人も異変を察知してとっさに変身を行い難を逃れたようだ。

「えっと・・・・スケパシーかな?」

今の状態では会話ができない。4人はスケパシーを試みる。



101 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/13(火) 21:07:22 ID:xvgzY+D+0
>>89
辛子蓮根といい温泉で突き飛ばしといい
ヤグディンがDQNすぎるw
まともな言動が>>86にしか無いようなw

>>97
べるるんかっこいいよべるるん。

102 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/13(火) 21:09:05 ID:oAkbCVbIO
前スレではヤグもDQNなりにちょっといいやつだったんだぜ…

103 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/13(火) 21:09:34 ID:CZpfAIEKP
家に帰ったらスレが進んでる進んでるw

>>53を読んで自分の脳内でもリスデマンがどんぐり背負って(ryが浮かんだ
イメージとしては『ぼのぼの』のシマリスくん(って知ってる人いるのかよw)
リスデマンかわいいよリスデマン癒されるよ
ヴォロに話しかけるシーンでは泣けたよリスデマン

>>97
バトルとプルおじさんがアップを始めた模様ですw

104 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/13(火) 21:22:25 ID:KFp5U4RG0
氷をたたき割ってヤグディンが出て来た。
「けっ、俺様にこの程度の氷が効くわけねーだろ」
つづいてプルシェンコも出て来た。
「あービックリした。何これ?」
氷にはすこぶる強い異星人たちだった。

プルシェンコが言った。
「わかったぞ、カラトンちきババイちきの仕業だな」
「・・・違うと思う」
冷静に突っ込むヤグディンだった。

105 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/13(火) 21:32:03 ID:BASCACg50
>>103
ここにいるぞー!
「いじめる?」って首かしげてこっち見るんだよな

106 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/13(火) 21:34:17 ID:lbKY2waf0
小塚・控え室にて

崇彦は用意された衣装を見て少し怪訝な表情を浮かべた。

「これは・・・・」

渡された衣装は全身レオタードタイプ。しかし、デザインがどこかスピードスケートのスーツをを思わせるのである。

「まぁ、着てみんしゃんい。」

老紳士の言われるがままに着てみる。

「へぇ〜、このデザインならレオタードも悪くないかも。」
鏡を見ながら確認する崇彦。でも、どうしてもフィギュア向きのデザインとはいえない。

「つぎに、いま自分が演じたいと思うものを念じてみるがよい。」
「!!(まさか)」

老人の言葉にピンときた崇彦。迷わず最初に選んだ衣装は・・・

「ほお!やはりそれか。」

現れた衣装はギターコンチェルト。今シーズンのフリープログラムである。

「これは、自分が念じるとその衣装に変化する力があるのですね。」
「まぁ、クリプトン星の失われた失われた技術の一つではある。」

そのまま、衣装チェンジを楽しむ崇彦君。
結局リンクに向かったのはそれから1時間近くたってからのことだった・・・・・

107 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/13(火) 21:41:49 ID:dfjg8uUk0
「うぬぅ!一体何事じゃ!」
凄まじい闘気で氷を溶かし、抜刀して周囲をみまわす信長信成。

「私を怒らせたわね!こうなる事は解っていたのよ。とっとと出て来なさい!」
クレオパトラ美姫もまた、変身してパワーアップしたせいなのか、容易に氷を割っていた。


108 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/13(火) 22:10:14 ID:i0ewazI60
信成と美姫に続いて、ヒットマンモードのADSLも「ジャッジ皆殺しイーグル」で氷を割って出てきた。
「おい、動ける奴は閉じ込められた奴等を助けてやれ!」
ヤグディンの指示で能力を使える者達は仲間の救出に取り掛かった。

そこへ日の丸鉢巻を逆さにつけたトラが、ミハルとテン君が到着する。
「いったい、どうなってるんだ!?」
リンクにそそり立つ氷柱を見てトラは思わず声を上げた。

109 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/13(火) 22:13:15 ID:Dtju1arN0
>>52
掃除を仕切るリスデマンがたまらん。すなおなチャッキーもたまらん。
>>64の一所懸命な蜂とてんと虫もたまらん。ここのチームほんと癒されるね……!


(ヴォロ、だいぶ落ち着いた?気分はどう?)
おそるおそるポンちゃんがさし出した飴ジュースを飲みほしたヴォロは、太陽の光を浴びに、庭へ出ていた。
そのあとを追うのは牝牛ゲデ子だ。てんと虫が懸命に隠そうとしていたが、
なんとなくチャッキーが整頓していた棚の内容には気づいていた。女の勘は鋭いものなのだ。
あえてなにも言わない。
パッケージからうかがえたその内容いくつかが、老若まんべんなかったように思えても、なにも言わない。
KVDPとチャッキーとポンちゃんは、出発のための打ち合わせをしているようだった。
蜂とてんと虫はふたりできゃいきゃい騒いでいる。
庭先には、掃除を終えて日向ぼっこをしていたリスデマンの姿がある。
狼ヴォロはリスデマンの傍にうつぶせた。ゲデ子もそれにならう。

(ありがとう)

遠く、澄み切ったスイスの青空を見つめ、狼ヴォロは呟く。

(エレーネが気づいてくれなかったら、リンデマンさんが言葉をかけてくれなかったら、俺……)
(立ち止まるのは誰だってあることだよ、ヴォロノフ)

リスデマンが小さくしっぽを震わせる。

(ヴォロ、わたしね、あなたの気持ちが、すこし解るわ。大切な場所を、なくしてしまいそうになる気持ち)

ぱたりぱたりと、ゲデ子もしっぽを緩やかに振った。
リスデマンも、ゲデ子も、ポンちゃんも蜂もてんと虫も、KVTPもチャッキーも、
みんなみんな、たくさんの壁にぶつかっては、乗り越えてきたのだ。

狼ヴォロは立ち上がる。いま自分にできることはなんだろう。
ゆっくりと、歩き出した。

110 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/13(火) 22:19:35 ID:dfjg8uUk0
(たった今、何かあるんじゃないかと話していたんだ)
(真央も何かびびっ!と感じたよ)
(タカヒコ君が無事でよかった)
人間の未来は何もスケパシーで話す必要がないのだが。

(俺と真央は周囲の様子を探るから、未来と崇彦は、凍っている皆をなんとかしてくれないか)
「オーケー!」
「はいっ!」

大輔は目を、真央は耳と鼻の感覚に集中した。

因みに鳥の視力は人間の約6倍、犬の嗅覚は100万倍との言われ、聴力は7〜10ヘルツ(人間は20ヘルツ程度)まで聞く事が出来るといわれる。これは豆知識。

そこへ氷から脱出出来た者達…プルとヤグディン、信成と美姫、ADSLがやってきた。

111 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/13(火) 22:38:52 ID:ALW4P0p7O
>>108で何故トラ達が熊本に来たのか?
スケートリンクに着く前…

トラ達は本当は高田馬場に行くつもりでいた、走って。
逆さ日の丸鉢巻きを見てクスクス笑われても、
春日だカワウソだとざわざわされても一生懸命なトラには聞こえない。

簡易培養液に浸かったままバスタブで運ばれるミハルはふとトラを見て思った。
(何でこんなに頑張ってるんだこいつ?)
ミハルはトラの事も忘れていた。
しかし必死なトラの姿に心が動かされてきた。
「…何で走っていくんだよ。
スケート選手だろ、お前…ジャンプでもして行けばいいだろ!
ヘッ、じゃあこのミハルが跳んでやるよ!」
「ま、待て。今のお前じゃ無理だ!!」

バスタブから下りて跳んだミハル。
しかしスケート力が極端に弱ったミハルがうまく跳べる訳はない。
道路に倒れ込み、車にひかれそうになる。
「ミハルー!!」

トラはテン君を抱えたままダッシュでミハルともう片手で抱え、
綺麗な四回転で飛んだのだ。


そして無意識のスケパシーで熊本にたどり着いたのだ。
その衝撃のおかげか、ミハルは元に戻った!
ついでにテン君も元に戻っていた、眠ったままだが。

112 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/13(火) 22:40:56 ID:ZdsFmHsA0
飴ジュース出したんかいw

このチーム、ほんとええわ〜

113 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/13(火) 22:52:46 ID:ALW4P0p7O
>>111
×トラはテン君を抱えたままダッシュでミハルともう片手で抱え、
○トラはテン君を抱えたままダッシュでミハルをもう片手で抱え、

つじつまを合わそうとしてかなり無理矢理になったwスマン

114 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/13(火) 23:55:22 ID:84NNwb8LO
その時、老紳士は一人の男と対峙していた。
「お前か。スケート靴と本は諦めろ。お前には使いこなせまい」
固い表情で告げる紳士に、男はどこか虚ろな笑みを浮かべた。
「それはもういいんです。私には必要ない。
 私はただ、貴方がたの秘術が…MIDORIの秘術が知りたいだけだ」
「そんなものはない。我々の体と君達は違うんだ。
 今回のことでわかっただろう。ウィルスを使っても、君達の体が我々と同じになることはない」

「……嘘だっ!」

男は憎しみを露にして叫んだ。
「ならば何故ストイコは、ゲーブルは、そして……本田は4回転を跳んだ?
 あんなに突然に4回転持ちが増えた?!
 浅田は3Aを、安藤が4回転を跳んだのは何故だ!
 人間には跳べないはずだ!MIDORIの秘術を使ったからだろう…!」
男は歪んだ笑みを浮かべた。
「だから我々は実験を進めた。新型は失敗したが、新たな道が見つかった。
 感染スケーターの抗体から、我々の望む究極のスケーターを作り出すのだ」
彼の言葉と共に、部屋に数人の男たちが押し入る。彼らは紳士を拘束した。
「無理だ!不可能だ!」
「せっぼんで治るのは旧型だけだ。きっと皆絶望してくれるだろうね。
 新型は人の絶望に比例して重くなるんだ。素晴らしい抗体がとれたら
 貴方のお気に入りの二人で試してみよう。小塚と長州で」

老紳士の口に布が宛がわれた。意識が遠くなっていく。

(誰か……新型に対抗できるスケーターが……
 自分を見失わずどんな絶望にも負けない、強く美しいスケーターがいれば……!)

115 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/14(水) 00:14:15 ID:E4vNfApM0
目と耳と鼻を凝らしながら白鳥大輔とトイプー真央が、ヒソヒソと語り合う。


「不思議に思ってたけど、どうして大ちゃんはあの本を知ってたの?」

「皆みているような、不思議な夢を実は俺も見たんだ。

…何も無い、金属質か何かのような建物?の中にいた。
そして何だか?ひどく機械的な声と映像が浮かんできたんだ。

 『{この本}を持った少女と、{この靴}を持った少年を探しなさい。
 そして貴方は彼等を守るのです。彼等を守るのです
 大事な事なので二度言いました。
 その子らの名は…』

そこで夢から覚めた。…そしたら俺はクワッチに変身していた」

「クワッチ?!クワッチって…あの、バンクーバー五輪のマスコット……だよね、
どうしてそんなのになってたのかなぁ?真央もどうして猫になったんだろ〜」
「いや、今はそっちのほうはどうでもいいから(汗)…今は集中しよう」

116 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/14(水) 00:26:20 ID:t6QfiPrDO
目の前の光景に唖然とする逆さ日の丸鉢巻き男トラ。
「あれ?先輩?ここは一体…?」
東京に移動した頃から記憶が曖昧なミハルはキョロキョロしている。
流石にテン君も起きてぼんやりしていた。
「ん〜よく寝たなぁ…。」

とりあえず大輔達のところに行こうか、氷の中で固まっているべるるんやジョニ子達を助けるか…?
それとも様子見か?
どうするトラ!?

117 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/14(水) 00:34:04 ID:D5YioVM40
一方、氷の固まりの中でジェフリー・バトルの体は冷え切っていた。
まさに彼の命の灯火は消える寸前だった。

「人間は死ぬときに一生の思い出を見るっていうもんな。
日本語ではSOUMATOとか言うらしいけど。あ・・・意識が遠のく。
きっと僕はもうだめだ」

子どもの頃からの思い出が彼の脳裏を駆けめぐる。
スケートに明け暮れた青春、真ん中に穴のあいたメダル。
引退してからの学生生活とアイスショーで観客を沸かせる自分。

そして最後の最後に抱いた淡い恋心・・・無邪気で可愛い僕の白いエルフ、
僕は君の寝顔を撮っておきたかったのに
携帯を置いて出かけたばかりにアレクセイに見られて消されて・・・
写真撮ろうとしたら邪魔されて・・・
しかもあっさり元のおっさんに戻りやがって・・・

その瞬間、恥ずかしさと悔しさと怒りがない交ぜになり、彼の体温は一気に上昇した。

「このままで死ねるかーっ!」
バトルの中で何かが覚醒した。
彼は氷をぶち壊して生還した。

118 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/14(水) 00:53:27 ID:t6QfiPrDO
ADSLは思い出したように叫んだ。
「あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙ー!!!!」
スウェーデン伝統の叫びでべるるんは氷を割って飛び出てきた。

自由になったべるるんもすかさず
「あ゙━━━━━━((゚∀゚))━━━━━━ッ !!!!!」

超音波で氷のみを粉々にした!
これで残りの皆も解放されるはずだ。

119 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/14(水) 01:05:37 ID:+3aM/DpvO
バトル未感染なのに凄いw
ちょっと幸せにしたくなって来たw

120 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/14(水) 01:45:28 ID:E4vNfApM0
ヤグディン達は一つの大きい氷の固まりの前で苦戦していた。

「くそっ!これはどうしてこんなに固てぇーんだ?!」
ヤグディンが渾身で蹴っ飛ばしても、いくつかの氷は、べるるんの超音波で壊れなかった。

「ええい、誰か、居合いの達人がおらぬのか!」
信成の闘気でも無理だった。


「此処におるでござるよ!」

皆が振り向くと、そこにいたのはクリス・リード。

「信成殿!拙者らを置いていくとは酷いでござる。拙者らはここにいる
フェルナンデス殿の3Aで駆けつけて来たでござる。」
後ろではキャシーと海賊フェルナンデスがいちゃいちゃしている。

クリスは『オペラ座の怪人』のコスチュームでせっぼんの腰振りのポーズのまま氷付け
になっているPチャンの前に立った。もちろん瞳孔は開きっぱなしである。

「ではいざ…栗須・利井戸、 侍モードオン!」
侍クリスは目にもとまらぬ早さで刀を抜いた。

シュパッ
シュパパッ!

シャキーン!




バラバラバラバラッ。
氷は見事に砕け散ったが、中のPチャンも見事にバラバラになっていた。

全員がズッコけた。


121 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/14(水) 01:46:11 ID:E4vNfApM0

と。


バラバラになったPちゃんのパーツがうぞうぞと集まりだし…
元のPチャンに戻った。

「あれぇ?僕どうなってたんだろう…」

暢気なPチャンの言葉に、全員が二度ずっこけた。



おそるべし、ヒトデの再生能力。
侍クリスはひたすら土下座をしていた。

122 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/14(水) 07:32:21 ID:wnmvXvquO
ちょww Pちゃんスゴすwww

123 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/14(水) 07:44:00 ID:TwbNLv0s0
「ああ、寒い! あとでもう一回温泉に行くわよ!」
 両手に息を吐きかけながらジョニ子がつぶやく。
 ライサの顔は青ざめ、唇は紫色になっているが黒いので(ry)。
 ジュベールは辛しれんこんがいい具合に衣装に貼り付いてくれた
ので、少し嬉しかった。

「でもいったい、誰がこんなことを……」
 顔を見合わせるスケーターたち。小塚は老紳士が姿を見せないことが
気になりだしていた。

「おもてなしは気に入ってもらえたかね?」
 声のするほうに顔を向ける一同。そこには暗い笑みを浮かべた
男が、部下たちに老紳士を拘束させて立っていた。


124 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/14(水) 08:26:45 ID:D5YioVM40
「おもてなし・・・裏はあってもオモテなし」

未来が呟いた。

125 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/14(水) 09:30:29 ID:bQDX5P9e0
バトル「ところでアレクセイ、さっきのなんだよアレ」
ヤグ「いやー、衣装箱の中に食いもんが入ってってさー。差し入れならみんなで食おうと思って」
ヤグ「ブライアンの衣装だって気がつかなくってさーw」
バトル「おい!」
ヤグ「それより面白れーもんがあんだよ、見る?おっと、音消さないとな」
ヤグディンは携帯を出した。画面には動くプルシェン子バスタブバージョン。
バトル「?」「!!!!!!!!!」「いつの間にこんなの撮ったの?」
ヤグ「ババアに送って一緒に笑おうと思ってw」ババアなんて言ったらまたごつい指輪付きの手で殴られるぞ。
バトル「か、可哀想だよ、やめなよアレクセイ」
ヤグ「ん?そうだな、メモリもいっぱいだし消そっかなー」
バトル「あっ、そっ、あの…あっあっ」バトルは言葉にならない。
ヤグ「あっ、欲しいー?じゃ今予約して。美○利寿司。」ヤグディンの手にはタウンページがあった。
ヤグ「みんなには内緒にしといてやるからw」「動画は鰤喰った後なw」

本当にこの人はくれるんだろうか…満面の笑みが何かを語っているようだとバトルは思った。

126 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/14(水) 09:30:35 ID:wqn7STJfO
あまりの寒さに、美姫は何かないかしらと段ボールをひっかきまわすと、ミンクのコートを見つけて着込んだ。タラソワとも知らずに。

そして、手持ちぶさたなので紫の薔薇で冠を編んでみた。

127 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/14(水) 09:32:25 ID:t6QfiPrDO
(くっ…、何故かは分からないが悔しい…!!!)

春日の名残なのか、ダジャレに反応するミハルであった。
(春日ミハルと未来はダジャレが原因で一悶着ありました※前スレ)

128 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/14(水) 09:47:11 ID:bQDX5P9e0
こう見えて実は後輩思いのヤグディン。動画をやるきは全くない。
消すのは鰤を食った後、「ごめーん間違えちゃったw」で済まそうと思ってる。

129 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/14(水) 09:51:33 ID:E4vNfApM0
真央の犬耳がぴくぴく動いた。
 
「大ちゃんあっちから何か聞こえる!」
「何!」

大輔が目を凝らすと、そこにはいかにも怪しい人物が数人、偉そうに立っている。

一同は一斉にそちらに顔を向けた筈なのに何故かシカトしているので、
(未来に至っては駄洒落しか言ってない)男はカンカンになって怒っていた。

「ちょ、ちょっと大ちゃん!皆無視してるよ?」
「仕方ないな。俺達が相手するとしようか」

無視しつづけて未来にもしものことがあったら大変だ。

声の方まで飛び上がり、フライングシットスピンで変身を解いた大輔と真央は、
男達の前に立ちはだかった。

130 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/14(水) 10:27:00 ID:wqn7STJfO
男の手下達は老紳士をリンクの楽屋の一室に閉じ込めた。
「長老、あなたには手荒な真似はしたくない。
それに我々が用があるのは、この新しい世代のスケーター達なんでね。
悪いがここで休んでいてもらうよ。」

別の楽屋には、さっきの氷柱からとっさにギターに戻ってギターケースに潜り込み難を逃れたボロドゥリンと、手持ちぶさただったのでこれ幸いと空いている部屋を探しリハーサルに専念する布袋がいた。

ボロデュリ〜ン♪カーリンカカリンカ…

131 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/14(水) 10:29:40 ID:t6QfiPrDO
ジョニ子「紫の薔薇の冠なんて素敵じゃないの!コートもイケてるわよ〜☆」
美姫「えーそうかなぁwじゃ冠ジョニーにプレゼント!」
ライサ「さ、寒い…。」
Pちゃん「ちょっと体が違うような…。」
クリス「マジ申し訳ごさらん」
信成(こやつ…さては化け物か?)
キャシー&フェルナンデス「(ラブラブトーク中)」
ADSL「ちょっと先輩から言って下さいよーw」
べるるん「僕はいいよーここはいつの間にか来てくれたトマシュにw」
トラ「俺来たばっかで全然分からんのに言えるかよw」
ミハル「(フィギュア界ダジャレNo.1って何だっけ…?しかし悔しい!)」
未来「(これで私がNo.1ね!!!)」
テン「リップ塗ろうかな。」
ジュベ「衣装の辛子がちょっと目に染みる…。」
プル「寿司とか聞こえたんだけど(ニヤニヤ)」
バトル「(動画…!)」
ヤグ「お、ジェーニャも一緒に来るかw銀座の寿司w」

小塚「あーもう!(怒)
一同大ちゃん達のところに集合しろ!さっさと動け!」

132 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/14(水) 10:42:01 ID:mPWktH8wO
男達の前では、流石に申し訳なくなったのと間が持たなくなった大輔がペコペコ頭を下げていた。
どこまでも腰の低い男、高橋大輔である。

133 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/14(水) 10:44:35 ID:wqn7STJfO
小塚光彦は、愛知スケ連の役員が運転する車でゆっくりと湯布院からスケートリンクへ向かっていた。

1つは孫の崇彦が滑る姿を見る為。
そして2つめは(あまり知られていない事だが)、今日がクリプトン星人にとって特別な年の特別な日であるという事だった。
よほどの不都合が無い限りは、地球上に住むクリプトン星人のほとんどが、熊本のリンクに集まるはず。

そう、私の勘に狂いが無ければ、彼女も…

そして、これまでも常にそうであったように、闇の力との攻防も激しくなるはずだ。

134 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/14(水) 11:14:19 ID:E4vNfApM0
ぶつぶつ言いながら男達の前に集合するスケーター達。

大輔「(や〜っと集まってくれたか…(汗))一体なんのマネなんだ、これは。」
小塚「老紳士をどうする気だ!おまけにリンクを…あ〜っ、もうこれじゃアイスショーが出来ないじゃないか〜」
大輔「…崇彦、俺の背後に隠れろ。何か来るぞ」
真央「未来ちゃんも真央の後ろに隠れて!」

135 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/14(水) 11:27:22 ID:1k3ZXZgZ0
あのお方が来るのか!?

136 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/14(水) 11:31:58 ID:OityG9tHO
こつがナイス苦労人キャラww
デーも頼れる先輩になってきた。真央ちゃんも。

137 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/14(水) 11:39:19 ID:5tGvAl1N0
やって来たのは
渡部絵美だった。
「真央ちゃ〜ん何処?!」と他の選手は無視して
絵美スマイルを振りまいた。



138 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/14(水) 12:13:20 ID:D5YioVM40
今まで必死に設定をひねってきたのが
クリプトン星人大量発生で台無しになるのは勘弁してほしい・・・orz

139 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/14(水) 12:30:20 ID:FP4IVYbMO
小塚光彦はクリプトン星人ではない。
この星にいるクリプトン星人はスケートとは別の道に進んだ者がほとんどだ。
他星に住み着くときにはその文化を壊さない…宇宙難民の心得である。
もちろん、既にスケーターとなっていた者はその心得から除外されている。
ただ、光彦はクリプトン星人たちに知り合いが多く、彼らを守る交渉人としてクリプトン星人を名乗ることがあった。
今回の集合は、単なる同郷会である。
しかし、彼らの集合に別の意味があるのではと…勘繰る人間がいるはずだ、と光彦は危惧していた。

140 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/14(水) 12:30:27 ID:wqn7STJfO
ちなみに、絵美はこの後登場するクリプトン星出身の女性にくっついて来ただけで、特にクリプトン星人という訳ではないので悪しからず。

地球上にいるクリプトン星人は確認出来ているのは5人だけである。

141 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/14(水) 12:34:58 ID:FP4IVYbMO
昔、MIDORIの正体がバレた時、クリプトン星人の秘術があるのではないか、日本のスケ連は糾弾された。
もちろんそんなものはなかった。しかし彼らは信じなかった。
4回転ジャンプを跳ぶ者が増えたのは、人間たちの血の滲むような努力である。
しかし彼らはそれを信じず、4回転を跳ぶ者をクリプトン星人として敵視した。
自分が何故秘術の対象に選ばれなかったのかと、恨みを持つ者もいた……。

142 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/14(水) 12:43:18 ID:FP4IVYbMO
老紳士を拘束したのはその一人である。
彼はできればスケーターたちを騙して彼らの抗体を摂取したいと思っていた。
ダメならば紳士を人質にスケーターたちを脅す方法でもいい。
それを発展途上でポテンシャルの大きい小塚と長州に投与し、究極のスケーターを作る実験をする。
人数を増やし、スケーターからクリプトン星人を根絶やしにするつもりなのだ。

143 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/14(水) 12:47:28 ID:wqn7STJfO
しかし、クワドを跳ぶ者に不利な採点システムにされても、なおもクワドを跳ぶのをやめないスケーター達がいた。
それはクリプトン星人の意地にかけて現役復帰したプルシェンコに、新鮮な感動と刺激を与えた。

144 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/14(水) 12:51:45 ID:t6QfiPrDO
その頃、ユヅルはスケートリンクの外にいた。
プル達におつかい(パンやビールにジュースなど)を頼まれたからだ。
ユヅルはあくまでおつかいだと思っているが実質パシリである。

買い物を済ませ、リンク入口戻ってきたユヅルは何やら異様な雰囲気に気付いた。
「…おい、貴様何しに来た!?」
「ガキが来るところじゃねぇぞ…もしかしてこいつもスケーターか?捕まえろ!」
怪しい男たちが襲ってきた。
とっさにビールマンスピンでかわしたユヅル。
だがこれで、はっきりとスケーターであることがばれてしまった。
敵が仲間を呼んで増えている。

「ど、どうしよう?僕一人で戦えるのかな?」
仲間たちは中に閉じ込められているようだ。

そこに飼育員さんを連れてカナダから四回転でアボットが到着した。
「豚だって跳べる!…あれ、何かヤバい雰囲気?」

145 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/14(水) 13:14:31 ID:D5YioVM40
リンクに駆け込んできたユヅルをバトルが迎えた。
「やぁおかえり、ユヅル。ご苦労様だったね」
「はい、皆さんに頼まれた物を買って来ました」
「日本語ではそういうのを『パシリ』って言うそうだね」
もちろん、バトルには悪意は全くない。
しかしユヅルは深く傷ついたようだった。


リンク入り口ではアボットが怪しい男たちに囲まれていた。
「ひょーえー、どうしよー」
変な顔で変な声をあげるアボットを見て男たちに一瞬のスキが生じた。
今だ!
いきなりスピンを始めたアボット。
その顔を見て怪しい男たちは驚愕し、後ずさりした。
そのスキに飼育員さんはリンク内に駆け込んだ。

146 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/14(水) 13:21:21 ID:wqn7STJfO
そこに、タイミング良く小塚光彦の黒塗りのバンがリンクの駐車場に着いた。

光彦「この異様な雰囲気…どうやら既に始まっているようだな。
ん?入り口の前でビールマンスピンをしているのは…世界選手権ジュニアチャンピオンの羽生君じゃないか!
後ろにはアボット君?声かけてみるか。」
役員「会長、ここはとりあえず、彼らを乗せて退散した方が…」
光彦「うむ、ではとりあえず彼らを拾ってくれ。」
運転手は砂煙をあげて車を羽生、アボ、飼育員に横付けした。
そして手にしたマスタード煙幕を敵に向かって投げつけると、からしれんこん風味の煙に敵がひるんだすきに、3人を車に押し込み出発した。
行き先はすぐ近くのホテルだ。

147 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/14(水) 13:32:08 ID:obLhwUOgO
ランビエール宅

KVDP入浴中。
砂まみれの姿を見たチャッキーが気を利かせてお風呂を沸かしてくれたのだ。
KVDPは思う。気持ちはありがたい。しかし何故入浴剤が薔薇の香りなのだ、しかも泡風呂。

チャッキーはランビのクローゼットからTシャツと短パンを取り出し、脱衣場に置いてKVDPの衣装をリスデマンに渡した。
渾身の4-3-3+黄砂の衝撃で所々破れていた衣装を、リスデマンが繕う。
左胸の辺りが大きく破れていたので、ハート型のアップリケを付けて『Jenna』と刺繍を入れておいた。
アップリケの材料はもちろんランビの赤ぬこ衣装である。

「いいお湯だった〜♪」と言いながらリビングに戻ってきたKVDP。
ピチピチのTシャツに短パン、芳しい薔薇の香りを漂わせるKVDPの姿を見て
ポンちゃんは鼻からコーヒーを吹いた。

148 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/14(水) 14:10:28 ID:E4vNfApM0

真央「絵美さ〜ん♪真央はここだよぉ〜(手をふりふり)」
小塚「(………あ〜っ、もう!)」

大輔「(とにかく連中の目的が何なのかはっきりしないとラチがあかない…)お前達の目的は一体なんだ?!
未来か?崇彦か?それとも この『本』と『靴』なのか? ハッキリしろっー!!」

大輔の叫び声をトリガーに、信成の身体は第六天魔王のオーラを発し始めた。
クレオパトラ美姫は拳に電撃を纏わりつかせ、古代エジプト式格闘術の構えをとる。
ADSLはヒットマンモードに変身、『皆殺しイーグル』で臨戦態勢だ。
べるるんは超音波を発する機会を虎視眈々とうかがっている。

149 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/14(水) 14:27:42 ID:E4vNfApM0
男は顔を覆っていたサングラスとマスクをゆっくりと剥いだ。

「あっ!あの男は…昨夜の……!」

べるるんは驚いた。今は囚われの老紳士そっくりだったのである。


150 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/14(水) 14:48:18 ID:wqn7STJfO
黒塗りのバンがホテルに着いて後部座席を振り返ると、座席には3人ともいなかった。

光彦「うむ、3人共戻ったのか…奴らと戦う為に。無事を祈ろう。」
役員「会長、嗣彦さんに今リンクで見た事を連絡されますか?」
光彦「ああ。そうしてくれ。私が替わろう。」

スケーター達よ。無事でいてくれ。フィギュアスケートの未来は君達にかかっているのだから…。

151 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/14(水) 15:13:36 ID:t6QfiPrDO
ステップを踏みながらなんとか中に入るアボット。
先に入った飼育員さんはヤグプルと話し始めていた。
ユヅルは何故かしょんぼりしている。
そして奥ではさっき襲ってきた男たちと同じ格好の奴ら数人と老人、大輔達が対峙していた。
うーん、何だか緊迫してるぜ!

「おい、何があったんだ!?
俺、飼育員さんがここに連れてってほしいって言うから急いでつれてきたんだけどさ…」
とりあえず同じ雨男子のジョニ子とライサに話しかけるアボット。

「うっさいわね、今大事なとこなのよ!
黙って聞いてなさいっ!」
「お前もあんまり話聞いてなかっただろうが。」
「黒電柱もうるさい!」

「あーもう!アメリカ男子静かにして(怒)」
小塚に叱られた。

152 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/14(水) 15:19:44 ID:wqn7STJfO
「こんだけ温泉水があればもう大丈夫ね^ ^」
ユカは赤ぬこ宅急便が大量の段ボールに入った温泉水を集荷するのを見届けると、信夫に携帯で連絡した。

ユカ「…そう…ジェレミーは無事に人間に戻れたのね。
それで、今は熊本のリンクで何者かに襲われてるって?
私?もちろん、これから行くわ。ジェレミーにどうやって海を渡ったのかきかなくっちゃ^ ^」

ユカは差し入れ用の温泉まんじゅうを両脇に抱えると、華麗なコンビネーションジャンプで熊本に着地した。

153 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/14(水) 15:48:32 ID:E4vNfApM0
男「そうですね、強いて言えばここにいる全員ですかね。」

パチン、と指を鳴らすと男の姿が消える。どうやらホログラム映像だったらしい。
そして………小塚達の足下の床から浸水が始まり、それが恐ろしい早さで凍り付いてゆく。
四方八方には巨大な氷の壁が出現した。氷の牢獄、というわけだ。
今や館内は半分は巨大な氷の牢獄、もう半分は刃物のような氷山の地獄と化した。

その壁の天井あたりが閉じる瞬間、飛び出したものがある。

鳥だ。 間一髪、大輔だけが変身で免れたのだ。

154 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/14(水) 15:52:16 ID:E4vNfApM0
ユヅル「?!な、なんですかこの仕掛け?僕来たばかりで…」
美姫「き、…昨日館内を調べたときは、こんな仕掛け無かったのに!」
ヤグ「くそっ、この氷の固さは…地球の技術じゃねぇ、クリプトン星の技術でつくられたモンだぜっ!」


「ほほ〜ぅ一人、逃げられましたね。しかし予定どおりです。ひとまず体力測定、と、いきましょうか」
男は不敵な笑みを浮かべると、また指をパチン、と鳴らした。


155 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/14(水) 15:59:09 ID:E4vNfApM0
小塚「プルシェンコさん?プルシェンコさん?!………(が〜〜〜〜ん!!)寝てるーーーーーーー!!」

ヤグ「そうだっ、さっきの阿呆を思いだしたぜ…。クリス!おい、お前さっきのようにこの氷の壁を叩っ切れ!!!」
クリス「あいわかり申した。では!」
べるるん「僕の超音波を試そうか?」
ヤグ「馬鹿かお前は?!俺様の耳をぶっ壊そうっていうのかよ!」
信成「拙者も助太刀致す!!」
ADSL「俺も皆殺しイーグルで加勢するぜ!」

とりあえず攻撃力のありそうな組は氷の壁を壊し始める。

壁の外では大変な事が起こっていた。


156 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/14(水) 16:08:26 ID:E4vNfApM0
鋭利な氷山からまるでスピアのように次々と氷塊が突き出てくる。上、下、右、左、前後斜め。
大輔はかろうじて足のつく氷がある時はステップを踏んで逃れるが、そうでない時は鳥に変身しているしかない。
(…ハァハァ…これでは何処に進めばいいのか判らない)

真央「大ちゃん、右!もっと!右」
アボット「今度は下からくる!」
キャシー「斜め!右から斜め〜〜〜!」
トラ「うわ〜やばいやばいやばいよそこ」
ミハル「早く飛んで!飛んで!そのままストーップ!」
未来「(見ていられないので顔を覆って伏せている)」


まるでフレ○ズパークのアトラクションのようだがそんなチャチなことは言っていられない。
少しでも気を抜けば、氷の柱に串刺しだ。

157 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/14(水) 16:10:48 ID:wqn7STJfO
スワン大輔は、追っ手がいないのを確認すると、手近な木の上で休んだ。

と、ユカが入り口付近をうろうろしているではないか。

クワックエッ(ユカさ〜ん、そっちは危ないよ〜)

ユカ「ダイスケなの?」
白鳥「クワッ」

ひらりとユカの足元に降りた大輔は、とりあえずユカを危険な場所から遠ざけようと思い、跳んでは振り返りしながらホテルの方角に向かった。

158 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/14(水) 16:22:46 ID:E4vNfApM0
しゃきーん!スパッ! むぅおおおぉおお! あ゙━━━━━━((゚∀゚))━━━━━━ッ !!!!! ドガガガガガガガガガ… 来ん畜生が!でぇいっ!!!

4人の力が合わさって、ようやく人一人通れそうな穴があきはじめた。

ヤグ「よし、ここから脱出するぞ」

(どこかに氷を製造する動力源があるはず)
大輔からのスケパシーだ。
(よしわかったすぐやってやるぜ)

ヤグ「パトリック!こっから出て氷の動力源を探して止めろ」
Pチャン「僕が?!」
ヤグ「まだ穴が小させ〜んだ。こっから先に出るのはお前が一番適任だろ〜が」

Pチャンの身体はヒトデの名残よろしくぐにゃぐにゃしていた。

159 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/14(水) 16:35:46 ID:E4vNfApM0
大輔はユカをホテルに送り届けると、すぐにリンクに戻って来た。
その頃穴からかろうじて這い出たPチャンが氷の動力源を必死に探していた。
大輔も上空から捜索する。 そして。

(Pチャン、君の右前方に目標発見 上の氷柱に注意して進んでくれ)
(わ、わかった…)

慎重に進むPチャン。凍えるような寒さの中、かじかんだ手でやっと動力源を 'OFF' にする。

氷はようやく溶け始めた…


(やったー 皆やったよ、Pチャンがスイッチを切った)

160 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/14(水) 16:49:34 ID:E4vNfApM0

(うわあああああああああ)




大輔の悲鳴のスケパシーが全員の頭に響き渡る。

溶けて薄くなった氷をぶち割って、全員がその場にかけつけた。

後ろを向き膝をついてがっくりとうなだれている大輔と…仰向けに倒れているPチャン。
Pチャンの身体には深々と氷柱が突き刺さっていた……。



ジョニ子「Pチャン、Pチャン、…嗚呼、神様、こんな事になるなんて…(号泣)」

一同に悲しみが襲いかかろうとしたその瞬間。


むくり。



??
?????







「あれ?皆どうして泣いてるの?」

起き上がったPチャンの傷は、恐ろしい早さで回復していた。


ジョニ子は「うぅ〜ん……」とバトルにしなだれかかるように気絶してしまった…。

161 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/14(水) 17:05:04 ID:E4vNfApM0
ライサだけ参加させ忘れた......onz

162 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/14(水) 17:19:44 ID:D5YioVM40
素で忘れられる可哀想なライサw

163 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/14(水) 17:23:58 ID:t6QfiPrDO
>>161
自分が言うのもなんだけど、一人で連投し過ぎるのはどうかと思うよ
他の職人さんが書きづらいと思うし

164 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/14(水) 17:29:01 ID:E4vNfApM0
そうですね(汗)気をつけます
細かく区切りすぎでしたし…(汗)
ジュベ&フェルナンデスも忘れてonz

165 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/14(水) 17:57:58 ID:+3aM/DpvO
一方まだ寝ているプルシェンコ。
小塚「あ〜もう!いい加減に起きて・・・(うわぁ女性化してる!)仕方ないな、とりあえず抱えて・・・」
言い終わらないうちに物凄い勢いでダッシュしてきたバトルが電光石化で抱きか抱えて行った。

166 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/14(水) 17:59:06 ID:DYHF89Yz0
みんなで書いて話がかぶったりごっちゃになってカオスwとか、
そのカオスが収斂していくのも楽しみのひとつだしね。

職人さんみんな頑張ってください!
素で忘れられがちのライサも頑張ってください!w

167 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/14(水) 18:09:54 ID:D5YioVM40
・・・ここは・・・家?懐かしいわ。いつの間にペンシルベニアに帰って来たのかしら。
マミーがなんだかちょっと若いのは気のせいかもね。


「それにしても今日も寒いわね」
「マミー。裏のトウモロコシ畑に遊びに行っていい?」
「ええ、いいわよ。気をつけて行ってらっしゃい」

大寒波がやってきて、裏の畑はすっかり凍り付いていた。
立ち枯れたトウモロコシの茎の間を器用に滑る子ジョニ。

クリスマスに貰った中古のスケート靴。
ジョニ子の何よりもの宝物だった。

遊び終えてスケート靴を脱ぎ、柔らかい布でそっとぬぐう。
すると突然、スケート靴が光り出した。
誰かが荘厳な声で何か言ってる気がする。
でも何を言ってるのかよくわからない。


「あっ」
小さな声をあげてジョニ子は目を覚ました。
隣ではバトルが女性化しているプルシェン子を心配そうに見ていた。
「ちょっとジェフ、アタシの心配もしなさいよ!」

168 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/14(水) 18:53:09 ID:D5YioVM40
「あ、ジョニー。気がついたんだ」
「あ じゃないわよ全くもう。そうそう、アタシも変な夢を見たの。
夢の中で何か言われた気がするんだけど何て言われたのかわかんない」
「ふむ、温泉に入ってウィルスの活性具合が変わったのかな。
ほら、ジェーニャもごらんの通りまた女性化してるんだ」

そこにカナダの飼育員がやってきた。
「やぁジェフ、休暇が取れたんでブ・・・いや、ジェレミーと一緒に日本に来たよ。
いろいろと大変だったみたいだね、力になれなくて申し訳ない」
「いや、来てくれてありがとう。嬉しいよ。
ところでジェーニャの具合がまだおかしいんだ。
眠ると女性化して、起きると男性に戻るのを繰り返してる。
一体彼に何が起こってるんだろう、わかるかい?」

飼育員はプルシェン子をじっと見ていた。
そして、ジョニ子とバトルに向かって静かな口調で話し始めた。

169 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/14(水) 19:17:40 ID:t6QfiPrDO
バトルやジョニ子が話す脇では

「…そういえば布袋さんとボロドゥリン君がいない、探さないと!」
小塚が言うとべるるんも続いて
「閉じ込められた方の老紳士も探さないといけないよ。」
と言い、探索隊を組む話になっていた。

「ちょっと待ってくれ!」
「パトリック!?」
Pチャンが何を言うのかに皆集中した。

「Sex Bomb祭はどうなったんだ!」
一同ずっこけた。
「ずっと練習してきた成果を見せたいんだ!」

「One Banana祭には出来ないのか?」
ヤグもまだ諦めてないようだ。

「うーん、プルシェンコさんはどうしよう?
ユカさんがいるホテルにでも運ぼうか?」
人に戻った大輔の問いに
「あ、じゃあ俺が行こっかな」
話を聞いたアボットが手をあげる。
彼はただ単にユカさんと会うついでにプルも運んでやろうとしただけなのだが…。

「(てめえ、いきなりしゃしゃり出てくんじゃねぇ…!)」
今まで見たことのない表情でガンつけてくるバトルを見て
「Nooooo!
冗談だよ冗談!Ahaha…!」
笑ってなかった事にした。

170 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/14(水) 19:48:53 ID:D5YioVM40
飼育員の話はにわかには信じられないものだった。
バトルはショックでかなり気が動転していた。
そこにアボットが手を挙げたもんだから
つい顔が険しくなってしまったようだ。
・・・もちろんそれ以外の理由もあるわけだが。

ジョニ子もその話を聞いてから何か様子がおかしい。

バトルはプルシェン子をお姫様だっこして、
飼育員と共にユカさんのいるホテルに向かった。

それを見送った後、ジョニ子が突然倒れた。
音もなくふわりと。
驚いて駆け寄ったジュベールはジョニ子の体に異変が起こっているのを見つけた。
「くそっ、温泉が逆効果になったんじゃないだろうな!」

171 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/14(水) 20:38:41 ID:wqn7STJfO
ホテルのラウンジでは、嗣彦を通してお互いの所在を知った光彦とユカが、お茶を飲みながら話していた。

と、にわかにロビーのホテルマンの動きがせわしくなった。何かあったようだ。

ユカ「ちょっと見てきます。こちらにいて下さい。」

172 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/14(水) 20:44:35 ID:E3r59nd90
275 :氷上の名無しさん@実況厳禁 :2010/04/01(木) 16:20:26 ID:Ij/YxvIGO
>>270
自分もPちゃんひそかに気になってたw
出てきてまたみんなを開いた瞳孔で見つめたらいいよ!
ここに来るとみんな好きになるなぁ。

次回、フィギュアスケーターズの華麗ないちにち
第○○回!


ジェフです!!
今まで散々手間かけ・・・いやお世話した・・・・ジョニー・・・
このスレのDIVA!!しかし・・・・・・今、僕達の目の前にいるきみは・・・
僕達が知らない・・・・・新しい君の姿・・・・・
次回
『ピカレスク−−−−JOKERの仮面』

まさか・・・・嘘だと言ってくれ!!!!


ジョニ子さんとプルシェン子さんのガールズトークも冴え渡…ちょ、ちょっと、二人とも何やってるんですかー?!
いっけない、今日はここまで、またね〜!
エアロ〜、ティアラ〜、小町〜!ばいばーい!

173 :172:2010/04/14(水) 20:46:15 ID:E3r59nd90
すみません、予告ネタ参考したのバレタ・・・
ごめんなさい

174 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/14(水) 20:48:30 ID:FP4IVYbMO
飼育員は語った。
「新型ウィルスは、スケーターたちに抗体を作る。
 その抗体を抽出し、投与された人間は、その力を手に入れることができる。
 ……と彼らは考えているようだ。
 新型ウィルスは人間に適性化されたもので、クリプトン人には毒になる。
 温泉で体が活性化したのはいいが、ウィルスまで活性化してしまったのでは……。
 特に絶望を深く感じている者には、さらに強く作用するだろう。
 治療法は……まだ……」
バトルは唇を噛んだ。
スケーターなら誰でも絶望を感じたことがある。
中でも重病化した者……真央、信成……皆、絶望の記憶が新しい者ばかりだ。
プルシェンコもそうだろう。
(なんとかしなきゃ、でもどうやって?)
隣のジョニーが何かせわしなく言っているのを聞き流しながら、バトルは焦った。

彼もジョニ子自身も、まだ気付いてきない。
……ジョニ子の血を輸血されたべるるんが、快方に向かったという事実の意味を。

175 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/14(水) 20:56:33 ID:wqn7STJfO
大輔と崇彦がとりあえずひとつひとつ楽屋のドアを開けていくと、ドアが壊れている楽屋と、その隣の楽屋にメモが置いてあった。

「小塚くんへ
隣の部屋で縛られていたおじいさんを連れて、とりあえずホテルの部屋に戻ります。ギターも一緒です。
布袋寅泰」

崇彦「ああ、良かった〜、布袋さんとボロドゥリン、老紳士も無事だったよ〜。」
大輔「どうやら敵もスケーター以外の脱出は見逃したみたいだね。」

大輔、小塚は顔を見合せて安堵のため息をついた。

176 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/14(水) 21:18:24 ID:wqn7STJfO
と、ふいに美姫の携帯が鳴った。
美姫「どうもこんにちはー。ノブ?いるわよ。今かわるね。…殿、濃姫さまからよ。」
信成「…なにっ、濃姫となっ?」
信成は携帯の相手の声を聞いた途端、マイハニーモード全開で、先祖から信成に戻っていた。

一気にリンクの温度が上がり、氷柱の残骸はどんどん溶け出した。

柱だと思われたまま助け出してもらえなかったライサも、氷が溶けてなんとか自力で脱出出来た。喜びを与一スピンで表現するライサ。

177 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/14(水) 21:36:58 ID:wmOKT7UgO
ライサまだ凍ってたのかwww

178 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/14(水) 22:20:41 ID:ek1XIfsZ0
経営者はマネキンを抱えて階段を上がる。
屋上までもう少し、うう、膝が痛い、腰が痛い。
ムロズさんも知っていた、経営者は本当に老人の体になりつつあることを。
「休憩しよう」と言ってやりたいけど、どうやって伝えたらいいんだろう。
そもそもどうして、俺に視覚と聴覚が残っていることが分かったんだろうな…

一方廊下では、招き○こ○ックが猫とアヒルに再分裂できずにジタバタ暴れ回っている
アルパカが困った顔をしながら、前脚で突いていた

179 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/14(水) 22:22:30 ID:TwbNLv0s0
「未来ちゃんの持ってる『あの本』は、中身じゃなくて、
本そのものが鍵なんだって、大ちゃん、前に言ってたよね?」
 リンクに向かう通路を歩きながら、崇彦は大輔に尋ねた。
「うん。そのことも、夢の中で言われたような気がする」
「大ちゃん。俺は昔、長野で、あの老紳士に会ってる。彼は
あのとき、本を読んでいた」
 バトルから祖父の名前を聞いたときから、崇彦の心には
引っかかっていることがあったのだ。
謎のメッセージ。そしてたびたび口に出されるクリプトン星の名前。

 崇彦が祖父の部屋で、奇妙な模様が描かれた紙を見つけたのは、
彼が小学校に入る前のことだった。
 衣装のデザインにも似た不思議な模様を夢中でチラシの裏に書
き写していると、祖父の光彦がそれは模様ではなく文字だと教えて
くれたのだ。日本ではない、遠い遠い場所の言葉なのだと。その場所の
名前は忘れてしまったが、何となくアメリカの大統領みたいだなと
思ったことは覚えている。
 星、スケート、氷。
 祖父はその不思議な言葉の読み方を、少しだけ教えてくれたものの、
その言葉のことは人に話してはならないと言った。一部の人だけにしか
使えない、秘密の言葉なのだと。

 だが、数年後、崇彦は約束を破ってしまう。98年の長野五輪。彼は
祖父の部屋以外の場所で、初めてその文字を見つけたのだ。
「へんしん」
 本を読んでいた老紳士は、驚いて顔を上げた。9歳の崇彦は得意気に笑う。
「坊やはこの文字が読めるのかい?」
「うん。おじいちゃんに、少しだけ教えてもらったんだ。……あっ、
いけない。文字のこと、人に言っちゃいけないんだった。おじさん、
俺がこの文字を読めること、秘密にしてくれる?」
 老紳士が何と答えたのか、あとのことは覚えていない。高熱を
出して入院したことも、彼はまったく覚えていなかったのだ。

 老紳士が託したスケート靴と本。その謎を解き明かすことが、
9歳の崇彦が言っていた「封印」を解く鍵なのかもしれない。

 リンクの戻るなり、二人はサウナのような熱気と湿気に顔をしかめた。
「うわっ、暑っ! 未来ちゃん。『あの本』のカバーを外してくれないか。
それと、俺のスケート靴を取ってくれ」
「え? うん……」
 未来は書店のブックカバーと、出版社の文庫カバーを取り外した。
「やっぱり……!」
 カバーの外された本の表紙と、崇彦のスケート靴の踵の部分に、
クリプトン文字が刻まれていた。

180 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/14(水) 22:23:45 ID:wqn7STJfO
美姫「暑いわ〜」
美姫はミンクのコートを脱ぐと、傍らの椅子にかけた。

その椅子には、昨夜の寝不足からすやすや眠るトイプー真央がうずくまっていた。

ミンクのコート=タラソワは、スケパシーでトイプー真央に話しかけた。
皮肉にも、真央は初めて通訳抜きでタラソワの話を完全に理解出来た。

タラソワ「マオ…疲れたでしょう…
あなたは世界選手権までずっと走り続けて来た…
ソチヘ向けてこれからという時にトイプードルになって思うように練習が出来ないのは、さぞかしつらいでしょう…
でもマオ、この体験はあなたのこれからのスケーターとしての人生を大きく変える…
この経験と、これから待っている恋…これがどんなに練習しても得られなかった神様からのレッスンなのよ…
私はいつだってあなたを気にかけているわ…あなたはいつまでも私の愛する生徒よ、マオ。」

真央「タチアナ先生!」
タラソワ「マオ!」
美姫「真央!タラソワ先生?」

2人は同時に人間に戻っていた。

181 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/14(水) 22:25:32 ID:D5YioVM40
そこはもやがかかった草原。
短い夏を謳歌するかのように花が咲き、鳥が歌う。

子どもの手を引いて走っている。
自分も子どもだ、同じくらいの大きさの手。
遊んでいるのではない。何かから必死に逃げている。

大人の手が伸びてくる。

「おいで」

「仕方がないんだ、しきたりは守らなくては」

「大丈夫、明日になったら忘れるから」

気がつくとひとりだった。大声で泣いた。
この世の終わりくらいの勢いで、泣いた。


プルシェンコは目を覚ました。
悪い夢だ。だけどあの風景を僕は確かに知っている。

182 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/14(水) 22:26:48 ID:D5YioVM40
「大丈夫か、ジェーニャ」
「あ、ああ、ジェフか。また変な夢を見ていたよ」
「だいぶうなされていたよ。ウィルスがまた動き出したのかな」
「そうかもな。ところでここはどこだ?僕はリンクにいたはずなのに」
「ここは市内のホテルだ。少しゆっくり休むといい」

飼育員が心配そうに声をかけた。
「ジェーニャ。その夢の話を聞かせてくれないか?」
「どうして?」
「ウィルスは宿主の潜在意識に働きかけて夢を見せる。
変身を伴う場合もその潜在意識に沿った形になるのが一般的だ」
「ああ、わかった」

プルシェンコは自分が見た不思議な夢を語った。
話しながら彼は以前に見た、エフゲーニヤが泣き叫ぶ夢と対をなしている事に気付いた。
(※前スレ809)

183 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/14(水) 23:05:55 ID:CCZrxdA20
二つのクリプトン文字を見比べる崇彦たち。

「わかるか?」
大輔の問われたが崇彦は静かに首を横に振った。

「・・・・あの時は・・・たしかにこの文字を読めていた。
でも、今はこの文字のどこまでが区切りかも分らない。」

黙り込む一同。

「・・・・・すけぱしー」
「?」

未来の呟きに大輔が反応する。

「どういう意味?」
「すけーとをあいし、あいされたものだけがこのほんのしょゆうけんをえる・・・・・」
「み、未来ちゃん?」
彼女のつぶやく様子がおかしいことに気づいた。
未来は本を抱きしめたまま、なおも呟き続ける。

「ぜつぼうとはのぞみをたつこと。きぼうとはのぞみを・・・・・」

そこまで呟いてきた彼女は少し黙り込んだあと、ゆっくりと気を失っていった。

「未来ちゃん!!」
「しっかりして!!」
「未来!!目を開けろ!!!」
「すぐにホテルへ!!」
大輔が未来を抱きかかえ、ホテルへと急いでいった。
 

184 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/14(水) 23:06:35 ID:wqn7STJfO
少し前。

ユカがホテルのロビーに行くと、愛弟子ジェレミーと共にプルシェンコ、バトル、ジョニーがいた。

あわててユカが光彦に伝えると、とりあえず光彦が最上階のスイートルームを3部屋押さえて、プルシェンコ、ジョニーを休ませる事にした。
3部屋の理由は、湯布院のT温泉と同じだ。リンクのスケーターズの疲労に配慮して、多めに押さえた。

ちなみに最上階のもう一部屋は、言うまでもなく、布袋、ボロドゥリン、老紳士がいた。これで4部屋しかない最上階は事実上貸し切りとなった。

チェックインが落ち着いたところで、光彦とユカがあらかじめ嗣彦から聞いていた布袋の部屋に挨拶に行った。
布袋はもう一人客がベッドで休んでいる事を伝えてから、リビングに光彦とユカを通した。

185 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/14(水) 23:06:59 ID:vE/rGq6C0
目が覚めたら鼻血ブー子決定だな、この未来

186 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/14(水) 23:26:39 ID:wqn7STJfO
>>184

ちなみにリョーシャは、ホテルに入るなり急に腹痛を覚えてトイレに行った。その間に一行がチェックインしてしまい、ロビーで1人ポツンと途方に暮れていた。

結局ジェーニャはジェレミーが運んだ。

気を取り直したリョーシャは、ホテルのフロア案内を見ながら寿司レストランを発見し、一気にテンションが上がった。

そこに未来を担いだ大輔と小塚が入って来た。

リョーシャは大輔と交代して未来を担ぎ、とりあえず一行は布袋の部屋に向かった。

187 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/14(水) 23:54:45 ID:D5YioVM40
プルシェンコは話が終わると、再び眠りについた。
どうやらかなり悪化しているらしい。

夢の話を聞き終えた飼育員は頭を抱えていた。
「まさかあの記憶が残っていたとは・・・」
それは、地球に移住する以前にプルシェンコが経験した、
辛く悲しい出来事の記憶の欠片だった。



そしてプルシェンコはまた悪夢を見ていた。

一面の氷原。真冬のロシアの風景みたいだ。

遠くに誰かいる。手招きをしている。
そっちに行ってはいけない気がするがなぜか逆らえない。

「あなたが殺した」
・・・いつか僕を消した、僕によく似た顔の女。

「あなたがいなければ消されずに済んだのに」
・・・なんの事?僕には記憶がないんだ。

「今あなたが消えれば戻れる」
・・・僕が消えれば? 誰の事だろう。思い出せない。

「まだわからないの?おバカさん」
・・・君は僕だよね?だけどどうしてそんなに冷たい目をしているの?

「思い出せなくても関係ないわ。さあ、消えちゃいなさいよ」

女は冷たい手をプルシェンコの頬にあて、顔を寄せてキスをした。

188 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/14(水) 23:56:15 ID:wqn7STJfO
崇彦「じいちゃん!なんでここに?」
ついさっき話していた光彦が布袋の部屋でお茶を飲んでいる事に、崇彦は混乱せずにはいられなかった。
光彦「湯布院に湯治に行った帰りでな。」
崇彦「あーもう!とぼけないでよじいちゃん!…そうだ、じいちゃんに読んで欲しいものがあるんだ!」

ユカ「長くなりそうね…とりあえず、未来を休ませなきゃね^ ^」
ユカは、ヤグに未来を運ぶ女の子部屋を案内してから、ヤグと大輔にとりあえずジョニ子とプルシェン子、バトルとジェレミーの4人がいる部屋を案内した。

ユカに未来を任せて、大輔は再び布袋の部屋に戻った。ヤグはプルの部屋に落ち着き、ジェレミーはヤグと交代すると、やっと未来の部屋に師匠を訪ねた。

189 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/15(木) 00:02:20 ID:wqn7STJfO
ヤグがスイートルームの一番奥のプルの部屋にそっと入ると、飼育員とプルが夢の話をしている途中だった。

190 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/15(木) 00:22:59 ID:wAu6VAiAO
飼育員とジェーニャの話に聞き耳をたてるヤグ。
(やっぱりあれが関係してるのか…?)
ジェーニャが再び眠るのを見計らって部屋に入る。
眠るジェーニャは完全に女性化していた。

バトルがヤグに尋ねた。
「今ジェーニャの夢の話を聞いたんだけど…女の子が泣いてるっていう。
リョーシャはなにか心当たりないの?」
「ああ…こいつはな、当初の予定じゃ元々地球に降りたら女になるはずだったんだよ。
星にいたときも性別こそないが完全に女みたいだったしな。
だけど結局男になることになっちまって、おかげで俺様と戦うハメになった。
まあそれはともかく…地球で無事に男として成長するためには女としての自我が邪魔だったんだな。
だから…」
「だから?」
「…いや、なんでもない」
「なんだよ!わかってることがあるなら教えてくれなきゃ!ジェーニャがこのままでもいいのか!?」
思わずヤグに詰め寄るバトル。…と、それを飼育員が横から制した。
「しかたありません、ヤグディンさん。このままプルシェンコさんを放っておくわけにはいきません。
それにジョニーさんも…。いいでしょう、本当のことをお話しましょう…」

191 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/15(木) 00:24:21 ID:26RexdELO
室内温度が上昇し、リンクは元の水の状態になってしまったが
「信成先輩、10月にはパパですね!おめでとうございます!」
とユズルがさわやかに言うと、なぜかブリザードが吹き荒れてリンクは見事に整氷された。

「やった〜、これでSexBombが踊れる!」
Pちゃんは無邪気に喜んだ。
「そうだユズル、君は確かプルシェンコさんから直々に振付けを教えてもらったんだよな?
俺のは自己流だから、教えてくれよ。」

その横で、リベンジを目論むライサも熱い視線をユズルに向けていたが、黒(ry

192 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/15(木) 00:34:48 ID:NsdjsuR70
経営者が突然顔を歪め、腰を押さえた。
やばい、ぎっくり腰だ!ひとまず俺を下ろして座れよ!どうせ通じてないんだろうけどさっ
マネキンと言ったって、けっこう重いのだ。

階下から、アヒルと猫の絶叫が耳をつんざいた。
老人は驚いてよろけ、手を滑らせてマネキンを落としてしまった!

193 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/15(木) 00:45:50 ID:26RexdELO
信成も気を取り直して
「俺も俺もSexBomb教えて〜!」
とユズルに言ったが、
(チャックは大丈夫なんだろうか?)
(洒落になってない気が…)
というツッコミをユズルが飲み込んだのは、内緒である。

194 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/15(木) 00:47:59 ID:NmVvypy90
「実はジェーニャは・・・双子だったんだよ」
ヤグディンは忌まわしい事を思い出すかのように言った。

「片方は身体能力が高いタイプ、もう片方は精神力が高いタイプだった。
クリプトン星では双子が生まれるというのは不吉な事で、
生まれてすぐに片方を処分するのがならわしなんだ。
まぁたいがいは片方が秘密裏に里子に出され、別々に育てられるんだが。
だがジェーニャの親はそれを拒んで、一緒に育てたんだ」

「ところが、長老達がそれを問題視して、片方を処分するように命令したのです。
ふたりはとても仲が良く、いつも一緒に遊んでいました。
もちろん両親は拒んだのですが、投獄されてしまって・・・
その間に、長老達が差し向けた村の青年団が・・・」

ヤグディンは忌々しそうに首を振った。
「生き残ったのは身体能力の高い方だ。いつもへらへらしてるヤツだった。
もちろん、長老は記憶を操作した筈なんだが、それから全然笑わなくなっちまったんだ。
で、あいつは自分から地球行きを志願したんだ」

「・・・実は、リョーシャは知らないみたいですけど、
本当は身体能力の高い方を処分するよう命令されていたんです。
実は、長老には巫女の役割をする子どもが必要だったんですよ。
その子が自らの命を投げ出す形で彼をかばったんです」

「そうか・・・とにかく、あいつの親が投獄される前にオレにカプセルを託していたんだ。
地球に行ったらこのウィルスを使え、って。
消された方の子どもの遺伝子がコピーされてたんだろうな、きっと」

195 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/15(木) 01:02:13 ID:KMY1SzR7O
布袋の部屋、プル達の部屋、女子部屋、そして残る部屋は一つ。
そこで休憩しようと数人の男子スケーター達が集まっていた。
大輔や崇彦のようにウイルスの謎解きには特に参加していない。
Sex Bomb祭は不参加のようだ。

べるるん「アドリアン、体調はどうだい?変じゃないかい?」
ADSL「大丈夫です…、変身のコツが何か掴めたっていうか…。
それより先輩こそ何か血が入ったものを補給しないといけないんじゃないですか?
外で徹夜じゃ大変だったでしょうし。」

トラ「…俺達も腹へったな。
よし、ホテルに寿司レストランがあったからそこで寿司食べよう、寿司!」
何だか暗い雰囲気を吹き飛ばそうと、トラなりの提案。

テン「わーい、寿司だー!」
ミハル「先輩のおごりか〜w太っ腹だなぁw」
べるるん「いいのかいトマシュ?
じゃあバサシってやつが良さそうかな〜。」
ADSL「日本の寿司(ニヤニヤ)、ごちになりますトマシュさん!」

「え、俺のおごり…まぁ、いいか!よし、行こう!
あ、他の奴らには気づかれないようにな!」
彼らは隠密に寿司レストランに移動した。
幸いな事に気づかれずに移動出来たようだ。
というのも、寿司に関して地獄耳なロシア人二人が今立て込んでいるからかもしれない。

196 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/15(木) 01:04:05 ID:NmVvypy90
バトルは呆然としていた。

「なんつーか、あいつってわけわかんないだろ?
普段はいつもヘラヘラしてて、ふざけたガキみたいなヤツなのに
時々妙に哲学的な事を言い出したり、ニジンスキーと交信したり・・・
女っぽかったり、男っぽかったり色々だ。
あいつの中に生きてる片割れが時々顔を出してるのかもな」

「ジェーニャが熱で星の記憶をなくした時、復元せずにそのままにしておいたのは
僕とリョーシャで交信して話し合って決めた事なんです。
あまりにも辛い記憶だろうから、って」

「ミーシンコーチの所で再会して、ジェーニャがあいつだって解った時はたまげたよ。
そして、昔みたいに明るいヤツに戻っていてちょっと安心した。
そうでなきゃどう接触したらいいかわからないくらい落ち込んでたんだ、あいつは」

197 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/15(木) 01:08:58 ID:NsdjsuR70
未亡人は、なにか上の方から大きなものが落ちたことに気づき、慌てて階段を上がっていった
あっちかしら?屋上に向かう階段?
二人を心配したりっぽんが背後をふわふわと飛んでいるのがなんとなく気味悪いけど、
そんなこと言ってられない。ていうか失礼すぎて言えない。

アリソンはまだアメリカの家で熱にうなされている。
トリノでの別れ際、キスをしようとしたら突然彼の顔がうさんくさい東洋人になった
なんか気持ち悪い、誰よあんた。
性格も声も変わって、変に貧乏くさくなってしまったような気がした
その後も彼はときどき電話してきた、でもだんだん本来のミハルらしさが失われてきたのがわかった
私はもう、強気でかっこいいミハルには二度と会えないの…?
そこでケータイが鳴った。ミハルからだ。
これで戻っていなかったら、気持ちに折り合いを付けて新しい恋を探そう。

198 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/15(木) 01:12:44 ID:NmVvypy90
>194 
自己レス
スイマセン、一部推敲前のままでした。

誤)地球に行ったらこのウィルスを使え、って。

正)性別を決める時が来たらこのウィルスを渡してくれ、って。

199 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/15(木) 01:39:31 ID:WnT55ah0O
スウェーデン・チェコメンバーいいなw
あとリョーシャ先輩がなんだかイイ人になってる…!


200 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/15(木) 01:53:57 ID:KMY1SzR7O
レストランに着いたすぐ、ミハルはアメリカにいる彼女と電話しだした。
正直真横で後輩とその彼女のイチャイチャを聞かされても微妙だ。
てかこいつ人間に戻ったのは俺のおかげのようなもんなのに感謝の言葉ひとつもないじゃないか。
…まさか二枠で全部チャラだと思ってないだろうな。
…ちくしょー!俺だって後でペシャラたんに電話するもんね!

妙な張り合いをするチェコ先輩後輩をよそに、ADSLとテン君はムシャムシャお寿司を食べていた。
「ゼリーよりよっぽどうまい。」
「よく分からないけどここに来れてラッキーです。」
熊本名物の馬刺しを食べながら二人を見て微笑むべるるん。
ふと、ある事が気になった。

「トマシュ、僕に輸血された血はジョニーのものだよね?」
「?あぁ、確かにそうだ。
ユカリがそういって血を持ってきたんだ。
アルバンと一緒に見ていたから恐らく間違いない、それがどうかしたのか?」
不思議そうに答えるトラ。

「…なぜユカリはわざわざジョニーの血を多めに採ったんだろう?
検査ならあんなにいらないはずだ。
そして何故それを僕に輸血したのか…?
正直培養液よりよっぽど効き目があった…。」
べるるんは考え込んだ。

余談だが、トラの鉢巻きを見て職人さんは笑いをこらえるのに必死である。

201 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/15(木) 02:06:25 ID:YrwTPRsE0
その頃、リューキンはライサの机から写真を見つけていた。

http://uproda.2ch-library.com/235791Dtu/lib235791.jpg

「ああ、これエヴァンが言ってたASO山の・・・」
誰が撮っていたのか、前スレ“宿命のライバル対決”の写真である。
他の写真にライサがベルビンを召還しているシーンが写っていた。

リューキンはそれをスキャナで取り込み、引き伸ばして額縁に入れ
居間のテーブルの上に置いた。そばのソファに座ってコーヒーを飲む。
そしてどの技をどの順番で繰り出すか計画を立てるのであった。  ライサ憐れ。

202 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/15(木) 02:39:41 ID:NsdjsuR70
べるるんが考え込むのをよそに、トラは人間に戻ったらぜひとも聞いてみたいと思ったことを口に出してみた
「アドリアン、お前自由に変身できるって言ってたよな」
「できますよ」
「蛇にもまたなれるんだっけ」
「なれます」
「年齢や性別、人種とか変えられたら楽しくない?」
「試してるところです、うまくやれば蛇以上に便利かもしれない」

ミハルは電話の向こうの彼女がなぜ大泣きしているのかさっぱり理解できなかったが、
愛してる、愛してると何度も念を押すように言っていた
歯ぎしりするトラの横でアドリアンは
「女になったら俺美人になれるかな」などと考えながらアナゴのお寿司を口に入れた

203 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/15(木) 02:45:01 ID:TbqJYFSm0
「信成殿」

侍クリスは話しかけた。たとえ‥

SexBombの練習に夢中なPチャン、ユズル、信成達に今話しかけるのは絶対無理と解っていても。

クリスは『何故、敵はいとも簡単に退散したのか?』に拘っていた。
しかも拘束した老紳士を残して。
「もくてき」であった「我々」の捕獲にも失敗している。
ヤグディン殿の話によると、小塚殿のスケータースーツ、此処の特殊な製氷機(攻撃能力あり)は、
地球の技術ではないと言う。
SexBombもまた、くりぷとん星という場所で執り行われていた儀式。うぃるすに感染した地球人もまた、
この儀式にて浄化される‥‥

‥これは。 謎はまだ多く残されており、それらは今は解けないとしても。

「敵はまた近かじか此処に戻ってくるのには間違いない、という拙者の推理でござる。」

何時しか話に耳を傾けていた三人は、大きく頷いた。

204 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/15(木) 10:04:04 ID:8ccwlOzv0
未来が持っていたカフカの本『変身』
その本を手にとって中身を確かめる光彦じいちゃん。

「・・・カバーはいつはずした?」
「ついさっき。ここにあるよ」
「ならよい。それは絶対なくすなよ。」
「う、うん、わかった。」
有無を言わさぬ声に驚く崇彦。

しばらく本を眺めていた光彦は口を開いた。

「これは・・・・医学書じゃ。」
「?!」
「もしかして、例のウィルスの!」
「その通り。」
大輔と崇彦は顔を綻ばせた。
この本を解読すればみんなを完治させることが出来る。

「だが、わしにはこの本は約せん。」

だが、光彦じいちゃんは難しい顔をしていった。

「なんで!!」
「わしには医学の知識がない。専門用語が分らなければ意味がないじゃろ。」

最もといえば最もな意見だ。

「そうか・・・じゃぁ、医学に精通したスタッフが・・・・あっ!!!」

何かを思い出した大輔。

「あの飼育員は!彼ならあの星に人だし培養液のレシピも知ってる。もしかしたら・・・」
「そうか・・・・・・そうだよね。」
「うむ・・・一理あるな。」

この本をあの飼育員に託す。
3人の意見は決まった。

「あと、さっきのブックカバーは絶対なくすな!アレはクリプトン文字を他の星人の目から逸らせる為のものだ。」
「そうなんだ。¢(ーー;メモシトク・・・」

崇彦は改めて本を見た。

その文字は未来が持っていたときは英語だったが、今は明らかに地球上では知られていない文字が並んでいた・・・・




205 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/15(木) 11:04:54 ID:26RexdELO
奥の部屋でブログを更新していた布袋は
「皆さんお腹空きませんか?良かったら、ルームサービスでもとりません?」
とリビングのメンバーにメニューを渡した後、奥の部屋で休んでいる老紳士を起こしに行った。

老紳士は
「本当にあなたには危ないところを助けていただき、何とお礼を言ったら良いやら…」
と言いながら、布袋とリビングに足を踏み入れた。

一同は一斉に振り返った。
光彦「あっ…あなたは…クリプトン星の長老じゃないか!」
老紳士「…ミツヒコ・コヅカ…元気そうだな…」
崇彦「えっ?えっ?この人、じいちゃんの知り合いなの?じゃやっぱり長野の時のあれは…」

老紳士はそれには答えず、大輔の手にあったカバーが外された『変身』に目を止めると、
「そのカバーを外してしまったのか…」
とつぶやいた。

老紳士「それは医学書だから、クリプトン星人でも理解出来る者は少ない。
私が知っている事で皆さんに話せる事を話しましょう…」

布袋は別室でとりあえず大量のサンドイッチをフロントに注文した。

206 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/15(木) 11:33:01 ID:KMY1SzR7O
もしトラとADSLの話をべるるんが聞いていたら
「禁断の鼻ピーを使い、しかもコーチに心配かけて新しい変身…?
ふざけるな!鼻ピーむしり取るぞ!」
「トマシュも余計な事言わないでくれ!この鉢巻き野郎!」
と温和な彼も流石に怒って後輩を止めただろう。

だが考え込んでいるべるるんはそれに気づけなかった。
これがまた後々面倒な事を引き起こす…。

その頃、久々に彼女との熱い電話を終え、ミハルは寿司を食べ始めた。
向かいで食べているカザフのテン君を見て、
「わかばや〜し!」と言いそうになったがそれは何とか我慢した。


一方女子部屋。
今、ここにはいつの間にか増えたタラソワコーチ、真央と美姫、そして寝込んでいる未来とユカさんがいる。

「あらジェレミー^^あなたと人間の姿で会うのは久しぶりね。」
アボットはユカさんに会いにきたのだ。
「で、どうやって日本まで来たのかしら?
まさか試合でミスったあの四回転じゃないわよねー^^」
「Noooo!!!!!もう勘弁してー!!!!!」
そして早速なじられていた。

207 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/15(木) 12:16:37 ID:yhKO/gdOO
ランビエール宅

打ち合わせを続けるKVDP、チャッキー、ポンちゃんのもとにリスデマンがやってきた。衣装の修理が終わったようだ。
衣装に着替えて鏡の前に立ったKVDPは驚いた。

ずっと…夢にまで見た…こ…骨盤が付いてる!
背中側には肩甲骨と背骨まで!

喜びに震えるKVDPの姿を見ていたリスデマン、小さくガッツポーズ。
「ありがとう、リンディ。」と声を掛けるとリスデマンは柱の陰にさっと隠れてしまった。

208 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/15(木) 12:31:46 ID:EdUO0H8IP
リスデマン萌えが日に日に進行していってるのですが…
可愛すぎるぞリスデマン(*´∇`*)

209 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/15(木) 12:36:27 ID:26RexdELO
※もちろんKVDPの骨盤の刺繍の材料がランビのシマウマ衣装から取られた事は内緒である。

210 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/15(木) 12:47:17 ID:26RexdELO
布袋からの差し入れで、各部屋にボーイがサンドイッチを持って来た(誰も電話に出なかった1部屋を除く)。

「そう言えば、温泉まんじゅうがあったっけ」
ユカは湯布院から3ルッツコンビネーションジャンプを跳ぶ時に両脇に抱えていたまんじゅう4箱をクローゼットから取り出した。

211 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/15(木) 13:42:42 ID:NmVvypy90
ホテル最上階ではプルシェンコが昏々と眠り続けている。
衝撃的な話を聞かされて、バトルは魂が抜けたような顔で
プルシェン子の寝顔を眺めていた。

「おい、ジェフ。ヨダレが出てるぞ。セクハラすんなよw」

あんな深刻な話をした直後なのに切り替えが早いのがヤグ先輩の魅力だ。


「あ。そういえばジョニーはどうしたんだろう。ちょっと様子を見て来てくれないか?」
バトルは胸騒ぎを感じていた。
ジョニ子は隣のベッドルームで寝ている(スィートルームなので)。

飼育員さんが様子を見にいった。
「ちょ、おま!うは」
何語だか解らない言語で驚く飼育員さんの声に
ふたりが駆けつけてみると、ベッドの中には白く輝く翼を持つ天使がいた。
ジョニ子まさかの大変身である。
「なんか翼がヤケに多くねえか?」
ヤグディンに言われて飼育員が数えると翼は12枚あった。

「これは・・・ルシファー?」
バトルが呟いた。
「なんでまたそんな格上の堕天使になっちまったんだ、ジョニー」

「もしかしてジェーニャから新型に再感染したんじゃないでしょうか。
それにしても・・・何と美しい」

212 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/15(木) 14:59:33 ID:26RexdELO
コンコン
「ルームサービスをお持ち致しました」
プル達の部屋へボーイがサンドイッチを届けに来た。

「はあ〜い(はあと)」
ドアを開け、ルシファー姿のまま迎えるジョニ子。

「こちらにサインを…!!!」
ボーイはそそくさとサンドイッチを置くと、
「失礼しましたっ」
とドアを閉めた。

ワゴンを押しながら、ボーイは頭をコツコツ叩いていた。

213 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/15(木) 15:40:25 ID:6Eri5RpS0
ところで、皆で氷壁を破壊しようとしていた時、
むろん海賊とジュベも奮闘していなかったわけではない。
海賊は、剣で氷を突き、砕き、切り刻み、千鳥足で歩いた。
ジュベは、両手で元気玉を作っては、皆に背後から投げつけていた。
一緒に手伝ったのに、ちょっと忘れられてるみたいだが、
海賊は酔っぱらっているので、そんなことには無頓着だった。
ジュベは達成感に満ち満ちていたので、忘れられていることに気付かなかった。

214 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/15(木) 15:44:33 ID:6Eri5RpS0
…ホテルの寿司屋で考え込むべるるん、寿司を食うミハル、ガリをかじるテンくんを置いて、
トマシュとADSLはそっと部屋に戻って来た。
さっそく「アドリアンは女に変身出来るか?」を試すためだ。
「こんなんでどおっすか?」
「…全然ダメじゃん」
「じゃあ…こう?」
「ちがうなあ」
「うーんと…アレ?」
「うわ!バカ!」
…ADSLがどんな姿になっていたか、あまり想像しないで欲しい…
「…わかってないなあ、もっとああでああであんな感じだよ!
 お前のは、こうでこうでこんな風じゃないか」
トマシュがえらそうに言うと、ADSLも逆切れ気味だ。
「ああとかこうとか、ワケわかんない!
 …大体俺を女にしてどーすんですか!?もっとなんか面白い…」
とそこまで言ったかと思うと、ADSLはふっと意識を失った。
まるでチョークスリーパーで落ちたかのように…ぱたっと倒れた。

215 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/15(木) 15:52:46 ID:6Eri5RpS0
…昏睡中のルトコフ。その片手に、妻ルトコワがADSL人形をそっと押し付けた。
夫を元気づけようという、せめてもの気持ちだ。
ルトコフの手は、人形の首をわしっとつかんだ。

「トマシュ…アドリアン!?一体どうしたんだ?」
寿司屋から部屋に戻って来たべるるんは、ぐったりした後輩を見て動転した。
しかし、ADSLはすぐまた意識を取り戻した。
「あれ…ここは…あ!俺、どれだけ眠ってたんですか!?」
「ほんの1分くらいだよ」とトマシュ。
「びっくりさせるな…」べるるんはとりあえずホッとした。
「ちょっと休んだら、昨日寝てないんだろう?それにゼリー食い過ぎだし、スシも食い過ぎ!
 …あ、トマシュ、とりあえずミハルとテンくんを置いて来たから、支払いよろしく」

何をしていて、後輩がこんなことになったのか、
べるるんはそこまで気が回らなかった。
(今はまだ、コーチのことは、伏せておいた方がいいか…)
後輩を気遣って、コーチが昏睡中だということは、まだ告げていなかったのだ。

216 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/15(木) 16:03:11 ID:NmVvypy90
背中に生えた翼をばたつかせながらサンドイッチをパクパク食べるジョニ子。
ヤグディンとバトルは呆然とその姿を眺めていた。

「ほぅ、天使でも腹は減るのか」
「まぁね。食べる楽しみなんてこの時期しかないんだからいいじゃない」

「ねぇジョニー、普段は翼はしまっておいた方がいいんじゃないか?
その姿だとちょっとインパクトありすぎだよ」
「そうねぇ・・・ジャージなら隠れるかしらね。
でもSOCHIジャージだと翼みたいな模様がついてるから一緒じゃない?あはっ」

「堕天使か・・・。ルシファーはミカエルと闘って負けて堕ちたんだよな。
あれはヨハネ黙示録だったか?」
意外と宗教的な教養のあるヤグ先輩だった。

「ヨハネ黙示録のルシファー?でもヘビとか竜とかいろいろ解釈があるよね。
・・・ ミカエル・・・ ん?ヨハネ黙示録・・・ミカエル・・・
ジョニーとミハルか?ははっ、まさかw」
もちろん、ただの偶然である。

同じ頃、隣の部屋ではプルシェン子が目を醒ましていた。
目覚めても女性の姿のままで、青いはずの目の色は灰色に変わっていた。

217 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/15(木) 16:05:26 ID:FdeQWWMB0
バトルにまたフラグwww
プル子とジョニ子なんて恐ろしあ! 南無南無(−人−)

218 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/15(木) 16:24:07 ID:NmVvypy90
「おい、なんか寒くねえか?」
ヤグディンが言うと一同は恐怖に引きつった顔で言った。
「リョーシャ、うしろうしろ」

ヤグディンが振り返ると、そこにはブリザードを伴ったプルシェン子が立っていた。
「あら?ジェーニャよね?なんか雰囲気が違うけど・・・きゃっ」
ジョニ子が声を掛けると返事の代わりに氷のつぶてが飛んでくる。

バトルは気付いた。
これは前回彼の人格になっていたエフゲーニヤではない。
・・・そう、彼が以前夢で見たという、冷たい目をした凶悪な雰囲気の女だ。

しかし小さいことは気にしないヤグディン。
「お、ジェーニャ起きたか?
よし、ここのホテルのsushiレストランに行こうぜ、
もちろんバトルのおごりで」

「sushi・・・」
ブリザードはぴたりと止んだ。

219 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/15(木) 16:58:36 ID:SDokRZt2O
ジョニ子を美しいと言ったのは飼育員さんでは?

220 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/15(木) 17:33:03 ID:KhesG/CiO
かくしてバトルの奢りで寿司を食べることになった一行。
すでに引退してようが乙女だろうが何だろうが皆アスリート、実によく食べる。
しかもちゃっかり飼育員さんも加わって、ぬかりなくウニやらトロやらを注文している。
バトルは「水族館で働いてるのに良いんですか?」と遠回しに止めてみたが「それとこれは別ですよ」と爽やかに返されてしまった。
ヤグとジョニ子に至っては今や何を言っても通じないだろう。
内心はらわた煮え繰り返る思いでバトルはカウンターの隅に目をやった。
そこではすっかり裏(?)人格と化したプルシェン子が無言でもっさもっさと寿司を食べている。
美味いの不味いのかさっぱり分からない無表情だが、口に寿司を運ぶ手だけは物凄い勢いなので多分気に入ってるのだろう。

「あの…美味しいて思ってくれてたら嬉しいんだけど、出来れば僕の財布のことも考えて…って痛っ!?」

おずおずとプルシェン子に話しかけたバトルの眉間に小さい氷のつぶてが飛んだ。
思わず押さえた指の隙間から、汚いものを見るかの様な目をした彼女が見える。

(あ…これはこれでイイかも…)

悪いことは言わない。早く戻ってこい。

221 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/15(木) 17:36:47 ID:NsdjsuR70
まるで出産でもしているかのような壮絶なもがきがしばらく続いたと思うと、
突然小さな爆発音がした。
アルパカはびっくりしたが、なんとか吹き飛ばされるのをこらえた。
目の前に、なんとか分離して元の姿になったサラとアリッサが転がっている。
「よかったよ!お祝いに何かおいしいものを食べさせてあげたいよ!」
誰かにお願いしてコンビニのスイーツを買ってきてもらおう…

しかし、却って事態はややこしいことになっていた。
ふたりはお互いの顔を見合わせ、ぎょっとしたような顔をしている
アリッサが「アリッサ…?」と呼びかけているし、サラも自分の名前を呼びかけている
アルパカは愕然とした

222 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/15(木) 17:39:00 ID:3YgOF6jB0
ブリザードがやんだと同時にプルシェン子の目が元の青い目に戻った。
そして顔つきもいつものプルシェン子になっていた。

「な、なに?ジェーニャ、どうしたの?アタシ達のことが分かる?」
ジョニ子の問いかけに虚ろな目をしたプルシェン子はパッタリと倒れこんだ。

「うおっと!!」
すぐ傍にいたヤグディンがとっさにプルシェン子を抱きとめた。

「目が覚めても女だったよな・・・。コイツん中で2つの人格が争ってるってことかもしれねぇな・・・」

プルシェン子の眉根はきつく寄せられている。苦しそうな声で呻いてもいた。

「起こしたほうがいいかもな・・・。おいジェーニャ!!起きろ!」

ヤグディンが容赦なく顔を叩く。

「あ・・・、リョーシャ・・・・」
「気がついたか?どうしたってんだ?」
するとプルシェン子はヤグディンにすさまじい力ですがりついてきた。
「頼む!眠らせないで!!怖い顔の女が近寄ってくる!!!お願い!!」


やりとりを茫然と見ていたバトルがぽつりとつぶやいた。
「いいなぁ・・・アレクセイは」
「あーら、ジェフはジェーニャをどうしたいのかしら?」
にやにやと笑うジョニ子にバトルは赤面した。

いいかバトル、今のプルシェン子は白いエルフだけど、本当は無精ひげのオッサンだぞ

223 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/15(木) 18:13:16 ID:26RexdELO
寿司をつまみながら酒も飲んでいたために、プル達はさらにテンションが上がって来た。

「ふう、暑いからジャージ脱いじゃおっと。」
ジョニ子は羽根がきゅうくつになり、セミ個室という事もあって文字通り羽根を伸ばした。

そこに、トイレに行こうとミハルが通りかかった。

「ん?」
横の個室から、聞きなれた声がする。もしや。

コンコンッ
「はあ〜い(はあと)」
ガラッ

返事もろくに聞かずにミハルが引き戸を開けると、そこにはヤグ、プル、ジョニ、バトル、飼育員がいた。

224 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/15(木) 18:29:55 ID:26RexdELO
ミハルはルシファージョニーと目が合った瞬間、閃光に包まれた。

そして、光が消えると、ミハルの背中にも羽根が生えていた。
ミハルはルシファージョニーから空気感染したのか、大天使ミカエルになってしまったのだった。

しかし、ただの大天使ミカエルではなかった。
このミカエルはムーンウォークも出来るミカエルだった。
しかも「ホーゥ!」といたるところで掛け声をかける。

225 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/15(木) 18:37:53 ID:NmVvypy90
ちなみにルシファーは堕ちているとはいえ、一応大天使。
しかもミカエルとは双子なので区別が難しい。

よい子のみんなは右回転(時計回り)がルシファーで
左回転(反時計回り)がミカエルだと覚えておこう。


>222
書き込む前には一応リロードを・・・
せっかくいい話なのに>220と矛盾してて残念orz

226 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/15(木) 18:44:29 ID:SDokRZt2O
なんとか222につながらないかな?
没にするには惜しい・・・

227 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/15(木) 18:54:45 ID:DtPT/Or80
マイコーが天国からお戻りになられたwwww

228 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/15(木) 19:04:31 ID:wAu6VAiAO
>>226
寿司食べるだけ食べたら突如戻ったよってことでよいのでは。

229 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/15(木) 19:12:09 ID:KMY1SzR7O
そろそろ支払いなのに戻ってこないミハルを探しに来たトラとテン君は驚愕した。
羽の生えた人間が二人もいたからだ。
しかもどうやらそれがミハルとジョニーで
ミハルはMJ(決してバスケの神の方ではない)の動きをしている。

ていうかどっちかといえばMJは俺の方じゃないのかな…プログラム的な意味で。
はぁ〜、こいつを元に戻すために苦労するのは俺なんだよなぁ…。
落ち込むトラにヤグは
「おーい、暗くなるなよw
支払いは全部バトルがするからお前らも飲め飲め!」
バトル以外には意外と優しいリョーシャ先輩だった。

230 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/15(木) 19:24:14 ID:26RexdELO
ルシファーは「元」大天使で「現」堕天使。
ジョニーが読んでる聖書にはルシファーとミカエルが双子とは書いていない(ジョニーはカトリック)。

ミハルはマイケル・ジャクソンと大天使ミカエル半分半分なので、この物語限定の別の生き物ですホーゥ!ッダッダ!

231 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/15(木) 20:04:30 ID:NmVvypy90
無表情でひたすら高いネタばかり選んで食べるプルシェン子。
バトルはかっ○寿司で大はしゃぎしていた元のプルシェン子を思いだし、
遠い目をしていたがふとある考えが頭に浮かんだ。

「そうだ、領収書を貰っておいて、後で小塚に出してもらおう」

我ながらいいひらめきだと思うバトル。
勇気を出して初めての比較的高額なネタ、イクラを頼んでみる。
(それまではカッパ巻とかを食べていた)
「イクラってのはロシア語なんだぜぇ」と豆知識を披露するご機嫌のヤグディン。
ベルネルはデザートに桜餅をオーダーし、葉っぱをどうしたものか悩んでいた。

ここだけの話、あの50万円はリンク貸し切り・温泉水の送料等の経費で
とっくに無くなっている事などバトルは知るよしもなかった。



>230
了解。双子設定はなしで続行しまっす。

232 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/15(木) 20:05:37 ID:26RexdELO
MJに反応したのはトラだけではない。
プルシェン子もまたお酒がいい感じに入っていた事もあり、
「ホーゥ!」
と叫び出した。
人数が増えて個室が繋げられて座敷になったのをいい事に、プルシェン子・トラ・ミハルを中心に腰は振るわムーンウォークはするわ帽子は投げるわでMJ祭りになっていた。

その横でテン君はガリを食べながらニコニコしていた。

233 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/15(木) 20:56:08 ID:26RexdELO
布袋のスイートルームのリビングで老紳士の話を聞いていた崇彦は、なんだか嫌な予感がしてぶるぶるっと震えた。

大輔「タカ、寒い?」
大輔が心配げに崇彦の顔を見る。
崇彦「うん…よくわからないけど、なんだか嫌な予感がするんだ…」
大輔「俺もなんとなくそれ感じてる。
ここである程度話を聞いたら、ちょっと他のメンバーがどうなってるのか見に行った方がいいかな」
崇彦「そうだね。」

234 :まとめ1:2010/04/15(木) 21:35:20 ID:8ccwlOzv0
【阿蘇組】現在のメインステージ
《布袋部屋》ここが本拠地?現在未来の本を解読中
老紳士(クリプトン星最後の老子)光彦じいちゃん(小塚祖父。老子とは旧知の仲)
崇彦(時々9歳。アイテム・スケート靴をたくされる)大輔(白鳥。アイテム持ちの崇彦・未来を守る役を負う)

《女子部屋》ガールズトークの真っ最中?
真央(トイプードル)美姫(クレオパトラ・ラム風味)未来(安静中)タラソワ(恋愛指南)ゆか(鬼軍曹)ジェレミー(下っ端)
 
《チーム・ジョニ子》現在熊本のすし屋でせっぼん中
ジョニ子(ルシファー) バトル(新旧共に未感染。(もしかして唯一?)) プルシェンコ(女性化)
トラ(虎)ミハル(ミカエル)テン(コツメカワウソ)ヤグ(腰蓑)カナダの飼育員 べるるん ADSL

《スケート場》せっぼん練習中
信成(おめでた婚) Pちゃん ゆずる
リード姉弟(さびしく見守る)


((忘れられた人たち))
海賊(ロロ)ジュベ(白鰤)

235 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/15(木) 21:37:03 ID:sHAEG9PRO
規制憎い。
〉〉222は寿司屋に移動した後にもう一度ブリザードしたってことでいいと思う。

236 :まとめ:2010/04/15(木) 21:37:26 ID:8ccwlOzv0


【早稲田研究所組】お留守番中
あっこ(カメレオン)・ジェナ(?)・・経営者(経営者)・ムロズさん(マネキン人形)・
無良(ウリ坊)・サラ(猫)・アリッサ(アヒル)・アルパカ(カロリーナ)
・キーラ(婦警)・レピスト(未亡人)・ロシェット(テリーマン)

信夫・長久保コーチ・ゆかり・静香:本田(旧型抗体持ち)

村主(ピエロ、現在拘束中)
【ランビ家】
ゲデ子(牝牛)・リンデ(リス)・ポンちゃん(アロハ)
チャッキー(妖精)・ヴォロノフ(狼) アルバン(蜂)・KVDP(骨)・ランビ(てんとう虫)


【その他】
メリル(お姫様?)&チャーリー(ツルツル頭?):アボを心配してカナダ水族館にやってくる
ロロ(未感染):カナダの研究所
蛇と猫:専門業者が預かり中
モロゾフ(スネイプ先生):たぶんまだ自宅
ボロドゥリン(ギター):布袋の相棒

まとめてみました。補足等があったらお願いします。

237 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/15(木) 21:44:59 ID:KMY1SzR7O
>>234
べるるんとADSLは寿司屋じゃなくて四つめ(布袋女子プル達以外)のその他男子部屋
ADSLは寝ててべるるんは付き添いかと
海賊はフェルナンデス、恐らく彼もジュベもSexBomb祭にいる(見物)?
ユズルでなくてユヅル

だと思うよ、まとめ乙!

238 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/15(木) 21:45:09 ID:tquFhePDO
まとめ様、メル欄メル欄!w

239 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/15(木) 21:46:49 ID:KMY1SzR7O
>>234
あとジョニ子達はせっぼんじゃなくてMJ祭
後出来ればsageてね

240 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/15(木) 21:53:12 ID:SDokRZt2O
イリーナ(黒猫)は研究所かな?

241 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/15(木) 21:57:08 ID:5GaleqiX0
ライサ(黒電柱)は?
彼はスケート場でせっぼん練習してるのでいいんだよね?

242 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/15(木) 21:58:18 ID:26RexdELO
>>231
ありがd
>>234
まとめ乙です
【阿蘇組】→【熊本組】
阿蘇にはスケートリンクが無いので熊本市内にしたら閉鎖されていましたorz

243 :234:2010/04/15(木) 22:05:55 ID:8ccwlOzv0
ごめんなさいsageわすれました。
>>237>>238>>239>>240>>241>>242

御意見ありがとうございます。


244 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/15(木) 22:10:51 ID:NmVvypy90
>234
まとめ乙。
で、ジェレミーは女子部屋でいいのかしら・・・

245 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/15(木) 22:28:35 ID:26RexdELO
老紳士(長老)
「タカヒコがいつ呼ばれてもいいように、先にタカヒコの質問に答えよう。
まずこの本。
これは中身ではなく誰が持っているかが大事だと言ったね。
この本は、渡された者に特別なビジョンが与えられるというしるしのようなものでもある。
ミライ・ナガスは、その名前通り未来のビジョンを流される者としての使命を与えられて生まれて来た。
しかし、その時期が来ないと我々は知る事が出来ない。
私はどのスケート選手が選ばれたのかを調べていて、ミライの世界選手権の後のインタビューを観た。
そこでピンと来たので調べてみた結果、この本がミライに渡ったと確信したのだ。
もっとも、ミライ本人はインタビューで
『ナガスミライだから未来を流しちゃったのかな』
と言って、おやじギャグと書かれていたけどね。」

大輔と崇彦は顔を見合せた。
(てっきりあれはミライのいつものおやじギャグだと思っていたのに、そんな意味があったとは…!)

246 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/15(木) 22:34:35 ID:KMY1SzR7O
女子部屋ではサンドイッチや温泉饅頭をつまみながらおしゃべりを楽しんでいた。
未来はまだ奥で眠ったままだ。
アボットも成り行きでサンドイッチを食べていたが女子の話についていけないのと
「ジェレミー、あなたいつまで女子部屋にいる気かしら^^」とのユカさんからの言葉に部屋を出る事にした。


何となく他の部屋に行くがひとつは留守でもうひとつは何やら真剣な話をしている。
…入りづらい。
残りの部屋を開けると、そこには何やら考え込むべるるんと眠るADSLがいた。

「えぇと、ここで休んでもいいかな?
何だか他の部屋は居づらくてさ…。」
カナダから飛んだのと女子部屋でのユカさんからの言葉責めでかなりアボットは疲れていた。

「…あぁジェレミーか。いいと思うよ、どこでも使えば。」
どことなくアボットの事なんてうわの空でべるるんは答えた。
「あ、じゃあ奥で眠る事にするよ。考え中に悪かったね…」
べるるん達に気を使いつつ、アボットは奥のベッドでしばし眠りについた。

247 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/15(木) 22:35:34 ID:NmVvypy90
酒を飲み、MJ祭で盛り上がったプルシェン子はふとバトルに目を留めた。
もちろんバトルは相変わらず金ぴか防護服を着ている。

「その衣装・・・私のものです。よこしなさい」
驚いた事に口ではなく直接心に語りかけて来る。

「くっ・・・お前はジェーニャじゃないな?何者だ!」
返事はなく、ブリザードが吹き荒れる。

「化け物め!!!」
ヤグディンが後頭部に蹴りを食らわせると
プルシェン子は崩れ落ちた。

バトルはクレジットカードでお会計を済ませて領収書を貰い、
一同はプルシェン子を性別不明部屋に運び込んだ。

やがて、プルシェン子は目を醒ました。相変わらず女性のままだが
瞳は青くなり、冷たく邪悪な雰囲気は消え失せている。
そして>222に続く。

248 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/15(木) 22:38:50 ID:26RexdELO
老紳士
「しかし、まだ経験の浅いミライには負荷がかかりすぎ、ビジョンが与えられると、耐えきれずにヒューズがとぶように気を失ってしまうのだ。
しかしそれもしだいになくなる。」

249 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/15(木) 22:38:57 ID:cA04zVQw0
>>247
>「化け物め!!!」
>ヤグディンが後頭部に蹴りを食らわせると
>プルシェン子は崩れ落ちた。

ヤグ、容赦なさすぎワロタwwww

250 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/15(木) 22:53:03 ID:26RexdELO
>>234
またまたごめん。
老紳士はクリプトン星最後の老子ではなく長老です。たぶん。
もしかしたら孔子とか毛子もいるかもしれないけど。

251 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/15(木) 23:15:20 ID:mcVBLI060
べるるんの後輩心配ぶりが微笑ましいです……いいお兄ちゃんだなあ
ランビ宅チーム動かしたいけど、カオスすぎてどうすればいいのかわかんねw


252 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/15(木) 23:21:28 ID:8ccwlOzv0
老紳士は一息つくと話を再開した。

「さて、ではその本の中身について説明をしようか。」

一同は固唾をのんで見守る。

「その本の中身は『過去』じゃ。」
「過去?」
「でも・・・医学書だって・・・」
驚く大輔と崇彦。しかし、光彦じいちゃんは黙ってうなずいた。

「・・・・要するに、そこに書いてあるのは病気を治す方法ではない。病気の症例を記したもの。
カルテといったほうが分りやすいか?」
「ま、そのほうが理解しやすいわな。」

光彦・老紳士の言葉に若い二人は落胆を隠せない。

「せっかく・・・みんなが助かると思ったのに・・・」
「何挫けとるんじゃ!!!」

光彦じいちゃんに一喝されて顔を上げる二人。

「さっきも言った様に、この本は中身ではなく、持つもの方が大事。大切なのは『未来』ということだ。」
「ミツヒコの言うとおり。そしてお主らは二人は彼女を全力で守ること。その為に3つのアイテムを託すことに決めた。」
「3つ!!!」
耳を疑う大輔。崇彦は不思議顔。
「俺は確か、夢のなかで二つのアイテムを持ったものを守れって・・・」
「そうじゃ、そのための3つめのアイテムを今から渡す。」

老紳士は一度部屋に戻り3つ目のアイテムを手にして戻ってきた。それは・・・

「あれ?これは・・・・」
「さっき俺が着てた・・・スケータースーツ」
「崇彦のものと同じと思うなよ。アレはレプリカ、こっちは本家本元じゃ。」

そういってにやりと笑った。

「さて、そのスーツについてちょっと説明するかの!」




253 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/15(木) 23:27:23 ID:8ccwlOzv0
>>252
連投すみません。
本について、根本的な治療法ではなく患者単位の治療方法を記したものという意味で
カルテのようなものと表記しました。
言葉が足りなくてすみません。


254 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/15(木) 23:29:01 ID:26RexdELO
スケートリンクのせっぼん組は、踊り疲れて一休みしていた。
他のメンバーはホテルに行ったきり戻って来ない。
ユヅルが買って来た食料と飲み物も底をついたので、ホテルのレストランに行こうという話になり、全員でぞろぞろ移動した。

信成「おっ、焼肉レストランがあるじゃん!ここにしよう!」

一同はぞろぞろとレストランに入って行った。

255 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/15(木) 23:33:42 ID:NmVvypy90
ヤグディンはプルシェン子を抱きかかえ、ソファに座らせた。

「落ち着け、俺様がちゃんと起こしといてやるから。怖い顔の女って何だ?
さっきのお前も相当怖かったぞ。で、お前は誰だ?」
「アタシはエフゲーニヤ。アタシの事もジェーニャでいいわ」

「そっか、『も』って事は、エフゲニー・プルシェンコの事は知ってるんだな?」
「ええ、知ってるわ。彼はアタシの分身みたいなものよ」

「そうか、それじゃお前は俺の事、知ってるんだな?」
「もちろんよ。ミーシン先生のところで一緒だったもの。その後も何度か試合で会ってるわよね」

「ミーシン先生の所に来る前はどうしてた?」
「その前はアタシはヴォルゴグラードに住んでたわ、パパとママとお姉ちゃんと。
でも生まれたのはハバロフスクだって。全然覚えてないけどママが言ってた」

「その前は?何か覚えてないか?」
「やだぁ、生まれる前の事を覚えている人なんていないわよw」
「それもそうだな。あ、ちょっとお茶でも持ってくるよ」

ヤグディンはバトルに目配せをして、一緒に部屋の中にある簡易キッチンに向かった。
入れ替わりに、プルシェン子の左右にジョニ子とミハルが陣取った。
眠らないように刺激的な話をする為だった。
ってかあんたらはいるだけで刺激だ。


「参ったな、あれじゃまるっきり女の子だ。本人の人格はどこに行ったんだろ」
「さっきの怖い女はウィルスの影響だろうな。
そういえば後頭部を蹴られる度に人格が変わってる気がするな。
前もユカリに蹴られて変わってたし・・・しかも2回」
「おお、そうか。じゃあ本人が出てくるまで蹴るか」
「・・・やめろよ、死んじゃうよ」

256 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/15(木) 23:59:11 ID:yhKO/gdOO
ランビエール宅

ランビはベッドルームで黄色い汁を流していた。
ベッドの上に広げられていたのは裸のおねーさんの本…ではなく赤ぬこの衣装である。
クッションのてんとう虫+KVDPの左胸のハートアップリケの為に切り抜かれてしまった布地。
もう着られない…悲しみのあまり汁を出しすぎてグッタリしているランビ。

しかしアルバンがあることに気付いた。
切り抜かれた所は丁寧にまつり縫いされ、スパンコールで飾られている。しかもハートは鎖骨のすぐ下の部分…ということは

「ランビ、この衣装キューティーハニーにそっくりやで!」

喜びの汁を撒き散らしながら狂喜乱舞するランビ
ありがとうリンディ!
早く人間に戻ってこの衣装を着るんや!
そして新たなるセクシーランビで世界中のおにゃのこを虜にしてアハアハグヘヘ〜♪


しかし2匹は気付いていない。クッションの為の丸い切り抜きはお尻の割れ目付近の布地を使っていたことを…。

257 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/16(金) 00:07:31 ID:QXltD/goO
バトルにトイプーを抱かせてあげたいww

258 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/16(金) 00:12:55 ID:g6qir3O80
>>257
同意ww
べるるんも膝抱っこしたし、ぜひバトルにも……
82年組の妙な縁w

259 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/16(金) 00:13:22 ID:CcKW5u7i0
「もし、僕の仮説が正しければ、の話なんだけど」
バトルは前置きして話し始めた。

「あのブリザード女は新型ウィルスに感染したジェーニャだ。
そして今現れている人格は、双子の片割れがウィルスの力でジェーニャの中に宿ったもので、
新型に体が乗っ取られそうになったんでジェーニャを守る為に出て来たんだろう」

「なるほど。でもウィルスが意志を持つなんて事はあるのか?」
「意志を持つかどうかは別として、結果として行動に影響を及ぼす事はあるだろうね。
狂犬病ウィルスに感染した人が水や風や光を怖れるように」

「それにしても、あのブリザード・・・。ものすごい憎悪だったな。
ウィルスによる変化に潜在意識が影響するんだとしたら、
もしかして星でのあの記憶が関わっているのかもしれない。
そういや、変な年寄りが来てるらしいが・・・なんかやばい気がするんだ」
「やばいって?どうやばいの?」
「俺は感応性が低いからよくわからん。でも今のジェーニャなら何か感じてるんじゃないか?」
「お湯が沸いたよ。紅茶でいいよね」

260 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/16(金) 00:16:14 ID:qnGeM/vJO
打ち合わせを終え、そろそろ日本へ向かおうとしたゲデ子・KVDP一行。
ランビも黄色い汁を出すのを止め、出発する準備をしていた。
しかしそんなランビ宅に訪れる者がいた。

コンコンッ

「ランビエールさん居ますか?警察のものです!
近所の方から通報が有りましたもので…ランビエールさ〜ん!」

KVDP「け、警察だと?」
アルバン(またキーラとラウラ…やったらえぇけど違うみたいやな)
ランビ(わいのうち、変な噂立ちまくってんのか?いややわほんま…)
ポンちゃん「俺が出るわ!KVDPの骨スーツじゃ余計疑われそうやし。
…はーい、今開けまっせー!」

その時ゲデ子やヴォロ、リンデマンにチャッキーは何だか嫌な気配を感じていたが
ポンちゃんはドアを開けてしまった。

「…ハハハ、簡単に騙されるもんだな!!!!」
「スケーターども、怪我したくなかったらおとなしくしろ!
…何、ちょっと移動して体を調べるだけだ、安心しな…。」

(!!!!…アイツら、早稲田の研究所に襲ってきた奴らと同じ奴らや!)
直接襲撃者達を見たランビは思い出した。
(な、なんやて!まさかスイスのこんなとこまで…!)

ポンちゃん「な、何やこいつら!わいらは何も悪いことしてへんで!」
KVDP「…くっ、油断していた!」
チャッキー「安心しろったって無理だろ!」
ゲデ子(ヴォロは隠れて!あの人達は危ないわ…!)
ヴォロ(でも…俺も…。)
リスデマン(いいから下がってなさい!)


ほのぼのとしたランビ宅は一転、緊迫したものになってしまった。
…ほのぼの待ちだった方々、ごめんね。

261 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/16(金) 00:21:28 ID:s9mcDaWLO
信成、Pちゃん、リード姉弟、ライサ、ジュベ、フェルナンデスは焼肉レストランで乾杯していた。

ユヅルだけは寝不足がたたり「ちょっと部屋で寝て来ます」と言って焼肉を食べずに最上階に移動。

女子部屋から食料を分けてもらい、とりあえずジェレミーの隣のベッド(注・ツイン)で仲良くスヤスヤ眠るのだった。

なお、起きてから、ユヅルは部屋に備え付けのPCでジェレミーからツイッターを教えてもらい、お互いにフォローしあうようになった。

262 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/16(金) 00:40:57 ID:S2G6VSX50
「まずはお前からだ、もう一度言うが、怪我したくなかったら大人しく言う事を聞くんだな」

ランビ宅に押し入った男たちの一人がチャッキーの腕をグイっと掴んだ。
その時、窓ガラスが割れる音とともに家に何かが飛び込んできた。

「一体何が…ぐはっ!!!」

飛び込んできたものはチャッキーを捕えた男の額に直撃、男は気絶してばったり倒れた。
すかさずチャッキーは逃げ出してゲデ子やポンちゃんたちの側に駆け込む。
傍らではテントウ虫が胸を熱くして黄色い汁をだらだら流していた。

(あれは…ワイの一番のお気に入り『人妻乱れ宿』…よう戻ってきたなァ・・・!)

ランビが吹き飛ばしたコレクションの数々の内、一番のお気に入りDVDが地球一周をして戻ってきたのである。

263 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/16(金) 00:48:51 ID:s9mcDaWLO
>>262

DVDかわいいよDVD

264 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/16(金) 00:56:11 ID:/r4JsFA60
ほのぼの展開復活!職人様乙です。

265 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/16(金) 01:00:07 ID:qe5Ku+JHO
>>262
地球一周w

266 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/16(金) 01:04:27 ID:78iRSCHv0
>>262
ちょw熟女www
職人様すごいっすw

267 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/16(金) 01:15:06 ID:g6qir3O80
ランビのお気に入り『人妻乱れ宿』のおかげで、怪しい男たちの虚をつくことが出来た。
しかし、有利になったわけではない。向こうは屈強な男たち5〜6人。
こちらはてんと虫に蜂、リスに牝牛に狼、そしてクワドエルフ。
立ち向かえそうなのは人型のポンちゃんとKVDPくらいしかいない。
じりじりと近づいてくる男たち。
後ずさる一行だが、逃げ場は既にない。
(ケヴィン、あなた、クワドコンボは跳べる?)
男たちに聞こえないよう、ゲデ子がチャッキーに囁く。クワドエルフは妖精であるため、ゲデ子の言葉を理解できるのだ。
(跳べると思うけど……僕じゃみんなを支えて跳ぶのは無理かもしれない……)
(大丈夫よ、あなたなら跳べるわ。……ポンちゃんとケビンさんもいるもの。三人で力を合わせるの)
(でも、外に出ないと……)
(隙は私が作るわ。……ヴォロをお願いね)
たん……と、ゲデ子は片足を踏みならす。二人の思考がスケパシーとなってスケーターたちに伝わったのか、みなが緊張した面持ちになった。
(エレーネ無茶や。一人で隙作るとかできるわけないやろ!せやろアルバンもそう思うやろ)
(無茶しちゃあかん。ワシらいま人間じゃないんやから!)
(あなたたちは虫だけど……わたしは、牛なのよ?)
にこり、と、ゲデ子が微笑む。もう一度、深く、ランビ宅の床を蹴ったかと思うと、勢いよく走りだした。
まさしく怒涛という勢いのステップ。情熱的なゲデ子のステップが、屈強な男たちを弾き飛ばしていく。
「みんな行くで!庭に走れ!」
狼ヴォロを抱き上げ、ポンちゃんが男たちを踏み越え走りだす。てんと虫と蜂はチャッキーの髪にしがみついた。

「このっ……牛がッ!−−−ギャッ!」

男の一人がなんとか衝撃をこらえ、立ち上がろうとする。しかし次の瞬間、男は仰向けに倒れた。

(リンディ! あなたは行って!みんなは私を抱えて跳ぶのは無理だけど、あなただったら大丈夫よ)

男の額に命中したのは、固いドングリ……

(女性を一人、残して行くわけにはいかないだろう)

リスデマンは、リスの顔に、ほんのりニヒルな笑みを浮かべてみせた。


ほのぼのしつつ、緊張しつつ……

268 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/16(金) 01:24:28 ID:X2uiNBSa0
欧州組のゆるさとなごみっぷりは神www

ヤグがバトルに厳しいのは真央に不意打ちキスかましたせいなのか?
よりによって保護者のいるとこでやっちゃったもんなw
ストーリー的にはジェーニャにメロメロが面白いけど、焚きつけるヤグの思惑にも注目したい

269 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/16(金) 01:28:52 ID:6kyQzEGT0
ここのヤグとプルは仲良さそうでいいな
職人様ありがとう

270 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/16(金) 01:30:58 ID:qe5Ku+JHO
ゲデ子かっけえ…

271 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/16(金) 02:00:46 ID:8V/bI+6y0
「ラウラさん助けてー、腰が痛くて動けないんだ」階段の上の方から経営者が叫ぶ
でもその前に踊り場で悲惨な倒れ方をしているマネキンのほうが気になる。
下手に手足や首がもげてなくてよかった、とラウラは言おうとして
りっぽんの存在を思い出し、言葉をぐっと飲み込んだ。
「アダム、誰か体が自由に使えて体力のある人を呼んできて」
おそるおそるマネキンを起こしてみると、顔の右半分に蜘蛛の巣状の大きなひびが入っていた
こわい。これ真夜中に廊下に置いておけば泥棒避けになりそうだわ。

272 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/16(金) 02:09:52 ID:2AsHPDtU0
襲撃者達はそれでもなお倒れなかった。
(くっそーどうすればええねん。エレーネが立ち向かってるのに
なんでワイは見てるだけしかできんのやっ)
いらだちのあまり、大量の黄色い汁を吹き出すてんとう虫。
「これだっ」
KVDPにひらめくものがあった。
チャッキーの頭からてんとう虫をはぎ取り、敵に向かっていく。
「みんなー目をつぶれーっ」
そう言うが早いかスピンで敵の懐に飛び込んだ。
屈強な男達の目に、身体に、てんとう虫の黄色い汁が飛び散る。
「うわああああっ目がっ目がー!」
お馴染みムスカ反応を示しながら男達がのたうち回る。
KVDPはなおも回り続ける。

普通のてんとう虫と違い、ランビてんとう虫の放つアルカロイド汁は強烈だった。
襲撃者達の神経を麻痺させてたちまち彼らは動けなくなった。
スケーターではない分、ウイルスに耐性がある代わりに
ウイルスに冒された者から出る分泌物の効果はてきめんのようである。
同様に黄色い汁が身体に飛び散ったKVDPは
男達とは違い、特に異変はあらわれなかった。
ウイルスに罹っているおかげだろうか。

ゲデ子が上からのしかかり押さえつけている間に
ポンちゃんとKVDPが、2人がかりで敵達を縛りあげる。
チャッキーが部屋に落ちている布きれで猿ぐつわをかませる。
よく見るとそれはリスデマンが、次のアップリケをつけるために
製作途中だったシマウマの衣装の切れ端だった。

273 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/16(金) 02:10:09 ID:2AsHPDtU0
(なんや、てんとう虫。すごいやないか)
(わしは何もしてへん。ケヴィンの機転のおかげや)
(なに言うてんねん。わしは汁は飛ばせへん。やけど
その小さい身体からあれだけの量をずっと出し続けるのが
どれだけ大変か。よお頑張ったなあ。疲れたやろ)
てんとう虫を称えるかのように、蜂が羽でてんとう虫の身体をさする。
蜂の優しさを感じながら、てんとう虫は力を出し切った疲れのあまりに
その場で気を失った。

飛ぶ力を失って地面に落ちそうになるてんとう虫を
そっとチャッキーの手が包みこむ。
敵を倒した栄誉を称えるべく、お気に入りDVDのパッケージの上に
てんとう虫をそっと寝かせるチャッキー。
『人妻乱れ宿』の上で眠るてんとう虫の顔はほんのり微笑んでいるように見えた。

274 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/16(金) 02:38:23 ID:8V/bI+6y0
もう一度掃除が必要そうだ、とぽんちゃんは思った
しかしKVDP…未だにええ匂いがして困るんやけど。なんか恥ずかしいわ

275 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/16(金) 02:39:48 ID:E+CMhoedO
チャッキーやめてあげてwww

276 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/16(金) 02:46:48 ID:x8NQ11ly0
チャッキー色々と可愛いなww
そう言えば妖精チャッキーの大きさってどのくらいなんだろう、手のひらサイズ?

277 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/16(金) 02:54:58 ID:CcKW5u7i0
性別不明部屋では2人の天使とプルシェン子が
MJ祭の続きで遊んでいた。
床には飲み過ぎたベルネルが倒れている。

飼育員さんが何気なくテレビをつけると、なにかドラマを放送しているようだ。
なぜか髪を黒く染めたトマシュ・ベルネルが出ている。
あれ?と思ってよく見たら、別人だった(どうやら要潤だったらしい)。

「お茶いれたよ、どーぞ」
「はーい」

バトルがプルシェン子に尋ねた。
「ところでジェーニャ、熊本に来てからなにか妙な気配を感じたりとか・・・
そういう事はないかい?」
「えー、わかんな〜い。なんかもわ〜んって感じる事は感じるんだけど、
フィルターがかかってるみたいになってよくわかんない」
「そうか、あ、お菓子あるけど食べる?」
「きゃー、食べる食べる(はあと)」
・・・別人格だったとはいえ、さっきあんなに寿司を食ったのに、と呆れるヤグディンだった。

278 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/16(金) 05:48:17 ID:qe5Ku+JHO
>>276
人間より少し小さいくらいじゃね?

279 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/16(金) 07:47:35 ID:s9mcDaWLO
女子部屋のユカの携帯が鳴った。

父信夫から、ランビエール宅に襲撃があったという連絡だった。

ユカ「やっぱり、あのままでは終わらないと思っていたけど
…そんなところまで…
わかった。こっちは大丈夫よ。うん。ジェレミーは寝てるわ。また連絡する。じゃあね。」
美姫「信夫先生から?」
ユカ「そう。ステファンの家に襲撃があったみたいなの。皆に知らせなきゃ。」美姫「手分けして行く?」ユカ「そうね、ありがとう。とりあえず今分かる人だけでもいいかな。」

真央とタラソワは未来についている事になった。


280 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/16(金) 07:56:38 ID:uzSwN6OyO
>>278
自分はもそんくらいで想像してたかも。手の平サイズでも可愛いと思うけど、
なんか描写見てるとわりと普通に人間っぽいサイズかと思ってた。
まあでも自分はその辺は職人さんにおまかせでいいやw
個人的にはチャッキーにジャンプコンボネタが来てたので
ダブルケヴィンの4-3-3に期待


281 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/16(金) 08:26:19 ID:F45NcmR8O
新スレになってから出て来てない銀盤の(ryネタも気になる

282 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/16(金) 09:16:07 ID:i+drGjLPO
第〇話 「はんぺん」
とかまでやるのか

つかヤグ先輩はいまだに腰ミノなの?もう着替えたの?

283 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/16(金) 09:31:00 ID:qnGeM/vJO
>>282
老紳士から衣装もらった時に着替えてたらNOT腰ミノだろうけど…
恐らく未だ腰ミノだと思うw
ジュベは白鰤かられんこんになった

284 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/16(金) 09:49:05 ID:CcKW5u7i0
テレビを見ていた飼育員が小声でヤグディンと話していた。
「そういえば、ジェーニャの背中に文字が浮かび上がったんだってね」
「ああ、ミツヒコじいさんが読んでくれたんだ
・・・あの秘術を使えるのはクリプトン星人でもごくわずかな層だけだろ?
高僧とか、あとは長老院のメンバーとか。
という事は僕ら以外のクリプトン星人が近くにいるんだよな。
それも肉体派じゃない方の・・・」
「ジェーニャは巫女として見込まれていた子の素養を受け継いでいるから
反応して文字が現れたんでしょう。
それにしても・・・背中に文字が浮かんでも本人には読めないよねぇ」
「ああ、本当にアホな技だw」

VIP部屋では老紳士がくしゃみをしていた。


「ところでジェーニャ。君の本体・・・いや、エフゲニーは今どこにいるの?」
バトルの問いかけにジェーニャの顔が曇った。
「彼は・・・凍り付いていて動けないみたいなの。意識もないわ。
助けてあげたいんだけど、私が助けに行ったらまたあいつに体を乗っ取られる」
「あいつって?」
「あたしにそっくりな顔の女よ。でもなんていうのかな。
恨みとか憎悪が凝り固まって出来てるみたいな・・・心の痛みとか。
ううん、リョーシャに虐められたとかオリンピックで転んだとかそういうレベルじゃないわ。
子どもの頃からよく知ってるけど、彼にこんな感情があったなんて」

285 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/16(金) 10:25:23 ID:Wnu+fMB+0
>>222です

流れをぶった切ってしまったのにうまく繋げてもらって、ありがとうございます。
ちゃんとリロードしてから書き込みますねorz

286 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/16(金) 11:07:14 ID:5KbETqCE0
エフゲニーは寒かった。なんで寒いのかもよく思い出せないくらい寒かった。
(ここはどこ・・・・・・? 僕どうなるの?)
寒い。寒い。エフゲニーは体を丸めて赤ん坊のように凍りついた。

「ジェーニャ?」
ハンガリーの自宅で、マートンは振り向いた。背中に誰かの視線を感じたのだ。
TVでは世界的なパンデミックについての続報が流れている。どうやら感染するのは一部の人らしいが・・・・・・情報が制限されているのか、詳しいことが分からない。
言いようのない胸騒ぎを感じる。あの甘えん坊は大丈夫なのだろうか・・・・・・?
しばし考えた末、マートンはストラディバリウスを構えた。キング・オブ・ザ・フォレスト。マジック・ストラディバリウス。アート・オン・アイス。
流麗な音色が空気に捧げられる。ニジンスキーの音だ。

(マートンが弾いてる・・・・・・誰か踊ってる)
凍りつくプルのまぶたの裏に、優雅な舞が映る。
―――お前はいつも誰かに助けられてきた。
(・・・・・・ニジンスキー?)
―――たった今もだ。私は私に捧げられた音色によってここに来た。ソルトレイクのときも、お前は助けられたのだよ。
(あれ、やっぱり金パンツの力?)
―――あれは私ではない。もう一人のお前の助けだ。私のパンツは阿蘇山で力を解放され、世界に溶け込んだ。その結果私は今世界のどこにでもいる。阿蘇山に来なくとも、私は呼べばお前の元に来るのだよ。
(そっか、あのこに僕、助けてもらってたんだ。お礼を言わなきゃ。だってあのこは僕の・・・・・・あれ? あの子は僕の何?)
―――お前はそれを思い出さなくてはならない。誰の助けもなしに。一人で。それがお前を助ける道であり、このパンデミックを解決するひとつの方法となるだろう。
(一人で?)
―――そうだ。
(ニジンスキー、僕は誰よりも知ってるよ。皆の力がなければ、僕は何にも持ってないって事を。ミーシンもヤナもマートンも、くやしいけどリョーシャもいなきゃ、僕はここにはいなかった。だから僕は皆のために滑りたい。何をすればいいのかな?)
―――氷の奥で眠れ。そして新たなお前に合うがいい。その凍てつく思いに触れてみれば、きっとお前は思い出す。
(そっか。ありがとうニジンスキー。僕を助けてくれて)
プルはニジンスキーに感謝すると、心の中のまぶたを閉じた。あの時あった凍てつく女に会うために。
それはプルの心の奥深く、深層心理と過去の世界へ旅たつことだった。

287 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/16(金) 11:38:01 ID:Wnu+fMB+0
ついさっきまでおしゃべりをしていたプルシェン子がことんと眠りについてしまい、
バトルはおおいにあせった。
あせったが千載一遇のチャンスとばかりにカメラを構える。
横ではジョニ子が「やーらしーー。セクハラよ〜〜」
とヤジを飛ばしているが、そんなことは気にしない。

「なんか変ったことでもあったか?」

バターン!!とドアを開けて大声を出しながら入ってきたのは
やっぱりヤグディンだった。

(確信犯だ・・・。絶対そうだ・・・・・)

こめかみがひきつりそうになったが、脳裏に真央の愛らしい笑顔が浮かんで
(そうだねマイ・プリンセス。僕には君がいるんだよね)
と額の青筋をひっこめることに成功した。


「おい・・・、こいつ寝ちまって大丈夫なのかよ。
まー、うなされてねぇから平気だと思うけどな」
ソファで昏々と眠るプルシェン子の髪をヤグディンはぐしゃっとかきまぜた。
プルの金髪がぐしゃぐしゃになるのが面白く、ヤグディンはプルの髪をいじくり続けた。


もしプルシェンコ(♂)の意識があれば
(やめてお願いそれだけは!!)
と泣いただろう。
やっぱりこれ以上髪を劣化させたくないのだ。

288 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/16(金) 12:13:29 ID:CcKW5u7i0
ジョニ子はふと、寿司屋に行く前に見た夢を思い出していた。

あの時、スケート靴が光ってなにか言われたような・・・
そうだ、あの声は確かに言っていた。

「お前の眠れる友を助けよ、心を解き放て」

ジョニ子は決心した。
「リョーシャ!やめなさい、毛根に悪いわ!」
ジョニ子の目に涙が浮かんでいた。他人事とは思えなかった。

その頃、なぜか小塚がくしゃみをしていた。

289 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/16(金) 12:22:16 ID:Quls+15lO
まさかのニジンスキー!
感動した!

290 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/16(金) 12:26:32 ID:QXltD/goO
>マイ・プリンセスwww
バトルが可愛く思えてきたwww

291 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/16(金) 12:35:41 ID:d0GArYBn0
>273
最後フイタ

292 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/16(金) 12:50:16 ID:i+drGjLPO
ヤグのいたずらをやめさせると、ジョニ子は宣言した。
「アタシ行くわ!ジェーニャを助けに!!今こそDIVAの出番なのよ!」
(あぁ…長かったわ。アタシが主役のはずなのにすっかり影が薄くなってたんですもの。
でもここからはアタシのターンよ!主役とその他大勢の格の違い、見せつけてあげるわ!
てゆーか、このままジェーニャ主役、みたいな流れにはさせないわ!)
…という心の声はもちろん飲み込んだ。

「助けに行くってどこ行くのさジョニー?ジェーニャはここで寝てるし…」
慌てるバトル。
「だまらっしゃい。どこへ、ってジェーニャの夢の中に決まってるでしょう。
ジェーニャの意識の中に入って目を覚ます手伝いをするのよ。アタシ天使なのよ!」
「えっえっ、そんなことどうやって…」と慌てるバトルを尻目に、
「ちょっとリョーシャ!アタシやジェーニャが寝てる隙に悪戯すんじゃないわよ!
ジェフ、ちゃんと見張ってなさいよ!なんかあったらマオに言いつけるわよ!」
とヤグディン&バトルに物申し、ベッドに身を横たえると、吸い込まれるように眠りに落ちた。

293 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/16(金) 13:32:08 ID:CcKW5u7i0
「なんか2人とも寝ちまったな」
「可愛い寝顔だよな・・・どっちも」
「このくるんとしたまつげは本物なのか?ちょっと引っ張ってみよう。
おっ、本物だ、すげー」
「アレクセイ・・・やめろよ」
イタズラ大好きヤグ先輩だった。


ジョニ子はジェーニャの心の中にうまく入り込めたようだ。
季節は春か夏らしく、周囲は花畑だった。
高山や高緯度地帯のように高い木がない世界だった。
草むらから雲雀に似た鳥が顔を出している。

「ここは早いところ、ジェーニャを探さなくちゃ」

翼を使って飛んでみようとするがうまくコツがつかめない。
何度か試してようやく飛べた。重力が大きいせいだ。

見渡すとひとりの少女が鼻歌まじりに花を摘んでいた。
口ずさむカリンカの歌唱力は・・・まぁご想像にお任せする。

294 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/16(金) 13:56:58 ID:/mD+Q1F40
熊本のホテル、男子部屋。

アボットはぐっすり眠っていた。その姿が豚になっているかどうかはわからない。
ADSLも寝具に潜り込んでいる、さっきべるるんに、ベッドに蹴り入れられた。
「自分の体調管理くらいしろ!貴様もアスリートだろがー!」
べるるんがついカッとなったのにも訳がある、ADSLが、
“MJ祭りに行く!俺もムーンウォークやる!”などと言い出したからだ。
(まったく、ふざけるな、僕の気にもなってみろ…コーチが見たら何て言うか…)
いっそ、コーチが昏睡中だと告げてしまおうかとも思ったが…
ルトコフコーチのこととなると、べるるんの胸は痛んだ。
(本当は、真っ先にアドリアンに報せなきゃならないけど…
 きっとショックを受けるし、心痛でまた異変が起こったらどうする?)
ルトコワに、自分が後輩についている、と約束した。責任がある。
(一応“鼻ピー”は、「変身」制御に効果があるようだ、
 副作用としては…眠気に襲われることかな?見ている限り。
 コーチも危険な状態ではないし、やはりアドリアンには黙っておこう)
ええと、それから………

295 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/16(金) 13:58:01 ID:/mD+Q1F40
…ADSLは、寝具からちらっと目だけ出した。
べるるんは椅子に座ったまま、居眠りしている。
さっきは、普段優しい先輩に蹴り飛ばされて、おとなしく従ったが、
実は、今は眠くはなかった。寝たフリをしていたのだ。
(おっかなかったなあ…先輩も、徹夜で疲れてるんだよ、しょうがない。
 心配ばかりかけて、すまないな…)
ADSLはADSLで、べるるんを気遣っていた。
(俺たちがさっき、変身の実験をしていたと知ったら、無茶するなって怒るだろうな…
 そしたら身体に障るよ。そうでなくても、俺がさっき蹴っ飛ばされたくらいだから…)
…トマシュがADSLをけしかけた、と知ったら、トマシュはぶん殴られるかもしれない。
(やっぱり、黙っておこう。
 でも、「変身」のコツがわかったと思ったのに、何で意識を失っちゃったんだ?
 鼻ピーも使いこなせそうだと思ってたのに)
この時ADSLは忘れていた、
“遊びや自分のためだけに「変身」を使わない” と誓ったことを。

296 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/16(金) 14:47:54 ID:/mD+Q1F40
ADSLはそっとベッドを抜け出した。
そして音を立てずにべるるんに近寄ると、何やら寝言をつぶやいている。
(なんだろ…「ジョニーの血」…「輸血」…?それから?)
途切れ途切れのつぶやきを、しゃがんだままふんふんと聞きながら、
後輩はなんとなく、先輩の考えている事がわかったようだ。
(なるほどね。どうかなあ?でもみんなに言っとくべきか)
後輩は立ち上がると、先輩にそーっと毛布をかけて、部屋を出た。

コンコンコン。
「はーい、どなた?入って^^」ユカがノックに応える。
ドアからぬっと顔を出したADSLに、女子部屋はざわざわした。
…ADSLはまず、「ジョニーの血」という言葉からジョニーのいる部屋に行き、
ダイスケっていい人そうだから、と思って彼のいる部屋に行ってみたのだが、
どちらも取り込み中なのか、ノックしても気付いてもらえず、女子部屋に来たのだ。
(早稲田の取り調べ思い出しちゃって、なんだかなって気分だけど…しょうがない)
「あら、アドリアンね?ここは男子禁制よ?いえ冗談、どうしたの?^^」
「ユカ、みんなも、聞いてください。俺の先輩の、クリストファーのことなんです…」

「…吸血鬼に変身した先輩は、日光だけでなく、蛍光灯の光でも火傷を負いました。
 そしてよりによって、後輩の俺の首に咬み付こうとするほど、重症でした。
 その後先輩は、ジョニーの血液で輸血を受けて、『変身』に伴う症状が軽くなったんです。
 光に当たっても、ある程度大丈夫みたいだし。鉄分は摂らなきゃダメみたいだけど。
 先輩は、それで、『ジョニーの血液に、治療法があるのでは?』と考えてるみたいで…
 …でも…
 どうなんですかね、それって便宜的なもので、根本的な治療とはちがうんじゃないかな?
 俺の鼻ピーと似たようなもんで…って俺は思ったんです、どうですかね。
 以上、俺の話は終わりです。
 なんだったら、後で先輩に聞いてください、今は疲れて寝てるんで」

ユカの微笑みが、心なし真剣になったように見えた。
「…興味深いわね…ところでその、鼻ピーって何なのかしら?^^」
「えぇー?言えないっすよお…SWEスケ連最高機密だし!(ニヤニヤ)」<最高機密はむろんウソである。

297 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/16(金) 15:14:44 ID:TXTkOmaF0
「こいつら、どうしようか」
縛り上げて木にくくりつけている襲撃者達を見ながらKVDPが問う。
黄色い汁のおかげで身動きはとれないが敵であることには違いない。油断大敵。
(敵やしトドメをさすこともできる…でもわしは
殺生は嫌いやねん。同じ人間や。せめて食いもんくらいはあげようや)
ハチがぶんぶん飛びながらみんなに提案する。
当然ハチの言葉は通じていないが、みんなが同じ気持ちなのは伝わった。
日本に向かう予定だったが、ここは予定変更。

ゲデ子の牛乳や冷蔵庫にまだ残っている飴ジュース、
リスデマンお手製のどんぐりクッキーにどんぐり団子。
それらを木にくくられている男達に振る舞う。
「あ…どうもすみません」
「おいしいっすね、このクッキー」
「このジュース、初めて飲んだけど不思議な味っすね」
はじめは戸惑った屈強な男達も和やかな空気にちょっと馴染んできた。

298 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/16(金) 15:27:08 ID:TXTkOmaF0
暖かい日の光に包まれてヴォロは眠りについている。
てんとう虫もいまだ人妻乱れ宿の上で眠ったままだ。
「ヴォロノフの調子も悪くなる一方だし、ずっとここにいるわけには…」
日本に行く方法を模索するが厳しい状況だ。

コンコンッ

再びランビ家のドアをノックする者が現れた。一同に緊張が走る。
「ランビエールさーん、赤ぬこ宅急便スイス支店のものでーす。
日本のジェフリー・バトルさんからお届けものでーす。ハンコお願いしまーす」
(なんや?本物の宅急便みたいやで)
ハチが応対しようとするがそれは無理だ。
ポンちゃんが荷物を受け取った。
それはランビ家襲撃の一報をうけた信夫が赤ぬこ宅急便の
「どんな場所でも世界中にその日のうちにお届けしますサービス」を使って送った
由布院温泉のお湯だった。
このサービスは大変割高である。しかし経費で落ちるだろう、と
信夫がバトルの名で送ったのだ。請求書はもちろんバトル行きだ。

299 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/16(金) 15:42:07 ID:8EyyrQ8U0
一方、原因究明担当の布袋部屋。(ただし、部屋主はヴォロギターで練習中)

高橋の与えられた3つ目のアイテム・スケータースーツ
「まあ、崇彦に与えたスーツと機能は同じじゃ。念じたものに変化が出来る。
・・・・但し、変化できる物がちがう。姿形自体を別のものに変えることが出来る!」
「姿かたち?」
それを聞いて崇彦は疑問に思う。
「それは・・・今回のウィルスの変身と同じ様に?」
「う〜ん・・・・難しい質問じゃな。」
老紳士はため息をついた。

「このスーツは元々あるクリプトン星のアイテム・本とスケート靴を守るため技術者が開発したもの。
開発過程でウィルスの特徴に目を向けたかどうかは彼らに聴かんと分らんな。」
「そうですか・・・・・」
今度は崇彦がため息をついた。
「あの、このスーツについて質問してもいい?」
大輔が手を上げた。
「このスーツを着て念じれば姿形を変化させられるらしいけど、どんなものでも言い訳?」
「無論、何でもというわけではない。主の想像できる範囲のもの。主のスケート力を越えないもの。
そして、過去にこれを使用して変身したもの、の3通りじゃ。」
「へええ・・」
「かなり、話が長くなってしまったか。少し休憩するか?」
それまで黙って話を聞いていた光彦じいちゃんが大きく伸びをした。

しばし、お茶お飲みながらくつろぐ4人。

「(・・・・未来ちゃん、大丈夫かな・・・)」
崇彦の心配が募る。そして
「おれ、ちょっと未来ちゃんの様子見てきます。」
「あ、そうだ。俺も行く。」
二人は連れ立って未来のいる女子部屋に向かった。

「・・・なかなか際どかったな。長老殿」
「ああ、かなり緊張したよ。」

二人の老師は大きくため息をついた。

「若い二人にはまだすべてを話せん。なぜなら、自分の決める道は自分で決めなければならない。」
「今のわしらに出来ることは、あいつらの選ぶ未来を見守ること。決して邪魔をしてはいけないということだ。」





300 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/16(金) 16:23:29 ID:ryM8fLojO
ランビ宅のほのぼの展開に油断してたら、ニヒルなリスデマンにときめいてしまったw

301 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/16(金) 16:59:59 ID:Wnu+fMB+0
夢の中に入り込んだジョニ子は、よれよれの音符が飛び交うカリンカの主をようやく見つけていた。
ご機嫌でカリンカ(黒ミサver)を歌うプルシェン子はお花畑でひらりひらりと踊っている。
こころなしかげっそりした面持ちのジョニ子は、「ジェーニャ〜〜!!見つけ・・・」
と言いかけて声を呑みこんだ。
舞い続けるプルシェンコの前にもう一人の女が現れたのだ。
凶悪な顔をしたもう一人のジェーニャが。

カリンカの歌声は止んだ。
小鳥のさえずりも、木々のざわめきも、全ての音がなくなった。

にらみ合う二人のジェーニャにジョニ子の背中を冷や汗が伝う。
(どうしたらいいのアタシ?あーん、せっかく夢の中に来たのに〜〜)

302 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/16(金) 17:31:02 ID:CcKW5u7i0
ふたりのプルシェン子の間にブリザードが吹き荒れる。

「消えなさい。ちょろちょろ邪魔ばかりして」
「おあいにく様。あんたの好きなようにはさせないわよ」
「うるさいわね、いつまでもガキみたいな顔してかわいこぶって」
「なんですって?アタシはね、可愛くて抱きしめたくなるタイプなのよ!
あんたみたいな不感症ババアとは違うわよっ」
「言ったわねムキー」
「やるかこのアマ!」

ふたりが同時に氷の固まりを放つ。
砕け散る氷に埋もれ、周囲の花畑はみるみる凍り付いていった。
ビジュアル的にはFFの召喚獣、シヴァが2人で闘ってるのを想像していただきたい。

「もうちょっとちょっと、あなたたちいい加減にしなさいよ!」
「うるさいわね、あっち行って!」

ふたりのプルシェン子から同時に突き飛ばされて
ジョニ子はプルシェン子の心の中からはじき出されてしまった。

「あーっ、怖かったぁ。寒かったからダウン着ていくわ。
リョーシャ、アタシにイタズラしなかったでしょうね?」
がばっと起き上がりダウンジャケットを着込んで、
もう一度眠りにつくジョニ子だった。

303 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/16(金) 18:43:04 ID:HKypYcqVO
防寒対策を整えて再度ジェーニャの夢の中へ入り込んだジョニ子。
二人の戦いはまだ続いていたが、冷たい目のジェーニャの勢いがやや強いようだ。
青い瞳のジェーニャはそれでも必死に踏みとどまっていたが、遂に耐えきれなくなり、氷つぶてを受けて吹っ飛ばされる。
倒れているジェーニャに近づく、冷たい目のジェーニャ。
「散々手間をかけさせてくれたわね・・・これで終わりよ。」
思わず身をすくめる青い瞳のジェーニャ。
伸ばされた手が触れようとしてその寸前。


不意にその動きが止まった。
身体が小刻みに震えだし、やがてうめき声をあげながらその場にうずくまった。



304 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/16(金) 20:04:33 ID:s9mcDaWLO
布袋部屋のリビングにいた光彦は、奥の部屋でギターを弾いている布袋に声をかけた。

光彦「布袋さん、いろいろしていただいてありがとう。
実は車に湯布院の温泉水が積んであるんです。
このスイートルームのお風呂は追い焚きも出来るようだから、お礼にこちらのバスルームに温泉水を沸かしますので、ゆっくり温泉に浸かっていただきたい。いかがでしょう?
なあに、すぐ下の階にいるうちの役員に持って来させますからすぐ沸きますよ。」
布袋「へぇ〜それは嬉しいなあ。いいんですか?そんな貴重なものを…」
光彦「なあに、また汲みに行きゃあいい。」

そんな訳で、布袋部屋のバスルームには湯布院温泉と同じ成分のお風呂が沸き、早速布袋はお風呂に入らせてもらう事にした。

老紳士「温泉水を大量に車に積んで来たのか。」
光彦「そうだよ。なにせ最近は滅多に遠出はしないからね。」

バスルームから布袋の鼻歌が聞こえてきた。

305 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/16(金) 20:23:47 ID:g6qir3O80
(俺はいったいなにをしているんだろう。ここは寒いよ。寒くて、こわい。悲しい。つらい。苦しい。
 俺のからだを包むのは、ふだんの俺が持っていない毛皮で、毛皮と云っても、猫とかうさぎとかリスとか、
 そんなやわらかいものじゃない。つやつやして、さわり心地がいいものなんかじゃない。俺の毛皮はごわごわしてて、
 硬くて、強くて、防寒にはなるけれど、あたたかさなんて感じない。瞼の裏はすこし赤くて、どうしてかっていうと、
 俺があたたかい陽だまりにいるからだ。濡れた鼻を、ほんのり花の香りがする風が撫でていく。ランビエールさんの家には、
 きれいなきれいな花壇があるんだろう。ここにきて俺は、満足にものを見ていないし、聞いていないし、感じていない。
 
 立ちあがろうって思ったんだ。けれど、すぐに心はくじけてしまう。立ちあがっても意味がないんじゃないかとか、
 無駄なんじゃないかとか、そういう、このぬくもりに似つかわしくない、闇のような影のような、仄暗い渦に巻き込まれて、
 抜け出せなくなってしまうんだ。
 何かしなきゃって思ったのに、俺は結局、なんにもできなかった。
 いつもいつも守られてばかり。この姿になってから、ずっとずっと。
 
 ここは寒いよ。故郷の夜みたいだ。空気が凍っている。まるで刺が針のように、突き刺さるみたいだ。
 でも故郷と違うのは、空気はちっとも澄みきってなんていないし、星のささやきも聞こえない)

 仕方がなかったんだよ。
 と、周囲はみんなそう言った。あの状況じゃ仕方がなかったんだ。君はピンチヒッターで、君の相棒は思わぬ棄権となってしまった。
 それなのに君は、プレッシャーに負けずに頑張ったじゃないか。落ち込むことはないんだ。
 けれどそんな声をかき消すように、聞こえてくるのは、責め立てる声。

『     』

 聞きなれた声。見慣れた背中。それから笑顔。
 いつも傍にいてくれたあの人は、あの時も、俺を庇ってくれた。

(ヴォロは隠れて!あの人達は危ないわ…!)
 でも、俺も、……俺は……
(いいから下がってなさい!)
 いつまで守られてれば気が済むんだ? 



(ヴォロ、起きて、日本から素敵なものが届いたわ!)
 こつん、と、エレーネの鼻先が、額にぶつかる。
 素敵なもの?
 それはなんだろう。ゆっくりと瞳を開けると、庭先はまばゆかった。

306 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/16(金) 20:26:43 ID:CcKW5u7i0
>304
もちろんそれは由布院市内のT温泉の湯である。

鼻歌はやがて
「目が、目がぁぁぁぁー!」という絶叫に変わった。
うっかり顔を洗ってしまい目に入ったらしい。

忘れてはいけない、この温泉はpH1.4である。
(※実在する温泉を参考に設定してあります)
ちなみに一般家庭で温泉水を追い焚きすると
風呂釜が傷むのでよい子は決してマネをしないでください。

307 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/16(金) 20:42:18 ID:kl4oleLY0
深夜。ADSLは一人、手洗い場の鏡の前に立っていた。
「変身」のコツをより深く掴むために…というよりは、もはや好奇心の方が強かった。
「大体トマシュさんの言い方分かりにくいんだよ…ああとかこうとか…もっと具体的に…」
と、目を瞑って開けた瞬間。

「あ」

数秒、時が止まった。男子トイレに女性がいる!…じゃなくて、自分が女性の姿をしているのだ。
それも、キーラそっくりの姿に。ADSLの言葉を借りて言えば、ADSLはキーラに「なった」のだ。
「…やっちまった」
体が震えたが、それはついになすべきことを成し遂げたから、というわけではなく、
何か自分がいけないことをしてしまったような気がしたからだった。
しかしADSLはもはや自分を止められなかった。それじゃあ人種も、と思った矢先に、
彼は高橋大輔に「なって」いた。

―先述の誓いのことは忘れてしまっているADSLだが、
先輩に見つかったら叱られるどころではすまないことは分かっていた。
(トマシュさんにだけ見せたら、すぐやめよう。
多分ウイルスの変身の延長線上のことだ、誰かに言わなくたって大したことない)
そう思いながらもADSLの顔からは冷たい汗が流れ続け、
その心臓は奇妙なリズムで鼓動を打ち続けていた…

308 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/16(金) 20:55:56 ID:s9mcDaWLO
大輔と崇彦は本とスケート靴、スケータースーツを持って女子部屋を訪れた。

未来はまだ奥の部屋で休んでいたが、リビングではADSL、真央、美姫、ユカ、タラソワがなにやら真剣に話していた。
大輔と崇彦もそれに加わる。
相談の結果、真央が未来を起こしに行く事になった。

真央「ミライちゃん?」
未来「う〜ん…まおちゃん…ここはどこ?」
真央「熊本のホテルだよ。気分はどう?」
未来「う〜ん。変な夢見たけど…よく寝た〜ふあ〜ぁ…みんなは?」
真央「リビングにいるよ。起きられる?」
未来「…ん…大丈夫。」

真央が先にドアを開けて、皆に合図をした。

ハッピーバースデートゥーユー♪×2
ハッピーバースデーディアミライ♪
ハッピーバースデートゥーユー♪
女子部屋にいるメンバー全員で手拍子をしながら歌った。

歌が終わると、大輔がろうそくのついたケーキを持って未来の前に差し出した。「未来、17歳の誕生日おめでとう!」

(キャーキャー夢みたい(。≧∇≦。)ダイスケさんがプレゼンテーターなんてっ)

ろうそくをふーっと消した瞬間、ミライが闇に隠れて鼻血を拭いたのはヒミツだ。

309 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/16(金) 21:04:49 ID:s9mcDaWLO
>>308

>>307
の前の出来事です。

310 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/16(金) 21:13:05 ID:hdlrhYs+0
うずくまった冷たい目のジェーニャは、粗い呼吸をつづけたまま動かない。青い目のジェーニャも、受けたダメージが回復しないのか体を起こそうともしない。
ジョニーは青い目のジェーニャを助け起こした。
「しっかりして、ジェーニャ」
「ああ、ジョニー、なんでここに?」
「私がDIVAだからよ。それより何が起こったの? あの冷たい方、動かないわよ」
「わからない……あ?」
会話の途中で、ジェーニャが上体を起こすそぶりを見せた。ジョニーは背中に手を当てて起きるのを手助けしてやる。ジェーニャは凍りついた花々の彼方、地平線を見つめた。
「エフゲニー」
かすかな声で呟く。ジョニーも同じ方向をみると、エッジが氷を削る音がした。
最初は雪の結晶ほどの大きさだった。それはどんどん大きくなりジョニーとジェーニャの前で止まった。
プルシェンコだった。だが、様子がおかしい。氷上に立つ時と同じ、威厳に満ちた表情の底から、今にも吹雪きそうな悲しみの色が見て取れた。
まるで涙で作った氷の結晶だ。
「ジョニー、どうしてここにいるんだい?」
「あ、貴方が急に寝てしまったから心配で、助けに来たのよ」
声にも、悲しみのブリザードが吹き荒れている。
「気持ちはうれしいけど、帰ってくれジョニー。これは僕の問題なんだ」
プルシェンコはジョニーの腕の中からそっと、もう一人の自分を取り上げた。ジェーニャはプルシェンコを見上げ、その両頬に手を当て
「どうしたの、エフゲニー」
と、母か姉のように聞いた。
「思い出したんだよ。ずうっとずうっと昔のことを。忘れなさいと言われたことを」
プルシェンコは答えた。そして振りかえる。冷たい目のジェーニャが、燃え上がらんばかりの憎悪で、プルシェンコをにらみつけている。
「彼女は、僕の忘れていた記憶と感情だ」
雪がすべての音を吸い取ったように、静かな告白だった。

311 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/16(金) 21:13:35 ID:g6qir3O80
>>308
ダイスケさんがプレデターなんてっ
に見えてびびったwそんなデーはいやだw

312 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/16(金) 21:29:10 ID:qnGeM/vJO
トマシュは性別不明部屋で目を開けた。
時計を見るとすでに夜の12時を過ぎていた。
奥から聞こえる声からまだヤグディン達は起きているのがわかる。
天使のミハルは時たま「…ホゥッ!」といいながら居眠りしていた。

ドアを開ける音がした。
音のした方を見るとそこには大輔が立っている。
「ダイスケ、どうかしたのか?」

質問には答えず、彼はトラを廊下に手招きした。
「…廊下に誰かいるのか?」
それともヤグ達に聞かれちゃマズイ話なのだろうか?
不思議に思いつつ、部屋から出ると大輔はニヤリと笑った。

次の瞬間、彼は彼では無くなった。
そこには大輔ではなく、ここにはいないはずのキーラが立っていたのだ。

「は…?な…何だこれは!?」

「…しっ!トマシュさん、声が大きいです…。
俺です、アドリアンですよ。」

次に変わった人物は青ジャージ姿のADSLだった。
いつも通りニヤニヤ笑っているが、どことなくおかしい。
トマシュは寒気がした。

「アドリアン…やっぱり変身は止めた方がいいんじゃないのか?
これは本当に…危険だ!」
「何言ってるんですか?
あなたも進めてたでしょ、酔っ払って忘れたんですか?」
辛そうに笑いながらそういうADSLを見て、トマシュはものすごく後悔した。

313 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/16(金) 21:42:32 ID:xy0GIQJD0
心配性で割となんでも一人でかかえ込みがちなべるるんがかわいくてしゃーないw
トラも前半に比べてずいぶん活躍してきたし

いつかべるべるコンビの恐怖の合体技を繰り出してくれることをほんのり期待しつつ…ww
トラ!がんばれトラー!


314 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/16(金) 22:21:44 ID:i+drGjLPO
プルシェンコに帰れと言われてぷうっと脹れるジョニ子。
「ちょっとジェーニャあ。せっかくDIVAのアタシがこんなとこまで来てあげたのにそれはないんじゃない?」
「君の気持ちはありがたいけど、これは僕の問題なんだよ」
しかしジョニ子は引き下がらない。
「そもそもアタシがここに来たのは、ジェーニャを助けてあげなさいって夢でお告げがあったからなんだから!
最近影が薄いし、ここらでいっちょドカーンと活躍して、
皆にアタシが主人公!ってことをしらしめてやろうだなんて、
決してそんな魂胆で来たわけじゃないんだから!!」
(どう考えてもそれが目的だろ…)
仕方がないのでプルシェンコがキャメルスピンでジョニ子を吹っ飛ばそうとしたそのとき、エフゲーニヤがそれを制した。
「待ってエフゲニー。ジョニーを追い返しちゃだめ。彼はきっとあなたを助けてくれるわ」

一方現実のホテルの部屋。
眠ったまま口を尖らせているジョニ子を見て、
「なんかあっちでも揉めてるっぽいね…」
と心配するバトル。
「ああ。でも心配したところで俺たちには手出しできないしな。
せっかくだから今のうちに遊ぼうぜー」
ヤグディンは油性マジックを取り出してジェーニャのまぶたに目を描きはじめた。
「あっあっ、そんなことしたらだめだってばリョーシャー!!」

315 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/16(金) 22:28:39 ID:CcKW5u7i0
もちろん次に「俺最近、日本語の勉強をしているんだ」と言いつつ
ジョニ子の頬に「ーニョジ」と書くのも忘れない、
ナイスガイなヤグ先輩であった。

316 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/16(金) 22:34:24 ID:s9mcDaWLO
>>315

しかしヤグ先輩の落書きは日本人が見ると

ーニヨヅ

にしか見えないのだった。

317 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/16(金) 22:41:02 ID:g6qir3O80
 ひどく喉が渇いていた。
 いくら吸血鬼状態だったと言えど、昨晩から一睡もしていなかった体は、貪欲に眠りを求める。
 意識は睡魔に誘惑されて、引きずられるように体の力も抜けていく。
 体の上から重しを乗せられているようだった。そうでなければ、重力に弾かれ、底なし沼に落ちていく感覚。
 重しを乗せられたことがなければ、底なし沼に引きずりこともない。思考は靄か霞か―――故郷の街を埋め尽くす吹雪に閉ざされたように、はっきりしない。
 アドリアンが目を覚まし、聞き耳を立て、そっと毛布をかけていったことも気づけなかった。
 にも関わらず、喉元を這いまわる不快な感覚だけは、やたらと明瞭だった。
 
 どくん

 心臓が大きく、ひとつ、暴れる。無意識に、鈍った腕を動かし、おかしな鼓動を確認するかのように右手を添える。

 それは渇きというよりも、飢えだった。
 どくん、と、不規則に鼓動が胸を叩くたび、その渇望は増していく。

 ジョニ子の輸血で、症状は軽くなったはずだった。馬刺しも食べた。鉄分は充分に足りているはずだった。
 
 どくん、どくん、どくん

 心臓の音が、大きくなるのに比例して、速度が遅くなっていく。

「……喉が乾いたんだ。僕は……血が……」

 髪をかきあげ、べるるんは立ち上がる。かきあげた髪は、金から、美しい赤毛に変わっていた。

 血が欲しい。どうせなら、美しい女性の血が。どうしてあの時、あの美しい女性の首筋に、この牙をつきたてられなかったんだろう。

 アドリアンが掛けた毛布がはらりと床に落ちる。それを胡乱な瞳で見下ろして、べるるんは部屋を出た。
 美しい女性は何処にいるのだろう。足は欲求にこたえるように、進んでいく。

318 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/16(金) 22:55:50 ID:xG5xvdIRO
赤毛べるるんktkr!
でもこのままだと心臓停s…(((゚Д゚;)))

319 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/16(金) 22:58:14 ID:78iRSCHv0
スレチっぽいが投下


中年の男性が頭を抱える
銀盤の(ry の監督である
視聴者の声で続編が決まったものの、全く何も進んでないからだ

1クールでトリノ五輪までだとしたら、確実に中だるみする。
かといって、バンクーバーまでやってしまうとファンが消化不良を起こしそうだ。

あーもう、どうしよう…
いっそジェーニャが女の子だったらもっとアイデアが沸くのに。
一部の原画マンはジェーニャより、時々出てくる
りんごほっぺのイーラを描くのに異常なこだわりを見せていた。

あ、ニジンスキー〜トリノ五輪までなら、2時間位でまとめれば一番いいんじゃ…?
これって劇場版いけるんじゃね?
TV放映で新規カットを入れた総集編を流して…
その後続きの煽りでドーンとこう
【銀盤のプリンシバル ジェーニャ A New Translation〜クワドを継ぐ者】
と予告流して
勿論主題歌はマートンさんに依頼だ!

銀盤の(ry の監督の表情が晴れてきた
問題はクライアントが納得するかである。


余談だがこのアニメ、敏腕アニメーターが集結して原画を描いていたので、
ハイレベルな技量が要求される演技のシーンでも作画崩壊がなかったのだ。
しかし、ミーシン先生の指摘があった所は、DVD収録の際に修正されている。
TV放映版とDVD版で作画の微妙な違いを楽しむのが通である。

320 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/16(金) 22:59:04 ID:PSNFjaF8O
心停止プロw

321 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/16(金) 23:09:42 ID:qnGeM/vJO
見せたら止めようと思っていたのに。
トマシュに見せたら喜ぶかと思っていたのに逆に止められたADSLは苛立った。
そして変身を続けた。

「じゃあ、今度はあなたの彼女にでもなりますか?」ADSLは青ジャージからペシャラに変身した。
心臓はさらに鼓動を速めて爆発しそうだ。

「…っ、もう止めろ!」
自分の彼女の姿を遊びに使われたような気もして、つかみかかろうとしたトマシュ。
しかし向こうのドアから見慣れた人物が出てきたのに気がつく。
「クリストファー!良かった、アドリアンが…。」

しかし見慣れたべるるんとは違う部分があった。
髪が赤い、いつも染めている金髪ではない。
声に気づき顔をこちらに向けた彼は目の色まで変わっている。
まさか…吸血鬼状態?
ちくしょう、こんな時に…!
ADSLはやっと後ろのべるるんに気づいた。

べるるん、いや吸血鬼は部屋から出て一組の男女を見つけた。
男性の方に興味はない、美しい女性に視線を奪われる。
血…喉が渇いて…心臓が…痛い!
…あぁ、ちょうどいい時に。

べるるんはペシャラに変身しているADSLに襲いかかった。

322 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/16(金) 23:22:31 ID:CcKW5u7i0
「ねぇ、一体なにがあったのかアタシにわかるように説明して。
3人のうち誰でもいいから!」
ジョニ子が尋ねた。

プルシェンコがジョニ子を見据えて言った。

「僕とこの子は二卵性双生児として生まれた。
僕たちはいつも一緒だったよ。
双子は別々に育てなくてはならないという掟があるのに、両親は僕らを一緒に育てた。
だから長老たちは僕を殺してこの子を巫女に祀り上げようとしてたんだ。
この子のの能力は群を抜いていたからね。
ふたりで必死に逃げた。だけど大人たちに囲まれて・・・
その時、この子が僕を庇ったんだ。
僕達は性別が決まる時に名前をもらう。だからこの子には名前さえない。
僕が物心ついた時には既にこの子は僕の中にいた。
双子だなんて思ってもみなかった。僕の中の女性的な部分がそう見えてるんだと思ってたよ。

すっかり忘れていたんだ。
僕は、僕の心の奥の奥にある小さな泉を見つけて・・・そこに顔を映してみた。
するとそこには、絶望にうちひしがれて灰色の瞳をした・・・僕が・・・いたんだ」

プルシェンコの言葉がとぎれると
灰色の目をした女が続けた。

「絶望が憎悪に変わっただけ。長老を殺す。
あいつは今、地球に、しかもすぐ近くにいる」

323 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/16(金) 23:29:51 ID:end73iQw0
その頃、ADSLのコーチであるルトコフは、やはり昏睡中だった。
特に危険ではないという容態に、変わりはない。
…ただ、その寝顔は、恐ろしく厳しいものになっていた。
付き添っていた妻ルトコワは、夫ルトコフの手を握りしめて、語りかけた。
「あなた、どうしたの、何があったの、私がついてるわ」
夫は悪夢でも見ているのだろうか?
ふと、ルトコワは胸騒ぎがした。
もしや、アドリアンに何かあったのでは…?
「クリストファーにかけてみるわね」
彼女は夫の手をそっと離し、夫の携帯を手に取った。

…熊本のホテルの男子部屋、
アボットらしきものと、ユヅルが眠りこける中、
サイドテーブルの上の携帯が震えた。
誰も起きなかった。

「…クリストファーは出なかったわ…」
ルトコワは再び、ルトコフの手をそっと握る。
「日本は今、何時かしらね。きっとみんな眠ってるのよ。
 …あの子もきっと、大丈夫、先輩がついているもの」
そう言いながらも、しかし、ルトコワの胸騒ぎは止まなかった。

 …もしも、アドリアンの様子がおかしいならば、クリストファー、
 あの子の鼻ピーをむしり取ってやって!…

知らぬうちに妻は、夫の手をぎゅっと握って、祈っていた…

324 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/16(金) 23:42:58 ID:end73iQw0
自分も書いといてなんですが、ADSL変身編の展開にドキドキしっぱなし!
リスデマン組、こんな時でもアレなリョーシャ先輩もナイス。
サンデュ先輩は…きっと裸足のままなんだろな。

早稲田の村主vs静香も、続きがすんごい気になります!

325 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/16(金) 23:43:24 ID:g6qir3O80
 冬場のおなじみ、水色の灯油缶に入ったそれを、
 全員で取り囲むようにして、じっと見つめる。
 妙なもてなしを受けた襲撃者たちは、
 心地よい日差しとあたたかな陽気に、うとうと船をこいでいた。
 灯油缶にはユカさん^^からのメッセージが添えられていて、
 代表してポンちゃんがそれを読み上げた。
 温泉水は、灯油缶一本分。
(これに浸かればええねんな)
 熟女とょぅじょとおねいさんと幼なじみとクラス委員長が
 キャッキャウフフしている夢を見ていたところを、
 蜂に叩き起こされたてんと虫は、どこかしら不満げだった。
 せっかくええところやったんに、蜂のボケ……
 つい先刻、活躍したばかりとは思えないやさぐれぶりだ。
 気を効かせたチャッキーが、
 キッチンから蜂やてんと虫、リスデマンが
 ちょうどおさまるようなボウルを持ってくる。
 そして、そそっと三匹まとめて、ボウルの中に押しこんだ。

(いでっ、ちょ、クワドエルフもうちょい手加減せえや……
 ちゅうか何が悲しゅうて男三人で風呂に入らにゃならん……)

(アルバン、文句を言うんじゃない。少しでも温泉水を節約しないと……)

 リスデマンの視線が、牝牛を見上げる。ゲデ子はその視線に、小さく首をかしげてみせた。
 そう。
 この量では、温泉水が足りないのが目に見えている。
 連絡が上手くいかなかったのか、
 ゲデ子がもう少々ミニマムサイズだと思ったのかはわからない。
 とにかく、足りない。
 KVDPとポンちゃんが灯油缶を傾けて、
 三匹がひたひたになるくらいに、ボウルに温泉水を張る。
 リスデマンは瞳を閉じ、
 てんと虫は未だ終わりを告げた夢にぶつくさ言っている。
 乗り気ではなかった蜂は、なぜかプール開き直後の男子のように
 潜ったりドザエモンごっこをはじめていた。

326 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/16(金) 23:48:16 ID:CcKW5u7i0
「だめよ、ジェーニャ! 憎悪に身を任せてはだめ!
私はこうしてあなたの中でちゃんと生きてる。
だからそんな女の声に耳を傾けてはだめ!」

青い目のエフゲーニヤが叫んだ。
その目には涙が浮かんでいた。
さっきの女同士のケンカの時とは大違いだ。

「男性が見てないと女の子ってああなのね・・・」
ひとつ勉強になったジョニ子だった。あとでジェフにも教えてあげなくちゃ。

327 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/16(金) 23:51:30 ID:g6qir3O80

(ヴォロ、次はあなたよ)

 心頭滅却すれば火もまた涼しと言わんばかりに黙りこくるリスデマン。
 てんと虫は蜂のはしゃぎっぷりに感化され、
 びちゃびちゃばたばたとリビングのテーブルに水しぶきをあげる。
 リスデマンもいることだし、
 蜂とてんと虫は放っておいてもいいと、KVDPは判断した。
 ヴォロとゲデ子を連れ、まだ薔薇のかほりが残るバスルームへ向かう。
 狼ヴォロをバスタブへ入れると、ゆっくりと灯油缶を傾けた。
 ほどよく温泉水が浸かったところで、ポンちゃんとKVDPは大きく溜息をつく。

(そりゃー水かけたるわあああああ)
(ぐわあああ目があああ、目があああ……
 とか言うとでも思うたんか!反撃やそりゃー!)
(………)

「うっさいわいてこますぞボケエエエエエエエエエ!」

 リビングの虫二匹の騒ぎっぷりに、ポンちゃんが声を荒げる。

 果たしててんと虫と蜂、狼とリスはどうなるのか。
 ゲデ子の運命やいかに?


328 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/17(土) 00:07:55 ID:dmtItts70
銀盤の(ry も楽しみにしてます!

329 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/17(土) 00:11:40 ID:3m9XbjK4O
ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙メン!


ルトコワの祈りとリンクするようにペシャラたんになったADSLが叫んだ。

「ぐわあっ!」
ADSLの首筋に牙をたてようとしていたべるるんが叫んだ。思わず後ずさりをするべるるん。

ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙メン!


じりじりとべるるんを追い詰めるADSL。

「ぎゃああああああ」
突然べるるんの身体から何かが出ていき、うつ伏せに倒れた。

と同時に

「きゃああああああ」
ペシャラたんだったADSLも座り込むようにへなへなと倒れた。


330 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/17(土) 00:33:26 ID:V/S3ZoSXO
友とその後輩をどうにか止めようとしたが、その前に二人とも倒れてしまった。
「二人とも、返事出来るか!おい!」
意識を確かめるトラ。
べるるんは赤髪から金髪に戻っていく、微かに声も聞こえた。

「鼻…鼻ピアスをむしり取って…くれ…!」
鼻ピアス?むしり取る…。
よく分からないが必死に頼むべるるんに答えよう。

倒れるADSLは今ここにいない恋人、ペシャラたんそのものだ。
しかしピアスはADSLのままのようである。
鼻にもちゃんとピアスがあるままだ。
(むしり取る…って何だかなぁ…とりあえず引っ張ってみよう。)
すると実にあっさり鼻ピーは取れた。
煙のようなものがピアスの穴から出ていき、拘束服のADSLに戻っていく。

「先輩どうかしたのですか、ポゥッ!」
ムーンウォークでこちらに向かってくるミハル。
二人で男子部屋に気を失ったSWE先輩後輩を運び込んだ。

331 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/17(土) 00:49:14 ID:CxxHJYEL0
 チェコ先輩後輩がSWE先輩後輩を男部屋に運び入れても、
 アボらしき何かとユヅルは目を覚まさなかった。
 ポーゥポーゥとご機嫌なミハルをよそに、トラは混乱していた。
 とりあえずミハルを黙らすにはどうすればいいだろう。
 鼻ピーが抜かれ、ペシャラたんから戻ったADSLは、すっかり意識を失っていた。
「ポーゥ!」
 簡易キッチンでおしぼりを濡らしてきたミハルが、先輩にそれを渡す。
 MJ化していてもそれなりに気が効くが、うるさい。
「クリス、大丈夫か……?」
「僕は平気だ……誰かが、僕を、呼び戻してくれた。
 僕を支配していた何かも、今は何処かに行ってしまったみたい」
「……どういうことだ?」
「僕の中から生まれた何かが、僕を支配していた。あれはウィルスなのかな……。
 わからない。ジョニーの血液で、症状は治まったはずなのに。
 でも、あれが完全に僕を支配してしまえば……心臓が止まってしまえば……」

 囁くように息も絶え絶えに言って、べるるんは、すっと眠りについた。


 シリアス展開の連続でトラが困り果てそうだ!
 誰か、トラの手助けをしてあげてくれ!

332 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/17(土) 00:53:30 ID:V/S3ZoSXO
>>331
書き方で半コテ状態だよ
文頭にスペース入ってるから目立つ

333 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/17(土) 00:59:03 ID:3m9XbjK4O
昏睡中の夫ルトコフの手を握りながら祈り終わったルトコワは、ベッドの横でつぶやいた。
「アドリアンの事は、もう神様にゆだねるしかないわね…。
なんだかさっきより心が平安だわ。祈りがきかれたのかもしれない。
ああ神様、どうかルトコフの命もお守り下さい…」

334 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/17(土) 01:00:41 ID:CxxHJYEL0
>>332
ごめん自分で読みやすくしようとしてたらこうなってたorz
気をつける

335 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/17(土) 01:01:11 ID:CD/PCVeE0
深夜・布袋部屋
崇彦は一人ノートパソコンの前に座り、これまでの情報を整理していた。
(荷物は光彦じいちゃんが実家に連絡してくれて、そこのあった未来の荷物と共に夕方に届けられた。)
未来のサプライズ・バースデーパーティーで騒ぎ疲れ、みなよく眠っている。

「・・・・完全に煮詰まったかな・・・・」

パソコンの画面を見ながら呟いた。
自分では核心に迫っていたつもりだったのに、
新しい事実を知るたびに突き放されていく、
まるであの時に似ている。
バンクーバー・・・トリノ・・・

「あ〜も〜!!止めた!!」
パソコンをさっさと閉じて、寝る準備をする。

コンコン・・

「(・・・誰だろ)」
深夜1時を過ぎている。とりあえず外を確かめる。立っていたのは・・・
「真央?」

とりあえずドアを開ける。

「どうしたの?こんな遅く」
「・・・・眠れないから付き合って。」
「はっ?」

彼女は何もいわずに部屋の中に入っていく。そして
「はい!」
手渡されたのは缶ビール。
「あの・・・・どういう意味。」
「・・・・きのう、未来ちゃんに何か言ったでしょ。」
「はい?」

・・・・もしかして、『危険』発言のことか?
しかし、それほど深い意味はなかったはずだが・・・・

そんなことを考えいるうちに、真央はリビングに陣取り炭酸飲料を飲みだす。
その飲みっぷりはまさにヤケ酒を浴びてるようである。

「あ〜〜もう!!」

なんだかよく分らんが、機嫌がよろしくないことだけは分ったので仕方なく付き合うことにした崇彦であった・・・・・









336 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/17(土) 01:30:54 ID:3m9XbjK4O
大輔は崇彦と同じ布袋部屋の奥の部屋のツインだったが、真央が来た事には気づかずに爆睡していた。
チェックイン時に売店で見かけて気になっていた「くまもん」のぬいぐるみを抱きしめながら…。

337 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/17(土) 01:56:21 ID:AlONPWpB0
「わかっているよ、エフゲーニヤ」
プルシェンコの声は優しい。
「絶望が、憎悪に変わったのは新型ウイルスのせいだ。僕の眠っていた心と、ウイルスがひとつになったのが彼女だ」
プルシェンコは抱えていたエフゲーニヤを降ろす。
「確かに、憎い。長老達が憎い。掟が憎い。でも本当に憎いのは・・・・・・何の力もなかった僕自身だ」
「ならば自分を消せばいい! そうすれば私がお前になって、長老を殺す!」
「ちょっと待ちなさいよ! あんた女の子のジェーニャが殺されたのを恨んで男のジェーニャに成り代わろうとしてたの? ならなんで女の子のジェーニャを攻撃したのよ?」
「長老を殺すのに邪魔だったからよ!」
完全に憎しみに支配されている。ジョニーはぞっとした。自分の大切な人を殺してまで、成し遂げたい復讐なのだろうか?
「ジョニー、説得は出来ないよ。二人とも下がって。危ないから」
プルシェンコはエフゲーニヤの盾になるように進み出た。
「僕は、自分を消すつもりも、長老に復讐するつもりもないよ」
「何で!? どうして!? あれほど絶望は深かったのに!! あれだけ悲しかったのに!!」
「・・・・・・僕には、地球で生きてきた記憶があるから」
そんなプルシェンコの声を、ジョニーははじめて聞いた。試合で闘志をむき出しにしているときとも、ふざけているときとも違う。
「この悲しみは、もう過去のひとつなんだよ。エフゲーニヤが死んだときのまま、記憶も感情も止まった君と違って」
口元にたたえられた微苦笑。プルシェンコの衣装が変わる。黒字に赤いスパンコールは、タンゴ・アモーレのものだ。
「僕は僕の絶望と憎悪を乗り越えないといけない。勝負しよう。それで決まる」
氷原に、どこからともなくバイオリンが響いてくる。また、マートンが弾いているのだろうか・・・・・・

(DIVA奪還したいのに隙が一切ないわ!)

338 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/17(土) 02:01:17 ID:WOVtd8BJ0
>>336
くまもんググったwゆるかわいいww

ジョニーがんばれ!!w

339 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/17(土) 02:03:37 ID:H7nWgL0+0
気を失ったまま、ADSLはときどき変身した。
ペシャラ。ハエ。アフリカ系の老人。アジア系の若い女(キャロにちょっと似ていた)。
フランス人のような少年。真っ白い犬。南米系の幼女、うさぎ、日本人らしい老婆。鳩。
もう彼自身にもピアスにも制御できない何かが働いているのかもしれない。これは本気でまずい。

340 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/17(土) 02:20:19 ID:1G+GeZPT0
>>337
試しにマトンのCDかけながら読んでみたらやばかった。
ジョニは本当にがんばれwww

341 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/17(土) 02:31:37 ID:AlONPWpB0
>>340
そりゃ、書いてる本人が腰振り動画とマートンメドレーの聴きすぎ見すぎで、脳内で自動リピートしている状態なんで・・・・・・
とりあえずCD注文した。楽しんでくれたようで幸い。

342 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/17(土) 02:34:54 ID:+bebckBu0
その時、ジョニ子の顔に突然「ーニョジ」の文字が浮かび上がった。
もちろん、日本人から見ると「ーニヨヅ」であるのは言うまでもない。

ジョニ子の全身が輝きだし、辺りがまぶしい光に満たされる。
ジョニ子の体は空中に静止した。そしてジョニ子はゆっくりと口を開いた。
緑色の瞳はやさしくエフゲーニヤを見つめている。


 「力を解放しなさい。そして、黒い感情を光で満たしなさい。
   あなたは、あなたの肉体より強い。」

明らかにジョニ子の口から出ている言葉だったがその声はこの世のものと思えない音色だった。


プルシェンコは驚いてジョニ子を見、そしてエフゲーニヤを見た。
エフゲーニヤが胸の辺りに軽く合わせた両手の中に光の珠がみるみる育っていく。
その目は柔らかく伏せられている。
ちょうどハンドボールくらいの大きさまで珠が育った時、
彼女はプルシェンコを押しのけて、冷たい灰色の瞳の女と向き合った。
女は一瞬、たじろいだ。
その瞬間、エフゲーニヤの目がかっと開いた。

343 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/17(土) 03:14:15 ID:+bebckBu0
エフゲーニヤの白い手が光の珠を女の胸に押し当てた。
すると、珠はするりと女の中に吸い込まれていく。

「辛かったのね、可哀想に・・・
こんなに冷え切ってしまって・・・」

女は倒れた。そしてほほえみを浮かべて言った。
その目は灰色から青くかわり、宙を見つめている。
誰に話すともなく、女の口から言葉が漏れる。
「明日はふたりでお花を摘みに行くの。お父様にお花の冠を・・・」

女はそのまま消えた。
その跡には小さな、奇妙な形の生き物の亡骸のようなものがあった。
その瞬間、ジョニ子はプルシェンコの精神世界から元の世界にはじき飛ばされた。



「ありがとう、まもってくれて」
「こちらこそ・・・君の方が僕より強かったね」
「ふふ、だてに長老に拉致されそうになったわけじゃないのよ」
「それに、僕が思ってたより早く会えた」
「お母様があなたを守れ、って言ってくれたから」
「お母様?もしかしてジョニーに?」
「ええ、ジョニーのウィルスは私から株分けしたものだもの」
エフゲーニヤはウインクしてみせた。

「そうそう、長老が来てるわ」
「そうらしいね。だけど・・・僕はもう地球人だ」
「大丈夫だとは思うけど、もしもの事があったら遠慮なく呼び出してね」
「ああ、わかった。ありがとう、僕のジェーニャチカ」
「あの泉は埋めておいてもいいわよね。じゃあ、またいつか。おやすみなさい」

眠っているプルシェンコの目から涙が一筋流れ落ちた。
彼はゆっくりと眠りから覚めた。

344 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/17(土) 03:49:20 ID:H7nWgL0+0
「あのー、さっきソファーの下から拳銃と洋服が出てきたんだけど、誰のだろう」
妖精がぽんちゃんに訊いてきた
「あー、ブライやんやな、その服は。背中にでかく007書いてあるで…なんで脱いだんかな、
まさかその後パンいちで東京行ったいうことないやろな…アホな奴やんなー」

チャッキーはぽんちゃんが服に気を取られている間に、拳銃を自分のポケットにしまいこんだ。
あとあとこれは役立つかもしれないと思ったから。

345 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/17(土) 05:09:08 ID:wfp0z0ww0
真央は前々スレの不可侵天然キャラでお願いしたいなあ
スケート馬鹿一代、大切なのはエアロとたらそわ先生!
好きなものは牛肉とお菓子w リアルもそんな感じだし

346 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/17(土) 07:42:41 ID:fhvGHpUjO
(未来に言ったこと…俺も男だし、っていうアレ?
ってちょっと待て!まさか真央が機嫌悪いのってヤキモチ…?)
思わずぐへへ、とニヤニヤ笑いがこぼれる小塚。
「たかちゃん、なにニヤニヤしてるの?」
「いやこれは…。あ、あのさあ真央。昨日未来に言ったことは全然深い意味なんてないから。
未来はただの妹みたいなもんだし、真央が気にすることなんてな…」
「なんのことか全然わかんない」
「アレッ…?」
「未来ちゃんが「大輔さんだったらよかったのに、小塚さんに言われてもなあ…」
って困ってたよ?女の子困らせたらダメだよ、たかちゃん。未来ちゃんになに言ったの?」
「…ううん…なんでもないからほっといて…」
ショックでいくつか毛根が死んだかもしれない、と小塚は思った。
ベッドに突っ伏して泣きたい気分だが真央の前では泣けない。

「あー…じゃあなんでそんなに機嫌悪そうなの?」
「だって…」
「なんでも言ってみなよ!聞いてやるからさ」
気を取り直してイメージアップを図る小塚。
「…もう何日もエアロたちに会ってない…(´・ω・`)」
「何日もって…今までだって試合で会えないのはしょっちゅうじゃないか」
「だって…せっかくシーズン終わったのに…(´;ω;`)」
ジュースを片手にしょんぼりする真央。
機嫌の悪い理由に拍子抜けした小塚は思わず笑ってしまった。
「ははっ、そんなことか…。ていうか真央がトイプードルなんだから、変身して鏡見ればいいんじゃないwww」
途端に涙目になった真央はキッと小塚をニラむと、
「たかちゃんのバカっ!もー知らないっ!!」
と怒ってバタン!と部屋を出ていってしまった。
「ちょっ、真央…!!」
(あれっ、怒った…滅多なことじゃ怒らない真央が…うわあああなにやってんだ俺えええ)
小塚は泣いた。ベッドに突っ伏して泣いた。
未来の台詞にも傷ついたし、自分の不甲斐なさにも腹がたつ。
さらに今だにエアロ>>>>>自分な真央のお子様っぷりにも絶望した。
(あーーーもうーーー!!)
がんばれ小塚!

347 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/17(土) 07:55:59 ID:k9iLyLoRO
あーあ
やっぱりそうなっちゃったか

348 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/17(土) 07:58:34 ID:Jhq+c5+hO
ランビ宅に続々と小包が届く。
ポンちゃんが開封すると
ランビがマッターホルントルネードで吹っ飛ばした雑誌&DVDが入っていた。

差出人は世界各国からだ。
なぜ持ち主がわかったのか?

実は気に入った作品には『ステファン・ランビエール』と名前を書きこんでいたランビ。
拾った人達は
「この名前って…オリンピックに出てた人じゃ…?まぁダメもとでやってみるか。」なんて軽い気持ちで宛先に

『スイス ステファン・ランビエール』

と書いて送ってきたのだ。

これは数年前に
『山形県 孫』と書いただけで演歌歌手の大泉逸郎宅にファンレターが届いたのと同じ方式だ。
しかしよく見ると

『バンクーバーオリンピック 毛玉』

『エキシビジョン 脱ぎっぱ』

と宛先に書いてあった物も含まれていた、よくわかったな。

雑誌&DVDと感動の再会を果たしたランビ
喜びの舞が止まらない。

しかし小包はすべて着払いだった
その金額を聞いたランビが青ざめるのはずっと後のことである…。

349 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/17(土) 08:23:08 ID:ZPZiE11SO
>『山形県 孫』と書いただけで演歌歌手の大泉逸郎宅にファンレターが届いたのと同じ方式だ。


wwwwww
朝っぱらから吹いたwネタが懐かし過ぎるw


350 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/17(土) 08:42:04 ID:fhvGHpUjO
>>347
ごめんよ…くっつけたいのはやまやまなんだけど
そうするとロロ父ちゃんがすっ飛んできて場を荒らすからさw

351 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/17(土) 09:07:29 ID:6angyaQIO
アンチネタもネタにならない妄想カプネタも自重して欲しい身としてはありがたい


352 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/17(土) 09:10:39 ID:dmtItts70

…ここは…僕は…何を…
…ああ、ここは…熊本のホテル。
椅子に座ったまま眠っていたのか。
誰かが毛布をかけてくれた…
僕は…何を…誰を待っているんだろう…

ハッと我に帰ると、サイドテーブルの上で、自分の携帯が震えている。

「もしもし?」
「やあクリストファー?元気かい、アドリアンも…仲良くやってるかい?」
年配の男性の声。
「ええ、もちろんですよ。アドリアンなら、今…」
…どこだ?
携帯片手に、部屋を見回す。…いない。
「…今、同じホテルにいます…呼んできましょうか?」
「いや、一緒なら安心だ。つまらないことで電話して、すまなかったね」

…通話を切った後、再び座り込んだ。
アドリアン、どうせ他の部屋にでも遊びに行ったんだろう、
さっき僕が厳しい態度を取ったから、ふて腐れてるんだろう、
だがあれは君のために…
いや、僕がイライラをぶつけてしまったのか…
悪かった、帰って来たら謝ろう、
あいつもそんなに怒ってないかもしれない、
仲直りしよう、
僕らは仲のいい先輩後輩同士じゃないか。

そう自分にいい聞かせながらも、なぜか冷や汗をかいていた。
いつの間にか後輩が戻って来ていた。
「…起きてたんですか?寝ないと身体に毒ですよ」
それだけ言うと、言葉も待たずにベッドに潜り込んだ。
先輩の視線を避けるように。


べるるんは、ハッと夢から覚めた。
隣のベッドに、ADSLが眠っている。
今は「変身」は落ち着いたのか、
しかし青白い顔で横たわっているのみだ。
それを見ながら、胸が細かく切り取られて行くような
つらく悲しい感情を、先輩は感じていた。

まるで後輩が、ずっと遠くに行ってしまったかのように。

353 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/17(土) 10:15:20 ID:V/S3ZoSXO
男子部屋には焼肉レストランから戻ってきたせっぼん組も合わせて大人数になっていた(キャシーは女子部屋)
といっても時間が時間なのでほとんど寝ている。
寝ていないのはトラ、ミハル、本当は39じゃなくて19歳ピチピチ未成年でまだ眠くないらしいPチャンだけだ。

「またジョニーにでも頼んで輸血するか、温泉水にでも浸けるか。
それぐらいじゃないんですか?」
話を聞いたPはまともな意見を言った。
確かにそうなのだが…トラは悩んでいた。
べるるんは髪や目も元に戻ってひとまず大丈夫そうだ。
しかしADSL…そういえば培養液に入ったりするような治療を今までにもしていたはずだ。
彼は一筋縄ではいかないような気がする。
培養液に浸かっていたにも関わらず、全く良くなる気配がなかった時のミハルを思い出した。

「とりあえずユカさんか誰か連れて来よう。
俺達には分からん。」
「ポゥッ、じゃミハルが行ってきましょう!」
くるくる回りながら出ていくミハル。
ベッドでべるるんが起きたのはそんな時間である。

「起きたか…大丈夫なのか?」
ADSLの変身をけしかけた事、べるるんが吸血鬼状態になった事、鼻ピーを取った事など今までの出来事を全て告げるトラ。
「そう…トマシュがとってくれたのか…。」
怒ったり殴られるかと覚悟していたがそれはなかった。
ただ彼は悲しそうだった。

「あらあら、ずいぶん暗い顔ね^^
そんなことじゃ病気も治らないわよ」
ミハルとともにユカさんが現れる。
何故か声を聞いただけで疲れて豚になっていたアボットはすぐ人間に戻った。

354 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/17(土) 11:02:19 ID:dmtItts70
サイドテーブルに置きっぱの携帯に、着信アリランプが点灯している。
べるるんの携帯だ。
彼はそれを手に取った、さっき見た夢を思い出した。
ルトコフコーチが回復したのかもしれない…!
メッセージが入っていた。ルトコワの声だった。
「…厳しい顔をして眠っています、主人もきっと戦っているのでしょう、
 あなたたちも気をつけて…」

ベッドに横たわる後輩の方を、ちらと見る。
その伏し目がちな視線に、若干のよそよそしさがあるのは否めない。
後輩を案ずる気持ちに変わりはないけれど…

ADSLの傍らに付いていたトマシュは、焦った。
目の前で、アドリアンがぶるぶる震え出した…
(やばい、また変身するのか!?)
そうだ、またピアスを外してみたらどうだろう?
トマシュはクチピーを外してみた。
ADSLの震えが止んだ。が…
(あ、クチピーがないと、アドリアンって感じしないよな)
しかし焦ったトマシュは、よりによってさっき外した鼻ピーを、
また鼻に付けてしまった。
(しまった…)
嫌な汗が出る。
…何も起こらなかった。
ADSLはさっきより落ち着いた様子で眠っている。
ちょっと影が薄くなってはいたが。
(…あ…もしかして、鼻ピー以外の、どれかを外せば安定するのか?)
あたふたしながら振り向くと、べるるんがそこに立っていた。
「…トマシュ、人の顔で、一体何を遊んでいるんだ?」
…さすがにその声には、ちょっと怒気が含まれていた。

355 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/17(土) 11:08:53 ID:o+to/gK90
ランビ良かったなwww
モロゾフの所へ届いたやつに名前が入っていたら((((;゚Д゚))))

356 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/17(土) 12:48:18 ID:V/S3ZoSXO
「あなたジョニーの血について考えていたでしょ?
アドリアンがわざわざ女子部屋にまで話に来たのよ、彼なりにあなたを心配してね^^
あなたの寝言を聞いて、布団かけてから来たんですって。」
ユカからADSLのことを聞かされてべるるんは驚いた。
さっきの夢の中の彼に似ていたからだ。

「うーん…でも温泉は今ここにはないのよ…ごめんなさいね」
光彦が温泉水を持ってきていたなんてユカは知らない。
「でも何とかなるかもしれない方法があるの、聞く?^^」
べるるんはうなづく、Pちゃん達もその方法が気になって話に集中する。
ちょっとしょんぼりしていたトラも耳を傾ける。

「さっき飼育員さんから電話があったんだけどジョニーが
『アタシは天使だから夢の中に入れるのよ!』
なんて言ってジェーニャの夢に入っていったらしいわ。
どうやらここにも天使が一人いるようだし、…入ってみる?
アドリアンの夢の中に^^」べるるん達は顔を見合わせた。
正直あやしい方法だが今のこの状況、何が起きても不思議でない。

「夢に入るにはその人達も眠らないといけないようだわ。
私は見張りとして残るからミハルとトマシュ、クリストファー…も行くわよね?
後Pチャンと…」
奥の部屋にズンズン入るユカさん。
そこには起きてこっそりツイッターを楽しむアボットとユヅルがいた。
「ジェレミーとユヅル^^
この六人で行ってらっしゃい!」
アボットとユヅルは話を聞いてなかったので訳が分からない。
しかしユカさんに笑顔^^で睨まれて従う事にした。

ミハルは分かっているのかいないのか、「ホゥッ!」と一言叫んだ。

357 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/17(土) 12:51:43 ID:U/L1m3+NO
プルのスケート力が安定すると、自在に女子化+ブリザードを操るようになるのかな?

358 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/17(土) 12:53:58 ID:bi6HjVaZO
こづと真央は萌えないけど
惚れっぽいバトルとスルーな真央は萌えるw

359 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/17(土) 12:54:26 ID:Jhq+c5+hO
ランビ宅のバスルーム

KVDPはバスタブのふちに腰掛け、温泉水に浸かるヴォロ狼に語りかける。

「お前は一人で頑張りすぎ、悩みすぎなんだよ。
助けを求めることは恥ずかしいことじゃない。
俺じゃ頼りないかもしれないけど
…少しくらい甘えてくれよ。」

そう言ってヴォロ狼の頭を優しく撫でるKVDP。

やがてヴォロ狼の目からポロポロと涙がこぼれ落ち、温泉水に溶け込んでいった…。

360 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/17(土) 13:45:20 ID:Zmu2Qy+M0
プルシェンコが目を覚ますと
先に目を覚ましたジョニ子とバトルが何か話し込んでいた。
ヤグディンは背を向けて肩を震わせている。
ジョニ子はプルシェンコの顔をみて一瞬驚き、すぐに眼を伏せた。

プルシェンコは自分の手と服を見た。確かに男に戻っている。
そして衣装はタンゴ・アモーレのあれだ。

「ジェーニャ、起きたのか。い、いまお茶でも・・・くっ」
バトルも心なしか震えていて、言葉が切れ切れだった。

なんか様子がおかしい。不安な気持ちにかられるプルシェンコだった。


「どうしたの、みんな。ちょっと僕、トイレ行って来るね」

やがてバスルームから
「なんじゃこりゃーーーー!」という絶叫が聞こえてきた。
こらえきれなくなったヤグディンとバトルとジョニ子は爆笑した。
鏡の中にはまぶたに目・頬に縫い傷・反対の頬に「ヤニーエヅ」と書かれた顔があった。

361 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/17(土) 13:50:37 ID:6kXs6AuFO
本当はもっと頑張れるはずだった。
慣れない環境も、重すぎる期待も、全部跳ね返せるだけの素質がお前にはあるんだよ、とあのコーチは言ってくれた。

(……五輪にでたかっただけなんだ)

キスクラでいつも誉めてくれるコーチの笑顔が思い出された。
ウザイくらいにはしゃいで、点数が聞こえなくてしーってしちゃったこともあった。
ぬいぐるみを落としたことに気付かないで忘れちゃったこともあった。

(あのとき、ユーロの失敗さえ無ければ)

ぐるぐると後悔がヴォロ狼の内側を侵食した。
起き上がりたくない、なにも考えたくない。
サンクトペテルブルクの空にも結局馴染めないままだ。



だが、KVDPの暖かく大きな手の感触が、その溜まった暗いものを溶かしてくれるようだった。
「くうぅぅぅん…」
寂しげな鳴き声がバスルームに響く。
(まだ…やめたくないよ…)

362 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/17(土) 14:20:10 ID:AlONPWpB0
「リョーシャ、お前は昔っからそういう奴だったよな」
ホテル備え付けの石鹸でいたずら書きを洗い落としたプルシェンコは、ヤグディンにいやみを言った。
「温泉に突き落としたりいたずら書きしたり、着替えのとき僕とエフゲーニヤの服かくして喜んだり」
「なんだ、お前、クリプトン星のこと思い出したのか?」
「ああ、全部ね!」
顔を拭いていたタオルをぶん投げる。ヤグディンはそれをひょいっとかわした。代わりにバトルにぶつかった。
「ジェーニャ、あなた大丈夫なの?」
「うん、大丈夫だよ。近くに長老がいるみたいだ。探そう」
「あなた復讐はしないって・・・・・・」
「するつもりはないよ。復讐したがっていた彼女は消えたし。エフゲーニヤも眠りについた」
(え、じゃあもう女の子にならないの!?)
バトルがこの世の終わりを見た顔をしているのを、ヤグディンはこの世の天国というべき顔で眺めている。
新型が消滅したプルは変身を完全にコントロールできるはずなので、バトルの心配は杞憂だろう。今後もプルシェン子に変身するはずだ。主におねだりのために。
「長老がいるんだったらこの事件について何か知っているだろう。事件解決のために協力してもらいたいんだ」
「でも居場所わかるの?」
「まあ、大体。エフゲーニヤの感応力、今の僕なら使えるし。この階の別の部屋じゃないかな」
プルシェンコは長老を探しに性別不明部屋を出た。ジョニーとヤグディンとバトルはついていく。
「お前、思い出したのに明るいな。あの頃は、記憶を消されていてもずっと暗かったのに」
「乗り越えないといけないからね。乗り越えるだけの時間と、たくさんの思い出が僕にはあるから」

363 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/17(土) 16:13:39 ID:qo7oEo1mO
「夢の中へ♪夢の中へ♪行ってみたいと思いませんか^^」
(ユカさん、古いですそれ…)
しかし言わないでおく優しいユヅルであった。

364 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/17(土) 17:24:07 ID:H7nWgL0+0
ちなみにMJ化したミハルがアリソンに電話したところ、
ものすごく喜んだのだという…。
そんなに春日がいやだったか、アリソンよ。


365 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/17(土) 17:33:30 ID:dmtItts70

少年はひたすら小走りで進み続けた。
もう鼻歌は出ない、お日様もない、風もそよともしない。
どこまでも大きくうねる道、その先、彼方に丘がある。
早く、行かなきゃ、あの上に、人がいる、手を振ってる…
のしかかるような曇天の下、少年は急いだ。
もう花も咲いていない。
喘ぐ呼吸の音。耳の後ろでガンガン鳴り響く音。胸の痛み。
走り疲れた苦しみなのか、不安でたまらない苦しみなのか…
もう自分でもよくわからなくなっていた。
少年の必死な足取りにも関わらず、丘は一向に近づく気配がない。
…それどころか、ゆっくりと距離が開いていくようにも感ぜられた。
重々しく、冷酷に、突き放すように。
少年は泣きたくなった…


黒でもない、白でもない。
灰色の空間の中。
拘束衣姿の一人の青年が、うずくまって震えている。
やがて顔を上げ、震えるのをやめて立ち上がった。
…誰か、いる。
知った顔だな…だが、どうやってここに?
「…ピアス、返してくださいよ?…あれは俺のです」
どこへともなく、青年は声をかけた。
「…返せよ…」
口調が変わった。その両手は固く拳を作った。
「…さもなきゃ、出てけ」


少年は泣いた。走りながら泣いた。鼻水が止まらなかった。
そして、その足を止める事もなかった…

366 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/17(土) 17:37:39 ID:V/S3ZoSXO
「じゃあミハル頼んだわよ^^」
「任せろ、ポゥッ!」
「ちょっと待て!ただ寝るだけでいいのか?
寝るだけならこの部屋で寝てる奴ら全部行けるだろ。」
「パトリックったら正論ね。
…じゃ皆手でも繋ぎましょうか^^」
結構いいかげんなユカさんに皆渋々従って手を繋いで横になった。
半信半疑で目を閉じる。

数分後、
「もしもーし^^…眠ったみたいね。
本当に夢の中に行けたのかしら?」
ユカさんも半信半疑だった。


…何だかポカポカ暖かい。
目を開くとホテルの部屋ではない、別の場所にいた。
日だまりの心地よい公園のようなところだ。
「本当に夢の中に来れたのか…?」
後ろから「ポゥッ!」とミハルの声がして振り返る。
そこには天使のミハル、トマシュ、Pチャン、ジェレミー、ユヅルが立っていた。
べるるんはADSLを探す、しかしそれらしき影はない。

「本当にここがアドリアンさんの夢の中なんですか?」
不安げなユヅル、確かにアドリアンの夢の中だという確証なんてない。
「ミハル、本当にここでいいんだろうな?
他の奴の夢じゃどうしようもないぞ…。」
「大丈夫です、多分あってるはずですよ先輩。」
せわしなく動きながら答えるミハル。
「…あ!誰かいるぞ!」
ジェレミーは叫んだ。
どうやら老人のようだ、向こうのベンチに座っている。

「もしかしてあれはルトコフコーチ…?」
6人は老人の座るベンチに向かった。

367 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/17(土) 17:51:14 ID:ZPZiE11SO
>>361
ヴォロ…
同じチームのチャッキーもポンちゃんも蜂も五輪でれなかったけど
みんな今後頑張ってくれたらそれだけで十分嬉しいよ
だから元気だして(´・ω・`)

368 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/17(土) 18:07:27 ID:H7nWgL0+0
晴れ渡る空の遥か遠くに、暗く重い雲が見えた
これから雨が降るのかな

雲の下に、小柄な人影が見える
小柄っていうか、小さな子供のようだ。こちらに向かって走っているが、一向に近づけそうもない様子だ
まさかあれが…

369 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/17(土) 18:36:44 ID:oBXmga1+0
夜更け
大輔が目を開けて時計を見る。
「・・・・まだ2時ですか・・・」
もう一度眠ろうとして、ふとリビングに明かりがついてることに気がついた。
「崇彦君はまだ作業中ですか・・・」
仕方ないなぁ〜とリビングへ。
案の定、リビングのデスクでパソコンをつけたまま突っ伏していた。
側には缶ビールが何本か転がっている。
「こんなところで居眠りは体に毒ですよっと!」
大輔は手近に転がってた空き缶を手にとって崇彦の首筋に押し付けた。そして・・

「根性ドリル!!!!!!」

空き缶を力を込めてグリグリ回した。

「イテ、イテテ・・・いたt、いあたいたいたたった!!!」
痛みに眠気がぶっ飛んだ崇彦君。

「や〜崇彦君。お目覚め?」
先輩はすっとぼけた顔で挨拶。

「な、何ですかいったい!!」
状況がつかめず思わず声を上げてしまう。

「寝てたから起こしただけですが。何か?」
「こんなやり方初めてですよ!!」

息をついて椅子に座り込む崇彦はふと周りを見渡す。

「どうかした?」
「いや、俺パソコン消したはずなんだけど・・・作業が煮詰まって・・・」
「気のせいだったんじゃないの?」
「それに・・・ベッドに倒れこんで・・・あれ?」

首をひねる崇彦に大輔も不思議顔だ。

「なんだかよく分らないから、詳しく先輩に話してみなさい。(キリ!」
「あ、・・ハイ・・(ナンダカナ・・・」

そうして、さっきの真央との会話をザックリと話したのだが・・・

「崇彦、よ〜く考えて見なさい。二十歳前の女の子が深夜に男の部屋を訪ねに来ると思うか?お酒持って?」
「いいえ、ぜんぜん。(アッサリ」
「ならば、これはほぼ間違いなく君が居眠りしていたときの『夢』です。分りましたね。」
「は〜い、分りました。」
(でも・・・微妙にリアルな感じがしたんだよな・・・)

そう、思ったが口にはしなかった。







370 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/17(土) 20:11:36 ID:CxxHJYEL0
そのころのランビエール宅

変身がとけたのかどうなのか、リビングでキャッキャバシャバシャ騒ぐ蜂とてんと虫を背景に、
バスルームには緊迫した空気が漂っていた。
未だ薔薇の香りが残るバスルーム内、バスタブに張られた温泉水に浸かっているのは、狼ヴォロだ。
言葉をかけたKVDP、熱く拳を握るポンちゃん、ゲデ子の心配そうな瞳。
二人と一頭は、固唾を呑んで、狼ヴォロの変化を待っていた。
切なげに鳴きながら、狼ヴォロは瞼をぎゅっと閉じ、力を込めた。
人間だったころの手や足や感覚を思い出そうと、奥歯を食いしばる。

「まだ、無理か……」
(……ごめんなさい)

幾ら戻りたい、辞めたくないと望んでも、体は思う通りにいかない。

「気にせんときィ。でも、ちぃとは楽になったやろ?もーちょい浸かったら戻れるかもしらんし」

項垂れる狼ヴォロを元気づけるように、ポンちゃんが明るい声を上げる。

(焦らなくていいのよ)

バスタブに前脚を置き、ゲデ子も深く頷いた。
そんな三人の様子を背後で見守っていたチャッキーは、その手にゲデ子とユカさん^^からのメッセージを持っていた。

「あの、温泉水も足りないし、一度、ユカさんに連絡を取ってみたらどうかって思うんだけど」

メッセージにはユカさんの携帯電話のナンバーが記載されている。

371 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/17(土) 20:14:15 ID:CxxHJYEL0
>>370
×ゲデ子とユカさん^^からのメッセージ
○ゲデ子の携帯電話とユカさん^^からのメッセージ

クワドエルフ力持ちすぎた


372 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/17(土) 20:23:54 ID:V/S3ZoSXO
一方、アドリアンの夢の中の6人。
老人のそばへ向かうと、ここが丘の上にあることがわかった。
老人は遠くをじっと見つめ、時折手を振っている。
「もしかして…アドリアンのコーチですか?
俺達は彼を助けに…」
「あぁ全部知ってる、君たちの事も待っていたんだ。」

君たちの事『も』待っていた…べるるんはさっきから気になっていたことを聞いた。
「向こうからこっちに向かって走る金髪の子供…あれはアドリアンなのですか?」
天気が悪いだろう下界から必死に丘を目指している一人の子供…。
あんなに頑張っても全く近づく気配はない、とても気になっていた。

「子供なんてよく見えたな…どこだ?天気が悪くて見えん。」
カッと目を開いて子供を探すPちゃんにユヅルは小さく「ひぃっ…」と声をあげた。
「もしかしてあれ?…確かに髪色とか何となくアドリアンっぽいな〜。」
「クリストファーやジェレミーの言う通り、あれはアドリアンだ。…いい方の、な。」

「いい方の…どういう事ですか?」
「私はアドリアンが心配で、彼に何かあるたびに出来る限り夢で導いたり助けようとした。
しかしウイルスの進行により彼は二つに別れた。
ひとつは私を慕う少年のアドリアン。
そしてもうひとつは私と少年を引き離そうとし、私と話そうとしない排他的で自己中心な青年アドリアン…。
今、この夢は悪い方のアドリアンが強くなっている。
それゆえあの子供はいくら走ってもここに来れないのだ。」

「それじゃあなたから会いに行けばいいんじゃないんですか…?!」
Pチャンは語気を強めていった。
老人の話にはどうも親身になってしまう。
「私はここから動けない。
会いに行けば余計少年のアドリアンが苦しい目に遭わされるだけだ。
…私だって苦しい。」
厳しい顔をしてルトコフは呟く。

「…じゃあ僕達がここに連れていきます、その為に来たのだろうし。」

373 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/17(土) 20:28:36 ID:CxxHJYEL0
そのころの熊本某ホテル

某金○パースか荒○立ちを思わせるポーズで横臥するMJミハルを筆頭に、
トラべるるんPちゃんアボユヅルがそれぞれ手を繋ぎ、眠りについている。
ある種壮観とも思える様子をソファから眺めていたユカさん^^は、ポケットの中の携帯電話が震えたのに気づいた。
誰かしら^^ディスプレイに表示されたのは見慣れないナンバーだったが、
躊躇することなく、ユカさん^^は電話に出る。

「どちらかしら^^」
「あっ、えっと、カナダのレイノルズです……」
「ああ、ステファン宅ね。どうかした?^^」
「温泉水をありがとうございました。無事に届きました」

本題に入る前にまずはお礼をするチャッキー。
行儀のよいクワドエルフに、ユカさん^^は女神のような笑顔を表情に浮かべる。
温泉水が足りないこと、狼ヴォロが戻らないことなどを聞き、新たに温泉水を手配できるようにすると言って、
ユカさん^^は電話を切った。
携帯電話をポケットにしまう。「うーん……」狼ヴォロの容態に、引っかかるものを感じる。

アドリアンは言っていた。
べるるんの変身に伴う症状は、ジョニ子の輸血を受けて軽くなった。それは知っている。
べるるんは、ジョニ子の血液に治療法があるのではないかと思っている。
しかしそれは根本的な治療ではないのではないか。

べるるんが新たな吸血鬼状態になったのと、症状が快方に向かわない狼ヴォロ。
彼らを蝕むウィルスが、彼らの何かに反応し、症状をより重くしているのかもしれない。


374 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/17(土) 20:31:13 ID:oBXmga1+0
翌朝・女子部屋

未「おはよう!」
美「おはよ〜」
真「おはよう・・・・」

今日の真央は寝起きがあまりよろしくないらしい。

「真央?寝起き悪いの?」
「昨夜変な夢見ちゃった・・・」
未来に聞かれた真央は憂鬱な気分で答え、二人に夢の内容を話した。

「・・・・拠りによってさ〜自分の変身した写真撮れっていう人いる?」
「・・・まあ、普通は言わないよね〜」
「でも夢の話じゃん。気にするほうがおかしいって!」
「そうかな〜」
「そうだよ!」

そこへ、真央の携帯がなった。

「あ!舞からだ!今日のエアロチェック〜」

嬉々として携帯を開く真央に美姫と未来の表情は呆れ顔だった。

「興味の対象がエアロじゃ恋愛は一生無理かもね・・・」
「美姫さん、言い方キツイケドなんか分る・・・」

携帯でエアロたちの写真をチェックしていた真央。しかし最後の写真とメッセージを見て眉を寄せる。

「あれ?新顔・・・・舞?」
「どうしたの?」
「お母さんからのメールで舞がしばらく帰ってこないんだって。
それで、舞が居なくなった日に部屋に居たのがこの犬だったんだけど・・・
どう見ても舞だよね?」

真央の携帯を覗き込み写真を見る二人。
そこに写ってるトイプードルは真央のそれより全体がモコモコで、瞳がウルウルしていた。

「真央ちゃん・・・・」
「間違いなく舞だね。」
「やっぱり・・・でもどうやってお母さんに説明しようかな・・・」

写真を見ながら悩む真央であった・・・

 

375 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/17(土) 20:48:11 ID:V/S3ZoSXO
べるるんは決意も新たにそう告げた。
恐らく悪い方のアドリアンは新型ウイルスか何かだろう。
自分も体調は万全ではないが、今は後輩のために動かなければ…!

「鼻ピーはどうする?夢にまでもってこれたみたいだ。」
トラがちゃんと口ピーを戻して持ってきた鼻ピーを見せた。
「鼻ピアス…それがアドリアンを呼ぶだろう、どちらの方もだが。
青年の姿のアドリアンは君たちに危害を加えるかもしれない。
けれども離さず持っていてくれ、くれぐれもアドリアンに渡すな。
全てを終え現実に戻った時、彼に渡してくれ。
…頼んだぞクリストファー、それと若きスケーター達よ。」

そう告げるとルトコフは霞んでいった。
日だまりは消え、暗いぐしゃぐしゃの天気になっていく。


「ミハルは飛べたりしないのか?羽あるけど。」
一気にかたをつけようとトラは後輩に聞いてみた。
「残念ながら…ミハルは飛べません!
夢に連れてこれただけありがたいと思って下さい、ポゥー!」
春日の名残もあってか、ちょっとむかつくミハル。

P「じゃあ歩きか…。」
アボ「うへー雨でベタベタで憂鬱になるなぁ。」
ユヅ「…真っ暗ですね。」
べる「僕には子供アドリアンが見えるよ。
みんな、僕から離れないで。」
トラ「暗視か、すごいな。」

一行はガヤガヤしゃべりながら丘を降りていった。

376 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/17(土) 20:56:09 ID:CxxHJYEL0
やっぱり春日の名残があるのかミハルw
さっきからミハルが全力でウザかわいいwwww

377 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/17(土) 20:58:55 ID:NhDQBhoQ0
ここに来てまでアボがツイッターで中継してたら笑えるw

378 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/17(土) 21:18:30 ID:H7nWgL0+0
案の定ツイッター中継しているアボであったが
わりとすぐにメリルから「どういうこと??」というコメントがついていた

こちらから近づけばいい、とは思ったものの
一向に子供の姿は近づかない
むしろこちらが近づけば近づくほど遠のいていくような気がする
「怯えることはないよ、こっちにおいで」
子供の顔が一瞬引きつったように見えた
吸血鬼に呼びかけられたら子供じゃなくたって普通おどろくだろう
今ここにりっぽんがいなくてよかった、とアボは思った

379 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/17(土) 22:05:22 ID:V/S3ZoSXO
「あんた目が怖いんだよ!
そんな怖い目じゃだめに決まってるさ。」
(…お前に言われたくないわ!)
Pチャンの言葉に一同はそう突っ込んだ。

ただ確かに暗視しているからか、べるるんの目は赤く変化している。
やっぱり僕が怖いのかな…?
べるるんがそう思った瞬間、後ろから

「あ゙ぁあ゙あ゙あ゙ぁあ゙あ゙ぁ!!!!」

そこには拘束服のADSLが立っていた。
子供ADSLは青年ADSLを見て顔を引き攣らせたのだ。
子供ADSLは頭を抱えてうずくまってしまった。


「先輩がた…俺のピアス、返しに来てくれたんですか?」
ニヤニヤ笑いながら話かけるADSL、どことなく狂気が見える。

トラ「悪いが鼻ピーは渡さん!」
ユヅ「この子をルトコフコーチの元に連れていくんです。
…邪魔しないでください!」
ミハ「お前の為なんだぞ、ポゥッ!」
P「お前、コーチに心配かけて何笑ってんだよ!」

ニヤニヤ笑いは消え、真顔になるADSL。
「じゃ…出てってくれませんか?
ここ、俺の夢なんで。」
拳を強く握りしめ、睨みつけるADSL。
「先輩だろうと容赦しませんよ?」

「アドリアン…僕らは君たちを助けるために来たんだ!
僕達も引き下がる訳にいかない!」
べるるんがそう言うと一同はADSLに向かって臨戦ポーズをとった。
アボットもツイッターに
「今から闘うかも…でも負けないぜ!メリル待っててくれ!」
と書き込み、携帯をしまった。

380 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/17(土) 22:20:55 ID:CxxHJYEL0
『僕はもう、五輪へ行かない』

思い出すのはユーロだ。タリンのあの日。

『五輪の一枠は、アドリアン先輩が取るべきです』

アドリアンよりも更に年が若い後輩の言葉。

どうしてって。
先輩の方が若いし、伸びしろがあるからですよ。


拘束衣姿のADSLが、にやにやと不遜な笑みを浮かべている。
厳しい視線を送り、べるるんは、唐突に脳裏にちらつきだした回想を振り払うように頭を振った。
ちがう。そうじゃない。そうじゃないんだ。

軽鎧に身を固め、空気の刀を腰に佩き、リンクに立った。
この試合で結果を残すことができれば、僕はまた、あの舞台に一歩近づける。
SPの結果は上々だった。それはもう、恐ろしいくらいに。

けれど。


「……クリストファー!」
トラの声が聞こえる。視界が赤く染まるのを感じた。
どくん。
心臓が跳ねる。瞼にかかる髪が、いつかの赤に変化した。
どくん。どくん。どくん……

アドリアン。僕はね、お前がいてくれて、本当に嬉しかったんだ。

けれど、僕は、お前が羨ましくてしかたがなかった。

誰かの背を追いかけることができること。
舗装された道を歩けること。
イエテボリワールドだって、ストックホルムアイスだって、エントリーシリーズだって、
僕の目の前にはなかったんだ。

だからね、アドリアン……

381 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/17(土) 23:00:53 ID:U/L1m3+NO
一方長老の居場所を探すプル達一行。
深夜のホテルの廊下をジェーニャに備わった感応力を頼りに歩いていると、不意にジェーニャが口を開いた。
「ところでジェフ、前から聞こうと思ってたんだけど」

「え?何だい?!」
まさかプルシェン子の寝顔を撮影しようとしてたのがばれたとか?
一瞬冷や汗をかくバトル。

「・・・君の防護服、なんで僕のMJメドレーの衣装と同じデザインなんだい?」

とりあえず写真の件はばれてなかったようだ。
良かったね、ジェフ。





382 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/17(土) 23:15:31 ID:s3NTCyPH0
「妬ましいとかそういう感情も無いわけでは無いけどさ」

痛む胸を押さえながらアドリアンに向き合う。

「僕に比べたらあんなに恵まれた環境に居るお前が、
こんな所で立ち止まってるなんてさ」

スコアは抜かれた。最高順位にも並ばれた。
また彼以上の成績を出すには正直な話、厳しいだろう。
だが今の彼がするべき事は後輩を叩き潰す事ではない。
先輩として、教育してやらないといけないのだ。

「許容出来る訳ないじゃないか…同じスケーター道を行く者としてはね!!」

「なっ、速っ…」
クリストファーが丘を滑り、前向きで踏み切る。
そうだ、それは。
スウェーデン初のトリプルアクセル。

「ぐ、がはっ…!」
横腹に強烈な衝撃を叩き込まれアドリアンが弾き飛ばされる。
決まりさえすればクリストファーの3Aは破壊力抜群だ。

「アドリアン、君の言葉を借りるなら『全くいらいらする』…ってところかな?
これで終わりじゃないだろ。立てよ。とことんまで付き合ってやるから」

383 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/17(土) 23:37:34 ID:H7nWgL0+0
ゆづるは後ろを振り返った
さっきまで遠くで走っていた子供が、さっきより近寄ってきている
あと少しだ、自分の力で走れ。光の差すほうへ。

384 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/17(土) 23:53:50 ID:CxxHJYEL0
血の色をした瞳を向け、べるるんは微笑んだ。
「僕達はけして仲のいい友達じゃない」
記憶はないが、昨晩のような吸血衝動はない。
「君にとって今の僕は、好敵手でさえないのかもしれない」
今なら跳べる。だんだんと重くなりつつこの脚でも、高く、遠く、鋭く。
「けれど、お前は僕の後輩で、僕たちの国を背負う、誇り高きスケーターだ」
まだ赤く、プリンス・イーゴリを演じていたころ、今よりもずっと年若い姿。
しかし意識は手放さず、一人でもこの道を進み続けたべるるんのものだった。

ADSLから繰り出された4Tは、得意の爆ダンスステップで回避した。
すかさず跳んだ1Aを受け止める。ちっとも重くない。
まるで自分の体ではないような高揚感。今ならなんだってできる。

悔しくないはずがなかった。
羨ましくないはずがなかった。
もうお終いだと何度思ったかわからない。

跳べなくなったって、辛くたって、苦しくたって。
もうリンクの上に立たなくてもいいと云われるかもしれなくたって。

僕はまだ、笑顔が見たい。素敵な時間を共有したい。

「僕はまだ跳ぶよ。だからアドリアン、お前も、こんなところで囚われてないで、さっさと戻って来い!」

385 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/18(日) 00:04:00 ID:O8A8dWxu0
あいかわらずの何を考えているかさっぱりわからない笑みで、青年はこちらに歩み寄ってきた
更生したのかしてないのか。
手が届くような距離まで近寄ると、いきなり彼は、先輩の脇腹を蹴った。
そしてきびすを返して数歩歩いたあと振り返って、笑った。
「死ねばいいのに」

386 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/18(日) 00:07:51 ID:Q+Ln1eI90
つなぎも先の展開も何も考えずに書き込むってのがもうね…

387 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/18(日) 00:15:24 ID:Uxvebu98O
傍から見守るスケーター達。
何かあれば手伝おうと思っていたが、これは手出し出来ないと悟った。
これは男同士の戦いであり、先輩後輩二人でないと分からない話だ。

その中でもトラはこの戦いに一番心が動かされていた。
自分も少なからずべるるんのような気持ちを抱いていたからだ。
隣のミハルを見てみるとちょうどミハルもこちらを向いた。
彼も何か感じたらしい。
思わずトラは吹き出して言った。

「…ハハッ、今度は負けないからな、覚悟しとけ!」
「…こちらこそ受けてたちます、今度はせめて自爆しないで下さいよ!」

ミハルも笑いながら言い返した。

388 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/18(日) 00:17:00 ID:M4AsM0Fh0
ADSLが目覚めるまでは深夜って事でいいですか?
女子部屋は朝になってましたが・・・


「この部屋だな」
プルシェンコはドアの前で立ち止まった。

「さて、どーすんだ?」
「・・・どうするって、こんな時間に尋ねたら迷惑じゃないかな」
「そうよねぇ・・・朝になってから出直しましょうか?」

「僕がここに来てもなんの反応もないって事は、
寝てるかすっかり耄碌して能力が弱くなってるかのどっちかだと思うよ。
僕に知られないようにフィルターかけてる可能性もあるけど」

そこまで話してプルシェンコはふと男子部屋のドアに目をやった。
「なんだ?よくわかんないけどおかしな事になってるような」
「静かだな、みんな寝てるんだろ?」
「いや・・・眠ってはいないと思うよ。ちょっとノックしてみてよ」

バトルが控えめにノックをするが返事がない。
「やっぱり寝てるんだろ?」
「どうもせわしなく動いてるような気配がするんだ」

「なぁ、俺もう寝たいんだけど。お前らふたりがグースカ寝てた時も
俺たちは寝てないんだ」
「言われてみればそうだな、悪いけど明日に備えて僕も寝たい」

「ねぇどうするのジェーニャ」
「なんか気になるんだ・・・中で何か起こってるんだよ。
でもおそらく力になれるのは僕とジョニーだけだ。
先輩とジェフは明日に備えて眠ってくれ」

ヤグディンとバトルは性別不明部屋に戻ってベッドに入った。
「ジェフ、どうやら普通の人間は俺達だけになっちまったみたいだな」
「・・・そうだな(ってあんた自分が普通だとでも?)」

389 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/18(日) 00:20:02 ID:lWzzdZlZ0
>>386
同意
いろいろがんばってる職人にも失礼だし、読んでる人にも失礼。
何よりここに登場している選手達にいちばん申し訳が立たないと思う。

自分も何度か書き込んでいますが少なくとも選手達生身の人間を
描いている以上、自分は選手達の失礼になるようなことはしたくないし
パロディはあっても必ず救われように着地点をもって書いている。

横レスすみません。

390 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/18(日) 00:20:51 ID:lWzzdZlZ0
>>388
無問題です

391 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/18(日) 00:32:12 ID:O8A8dWxu0
ごめんなさい、なにも考えませんでした
しばらくROMります

392 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/18(日) 00:49:03 ID:75S9Db+JO
バトルは夢の中で小塚からあの愛らしいトイプーをもらう夢を見た。
今後、請求書の嵐をその身に浴びる彼にとって
その夢は唯一幸せな瞬間だったかも知れない。



393 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/18(日) 00:49:14 ID:Uxvebu98O
>>386
自分も書いてたけど昨日は特に多くて正直困った
自分も極力流れに沿って失礼にならないように書いてるつもり
自分も失礼だったらスマン
>>385は無しって方向でいいのかな?

394 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/18(日) 00:52:30 ID:Jwp94M0PO
>>374も無しで良いよ
せめて時間の流れ位把握して書いて欲しいし、書いた後に一旦リロードして新たな書き込みないか確認してから投稿して欲しい

395 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/18(日) 01:03:46 ID:U7SKOVMmO
青年ADSLは酷く焦っていた。
渾身の4Tがかわされた。更なるジャンプもステップで相殺される。
その姿には余裕すら感じられ、そのことが更に彼を苛立たせた。

「ああああああ!」空気を震わす勢いで叫んだ。すかさず絶叫が返ってきて相殺された。

(何で、何でジャンプもシャウトも効かないんだ?
そもそもこいつは何なんだ、人の夢に勝手に入り込んで分からないことを言って…
俺は一人でも平気なんだ、あの「変身」の力さえあれば!)

その時、一瞬青年ADSLにおかしなことがおこった。
視界が急に低く遠くなった。赤毛の先輩を見上げる形になった。
この一瞬。青年ADSLの感覚は少年の自分のものになっていたのだ。

スウェーデンでスケートを始める少年が一番に見上げるその姿。
彼のような表現力を手に入れようと必死に勉強したこと。
暗闇にさしこむ光のように色々な感覚が押し寄せ、青年ADSLは怯んだ。

少年は、偉大な先輩とその先の老人に向かって真っ直ぐ走ってきていた。

396 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/18(日) 01:52:21 ID:zOpFcZaB0
「おいで、アドリアン……急がなくてもいい。こけてしまうよ」

声がきこえる。
だれの声だろう。コーチの声じゃない。
いそがなきゃ、はやく、あの光のむこうへ、丘の上へ、あたたかな場所へ行きたい。
いくら走ってもたどりつかなくて、かなしくて、べそをかきそうになった。
けれど不思議なことに、すこうしずつ、距離が縮んでいるような気がする。

「あっ」

少年は大きな石に足をとられた。視界がぐらりとめぐる。ぶつかる!

「馬鹿だな。まだお前には、たっぷり時間があるのに」
「ごめんなさい、クリストファー」
「よくできました。さあ、おいで。コーチのもとへ行こう」

礼儀を重んずる姿勢は、べるるんが自らのコーチに学んだことだ。
アドリアンのプラチナブロンドをくしゃくしゃと撫でて、べるるんは変わらない笑みを浮かべる。
手を差し伸べる。走ってきた少年と、うずくまる少年が重なった。

「帰ろう。喧嘩をするなら目覚めてからだ。僕はカンフーをやっていないから、そこまで強くないけどね」
「だいじょうぶだよ。俺、てかげん苦手じゃないから」
「得意なの?」
「得意ではないけど、苦手でもないよ」
「どっちだよ」
「どっちかな」

瞼裏に光を感じる。
目覚めの時が近づいてきている。
小さなアドリアンと赤毛の先輩を、スケーターたちは温かく迎え入れた。

397 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/18(日) 01:57:11 ID:I7wOmEuB0
れが複数あるから把握難しいしなあ・・・・・・自分把握できてる流れ1個だけだ。
まだ巻いていく必要はないけど、流れの合流は意識していたほうがいいかも。
今ある流れってこれくらい?

inADSL一行(主に男子部屋メンバー)
暴走するADSLを助けるためにミハルの力で夢の中に向かう。チェコ&スウェーデンの先輩後輩が光る。
キーキャラクター
ADSL:無限の変身能力が暴走。先輩に心配かけるなよ
べるるん:後輩への責任感から立ち上がる。飛べ! SWE初の3A!
ミハル:春日が抜けきってないミカエル。夢への進入は彼のおかげ。
他の皆
Pチャン(ヒトデ) ユヅル トラ ジェレミー
ユカ:「^^」のドSコーチと専らの噂。皆をADSLの夢に送り込む。

プル一行(主に性別不明部屋)
クリプトンネタのためかシリアス続きだった一行。
過去の記憶と感応力を手に入れたプルとともに、長老を探している。男子部屋に何か起こっているのはわかっているようだが、乗り込むのか?
登場人物(ここはぶっちぎりで少ない)
プルシェンコ:新型ウイルスとひとつになった過去の心は消滅。もしかしたら唯一の快癒者? 事件解決のために長老を探す。
ジョニー:「私主役よ! DIVAよ!」ルシファーになったDIVA。プルを助けに夢の中に行くが動機が不純だったためかあまり目立てず。
ヤグディン:DQN皇帝。イタズラの限りをつくすが、さすがに眠くなったらしく寝る。
バトル:金髪美女に現を抜かす浮気者。マオにいいつけるぞ。さすがに眠くなって寝る。

398 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/18(日) 01:58:11 ID:I7wOmEuB0
小塚一行
3つのアイテムを手に入れた小塚。しかしどうにもこうにも・・・・・・
ここは時間が朝になってしまっている。
キーキャラクター
小塚:ポテンシャルあふれるスケーターということで狙われたりセッボ踊らされかけたり。前作から苦労続きの裏主役を続投してたのか。
未来:名前ネタが生きる未来。預言者として結構大変そうだ。
長老:クリプトン星最後の長老。まだ何か秘密があるようだが・・・・・・
小塚光彦:長老と一緒にまだ何か隠している様子
他の皆
布袋さん ボロデュリン?

女子部屋一行
夜は寝てます。ここも時間は朝になっている。
寝てる人々
マオ:朝になったら舞がわんこに。
美姫:安定変身可能数はかなり多いぞ。
タラソワ:毛皮になってたが元に戻れた。近くにヤグディンいるぞ?

ほのぼのランビ宅一行
心の癒しランビ一家。ここだけまだスイス。
登場人物
ランビ:残念なイケメン〈ネタ)の地位を確立させたテントウムシ。かっこいいフラメンコダンサーやスイスの英雄になれる日は来るのだろうか?
ゲデ子:牝牛になったケゲデ子。牛乳をくれたり、その巨体で敵を追い払ったり。
ヴォロ:体調不良の狼。ブレード割れが心の傷。
リンデマン:小さな体に紳士の勇気リスデマン。ゲデ子を見捨てられず立ち向かった。
アモ:ちっちゃなハチ。
チャッキー:クワドエルフの異名のようにエルフに。サイズは人間よりやや小さいくらいだとか。
ポンちゃん:夏服と冬服の使い分け間違えるなよ。
KVDP:4-3-3で世界を飛ぶスーパーマン。嫁のジェナは大丈夫か?

一応敵。
目的:新型ウイルスを使い新たな強いスケーターを生み出すこと? 
   新型ウイルスの抗体を作り、ポテンシャルの高い未来と小塚に投与するとか言っていた。

新型ウイルス:クリプトン星のウイルスが人類に合わせて進化したもの? 
       「絶望」がキーワードの様子。今のところ新型ウイルスを消滅させたのはプルシェンコのみのよう。

・・・・・・把握し切れてない流れと登場人物の補完をよろしくお願いしますorz
どこいったのかわからん人が多すぎる。

>>397
れの前に流の文字があったのにコピペしたときミスったorz

399 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/18(日) 02:08:42 ID:E0+DPtzz0
>398
ブレード割れたのはボロ
ハチはアルバン様

400 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/18(日) 02:12:05 ID:M4AsM0Fh0
まとめ乙だよ。
補足
飼育員さん:カナダのとある水族館勤務、無脊椎動物担当のクリプトン星人。
寿司屋までは確かにプルたちと一緒だったが今は行方不明。
例の本の解読の為に拉致られている可能性がなきにしもあらず。

ところで金メダリストなのに忘れ去られがちなライサは今いずこw

401 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/18(日) 02:33:22 ID:zxxK9sq6O
ジュベもいないねw

402 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/18(日) 02:33:26 ID:wNOpXSur0
まとめ乙です!
ライサ素で忘れてたw プルに惚れる役今回バトルだし
べるるんとADSLの流れ作ってくれた職人さんにはマジで感謝!
スウェーデンだけの番外編欲しくなったよ

カプ萌え要素もべつにいいけど真央の場合相思相愛なのは、エアロ(運命)タラソワ(もふもふ)ロロ(パパ)ヤグ(父兄参観)のみだからいいのであって同じくプルはミツン、ライサはタニス、ミライはでー(ミーハー)
そこがブレると面白くなくなると思ってる

403 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/18(日) 02:54:39 ID:P30WY1RiO
まとめ様乙です。

小塚一行(布袋部屋)
の奥のツインには小塚と一緒に寝ている大輔が、くまもん抱きしめたり小塚にちょっかい出したり。

光彦じいちゃんは最上階の1フロア下の部屋に役員と泊まっているっぽい。車には大量の由布院T温泉水。

長老はプルのスケパシーによると布袋部屋?布袋の隣に寝ているか布袋部屋だけ3部屋あるのかは不明。ボロドゥリンはギターのまま布袋の相棒に。

404 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/18(日) 03:07:13 ID:CQwVLziz0
まとめ乙です!SWE先輩後輩編、すばらしい連携でした!
男子部屋前のジェーニャとジョニ子拾います、一瞬「ジェーニャ参戦か!?」と思ったんだが…

…プルシェンコとジョニ子は、丘の上に立って眺めていた。
クリプトン星長老を探す途中、男子部屋の異変に気付き、
ジョニ子の力を借りて夢の中に来たのだ。
「…ふーん、あのパツキンピアスサイコ野郎もなかなかやるね」
たしか前にもどこかで跳ぶのを見たし、五輪の評価も知っている。
スウェーデンの…名前なんだっけ、忘れた。
「パツキンサイコw…ジェーニャったらあんまりよ、あの子の名前は…」
ジョニ子があきれて言いかけた時、
「アドリアン」
「え?」
二人の隣に小柄な老人が並び、やはり丘の下を眺めていた。
「アドリアン・シュルタイス。憶えておいてくれたまえ」
「これはこれは…コーチまで来るとは、穏やかじゃありませんね」
「ああ、ちょっとトラブルに巻き込まれたようだが…」
金髪の少年と赤毛の青年、仲間たちが光の射す丘の方に向かって来る。
「…どうやら僕の出番はないみたいだな」
「せっかく来たのに…もう終わっちゃったの…でもいい光景だわ」
ぶつぶつ言いながらも、うっすらと涙ぐむジョニ子。
プルシェンコがにやっと笑うと、老人も微笑んだ。
「僕らもやる事があるので、これで。行こうかジョニー。
 …では、ソチでお会いましょう」

老人にそう告げると、プルシェンコはジョニ子と共にすっと消えた。

405 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/18(日) 03:18:20 ID:P30WY1RiO
焼肉レストランから帰って来て一番活躍しているのがPちゃん…なんだかんだ言って愛されキャラw

焼肉レストラン組はキャシー(女子部屋)を除いて男子部屋にいるはず。

ベッドルーム満員につき、恐らくリビングあたりに雑魚寝しているかと。

男子部屋リビングで熟睡中?:ライサ(黒電柱)、ジュベ(パンいち007)、フェルナンデス(海賊)、信成、クリス(栗栖)あたり?

406 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/18(日) 04:37:40 ID:P30WY1RiO
時間はやや戻って、バースデーパーティーの最後の方。

崇彦と大輔は、リビングの隅で未来に長老と光彦から聞いた話をしていた。

大輔「…というわけ。だから、これから俺と崇彦は未来と3つのアイテムを守ろうと思ってる。」
未来「なんだかびっくり…ミライにそんな使命があるなんて…」
崇彦「もしこれからでもこれまででも何かビジョンとか夢をみて思い出したものがあったら、俺達に話して欲しいんだ。」
ユカ「なかなか興味深い話ね^ ^」
大輔「ユカさん!」
ユカ「話は聞かせてもらったわ。
実はアドリアンがさっきこの部屋でべるるんの話をしていたんだけど、ジョニーに輸血された事でいろいろ変化があったみたいなの。
ちょうど未来も休んでいて聞いていなかったから、かいつまんで話すわね…」

ユカの話を大輔、崇彦、未来は真剣に聞いた。

崇彦「今日1日だけでもいろいろあったし、これまでの情報をきちんと文書にまとめた方がいいよね。
整理しながら新しい情報を書き足して行けば、いろいろと見えて来るかもしれないし。」
崇彦はPCにまとめる事にした。

バースデーパーティーは、ほどなくお開きになった。

407 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/18(日) 04:59:09 ID:CQwVLziz0
「もう行くの?最後まで見届けましょうよ…」
ADSLの夢から抜けようとする時、ジョニ子は名残惜しそうにつぶやいた。
「いや、もうそっとしとこう、彼らに任せて」
そうね、でも…プルシェンコの言葉を聞きながらも、ジョニ子は薄れて行く景色の中、振り向いた。
その目に入って来たのは…

…光の射す丘の上、プラチナブロンドの少年が、小柄な白髪の老人のもとへ飛んで行く。
両者は、まずガシッと叩くように握手を交わし、そして固く抱き合った。
抱擁を解くと老人は…ゲンコツで少年のこめかみをグリグリした。いい笑顔で。
少年は痛そうに顔をしかめたが、おとなしくされるままにして…そしてニヤッと笑った。
赤毛の青年が吹き出すのと同時に、仲間たちも声を上げて笑い出す…

それらの光景すべてが、白く薄れて行き、再び男子汚部屋にゆっくりと戻って行った。
「…ねえ今の見た!?アタシ、涙でちゃったわよ…見なかったの?アンタ絶対損だから!」
「シーッ!起こすんじゃないよ、早く出よう…僕らは僕らの仕事がある」
ジョニ子とプルシェンコは、雑魚寝してる連中を踏まないように、そっと部屋を出た。
黒いのだけはちょっと、いやかなり踏んじゃったみたいだが。

そして…

「おはよう、あなた」
ルトコワと、目を覚ましたルトコフが、微笑み合った。
何があったのか、後で聞かせて。妻は黙って、夫の白髪を手櫛で梳いた。

…まぶたの隙間から、淡い光が…
ここは?ベッドに寝かされている…起きる時間?…もうちょっと…
「…アドリアン!?…いや何も言うな…」
誰かがのしかかるようにして、鋭く囁いた…
俺?…大丈夫だよ…きっと目を開けたら…すっごく爽快な気分だと思う…
大きくひとつ、深呼吸した。

408 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/18(日) 05:15:19 ID:zxxK9sq6O
男子汚部屋www

409 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/18(日) 06:04:16 ID:usByP7J1O
>>402
細かいこたぁ(ry
職人に任せとけばいいんだよ

スウェーデン組いいな。いい味だしてる

410 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/18(日) 09:28:38 ID:dQ4ZPsWB0
SWE職人さんたち超GJだよ!
みんなに特製花冠プレゼントしたい気分だよ!

411 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/18(日) 09:52:14 ID:R7zquqcLO
>>410
コストナーさん、乙!

412 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/18(日) 10:06:31 ID:/1JEGZ6yO
ところで、ムチムチ黒猫のイーラはどこにいったんだっけ…

413 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/18(日) 10:19:14 ID:zOpFcZaB0
旧型ウィルス、新型ウィルスについてけっこうわけがわからなくなってきている……w

小さな流れだけど、早稲田のムロズさんたちとか、アリッサラとかも進めてあげられれば……

414 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/18(日) 11:15:51 ID:I7wOmEuB0
「で、どうするのジェーニャ? まだ夜中だし、あの部屋に乗り込むには早いでしょう。私たちも寝る?」
閉じられゆくドアの向こうで、めためたに踏みつけられたライサが倒れているが、黒すぎて闇と同化しているので誰もry
「ん・・・」
プルはじっとドアを見つめている。するとドアがそろそろと開けられ、中から老人がでてきた。
「隠し切れないようじゃの」
長老だった。
「お久しぶりです。最後に会ったのはクリプトン星でしたね」
「スケート力が安定しておるようじゃの・・・新型ウイルスに打ち勝ったのか」
「打ち勝ったとは少し違うと思います。僕はあの絶望を受け入れました。自分と向き合い、絶望を受け入れた上で希望を持つことが、ウイルスに勝つ方法なのでしょう」
「ふむ、なるほどな」
「長老。この事件について何かご存知なのでしょう。事件解決のために協力していただきたい。ウイルスを持ち込んだクリプトン星人が責任を取るべきです」
「わしもそう思っておるよ。いくつか手を打っておる」
「それも含めて、知っていることを教えてもらえますか」
「かまわんよ。だが、それには感染したスケーターが全員集まってからの方がいいじゃろう。それまで待ってくれるか」
「そうですね。説明の手間も省けます。世界中に散っている皆を探してみます」
「わしはそれまでこの部屋で待っとるよ」
「では」
プルは踵を返した。
「・・・・・・わしたちのことを、怒っているか?」
ホテルのエレベーターに向けて歩き出したが、長老の言葉で立ち止まる。プルは答えず、そして振り返らず、また歩き出した。
エレベーターにのり、1階に下りる。ジョニーは一緒にエレベーターに乗った。
「ジェーニャ。どこにいくの?」
「皆を探しに行こうと思って」
「探すって、確かスイスにいる人もいるし、探してもどうやってここにつれて来るの?」
「え、簡単じゃん」
プルシェンコはホテルの外にでた。
「かくちーかくちー!」
あ、その手があったか。
こうして、プルとジョニーは世界中にいる感染したスケーターを探しに(スレ内で行方不明の人を再度登場させるため)、ロシアの宇宙船で飛び立ったのだった。

※プルはロシアの国家機密宇宙船を「かくちーかくちー」で呼び出せるぞ! 詳しくは前々スレで!

415 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/18(日) 11:16:17 ID:Uxvebu98O
>>400
性別不明部屋でプルやジョニが目覚めるまでは起きていたもよう
多分性別不明部屋でヤグバトルより先に寝ちゃったのでは

あとテン君…自分が書き忘れたのが悪いんだけど寿司屋からプル達と戻ってきて性別不明部屋で寝てると思う
ジュベは白鰤からレンコン衣装、イーラは早稲田研究所
小塚や真央関連の朝になってた話は無しの方向らしい
まとも乙なんだけど一番確実なのは読み直しだなw

416 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/18(日) 11:20:59 ID:dQ4ZPsWB0
自分で書けるだけの文才ないんでお願いになってしまいますが、
宇宙船が迎えに来る前になんとかヴォロを救ってやってください・・・
職人さんお願いします・・・

417 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/18(日) 11:39:12 ID:vn4iSBqj0
【早稲田研究所組】お留守番中。T温泉の湯が送られてきている?

・あっこ(カメレオン。尻尾を赤いリボンを巻いている)
・ジェナ(不明)・キーラ(婦警)・レピスト(未亡人)
・ロシェット(テリーマン。ちなみに超人強度は95万パワーらしい)
・カロリーナ(アルパカ)・りっぽん(生首)
・無良(ウリ坊。新型に感染していたが3Aを飛んで人間に戻った)
・南里(鱈。フタ付きの水槽にいる)・奈也(あひる)・イーラ(黒ねこ)
・経営者(経営者。外見だけでなく中身まで老人に)
・ムロズさん(マネキン人形。顔の右半分にヒビが入っている)
・サラ&アリッサ(まねき○こダックが分離したときに人間に戻ったが、中身が入れ替わってしまった)

・信夫・長久保コーチ・ゆかり・静香・本田(旧型抗体持ち)

・村主(ピエロ、現在拘束中。老紳士の指示で動いていた)

 過去スレと記憶を頼りに早稲田組をまとめました。
抜けやミスがあれば、補完をお願いします。

418 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/18(日) 11:49:12 ID:NLIzN+AMO
遂に宇宙船ktkr!!
これだけ壮大になっても1スレから世界観繋がってるのが凄いw

419 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/18(日) 11:50:00 ID:Uxvebu98O
>>415
まとも乙じゃなくてまとめ乙です、ごめんなさい


ADSLを囲んで手を繋ぐ6人のスケーター。
一時プルとジョニ子も合わせて8人だったがそれはユカさんしか知らない。
途中べるるんの顔が苦しげに歪んだり、髪の毛が赤くなったりしたが今は笑顔だ。
ADSLも顔色が良くなっていく、笑ってる。
連動して手を繋いで眠っているスケーター達も皆笑顔になる、なんて微笑ましい。
ユカさんは携帯で写真を取った。
「…何だかんだ一番可愛くみえるのはジェレミーなのね^^
コーチの宿命ってやつかしら?
…起きてたら絶対言わないけど^^」


「さーて、どういう気分かしら?
あなたの為にみんなが夢まで来たんだから良くなってるわよね、アドリアン^^?」
笑顔で大体分かるが一応尋ねる。
まだ起きたばかりのADSLを少し前に起きたスケーター達が囲んでニヤニヤしている。
べるるんも赤毛のままだがADSLの真似か、ニヤニヤしていた。

「心配かけてすみません、ありがとうごさいました先輩。…と皆さん。
俺はもう大丈夫です、多分。
…何ニヤニヤしてるんですか!」

「…おっと、これを返さないと!」
トラはADSLに鼻ピーを差し出した。
「鼻ピー…今の俺には要らないけどもしもの為にも持っときます。」
「あぁ、コーチが心配するからね。
僕にも心配かけてたし…頼むぞ後輩!」
べるるんが後輩の肩を軽く叩く。
それを合図に一同がドッと笑った。

実はライサも起きていたのだが笑える体調じゃなかったので黙っていた。
それぐらい踏まれていたのだ。

420 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/18(日) 11:54:50 ID:zOpFcZaB0
そのころのスイス・ランビエール宅

他愛もない話をしたり、思い出を語ったり、なんとか狼ヴォロが戻ることのできるよう苦心するKVDPとポンちゃんとゲデ子。
リビングが随分静かになっていると思ったら、チャッキーがやってきた。

「ランビエールさんもアルバンさんも、お疲れで寝ちゃってます……」

チャッキーはその手に箒をもっていた。
どうやら、改めて掃除をはじめたリンデマンのお手伝いをしているらしい。

てんと虫も蜂もリスも、温泉水の力によって人型に戻ることができた。
あとは、狼ヴォロと、ゲデ牛だけだ。

(……このままだと駄目だわ)

ヴォロは弱っていくばかりだ。事は急を要するかもしれない。
ポンちゃんとKVDPも顔を見合わせる。

(ポンちゃん、ケビンさん、ヴォロを早稲田につれていってあげて。ここよりも向こうのほうが、治療がよくできるのでしょう?)

421 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/18(日) 12:03:15 ID:zOpFcZaB0
ゲデ子の提案に、ポンちゃんもKVDPも眉をひそめた。
早稲田からKVDPが跳んだ際、かなりの力を必要とした。それほど、スイスと日本は遠い。
人型に戻ったばかりのランビやアルバン、リンデマンをフォローしつつも、狼ヴォロとゲデ子を運ぶ。
それを、ポンちゃんとKVDPとチャッキーでやらなければならないのだ。
4-3-3で跳んできたKVDPも、疲れが癒えきっているわけでもない。
二人が一体何を考えているのか、ゲデ子は理解していた。

(私はここに残るわ。温泉水を手配してもらったみたいだし、温泉水が来て、戻ることができたら、合流するから)
「あかんて。また襲撃があったらどないするん」
「ポンセロの言う通りだ」
(あら。貴方達に、私を抱えて跳べる余裕があるの?)

意地悪い笑みを浮かべて、ゲデ子は首をかしげてみせる。
(大丈夫よ。静かにしていれば、この家にスケーターが残ってるなんて、誰も思わないわ)
肩をすくめ、ゲデ子はバスタブのヴォロを覗きこむ。

(ヴォロ、きっと、もう少しでよくなるわ。早稲田にはスケーターたちもいるし、大丈夫よ)

422 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/18(日) 12:17:08 ID:zOpFcZaB0
バスタブの中で、狼ヴォロは、二人と一頭の会話を聞いていた。
どうして自分はこんなに非力なんだろう。
どうしてこの体は言うことを聞いてくれないのだろう。
みんな、あんなに自分に良くしてくれたのに、足手まといになるどころか、
エレーネを置いてけぼりにしなければならない事態になりつつある。

そんなの嫌だ。そんなの駄目だ。
奥歯をかみしめて、ヴォロは念じる。
戻れ。戻れ、戻れ!!

(エレーネを置いていくことなんてできるわけないよ……!)


てんと虫と蜂の姿から安定した人型に戻ったランビとアルバンは、リスデマンが作った
キューティーハニー衣装を宛がい合い、バスルームの事情も知らないまま、
縛られている襲撃者たちをどついたりつついたりし、
ときどきリンデマンのお掃除を手伝ったりしていたが、はしゃぎ疲れてソファーで船をこいでいた。
某DVDのおかげで割れた窓ガラスの破片を集め、リスデマンは黙々と掃除をする。
ランビの寝室からタオルケットを持ってきたチャッキーは、眠る二人にそっとタオルケットをかけてやった。

早稲田に行くのだったら、みんな一緒だ。
ゲデ子の巨体をはこぶには、ランビとアルバンの力も必要となる。

423 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/18(日) 19:00:20 ID:zOpFcZaB0
ウィルスについてまとめてみた。テンプレは前スレ>>206から頂きました。

●旧型ウィルス●
【発生時期】98年に初確認.その後02年,06年とオリンピック年ごとに流行.2010年の今回が最大規模の流行
【起源】クリプトン星 98年に確認されたものは、82年にプルヤグが持ち込んだもの。
【症状】別の生物/無生物に変身する
    最も古い型と考えられるのは「EX衣装に関連する姿」(ジェーニャ,村主,コルピなど)に変身する型だが,
    「本人の好きな動物」(ランビ,高橋,ADSL等),「EX以外の衣装に関連する姿」(美姫,トマシュ,ミハル等)
    「本人と関連するイメージの何か」(ライサ,信成,ロシェット,べるるん等)に変身する亜型もあるようだ.
    また変身後も変身前の本人の特徴を残している場合もある(Pちゃん,カロリーナ等)
    心の動きでウィルスの活動が変化する。(精神不安定な時はウィルス活性化?)
    また、人格化し、新型ウィルスから宿主を守ろうとすることも。
    宿主の潜在意識に働きかけて夢を見せる。(プル、ADSL、信成、べるるんなど?)
【防護服】ジェーニャの金ピカマイコーメドレー衣装
【ワクチン】現在バトルの所属大学が頑張って開発中。日本でも並行して開発されている。
【治療法】対症療法だが,感染者の「好きなもの」「大切な人」を他人が言い当てると症状緩和(変身状態が解除)
     しかし症状が緩和しただけで、ウィルスは消滅するわけではない。
     カナダで作られた培養液も症状緩和ができるが、見た目が大変なことに。
     簡易培養液でも症状の緩和は可能。
     また、湯布院の某温泉の温泉水も効果がある。
     せっぼんを踊ることで完治する。
     スケートカの安定により変身を完全にコントロールできるようになる。
【発症のタイミング】「不安な夢から覚めると発症」(ランビ,ジェーニャ,テン等)
          「フィギュアスケートに関する情熱を高める行為を行うと発症」(美姫,信成等)の2パターンがあるようだ.

424 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/18(日) 19:13:01 ID:zOpFcZaB0
●新型ウィルス●
【症状】別の生物/無生物に変身する

感染者の体内遺伝子を組み換えながらウィルスは増殖していく。
完全に遺伝子が組変わってしまった時、変身した姿から戻ることができなくなってしまう。
各国エースクラスのスケーターが重症化しやすいが、個人差がある。

スケートカをコントロールすることでウィルスの症状を緩和することが可能。
ある程度自由に変身が行えるようになるが、スケートカを使いすぎると変身できなくなる(変身したまま戻れなくなる)ことも。
この時は、プログラムの曲を聞いたりスケートに対する情熱を湧き起こすことでスケートカを取り戻すことができる。

スケートカをコントロールできない者は、変身後の姿に自我が飲みこまれてしまいそうになる。また、その人の絶望に比重して症状は重くなる(大輔、真央、ミハル、べるるん、ヴォロなど)
場合によってはダークサイドに落ち、悪いスケートカに取り込まれる。(殿、リード姉弟、ADSLなど)
ボロデュリンのギターの音色が、ダークサイドのスケートカを抑制する効果がある。


【治療法】
旧型ウィルスの濃度を上げると、新型ウィルスが消滅。
新型ウィルスがもたらす絶望や無気力など、精神状態にまつわる事実を受け入れ、希望を持つことで、旧型ウィルスが活性化。
それによりスケートカも安定し、変身を完全にコントロールできるようになる。


新型感染者
真央、美姫(ライサのくしゃみにより感染)
小塚(間接発症)
モロゾフ/ライサ/リード姉弟/無良(いつの間にか感染していた)
Pちゃん(モロゾフのくしゃみにより感染)
殿/デー(クリスのくしゃみにより感染)
ランビ(美姫のくしゃみにより感染)
べるるん(ジョニ子の血を輸血したことにより感染)
ミハル(ジョニーにより感染)



ADSLとヴォロも新型感染してたのかなと思ったり。

連投失礼しました。補足ありましたらよろしくです。

425 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/18(日) 19:31:47 ID:P30WY1RiO
>>424
まとめ乙

崇彦のPCのデータの内容もほぼ同じと考えていいのかな?

426 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/18(日) 19:50:11 ID:lWzzdZlZ0
>>424


>>425

同意

427 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/18(日) 21:31:02 ID:I7wOmEuB0
>>424
まとめ乙です。ジェーニャっていつ新型感染したっけ? んで唯一治ったっぽい。

再度居場所まとめ
男子部屋
ジュベ(レンコン) フェルナンデス(海賊) ライサ ADSL(無事安定) べるるん ジェレミー トラ ミハル
ユカ(女子部屋から出張中) リード弟 ユヅル 織田 Pチャン

女子部屋
未来(小塚の方で話に出てたが寝てるのはこっち) 美姫 真央 タラソワ リード姉

小塚部屋
大輔(withくまもん) 小塚(PC格闘中) クリプトン長老 布袋さん ボロデュリン

性別不明部屋
テン君〈多分ここで寝てるらしい) 飼育員 バトル ヤグディン
というか全員寝てる。

早稲田研究所
詳しくは>>417参照
あっこ ジェナ キーラ レピスト ロシェット カロリーナ りっぽん
無良 南里 奈也 イーラ  経営者(経営者。外見だけでなく中身まで老人に)
ムロズさん(マネキン人形。顔の右半分にヒビが入っている)
サラ&アリッサ(まねき○こダックが分離したときに人間に戻ったが、中身が入れ替わってしまった)
信夫 長久保コーチ ゆかり 静香 本田(旧型抗体持ち) 村主

ランビ宅
ゲデ子 ランビ アルバン KVDP リンデマン ヴォロ(凹狼)チャッキー ポンちゃん

in宇宙船
プルシェンコ ジョニー

カナダ研究所
キャンデロロ(未感染)

モロゾフは自宅。(感染してスネイプ)

どこ?
メリル&チャーリー(おそらくカナダか早稲田なのでプルたちにつじつま回収かな)
クセニヤ(未感染なのでほうっておいても・・・・・・というか前スレ終わってから出てない?)

サブキャラクターたち
マートン(inハンガリー)
ルトコフコーチ夫妻(おそらくスウェーデンにある自宅)

あ、結構居場所まとまってきたんじゃないかな?

428 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/18(日) 21:37:51 ID:I7wOmEuB0
忘れてた。
小塚光彦(最上階の1個下?)

429 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/18(日) 21:44:57 ID:/OnyMwaZ0
>>424まとめ乙です!

ADSLは、最初のヘビ姿が旧型で、
次にランビ宅でマタドール姿になった後(色々変身)が新型ですかね。
ジョニ子の証言では、“誰もマタドール変身の現場を見ていない”ので、感染源は不明、
早稲田の取り調べでも具体的な話はなく、本人もわかってなさそう。
いつの間にか新型に感染しちゃった組かと。

夢の中での、コーチの導き、先輩べるるんとの直接対決(指導)を経て、ダークサイドを脱出した、
ってことでよろしいでしょうか。

…4日目まで行っちゃうんですかねw

430 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/18(日) 22:05:45 ID:M4AsM0Fh0
まだ夜も明けやらぬ中、宇宙船に乗り込んだジョニ子とプルシェンコ。

「ねぇジェーニャ、とりあえずどこに行けばいいのかしら」
「そうだ、PSPを東京の研究所に忘れて来たから取りに行かなくちゃ」

動機はどうあれ、ふたりは早稲田に向かった。

その頃、この2人だけで大丈夫なのか?という不安が職人の脳裏をよぎっていた。

431 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/18(日) 22:07:35 ID:P30WY1RiO
>>420
何気に「ゲデ牛」という呼び方が「松阪牛」を彷彿とさせて好きだw

432 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/18(日) 22:11:37 ID:zOpFcZaB0
なんとなく、昨日のSWE組の流れを見てると、べるるんもADSLも新型快癒したのかなという印象。
あとはヴォロをどうにかしてあげたい……すごい勢いで絶望感味わってるので、ヴォロは新型でいいのかな。

>>430
不安すぎる……w誰か、しっかり者連れてってくださいwwwww

433 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/18(日) 22:14:40 ID:I7wOmEuB0
>>430
早稲田にはしっかり者多いからww イーラ拾えば確実にプルに言うこと聞かせられるはずだw

434 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/18(日) 22:22:02 ID:Uxvebu98O
>>430
研究所からつっこみ役(テケとかイーラとか)を一人連れ去るか
もしくは無理矢理小塚かバトル、活躍しそこねてるジュベライサ辺りを捩込むか…
しかしこのスレで終わらせないと設定ばかり増えていつまで経っても終われなくなりそうな予感w
出来ればこのスレでウイルス編フィナーレが見たい

435 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/18(日) 22:26:13 ID:P30WY1RiO
迷う職人Aが誰かに肩を叩かれて振り返ると、職人B が穏やかに微笑んで言った。
「大丈夫だよ。宇宙船にはそれを操作している宇宙人(クリプトン星人?)もいる。2人きりじゃない。
それに、プルの夢の中でもプルがしっかりと主導権を握っていたじゃないか。
プルは変わった。もちろんこれからも今までのプルのキャラは健在だろうがね。
それに、今はジョニーもただDIVAになろうなろうとしてはいない。
きちんと場をわきまえて引くところでは引いている。
この旅が終わる頃には、誰一人前のままではいられないだろう。
スケーターとそれにまつわる人達だけではなく、職人もROMメンバーもね。
私はそんな彼らの変化に立ち合えて、嬉しくて嬉しくて仕方ないんだよ。
職人A、君にも期待しているよ。」


436 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/18(日) 22:32:06 ID:M4AsM0Fh0
東京では騒動が起こっていた。
なにしろ新宿区の上空に金色に輝く飛行物体が現れたのである。

「早稲田って新宿だからこの辺だよな」
「なんか高いビルがいっぱいあるわねぇ」
「2個同じ形のビルが並んでるよ」(←それは都庁だ)
「見て、丸っこくて白く網掛けしてるビルが」(←それはモード学園だ)

「ジョーニヵ、ちょっとヨドバシカメラでゲームソフト見ていい?」
プルシェンコは必殺の上目遣いを使った。
しかしジョニ子には効果がなかった。

その後、有能な操縦士の手によって
宇宙船は明治通り沿いに一路早稲田に向かった。

437 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/18(日) 22:33:37 ID:Uxvebu98O
>>435
前々スレでプル本人が運転してたから二人じゃないの?

438 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/18(日) 22:40:09 ID:I7wOmEuB0
>>434
自分で書いといていうのもなんだが、長老には「全員集めて」って言ってもらっておいた。
宇宙船に全員乗っけてほのぼの一家も回収して・・・・・・このスレ中にウイルス編終わらせよう。

>>435
前々スレにクリプトンネタないから、この宇宙船はロシア製のものでプルが運転しているはず。
早稲田研究所の屋根の上で、イーラは月を見ていた。半月よりちょっとぷっくりした月だ。
(アルチョム・・・・・・かわいい坊や、元気かしら)
家には連絡してもらったがやっぱり心配だ。
(あら・・・・・・あの飛行機・・・・・って違うわ! ロシアの宇宙船じゃない! まさかジェーニャ!?)
宇宙船は研究所の上でぴたりと止まると、中からふたつの人影が着氷・・・・・・じゃない、着地してきた。
「あ、イ〜ラ〜」
よかった、どこにも寄り道しないで研究所についたぞ。
「スルツカヤさーん? 温泉水のお風呂空きましたよー。つかればキャットウーマンくらいにはなれる、って何だあれは!?」
研究所から顔を出したテケシが、宇宙船を見て鼻の穴をおっきくしていた。

439 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/18(日) 22:41:23 ID:P30WY1RiO
>>437
前々スレには宇宙人が乗っている時と乗っていない時があった。
自分は乗っている方のレスを書いた。

>>436
が乗っているバージョンで書いているので、無問題かと。

440 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/18(日) 22:48:37 ID:P30WY1RiO
>>439
と書いている間にレスが…orzすいません。

自分的には宇宙船だから文明も違うだろうし、プルが呼んでからプルのところに飛んで来る時に無人で自動だろうが操縦士が運転していようが、どちらでもOKっす。

441 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/18(日) 23:12:57 ID:NLIzN+AMO
>>427
プルは真央と美姫が感染した時に一緒に感染してる。

イリーナの出番ktkr!

442 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/18(日) 23:20:19 ID:zOpFcZaB0
ほのぼの一家をもうちょっと動かさせて下さい。
午後のスレスト本当にごめんなさいorz


ランビ宅の掃除が、リンデマンとチャッキーの手により、完璧に終了する。
マッターホルントルネードでえろびでお吹っ飛んでいって何故か戻ってきた事件によりランビ宅に帰還した
あんな感じやこんな感じの雑誌やビデオやDVDや写真集は、ふたたびチャッキーによってきちんと本棚にそろえられた。
気を利かせたリンデマンが、ランビのシマウマ衣装を使って、本棚に目隠しのカーテンを作ってくれた。
妙に几帳面で気配り屋さんのリンディとチャッキーに、ランビは涙をこぼすのが隠せない。
その気持ちが解ると言わんばかりに、アルバンが深く頷きランビの肩を叩いていた。

小休憩は終わった。
毒気を失くした襲撃者たちを野に放した。
温泉水から上がったヴォロを、KVDPがタオルで拭いてやる。

「布陣はこうや。先導役としてクワドエルフが跳ぶ。クワドコンボ決めてくれると距離が稼げる」
作戦参謀はポンちゃんだ。
「それで、リンデマンさんと、ランビエールさんと、アルバンさんが、ヴォロくんを支えて跳ぶ、んだよね」
続けるのは緊張した面持ちのチャッキーだ。練習でうっかり4S-3T-3Loを跳んでしまったチャッキーだが、
リンクではなく、空を跳ばなくてはならないのだ。自然と心臓の鼓動が高鳴ってくる。
「せや。三人は元の姿に戻ったばっかやし……無理はさせられへん」
「それで、俺が4-3-3でみんなを支える」
そう言って、KVDPは、庭に佇むゲデ子を見た。
狼ヴォロノフが、小さく鳴く。

443 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/18(日) 23:46:41 ID:zOpFcZaB0
男六人は互いに顔を見合わせた。
太陽の光を浴び、芝生に寝転ぶゲデ子。
自分を置いていかざるを得ない彼らに気を使ってか、一人離れた場所にいた。
からんからん。カウベルが鳴る。
とても平和に。平穏に。温かく。
「駄目だな」リンデマンが肩をすくめた。
「せやなぁ」仏語を滲ませアルバンが苦笑する。
「考えてることは同じか?」男泣きがなかったことのように、ランビがキリッとしてみせた。
「ここで逃げんのは男が廃るで」ポンちゃんがにやりと笑う。
「やれないことはないだろう」KVDPは空を仰ぐ。
何も言わず、チャッキーが庭へと駆けだした。「エレーネさん、行きましょう!」

男たちがわらわらと庭へ出てきたことで、ゲデ子は驚いていた。
(行くって……私、相当重いわよ?途中で墜落してしまったら、元も子もないじゃない)
スケパシーを使い、ゲデ子は男たちに意見する。
「女性を一人抱えることができないなんて、情けないとは思わないか?」
(一人って……ステファン、いまの私、一人や二人の問題じゃないんだけど……)
「重たぁないわ。エレーネのボインちゃんの重さだと思うたらそんなん問題あらへん」
べしい!と、ゲデ子の尻尾がポンちゃんの脹脛に命中した。
「俺たちはずっと君に助けられてきた」
「今度は僕たちがエレーネさんをフォローする番です」
「せやせや。かわい子ちゃんは羽のように軽いのが定石なんやで」
口を挟む間もなく言われてしまうと、ゲデ子も反論することができない。
「エレーネ、心配するな。ここにクワドを跳べる人間が―――――」

「何人いると思ってるのさ。……俺も跳ぶよ、だから、皆で一緒に、早稲田に行こう」

久しく聞かなかった声が、六人と一頭の耳を打つ。

「心配かけてごめんなさい。……俺、もう大丈夫だよ」
リンデマンの優しさ、ゲデ子の気遣い、ポンちゃんの励まし、KVDPの労わり。
受け取った力をその胸に、そこにはヴォロノフの姿があった。

もう大丈夫。また挫けることはあるかもしれないけど、歩きだせる。
早稲田へ跳ぶ準備は整った。

444 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/18(日) 23:52:13 ID:MVOqvG1b0
うわあ、ほのぼの組大好き。あったかくて泣ける。
職人様乙です!

445 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/18(日) 23:52:50 ID:DsUSY5OeO
ヴォロが戻った!

しかし確かにこのチームクワド率高いなw
エルフ頑張れーコンボ決めてくれー

446 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/19(月) 00:08:17 ID:nLPCYSADO
老人は笑った。
あの男たちは間違っている。自分たちも誤解していた。
そう、新型にかかったのがその証拠だ。
プルシェンコもヤグディンも、既にクリプトン星人ではなくすっかり人間になっているのだ。
きっと、それは幸せなことなのだろう、彼はそう思った。

老人は、ジェーニャとジョニー、二人の姿を思い出す。
彼らは絶望を乗り越えて明日を見ている。
ジェーニャは葛藤の末に。ジョニーは既に葛藤を乗り越えているのだろう。
彼らはもう既に新型すら自分のものにしている。
……あの男たちの言うことがもし少しは正しければ、
彼らの抗体とやらは絶望を少しは和らげることができるかもしれない。
しかしそれは根本的な解決にはならない。

老人は、深く息をついた。
大切なのは、希望だ。自分自身の希望を持ち続けること。
それが明日に打ち勝つ力となる。


447 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/19(月) 00:09:50 ID:i24Zv2L80
どうして狼になってしまったか、だって?
最初から判っていた。俺は一人になりたかったんだ。

偉大な先輩の跡を継がないといけない重圧から逃げ出したかった。
いくらエースと言われても全盛期の彼らにはまだ敵わなかった。
4-3を入れてもそれ以上の記録を作られてしまっている。
なかなか追いつけない自分の不甲斐なさが情けなくて、悔しかった。
「大丈夫、お前ならやれる」
そう言って支えてくれたコーチとも別れてしまった。
意地を張り合って飛び出した挙げ句がこの様だ。

でも、こいつらは、一人にしてくれなかった。
いつもは競い合うライバルなはずなのに、自分を励ましてくれる。
それもそんなに親しい訳じゃなく、あまり知らない人なのに。
全幅の信頼を寄せてくれたコーチとは違うものがあった。
どちらが尊いとかそういう事ではなく、真新しいものを知った。
両方を理解して、そして、自分はここに居てもいいのだと思った。

(後でコーチにも謝らないといけないかな)
少し苦笑したヴォロの目には、広い空が映っていた。

448 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/19(月) 00:20:05 ID:9KCRhCULO
ヴォロが戻れたのも嬉しいけどみんなの努力や優しさが報われたのが嬉しい

449 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/19(月) 00:38:35 ID:nLPCYSADO
ヤグディンは寝返りをうった。バトルの寝息が聞こえる。
部屋は、一日の喧騒が嘘のように静かだった。
昔のことを思い出した。クリプトン星にいた子供の頃のこと…。
「んー」
ヤグディンは唸った。実は長年疑問に思っていたことがあったのだ。
クリプトン星にいた頃は、もっと体とスケートが一体化していた気がする。
あの頃できたことができなくなっているのだ。
(やっぱり星の環境の違いなのか…?)
今日も結論が出ないまま、ヤグディンは夢の世界へと落ちていった。


ライサはよろよろと立ち上がった。
踏まれまくるし気付かれないしどんどん黒くなるしべるびんたんには会えないし。
最近本当に散々なことばかりだ。
辺りを見渡すと、妙ににこやかな顔で男性陣が転がっている。不気味だ。
ライサは立ち上がると、ふらふらと部屋を出た。
なんだかアイスクリームが食べたくなったので、自販機を探しにいったのだ。

450 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/19(月) 00:42:53 ID:7dkkLoyD0
ロシア職人さんありがとう!
スイス組はこれで一段落ついたかな……宇宙船を待ってもいいけど、
どうせなら春のクワド祭りで早稲田までぽーんと行って貰いたいね……!

451 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/19(月) 00:47:42 ID:Dqf65mklO
>>436
> プルシェンコは必殺の上目遣いを使った。
> しかしジョニ子には効果がなかった。

吹いたwww

452 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/19(月) 01:02:27 ID:Q2ykK/Z20
早稲田の研究所では、挨拶もそこそこにプルシェンコがうろついていた。
もちろん、PSPを探しているのである。
人格が入れ替わっている時に紛失したので、
どの辺でなくしたかという心当たりは全くないらしい。

「ねぇねぇ、僕のPSP見なかった?」
手当たり次第に訊き、隙間を覗いては探してみるが、見つからない。
あちこちの部屋を調べたが、やっぱりない。

最後に彼は村主ピエロが拘束されている部屋にたどり着いた。
「む・・・村主」
「あらお久しぶり、ジェーニャ」
「そのPSP! 僕のだから返して」

そう、PSPはどさくさ紛れに村主に拾われて、
退屈しのぎに使われていたのだった。



453 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/19(月) 01:04:38 ID:nLPCYSADO
数分後、ライサは知らない男たちに囲まれていた。
アイスクリームが溶けそうなのが気になるのは秘密だ。
不気味だ。今日は周りが不気味なことばかりだ。
「エヴァン、君は思わないかい、もっと強くなりたいと」
「プルシェンコのジャンプが欲しくないかい?ヤグディンのステップはどうだ?
 Pチャンの滑らかなスケーティング、ロロの華やかさ…君だって欲しいだろう?」
――4回転を跳んだのに、高橋に負けたことがあった。
――影が薄くて、黒電柱とネタにされ続けた。
――ジョニーのような優雅さや華がないと言われたことがある。

でも。

「馬鹿馬鹿しい。そんなこと思うわけないだろう!」
4回転だって跳びたいさ。すごいステップを見せ付けて、華やかに人の目をひきつけたい。
「でも、それは自分の力じゃなきゃ意味がない!
 スケーターなら、自分の演技だけは、それだけは!自分自身の力で成し遂げたいって思うはずだ!」
周りの思惑に巻き込まれても。
リンクの外の事情がどうあろうとも。
演技に文句を言われようが4回転を跳べなかろうが……。
リンクの中で。彼の演技は、それだけは彼のものなのだ。

男たちに囲まれて、それでもライサは戦う決意をした。

(…誰か助けにきてくれないかな…影が薄いし黒いから気付かれないかな…)
しかし既にちょっぴり弱気だった。

454 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/19(月) 01:06:51 ID:9KCRhCULO
電柱フラグキタ?

455 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/19(月) 01:13:47 ID:LrHENBnoO
>>453
「高橋の『っこの表情!』は?」
というのが頭に浮かんで2828してしまったw

456 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/19(月) 01:22:50 ID:9hO//TRe0
「…そうか。君のそのすばらしい持論は少しの誘惑にも揺らいだりしないのか」
見知らぬ男達の一人が鼻で笑いながらライサを見る。
その瞳の奥には今までライサが経験したことのないような
何とも言えない威圧感があった。
「しかし今の君のスケーティングに、更なる華…違ったオーラが加われば…」
「加われば?」
ごくん、とライサは息をのむ。
アイスが溶ける。早くどうにか部屋に帰らないと。
「美人に囲まれることも…いやタニスと再びよりを戻せることも可能かも…」
男が全部言い切る前にライサが男の胸ぐらをつかむ。

「え?え?マジで?いや、今の俺にはリューキンがいるし。
でもタニスと過ごした日々も忘れがたいしなあ。
いまだに『ぷっ。エヴァンはいまだにタニスを壁ごしに見てそうだな』とか
掲示板に書かれたりしてるんだよ。
もしタニスとよりが戻っちゃったらそいつらまたびっくりするよなあ。
えー俺どうしよっかなー」

457 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/19(月) 02:06:30 ID:i24Zv2L80
「セクハライサ、ほんっとう懲りないわねー」
「未練タラタラ、そしてこっちはタラソワさん…なんちゃって」
「ミライ、座布団没収」
「外国の恋愛事情って複雑なんですねー」
「ううううちの妹はその辺大丈夫よ!?」

物陰からこっそり電柱とその周りの男達を覗いているのは
女子部屋の面子だった。どうやら騒ぎを聞きつけてやって来たらしい。

「どうする?加勢した方がいいのかしら。このままじゃライサ、
誘惑に飲まれてあっちに行っちゃいかねないわよ」
「それならいい考えがあります!エヴァンさん絡みなら――」
未来が誰かに連絡を取ろうとして携帯を取り出したが、
その腕は誰かの手によって押さえられた。
溢れ出る黒いオーラで顔は判らない。その人影は言った。
「わざわざ呼んでくれなくてもいいわ」

458 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/19(月) 03:59:57 ID:vN6jZyHe0
ライサの修羅場ktkrwwww
ちょっと格好いいところ見せたんだから頑張れ
アイスも溶けちゃうぞw

459 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/19(月) 09:02:46 ID:WoUvvLqv0
その頃、ADSLの夢から帰還し、無事を喜び合う男子部屋の面々も、異変に気付いた。
「騒がしいわね…」
瞬時にスケーターたちに緊張が走り、ADSLまで飛び起きようとした。
が、ユカがてきぱきと指示を下す。
「アドリアン、ここにいなさい、クリストファーも…
 トマシュとミハルは彼らに付き添ってて。
 他のみんなは偵察に行く。私も女子の安否を確認しないと…いいわね?^^
 さあ、行きましょ^^」
SWE&チェコ組に向かって「任せとけ」とばかりにうなずくと、ユカに続いて、
アボット、Pチャン、ユヅル、クリス、信成、フェルナンデスが部屋を出る。
その一番後ろから、ジュベが元気玉を作りながら付いて行った。

スィートルームでは、大輔が立ち上がった。
「…ちょっと行って来るわ」
「あ〜もう!…え?何ですか?」
この件の経過を整理すべく、PCに向かって格闘中の崇彦が、目を上げた。
「俺外の様子見て来るから。崇彦は作業続けてて!」
部屋から出ようとする大輔の背中を、崇彦は気がかりに見送った。

…彼らはライサの勇姿を見る事になるのか、それとも………がんばれライサ!

男子部屋に残された面々。
「…アドリアン、君に黙っていたことがある。悪かったけど、あんな状態だったから…」
そう告げるべるるんの髪はまだ赤毛のままだが、吸血衝動はとっくになくなっている。
「落ち着いて聞いてくれ…実は、ルトコフコーチが…」
「もう大丈夫です」
手の平の中で鼻ピーを転がしながら、ADSLはきっぱりとした表情で言った。
「え、わかるのか!?…いや知ってたんだね、昏睡中だった事は」
「…夢の中にまで、探しに来てくれたから…
 俺、ホントは、自分勝手に変身しないって、先生に誓ったんです」
そう言いつつ、ふと先輩の顔を凝視すると、ニヤッと笑った。
「なんだったら、コレ…あげましょうか?以外に似合うかもw」
「…断固断る!」
チェコ組は、(次スレではあれくらい活躍したいなー)と思いながら見守っていた。

…大事な事だから二度言う。………がんばれライサ!

460 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/19(月) 10:10:47 ID:9QHMTr7nO
ライサはまさか大勢のスケーター達が見守っている事など知るよしもない。
しかし、何故彼らは助けようとしないのか?(同門の未来は助けようとしたけど)
恐らく、何となくであろう。
ライサに男子部屋からも大輔からも女子部屋からも熱い視線が注がれる。
…ライサ、影薄くないじゃん!やったね!

「ん〜いや!やっぱり今の俺にはリューキンだな!タニスも名残惜しいけどさ〜。
(てかタニスなんて答えてリューキンにまで襲われたら俺死んじゃう…)」
さすがにちょっと学習したらしい黒電柱。
アイスは既にドロドロだ、哀れハーゲン〇ッツ。

「ふむ…交渉決裂という訳か。
では強行手段としよう!」
いきなり男達がライサを羽交い締めにした。
威圧感のあるリーダー格が銃を取り出す。
「大人しく従ってもらおうか…!」
「え!マジで!ちょ…!(これじゃ俺戦えないじゃないか…!)」

流石にヤバそうなので助けようとする見物人達。
しかしその前に女子達のいる方向から黒い影が現れた。
「お前ら人の男に何してんだゴラッ!」
体操選手らしいしなやかで素早い奇襲。
すぐに怪しい男達は床に崩れ落ちた。

461 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/19(月) 10:11:09 ID:zlrotteW0
やっと規制解除キター!!!
湯布院あたりからずっと規制で書けなかったので、
ちょっとだけバトルを幸せにしてみる。
イチゴ狩り楽しんで来いw



その頃の性別不明部屋。

バトルは夢を見ていた。
さっきは小塚からもらったトイプーの可愛らしさにニンマリし、
思わずひざの上に乗っけてふかふかの毛をなでたりしていたのだが、
今度は別の場面に変わっていた。


どこだろう・・・?青空の下にひろがるのはイチゴ畑だ。
そうだ、ジェーニャが女の子の時に連れて行こうと思っていた場所だ。
でも結局言い出す機会もないままになっちゃったけど。

近くでイチゴを摘んでいるのは、女性化したジェーニャだ。
着ているのは袖だるだるのジャージじゃなくて、パステルカラーのワンピース。
やっぱり僕が思ってたとおり、凄く似合ってるなぁ。

バトルの視線に気がついたのか、振り返るとにっこりと微笑む。
それを見ているだけで、なんだか幸せな気分だった。


外ではそろそろまた騒がしくなってきている。
彼が幸せな気分でいられるのもそう長くはないだろう。



462 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/19(月) 11:17:56 ID:LrHENBnoO
崇彦はファイルを上書き保存した。
「ふう。やっとなんとかまとまった…これをとりあえず早稲田研究所宛にもメールで送っておこう。
直しがあるかもしれないし。」

大ちゃんは外を見に行ったきり、帰って来ない。


463 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/19(月) 11:30:00 ID:zlrotteW0
そのころの早稲田研究所

「あら?これあなたのだったの?」
「そう、僕のだよ。さっきからそれ探してたんだ。返してよ。」
「そうねぇ・・・返しても良いわよ。そのかわり・・・」
「何?」

村主はニヤッと笑って言った。
「いつまでもここに閉じ込められていい加減うんざりしてたの。あ、別に逃がしてとか言ってるんじゃないわよ。
ちょっとそこのドアの入り口開けたままにしてくれれば良いだけよ」
「えぇ?!そんなの駄目だよ!」
「それじゃ、これは私がもらっておくわね♪」
目の前でPSPをちらちらされて、思わず迷ってしまうジェーニャ(ぉぃ!)

そこへ不意に声ががかった。
「ちょっと村主さん。ジェーニャをたぶらかすのはやめてもらえるかしら?
ジェーニャもそんなことに惑わされちゃだめよ。」

ドアの入り口にイリーナが立っていた。温泉水の効果でとりあえず人間の姿に
戻ったが、まだ全身に効力が行き渡っていないのか猫耳と尻尾はそのままで、
なんだかかえって一部の向きには大喜びされそうな状態だ。

「・・・仕方ないわね。ほら」
村主がPSPを空中に放り投げたのをジェーニャはあわててキャッチした。


むくれた顔の村主を残して、ジェーニャとイリーナは部屋を出た。


464 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/19(月) 11:44:49 ID:LrHENBnoO
ランビ邸のチャイムが鳴った。
「赤ぬこ宅急便で〜す。日本から特急便のお荷物で〜す。サインお願いしま〜す。」
KVDPがサインをしている間に、次々と段ボールに入った温泉水のポリタンクがランビ邸に運び込まれる。
「今回はまた随分多いな…。」
「こんだけあれば、ゲデ子にも気兼ねなくバンバン使ってもらえるなあ!」

ゲデ子は嬉しかった。
いくらクワド持ちが揃っているとはいえ、牛の体重を考えると、早稲田研究所まで跳ぶ間に、下手すりゃ死人が出かねないからだ。

「バスルームの準備が出来たら呼ぶから、ゲデ子はリビングで待っててな。」

KVDPらが準備をする間、ゲデ子は全員分の牛乳を準備した。もちろん自分の分もだ。

(もしかしたら、牛乳をみんなにふるまえるのはこれが最後かもしれないわ。
みんな、ありがとう。)

ゲデ牛の首にかけられたカウベルが、ちりりんと鳴った。

465 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/19(月) 11:45:05 ID:vgeCsQiaO
周囲の騒がしさで目が覚めたヤグディン。
「…なんだよ、せっかく気持ち良く寝てるのによ…」
横を見るとバトルはまだ幸せそうなニヤニヤ顔で眠っている。
「うふふ…イチゴおいしいね…」と寝言を言いながら。
「おーい、起きろよー。外でまたなんかやってんぞ」
ペチペチ顔を叩いても目を覚まさないバトル。よほど起きたくないらしい。
「うーん、イチゴ………。」
「ったく、しゃーねーなー。そんなにいい夢なら実際に食わせてやるか」
ヤグディンはホテルの厨房からイチゴをくすねてくると、
眠るバトルの口にありったけのイチゴを詰めてやった。
「む…むがっ…!?」
苦しむバトルを「そーか、そんなにうまいか、たんと食え。お前には後輩が世話になってるしなー」
と嬉しそうに見守る優しいヤグ先輩であった。

466 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/19(月) 14:04:30 ID:vi1fDxpM0
「せっかくいい夢を見てたのに・・・」
ぶつくさ言いながら起きるバトル。
口に詰め込まれたイチゴを袋に入れる。自宅に帰ってから冷凍するつもりである。
「どーせジェーニャの女装とか、マオだろ?」
けけけと笑いながらヤグが見せた携帯には、「一人二役」で、ばっちり
お化粧して踊るプルシェンコの画像があった。
「!!!!」
顔を真赤にして口をぱくぱくさせるバトルを面白そうに見守る
ちょっぴり意地悪なヤグ先輩であった。

467 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/19(月) 14:13:17 ID:Q2ykK/Z20
「それにしてもお前の口、いっぱい入るなぁ。
モンブラン1個丸ごと入るんじゃないか?」

「余計なお世話だよ。
ところで世間じゃ仲が悪いので有名な君たちなのに、
なんでリョーシャはそんなにジェーニャの画像持ってるのさ」
バトルが不満そうに訊いた。

「いや、俺は別に何とも思ってないんだけどあいつが俺を毛嫌いしてんだよ。
俺は先輩としてあんなことやこんなことをしてやったのに、恩知らずめ」

その「あんなこと」や「そんなこと」の内容を聞きながら、
「そりゃあ嫌われるのも当たり前だよ」と思うバトルだった。
ちなみに一人二役画像の送信元はミーシンコーチであった。

468 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/19(月) 14:33:36 ID:taD25eb50
「ジョニーから大体聞いたわ、今シズカとタケシが皆を集めているところよ」
イリーナは送られてきた温泉水で皆がだいぶ回復したことをプルに教えた。
サラ&アリッサは、一人で入ったときは何の効果も現れなかったが、二人一緒に入ったら見事元に戻った。
ただし何かの拍子にすぐに入れ替わってしまうようで、二人は何度もお風呂に入りなおしている。
ムロズさんは間接部分が動くマネキンになったが、顔のヒビに温泉が染みて悶絶中。
問題は南里で、温泉水に入れるとpH1.4のお湯のせいで死に掛けるため、まったく手が打てない状態だ。
「その長老の話を聞けば何か回復の方法はあるかしら?」
「解決のための手は打ってあるって。
後はスケートリンクで僕たちを襲った連中をどうにかすれば解決だよ」
「早く家に帰りたいわ。かわいいアルチョムが私を」
ぽんっ
イリーナの猫耳が消えた。
「あら!?」
「そっか、イーラが感染してるのは旧型だから、
好きなものの名前で改善するんだった。後はダーリンとか?」
ぽんっ
今度は尻尾が消えた。大当たり。
大喜びのイーラだったが、完治するわけではないと教えられてべそをかいてしまった。
「早く皆を集めて行くわよ! 私家に帰りたいの!!」
怒りの力で旧型の変身能力を会得し、カウガールとなったイーラは、投げ縄で皆を宇宙船に放り込んでいった。

>>467
落ち着けバトル、その化粧ジェーニャは本物の男だぞ、女性化してるわけじゃない。

そういえばイリーナって新型にはかからなさそう。もう完全に達観してるだろうし。

469 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/19(月) 14:37:39 ID:WoUvvLqv0
襲撃者たちを、華麗な身のこなしで瞬時に叩きのめしたリューキン。
父親譲りの床演技は、この緊迫した状況でさらに磨きがかかっている。
金メダル級、いやプラチナ級の技に、思わず一同から拍手が出かかったが…
彼氏の方へ振り向いた彼女は、凄まじいオーラに包まれていた。

怒りは女を、時に醜くする。そして時に、美しくする。
今、リューキンは、壮絶な怒りに燃え、戦慄するような美しさを放っている…

と、彼女の肩の辺りで、血しぶきが上がった!…

よろめくリューキンを抱きとめるライサ。
襲撃者の一人が、まだ煙の上がる銃を構えながら、ゆっくりと立ち上がった。

ミライが、声にならない悲鳴を上げる。
遠巻きに見守っていたスケーターたちは、みな凍り付いた。
「よ〜く見ときなさい」と女子に言おうとしたタラソワも、
同じく「よ〜く見るのよ^^」と男子に言おうとしたユカも。

…ただ一人、リューキンだけを見つめ続ける男がいた。
「…っ…!」
唇を噛み締め、痛みをこらえる恋人を抱きながら、
ライサはまるで自分が撃たれたかのように、顔をゆがめた。
「ナスティア…!」
そして顔を上げた。

470 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/19(月) 15:11:45 ID:0dJYqQQi0
>>466
イチゴはすぐ傷むから腐らないうちにお食べ

471 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/19(月) 15:27:28 ID:taD25eb50
アイスランド火山の灰が、スイスの空を薄灰色に染めている。
今ゲデ子は、ランビ宅のバスルームで温泉水を浴びている。

僕に飛べるだろうか? チャッキーは自問自答を続けていた。
絶対飛んでやる。ヴォロノフは自分に言い聞かせていた。
飛べるか? アホ、飛ぶんだよ。フランス男の意地をここ以外でいつ見せる。
アルバンとポンちゃんはラ・マルセイエーズを口ずさんでいる。
早稲田にいるジェナへの思いを高めるKVDP。
ランビはバスルームのそばでゲデ子が出てくるのを待っている。

やがて、ゲデ子がランビにエスコートされて、庭へと現れた。
「エレーネさん!」
「みんな、大丈夫よ」
真っ白なスカート、優雅な微笑み。大女優へと変身したエレーネ。

「火山灰のせいで空はさっきより悪い。チャッキー、いけるか?」
「・・・・・・いける。絶対に飛ぶ」
チャッキーは不安を忘れることにした。
「大丈夫だ、飛べる」
ヴォロノフが呟く。それはチャッキーに向けてか、それとも自分に向けてか。
「先頭で火山灰を吹き飛ばしてくれ。頼んだ」
チャッキーが先頭。
後ろはヴォロノフとゲデ子を中心に、ランビとアルバン、ポンちゃんが周りを固めてサポートする。
KVDPは殿(しんがり)だ。

「じゃあ……行きます!」
チャッキーが助走を始める。そしてジャンプ。
―――サルコウジャンプじゃない!!?
(今なら僕は飛べる!)
渾身のクワッドループが灰空を切り裂く。
チャッキー!!

472 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/19(月) 15:46:59 ID:LrHENBnoO
トゥルルルル…
電話が鳴っている。
「はい、布袋さんの部屋です。」
「おお、崇彦。無事か。わしだ。」
「じいちゃん!今どこ?」「下の階の部屋にいる。廊下の騒ぎは聞こえているか?」
「うん。今、大ちゃんを探しに行こうと思ったら、銃声みたいな音がした。じいちゃんには聞こえた?」
「おお。今若いのに様子を見に行かせたら、外人の女性が1人撃たれたそうだ。ライサチェックさんの彼女らしい。」
「ええっ?リューキンさんが?」
「崇彦…3つのアイテムは今そこにあるか?」
「うん、あるよ。」
「そのうちの1つ、スケータースーツだが、あれは防弾仕様になっているのじゃ。
崇彦、あとは言わなくてもわかるな?」
「じいちゃん…」

電話が切れた後、崇彦はクローゼットのハンガーにかけてあったスケータースーツを取り出すと、とりあえず着替える事にした。

473 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/19(月) 15:49:02 ID:WoUvvLqv0
熊本のホテル、自販機コーナーあたり。
緊迫する中、ジュベが元気玉を投げた。
特に何も起こらなかった。

…ちょっとしたこと、本当になんでもない、
ちょっとした、男ならよくあることじゃないか、みんなもわかるだろ?
なのに、いつの間にか現れては、俺をボコボコにして去って行く、
いつでも、どこでも…
…そう、バンクーバーにも…

遅れて駆けつけた大輔は、その光景に驚く間もなく、
その真っ只中に飛び込んでしまった。
飛び込んでしまってから、ぎょっとした。敵か!?

倒れている男たち。
そして銃を構える男。
対峙する黒電柱…その腕の中には、血を流す女性。

周りを取り囲むスケーターたちは、息を飲んで見守るだけ。
(え!?え!?…なんで皆何もしないんだ!?ヤバイでしょコレ…)
テンパる大輔の両腕に、何かが預けられた。
…血を流し、苦痛に震える、金髪の美しい女性。
驚いて見上げた黒いのの横顔は、今まで以上にどす黒かったが、
誰をも寄せ付けないような激情が渦巻いていることを、理解するのは容易だった。
(わかった、彼女は俺たちにまかせて)
周囲が手出ししない訳がわかった。大輔は黙ってうなずき、女性を抱えて下がった。

「おとなしく一緒に来る気になったかな?よろしい…」
銃を構える男は、ゆっくりと一歩一歩近づいて来る黒いのに向かって、冷酷な笑みを浮かべた。
「…言っとくが…俺は五輪金メダリストだ」
「もちろん丁重にもてなさせていただくよ」
「…なめてもらっちゃ、困るな」
そう言うか言わないうち、黒いのの両肩に、黒い炎が燃え上がった。

474 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/19(月) 16:00:12 ID:LrHENBnoO
バトルの隙をついて、ヤグディンはいちごの入ったジップロックを取り上げた。
「!!返せよっ」
宝物を取り上げられたようにマジ切れするバトル。

「バーカ。冷凍庫に入れとくぞ。そのままだとせっかくの大事な大事ないちごちゃんが腐っちまうからな。」
ヤグディンはホテルの冷凍庫を開けると、冷凍室にいちごを放り込んでバンと閉めてニヤリとした。
「忘れないで持って帰れよ?」

475 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/19(月) 16:16:46 ID:bqUfpEBC0
>>471
モンローゲデちゃんキタワァ!

>ランビはバスルームのそばでゲデ子が出てくるのを待っている。
またランビが何かやらかすのかと思ったw疑ってごめんね、ランビww

476 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/19(月) 16:17:23 ID:/nLogbjaO
>>471
おお、ついにチャッキーの4Loがww
ここで見せるなんて格好いいな!

477 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/19(月) 16:51:49 ID:9QHMTr7nO
早稲田に停まる宇宙船に感染者達は集まり終えた。
広い宇宙船も結構狭苦しくなってきた。

「どうする?スイスまで行ってゲデ子達も拾ってこようかしら?
…うーん、携帯に出ないわね。もしかしてもう出ちゃったの?」
ジョニーはランビ宅にもかけてみたが誰も出ない。

「今のスイスはアイスランドの火山灰で大変らしいぞ。大丈夫なのか?」
テケは心配そうに呟く。
「流石に宇宙船とはいえ、これだけ乗せて今のヨーロッパに向かうのはどうなのかしら?」
手錠をかけた村主と睨み合いながら冷静なシズカ。

「うーんともかく待とう。
そんで、その間に何か食べようよ。
テケシ、僕寿司食べたいな!イーラも好きだよね〜寿司?」
PSPをしながらちゃっかり寿司をねだるプルだった。
というか前スレから寿司食いまくってるような…。

478 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/19(月) 17:10:30 ID:rjrjdkeE0
その頃のコストナーさん

ここは食事もおもてなしも行き届いて不便ではないわね
でもゆかり、毎日ティラミスはさすがにどうかしら?
フルーツたっぷりのタルトもたまには食べたいわ
甘いシロップでコーティングされて宝石のように煌くフルーツの美しさ
こんなわがまま言ったらゆかりが可哀相ね 怒らせても怖いし

そうそう日持ちさせるのが難しいイチゴ?は、はちみつにくぐらせてひとつひとつラップで包んで冷凍すると凍らないし2週間はOKよ
はちみつのかわりにメープルシロップでもいいよ!おいしいよ!

479 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/19(月) 17:11:02 ID:Q2ykK/Z20
プルシェンコとスルツカヤは必殺の上目遣いを使った。
本田は動揺した。
しかし荒川には効果はなかった。

「え、あ、いや宅配専門とかの安いのだったらなんとか・・・」
と本田が言いかけたところに
「ダメよ、予算がないんだからコンビニ弁当で我慢しなさい」
冷たく言い放つくーるびゅーちー荒川。

結局本田が人数分のお弁当を買って来ることになった。


480 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/19(月) 18:05:18 ID:zlrotteW0
スーパーで売ってる海苔巻きなら安いよ本田さんw

481 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/19(月) 18:27:51 ID:ZD8s77EC0
「ハチミツ!!」
いきなりバトルが叫んだ。
「はぁ?今度はハチミツが欲しいのか?
じゃあこのいちごは俺がいただこ…」
ヤグディンが言い終わる前に、バトルがその身体を押しのけ
冷凍室から再びいちごを取り出す。
「ハチミツにくぐらせてから一個一個ラップでくるんでから冷凍だよ!
なんかそういう声が聞こえたんだ。メープルシロップでもいいんだって」
キラキラした目で調理場からハチミツを探し出し、それにいちごを浸していく。
「大学の近くにおいしいメープルシロップを売ってるお店があるし
本当ならそれがいいんだけどなあ。
でもこれで我慢しよっと」
「…(だめだ、こいつ。天の声?
ジェーニャにしろ真央にしろ、まともに相手にしてもらえないから
ついに脳内で何かを作り上げちまったか?
ひとり未感染と思ってたけど…脳みそがウイルスにやられたのか?
もう大学も一生卒業できないな…)」

カロリーナのアドバイスを無意識にスケパシーで受け取ったバトルだったが
ヤグディンがそれに気づくはずもなく。
もしかしたらバトルの幻聴はウイルスのせいじゃなくて
自分のせいかも、とちょびっとの罪悪感も生まれたので
バトルの携帯にこっそりプルシェン子のお宝写真をメールで送っておいた。
(これですべて帳消し、と。俺ってやさしーい)

482 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/19(月) 18:28:06 ID:hsLHzOwR0
スレと全然関係ないけどいちごあるからやってみるよ!
コストナーさんありがとうだよ!

483 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/19(月) 18:48:05 ID:Q2ykK/Z20
今日このスレ読んでついスーパーでイチゴ買っちゃったよ!

「そういやイチゴの冷凍がどうのって言ってたな。
冷凍なんかしないでジャムにすりゃいいじゃないか」
やっぱりロシア人のヤグ先輩であった。


全然関係ないんだけど今朝、夢にライサが出てきてうなされたorz
なんでだろう、前スレでマッサージ器を買わせた事を恨んでいるんだろうかw

484 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/19(月) 22:32:54 ID:WoUvvLqv0
「話し合えないとは、残念だな」
銃を構える男の背後で、倒れていた襲撃者たちも体勢を整えて立ち上がる。
ここまで見守っていたスケーターたちも、すかさず戦闘態勢を取った。
「いずれまたの機会に…」
さすがに形勢不利と見たのか、男たちは素早く退却を開始した。

「待て!」

激黒与一スピンが、その後を追う。
「エヴァン!深追いしないで!」
タラソワの声を背に、黒い火の鳥、
いや黒い炎に包まれたプテラノドンステップが、逃げる襲撃者たちを蹴散らす。
次にライサの目は、リューキンを撃った男に向けられた。

(お前ら、色々言ってくれたな。俺がどんな思いでスケート人生を歩んで来たか…
 それを、いとも簡単に他人と比較しやがって…俺は、俺だ)

…バンクーバー、二人で撮った記念写真、金メダル。…

(4回転だって跳びたいさ…いや、跳べたんだ、いや…跳べる)

ライサは男を追って滑走し、勢いを付けると、痛む左足で踏み切った。
…まさか!?

「…!?危ない!!」
スケータースーツを着て駆けつけた崇彦は、男が電柱に銃を向けているのを見た。
考えるよりも先に身体が動いた。電柱と男の間に割って入るように跳ぶ。
同時に銃が発射された…!…キィィィィィィィンン…
…スーツによって弾かれた弾丸は、壁にめりこんだ。崇彦は無事に4Tを降りた。
あっけにとられた男の前に、間髪入れず、うなりを上げて舞い上がる黒電柱が迫る。
魂の4T。…すかさず3T。
「うごぁっ……」
男は廊下の突き当たりまで突き飛ばされ、壁にしたたかに身体を打ち付け、床に落ちた。
その仲間たちが男を回収し、素早く姿をくらます。
「逃げ足だけは早いやつらだな!…タカヒコ!?」
崇彦はがくがく震えていた。身をもってかばってくれた、まさか撃たれた?
「…防弾仕様だとは聞いてたんだけど…さすがにヒヤッとしましたよ…
 僕はケガないです、ライサチェクさんは大丈夫ですか?」
「大丈夫だ、…ありがとう、タカヒコ」

(一方、職人Cは悩んでいた。…ひょっとして自分がスレストッパーか!?
 ライサが気の毒なんで見せ場を作りたかったのだが…
 長引かせてもなんだし、自分で戦闘ラウンド終了させます。
 職人&読者のみなさん、拾いにくい展開・書き方だったら本当にすみません)

485 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/19(月) 22:51:32 ID:zlrotteW0
>>484
今回はいろんなキャラクターに焦点が当たってるから
ライサのターンももちろんおkですよ。

486 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/19(月) 22:53:28 ID:bqUfpEBC0
>>483
うなされたって、夢の中で何かあったのかw

>>484
ライサも見せ場あって良かったよー。
途中で「ライサ」じゃなくて「電柱」になってて笑ったw

スケーター達がいろいろ乗り越えていってく話がポツポツあっておもしろい。
プルとかADSL達、ランビ宅組とか。日本選手たちも。

487 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/19(月) 23:02:26 ID:7dkkLoyD0
>>484
ライサの活躍にwktkが止まらなかったよ、続き楽しみー!


その頃の男子部屋先輩後輩カルテット。
部屋を飛び出していった男子たちとユカさん^^の帰りが遅い。
女子部屋に帰るかもしれないユカさん^^はともかくとして、
チェコ先輩後輩は仲間たちの帰還の遅さに、そわそわしていた。
特に落ち着きがないのはトラだ。
春日化→MJ化したミハル
何気に目立っているADSL
ベテラン先輩の意地を見せつけたべるるん
自分だけ、なんの見せ場もない。トラになって日向ぼっこをしたり右往左往してみたり、
ミハルとテンくんを抱えてクワドを跳んだくらいだ。

「ところで先輩、どうして赤毛になっちゃったんですか?」
鼻ピーを掌でもてあそびながら、ADSLが先輩の赤毛に目を向ける。
「ミハルも気になります。アドリアンと一緒で変身の能力でもあるのですか?」
ちょっと春日が取れかかっているミハルは、こころなしか喋りづらそうだ。
「ああ、これはね……、っと、ほら」
瞼を閉じ眉間にしわを寄せる。念じると、べるるんの赤毛はまたたくまに、ブルネットに変化した。
「おー」「おおー」
なんだかんだで素直な後輩たちは能天気に声を上げる。
「もう一回、っと……」
再び気合いを入れると、黒の帽子に紫のシャツ、黒のスラックスとネクタイの衣装に変化する。髪は金髪だ。
「変身?!」
羨ましげに食いつくトラに、べるるんは苦笑して見せる。
「違うよ。吸血鬼の超音波を応用して、君たちに軽い催眠術をかけてるのさ。こう見えるように、って」
「使える能力が増えてるってことか……」
腕組みをして、トラは低く唸る。

それにしても皆帰ってくるのが遅い。
外の修羅場に気づかないまま、先輩後輩カルテットはのんびりまったり時間を過ごす。

488 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/19(月) 23:10:27 ID:nLPCYSADO
「エヴァン……」
うっすらと目を開けたリューキンの手を、ライサはしっかりと握った。
彼だって本当はわかっていた。他人がわかるようなことはみんなわかっていたのだ。
べるびんたんは自分から離れた。もう戻れない。
せっかく金メダルを取ったのに、皆が話題にするのはプルシェンコばかり。
乙女構成って言うな。……誰だって金メダルがとれるなら……昔の自分の言葉くらい裏切って悔いはないはずだ。

――そうだろう?!

叫び声は虚しく消えていく。届かないものを追うかのように。

思い通りにならないことだらけだ。
プルシェンコのジャンプは跳べない。ヤグディンのステップは踏めない。ジョニーのような華はない。

でも、ライサは……ライサなのだ。
彼を愛し、救おうとした女性のために、彼は4T-3Tを跳んだ。
乙女構成と言われようと、あの時の自分だって、充分に『自分』をやりきったのだ。

そう、自分は、自分のスケーティングをすればいいだけなのだ――
そんな簡単なことを、ずっと忘れていた。

「エヴァン……!」
未来が目を見開いた。
黒い棒のようにしか見えなかったライサが、元の姿に戻った。
……まあ、相変わらず黒電柱みたいな姿には代わりないのだが。

489 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/19(月) 23:58:55 ID:BomHzBGa0
「リューキン、大丈夫か」。
自分のせいで怪我を負わせてしまった。
「すまない、俺のせいで…こんなことに巻き込んでしまって…」
本来の姿に戻ったライサ。その姿がリューキンにはなんとなくだけど違って見えた。
そしてそんなライサが自分の恋人であることをちょっと誇らしく思った。
「大丈夫よ、エヴァン」
痛さに顔をしかめながらリューキンが微笑む。
事情はわからないながらも、ライサの心の変化を彼女なりに理解したのであろう。
ライサの両頬をリューキンの手が優しく包む。
「エヴァンこそ大丈夫?怪我はなかった?」
「ああ、無事だ。タカヒコのおかげだけどな」
「そう、それならよかった。さっきの立ち向かっていく姿、かっこよかったわよ」
リューキンの言葉に顔を赤らめるが黒いので(ry

「ねえ、そろそろ部屋に戻る?お邪魔だよね」
「でもリューキンさんの怪我の手当もしなきゃいけないし」
「ここで割って入るのは無粋よね」
「あっ長ーーいチューしてるよ。ノブくんみたいになっちゃう」
「真央大丈夫よ。あれだけじゃ、子供はできないから。ね?ノブ」
「ぐっ……」

490 :483:2010/04/20(火) 00:06:12 ID:Q2ykK/Z20
>486
顔をアップで見ただけなんだが・・・黒かった+濃かった=怖かったorz


さて、早稲田の一行は宇宙船に乗り込んではみたものの、
スイス組と連絡が取れずに本田が買ってきたお弁当を食べながら待機中だった。

本田は懸念していた。
スイス組が来たとして、定員オーバーなんじゃないかと。
何よりも、あまり待たされると某宇宙人が飽きて制御不能になるのではないかと。
そこで、思い切って提案してみた。
「とりあえず一旦、今のメンバーを熊本に送って、
それからもう一度戻って来てスイス組と合流するっていうのはどうかな」

「それもそうね、じゃあ誰かお留守番にふたりくらい置いて行こうかしら。
残りたい人、手をあげて〜」

491 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/20(火) 00:06:21 ID:iPxIMxd00
「ホント、エヴァンが無事でよかったわ」
にっこりと微笑みながらリューキンがゆっくりと立ち上がる。
「無理するなよ。怪我の手当を今からするから待ってろ」
「フッ。こんなの舐めときゃ治るわ」
「え?」
そう言ったが早いか、自らの服の袖を破り肩に巻くリューキン。
「止血はこれでいいわ。エヴァン。私がなんでここに来たか…覚えてる?」
さっきの微笑みはどこへ行ったのか、鋭い視線がライサに向けられる。
「おまえ、また懲りもせずにその口で『タニス』とかぬかしやがったな。
そのでかい図体を、テキサスの油田に沈められたいんか?ゴルァ」
後ずさりする電柱。
目の前の甘い世界が一気に修羅場に変わりwktkしながら見守る見学者達。

「とどめは私がさしてあげるわ」

492 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/20(火) 00:26:48 ID:OuMwAybW0
「あーーーーーっアイス!」
修羅場で緊迫した空気の中、真央が突然叫んだ。
全員の視線が真央に集中する。
「ライサチェックさん!ほらほらー。せっかくのアイスが溶けてる!」
黒電柱の足下には溶けて液体となって流れ始めたアイスがあった。
この緊迫感がわかったか、わからないのかアイスの心配をする真央。
ここぞとばかりにライサはそれに乗っかった。
「そうなんだよ、アイスを買いに行ってたんだ。
リューキン、『アイス』と『タニス』を聞き間違えたんじゃないのか?
部屋に戻る途中にあいつらに襲われて…
それで…それでアイスのことが心配で…えーっと、それで
『アイス』って連呼してたんだよ。絶対リューキンの聞き間違いだって」

しどろもどろになりながら、一生懸命に言い訳を考える。
(それ絶対にごまかせてねえし)
全員が心の中でつっこんだ。
だけどここで黒電柱がフルボッコにされるのを見過ごすわけにはいかない。
小塚が怪我の手当を、とまだ幾分怒り沸騰中のリューキンを
おそるおそるホテルの救護室に連れて行こうとする。
が、やんわりと断るリューキン。
「大丈夫よ、本当にこれくらい舐めてれば治るし…
エヴァン、いい仲間がいてよかったわね」
そう言い残すとリューキンは、黒電柱を平行棒代わりにして華麗に飛び立ち
去っていった。

493 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/20(火) 00:34:04 ID:U1dIv9Lp0
リューキンがかっこよすぎて困る……
舐めてれば治るってかっこいいな!!

494 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/20(火) 00:34:05 ID:OuMwAybW0
×平行棒代わり
○平均台代わり

の間違いっす。

495 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/20(火) 01:01:19 ID:bqopU3ux0
リューキンとヤグのキャラは無敵だなあw ライサがんばれ!

いちごハチミツは2週間じゃなく1週間だったかも
ハチミツとメープルが苦手な人はオリゴ糖もいいよ!でも糖度は高めで
頭の中ではゆかりんが気晴らしにティーパーティー開いてくれてるんだけど文字に起こす力がないorz

496 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/20(火) 04:02:08 ID:3B3hqYenO
そのころスイスのチャッキーは。

クワドループを跳びながら思い出すのは五輪代表をかけたあの試合のこと…。

全体でみればミスもあった、でも自分の中ではいい出来だった。
嬉しくて思わずガッツポーズもした。何よりジョアンが喜んでくれた。
あんまりにも強く抱きしめられて少し苦しかったけど
本当に嬉しかった。…でも結局僕は五輪には出られなかった。

だけどそれならまた頑張ればいい。

僕にはまだまだやらなきゃいけないことがたくさんあるんだ。
3Aもなんとかしないといけないし、スケーティングや表現力を磨かないと。
それにステップでもレベルがとれるようにしなきゃ。
スピンだってまだまだ綺麗にできるかもしれない。
そしてやっぱりクワド。入れない方が楽だし、今は入れなくたっていいのかもしれない。
でも。

それでも僕はクワドを跳ぶんだ!

チャッキーは軽やかに着地した。
灰は飛び去り、青い空と光が見えた。

497 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/20(火) 07:40:36 ID:FeiTUmCt0
 ライサの活躍(+小塚アシスト)で何とか黒服男を撤退させた熊本組。

 様子を見守っていたスケーターたちは、事態が収束したことを見届けてそれぞれの部屋に戻っていく。
ライサはリューキンの流した血のあとを見て未だ佇んでいる。
彼を心配する未来だったが美姫と真央に促されて部屋に戻っていく。
美姫は返り際後ろを振り向き、大輔と崇彦に軽くうなずく。
二人も黙ってうなずくと、部屋に戻っていった。

 みんな・・・・ありがとう・・・・

スケーターズのこころにライサの声が響いていた


********************

布袋部屋に戻った二人。
二人の携帯に着信が入ってることに気づいた。

「本田さんからだ!」

大輔が代表して本田に電話する。

「大輔です。遅くなってすいません。」
「大輔か!よかった!なかなか連絡取れなくて、やっと光彦さんにつながったと思ったら、
何かあったみたいで・・・。みんな無事か?」

大輔は先ほどの一件を本田に報告する。

「・・・・・・リューキンさんは災難だったね。でも元気そうだよかったよ。」
「ええ。ところで本田さん、そっちでも何かあったんですか?」
「ああ。とりあえず、拠点を熊本に移動することになった。」
「ええ!こっちにくるんですか?」

 本田は熊本に拠点移動になった経緯を身近に話す。

「・・・本田さんたちが来てくれるのは心強いけど、受け入れ先はどうするんだろう?かなりの大人数じゃあ・・・」

崇彦が心配になり思わず呟く。

「心配には及ばないよ。既に地元の大学の医学部に快諾してもらった。受け入れ先の病院もほぼ押さえてある。」
「そうですか〜。よかった。」
「ただ・・・スイスにいるメンバーは君達も知っている通り、火山の噴火の影響で少し難しい状況だ。
そちらに着いたら改めて相談したい。大丈夫か。」
「判りました。みんなにも伝えて起きます。」
「よろしくお願いします。」
「じゃあ。また熊本で」

本田との電話を終えた二人は事態が大詰めを迎えつつあることに、改めて気を引き締めた。







498 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/20(火) 10:51:32 ID:rbW81fJ20
一方性別不明部屋では・・・

「腹減ったなー。寿司でも食いてーなーv今から行くか!!」
バトルの肩に手を回して行く気満々のヤグディン。
「こんな大変な時に寿司なんて食べてる場合じゃないだろ・・・・」
「スーシー!!!!」
絡んでくるヤグディンに困惑していると、バトルの携帯が鳴った。
「ジェフ君?俺俺!!」
「どちらの俺ですか?」
返事がそっけなくなるのはバトルのせいではないはずだ。
「俺だってー!!大輔だって!!」
「大輔?!どこにいるの?みんなはどうしてる?」
大輔から手短に経緯を聞いたバトルは、
「そうか・・・、じゃあ俺達も熊本に向かうよ。じゃ、熊本で」
と電話を切った。
「そういうことだから、寿司はカタがついてからね!!熊本にも
おいしいものがあるしさ」
ふくれた顔になったヤグディンだが、にやっと笑うとバトルに顔を思い切り近付けた。
「熊本ってよー、馬刺しが有名なんだってなーv馬刺しの寿司もあるらしいしなw
こりゃー楽しみだぜ」
豪快に笑いとばすヤグディンを本気で置いていこうかとバトルは思った。
しかし、携帯を閉じる前に何気なく見た画像フォルダに、ヤグディンが送信したお宝画像、
「肩を肌蹴て天使の顔で眠るプルシェン子(もう少しで胸の谷間が見えそうです)」
をうっかり見てしまい、未来ばりの鼻血を吹きだしたのである。

499 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/20(火) 11:52:00 ID:oXsVV0P8O
>>498
いやバトルもヤグも熊本でしょうが…

500 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/20(火) 12:07:22 ID:rbW81fJ20
>>499
すみません、熊本でしたね。
仕切りなおして、デー達と合流するってことでお願いします。

501 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/20(火) 12:49:15 ID:UFaQawRf0
あのー、他の職人の皆さんに自分の人物設定を押し付けるつもりはありませんが
一言だけ言わせてください。
ヤグディンは口が悪くてオレ様キャラ、悪戯好きだけど内面は仲間思いの優しい人、
という設定で書いてきたつもりでした。

でも、最近ちょっとヤグ先輩が酷すぎる気がします。
実在する人物だし、多くの人から尊敬されるスケーターでもあります。
ただの我侭で傍若無人のいやなやつにしないで欲しいと切に願います。

502 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/20(火) 13:36:08 ID:oXsVV0P8O
>>500
>>498は無しって事でいいのかな?
大輔側もヤグ側も同じホテルの同じ階の四部屋の中のどれかにはいるってぐらい双方知ってる
夜ホテルの寿司レストランで食べて寝たはずなのに、また同じ場所に行くのもどうかと思うし
正直書くのならばある程度読んでから書き込んでほしい

>>501
温泉突き落とし楽しい辺りからちょっとDQN過ぎるかもね
でも普通大抵の人は分かってると思うよ、読む方も書く方も
そうじゃないとジュベとかバトルとかどうなるのさ

503 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/20(火) 13:46:14 ID:l6Ch2JnKO
読む方も書く方も、スケーターたちを愛してると信じてるよ。
キャラがだんだん立ってしまうのはある程度仕方ないことだと思う。特徴ある人は特に。
活躍と比例するとも思うから、あまり気にしていないけどなぁ。
あんまり皆が嫌な気分になるなら、最初の30スレくらいでおおまかなストーリーやキャラ設定をするとか、登場人物の数を決めてしまうとか、スレ自体をやめるとかしたらどうでしょう。
最近、物語と関係ないところでいざこざしてるのを見ていたら、だんだん楽しくなくなってきたよ。


504 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/20(火) 13:55:23 ID:cdHsL7IH0
最近バトルがさすがにちょっと可哀想な気がしてきたので
夢のイチゴ狩りさせてみました。

きっとヤグ先輩はここから良いとこみせてくれる・・・はず!
そして最後は大団円!にむけて頑張りましょう。

505 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/20(火) 14:39:46 ID:utdBgyhkO
話が一人歩きするのは当たり前なんだから自分の思うようにならなくても仕方ない
職人さんはみんな基本的に愛を持って書いてると思うけどね?
明らかにディスってるならともかく。もっとひどい扱いの人もいるし。
長すぎてダレてきたのもあるんでない、ROMでもついていくのがそろそろ大変

506 :501:2010/04/20(火) 16:41:59 ID:UFaQawRf0
最近、と書きましたけど本当に目に余ったのは一つだけっす。
それだけは単なるイヤな我侭野郎になってるようにしか見えなくて・・・
ついかっとしてしまい皆様スマンカッタ。
それにしても圧倒的プル派だったのになんでだろう、最近ヤグが愛しいw

507 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/20(火) 16:52:47 ID:c7vfzWoc0
>>506
ごめんなさい。自分が書いたやつかもしれない。
人を不愉快にさせちゃったし、もうこれ以上ここにネタを投下するのは控えます。

508 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/20(火) 16:58:02 ID:TrrwYcro0
直接諌めるレスを投下するよりその現状を救う続きを投下してくれるとありがたいっす。
ライサ編とか正にそんな感じで職人さんGJ!って思ったな。

509 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/20(火) 17:00:16 ID:Xpi/+7580
ヤグネタは私も書いたから>>506が書いてる「一つ」は私かな。
もちろん愛をもって書いてるけど
それが文章から伝わってるかは自信がないし
ただのいやなキャラとしか受け取られなかった可能性あり。
私もこれ以上投稿するのやめるね。
本当にごめん。

510 :501:2010/04/20(火) 17:19:50 ID:UFaQawRf0
>507,509
私が言ってるのは>498の事です。
こちらこそ申し訳ありませんでした。
クリプトン星に帰ります。

511 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/20(火) 17:23:47 ID:neevMWFH0
(真面目なお話し中ですが、次回予告行きます。こ、これ大丈夫かな…
 職人のみなさん、大団円に向けて、どうかよろしくお願いいたします!)

大輔「大ちゃんで〜す!」 崇彦「たかちゃんで〜す!」
二人「次回予告だよ〜!!」

崇「僕たちは今、……え〜と何だかんだで熊本のホテルにいま〜す!」
大「(端折り過ぎ…)で、とりあえずまた敵が現れたけど、撃退!」
崇「(…とりあえず?)ライサさん大活躍だったね…魂の4-3、しかと受け止めました!」
大「タカだってGJだったじゃん!クリーンに4T決まってたし…ほぼ助走キャンセルだったっしょ!?」
崇「え!?…何も考えずに跳んだから憶えてない…でも足ガクガクしてたし、試合だったら確実に転倒…」
大「まあ無理もないよ、防弾仕様のスーツ着てても、銃口の前に飛び出すなんて…」
崇「ホント死ぬかと思った!w 思い出しただけでも、あわわわわ…、も、もう…震える!」
大「おーいw 俺は敵襲にテンパって、『道』の冒頭みたいに『おっとっと!』てなっちゃった…ハァ…」
崇「でも大ちゃんは負傷したリューキンさんを助けて…あ、すぐ元気になってたね…うん…何でもない…」

大「………え〜〜〜気を取り直して。
  早稲田研究所の本田さんから連絡がありました!早稲田から熊本へ、拠点が移ります!」
崇「スイス組も、早稲田経由で熊本に合流する予定です!」
大「ケヴィンさんたち、もう無事早稲田に着いたかな…?」
崇「熊本に、フィギュアスケーターズ大集結!?一体何が起こる!?」
大「未来ちゃん、そして『3つのアイテム』を守るという、僕大輔と崇彦の使命…」
崇「クリプトン星長老さんの話には、まだ秘密がありそうですねえ…」
大「…このスレ中に、僕らスケーターズはパンデミックを乗り越えなければ!」
崇「いよいよ一気に話が収束しそうで、見逃せませんね!」
大「さあ気を引き締めて!次回、『フィギュアスケーターズの華麗ないちにち』、」

  『早く来い来い宇宙船!』

二人「見てね〜!!」

512 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/20(火) 18:06:37 ID:cdHsL7IH0
謎の組織の襲撃は、スレ職人のテンションを下げるという恐ろしい手段に及んできた!
だがしかし、スケーター達と同じようにスレ職人もスケートへの愛と情熱で
立ち向かうのだった!!



=================

その頃の早稲田研究所


「もし良かったら・・・私たちが残るわ。」
シズカの提案の手を挙げたのはサラ&アリッサだった。
温泉水の効果で元に戻ってはいるが、まだ時々入れ替わってしまうので
二人一緒に行動した方がいいだろうという判断からだった。

「それじゃあ悪いけど、後はお願いね。」
「ゲテ子達が着いたら連絡して。直ぐ迎えに行くわ」
「ええ、任せておいて」
シズカとジョニ子が声を掛けると、笑顔で応えるサラ&アリッサだった。


「これで全員乗ったかい?それじゃあ出発するよ!」
「ええ、行きましょう、ジェーニャ!」


こうしてサラ&アリッサをお留守番に残して、一行は熊本に向けて飛び立った。


513 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/20(火) 18:14:20 ID:vzif2rzcO
しまった、そろそろ予告かと覗いたら先を越されてた!w
次あたりにはDIVAジョニ子に予告やらせたげないと、終わっちゃってDIVAすねる悪寒w
最終回の予告こそはアタシだと思ってたのに!みたいなw

ようやく集合な展開wktkです!

514 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/20(火) 19:31:53 ID:oXsVV0P8O
熊本のホテルの長い夜に終わりを告げ、爽やかな朝を迎えた。
ざまざまな出来事のせいでまだ眠る者も多い中、すっきり目覚めた少年…カザフのデニス・テン君である。
彼は寿司屋でたらふく食べた後プルの夢やSWE先輩後輩、ライサピンチなどの騒動にも全く関わる事なく熟睡していたのだ。

性別不明部屋にはいい年してイチゴの取り合い中のヤグディンとバトル、朝のお手入れに鏡に向かってうっふんあっはんするジョニ子、静かに眠る飼育員がいた。
それらをしばらく眺めた後、テン君はそっと部屋を出ることにした。
(…ここは何か違う気が…する)
まだ若いテン君に性別不明部屋はいろんな意味で早かった。

布袋部屋から崇彦や大輔の声が聞こえたのでそっと覗くと
「あ、デニス〜起きたの?」
「テン君どうした?一緒に朝ごはんでも食べる?」
(…ここだ!ここに決めた!!)
テン君は小塚達と朝ごはんにルームサービスのおにぎりを楽しく食べた。
ご飯の後はジョニーから貰ったリップで荒れた唇を潤す。(前々スレ参照)
すると老人二人と布袋、寝ている内にギターから戻ったボロもこちらに集まってきた。

515 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/20(火) 23:04:38 ID:cdHsL7IH0
日本上空を凄まじいスピードで進んでいく金色の宇宙船。
あっというまに東京を過ぎ、伊豆半島を越え、ひたすら西に向かって突き進む。
おや、あそこに見えたのはジェーニャの金ぴか衣装・・・ではなくて、名古屋城の鯱か。
窓越しの景色が見る見るうちに変わっていくので、スケーター達も興味津々で眺めている。


「それにしても凄い速さね・・・こんな船を作るロシアの科学力って凄いわ」
「う〜ん・・・正確に言うと元々はクリプトンの科学力なんだけどね」
「ええ?この宇宙船ってクリプトン製なの?」

驚いた顔のジョニ子にジェーニャが続けて言った。
「この船の原型になったのは、僕達が地球に来た時に乗っていた船なんだ。
それ自体は僕達が事故で放り出されたあと制御不能になって墜落して壊れちゃったんだけど、
その残骸をロシア側で回収して、長年掛けて研究してこの船を作り上げたってわけ。
最初は自分たちで使うつもりだったみたいだけど、クリプトンの技術を地球人だけで
完全にコントロールするのは難しいから、僕が使うことになったんだよ。
だからクリプトンの技術を使ったロシアの宇宙船・・・ってことになるね。」

「そうだったの・・・じゃあこの船が金色のドーナツ状なのもクリプトン由来なの?」
「いや、それは船をもらったのが僕がトリノで金メダル取った時だから、そのお祝いで」
ほら、やっぱり僕たちにとって金って重要だし。



がくっ。
予想の斜め上を行く答えに思わずずっこけるジョニ子だった。





宇宙船について考察があがっていた+3人が乗ってきた船がどうなったか?
の疑問があったのでこんな感じで考えてみました。
(いっそ船のエネルギー自体が金メダルから出る一種のオーラとかw)
矛盾してるな〜っていう場合はスルーで。

516 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/21(水) 00:13:12 ID:354QpxeV0
…熊本のホテル、男子汚部屋の面々も、静かに朝食をとっていた。
これだけ大勢の男所帯の朝飯時だが、不思議に騒がしさはなく、皆ほとんど無口だった。

ジュベも、フェルナンデスも、あの後物思いにふけるライサも…一見穏やかな表情に真剣さが見て取れた。
アボット、Pチャン、信成、クリス、ユヅルも…これから起こるだろう何かに向けて、覚悟を胸にしていた。
春日が抜けかけているミハル、存在感を示したいトマシュも、そして…

(…最近ピザ食ってないな…ピザっていうかフォンデュっていうかチーズ系…あ、スシはうまかった)
…ADSLも、この場の空気を読んで、お米のご飯を食べながらそう思ったことは、黙っていた。
そして、食後の軽い運動と日なたぼっこを兼ねて、赤い布を手に取ると、ベランダにゆらりと出て行った。
一応周囲に気兼ねしてのことである。
べるるん先輩はシジミ汁をすすりながら、ベランダでなんとなく赤い布を振ってる後輩を見て、思った。
(あいつ、EX圏に食い込んだら、不屈ならぬ「腹痛の闘牛士」やるつもりなんだろうか…)

…ADSLの動きが止まった。彼方上空を、ずっと見上げたままだ。どうした…?
男子部屋の面子は、なんとなくその様子に気付き、なんとなくそっちの方を見上げてみた。

「…あ、来た…」 皆なんとなく同時に、声に出して、あるいは胸の内でつぶやいた。
…来た、熊本に、宇宙船が…。
きっとアレがそうにちがいない、最初ゴマ粒くらいに見えたのが、どんどん大きく…いや高速で接近している。

『朝食の後、市内の指定病院に移動してください』、との周知は、すでに行き渡っている。
各々、箸や食器を置き、準備を整え、立ち上がった…

517 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/21(水) 00:29:16 ID:xfVYONjQ0
軽やかに着地したランビたちスイス組。
回り見渡して風景に違和感を感じる。

「ここは・・・・?」

人々の様子を見る。
服装や見た感じは日本人の特徴がある。
しかし、話している言葉がランビの知っている日本語と若干異なっているような・・・
とりあえず、日本語を勉強しているランビが通りががりの人に声を掛けた。

「すみません、ここは日本ですか?」
「え、ええ、そうですよ。」
「東京ですか?」
「はぁ?」
「あ、いいやぁ〜東京にどういったらいいのかなと・・・」
「飛行機か博多から新幹線か、高速バスしかないでしょ?ブルトレも廃止になっちゃったし・・・」
「ああ・・・そうですか・・・ここは東京ではないのですね。」
「は、っはああ・・・・まぁ・九州だからね・・・」
「・・・・ありがとうございます・・・」

意気消沈して戻るランビ。

「ここは九州という所らしい・・・・東京はさらに時間が掛かりそうだ。」

落胆するメンバー達。
そこへゲテ子の携帯が激しくなった。

「・・・美姫からだわ!」

すぐに携帯を開く。

「エレーネ?よかった・・・連絡が取れた・・・」
「美姫?私たちね、早稲田に辿りつけなかったの・・・今九州にいるの。」
「九州?ちょっとまってて!」

携帯が切れた。そして程なく上空から一人の女性が舞い降りてきた。

「美姫!」

美姫が軽やかに3Sを決めてスイス組の前に現れたのである。

「どうしてここが判ったの?」
「タカちゃんに頼んで携帯の発信地を特定してもらったの!後みんなのスケパシーも借りて!」
「みんな・・・・ありがとう・・・」
「でもびっくりした〜まさか熊本に居るなんて・・・・ホテルまで目と鼻の先だよ!」
「え?」
「うそ!」

驚くスイス一行。

「きっと、みんなの力でここに辿りつたのかな〜」
「そんな細かいこと気にしないで!早くみんなの所にいこ!」

美姫に促されてランビたちは小走りにホテルへ急いだ。その足取りは驚くほど軽かった。






518 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/21(水) 00:39:37 ID:GKsZhtYm0
ちなみにプルの宇宙船を動かす原動力は、
彼らの母性のレアメタルである金から発するエネルギーだ。
独自調査によるとオリンピックの金メダルがもっとも効率が良いらしい。
代替エネルギーとして銀も有効であることが確認されているが、
金に比べて5倍の質量を必要とする。


すなわち、「金なら1枚、銀なら5枚」である。
よく覚えておくように。


519 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/21(水) 00:57:01 ID:lfqzc5wy0
>>518
wwwwwくぇっwwくぇっwくぇww

520 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/21(水) 01:17:24 ID:fRAIdV+k0
サラとアリッサがお留守番のまま置いてけぼりになってしまったw


宇宙船が轟音を立てホテルの駐車スペースに降りるころ、ランビらスペイン組も、美姫の案内によりホテルに到着した。
朝食のデザートとして出てきた星型のゼリーに妙な居心地の悪さを覚えながら、
フォークでつんつんとつついていたPちゃんは、スイス組が到着したとの報に、男子部屋を飛び出した。
背後でアボとユヅルがほぼ同時に「Pちゃんが部屋を飛び出したなう」とツイートし、
トラはまた見せ場を失くしたのではないかと腰を浮かせる。
廊下を走りエレベーターに飛び乗り、足踏みをする。
ちょうどフロントにたどり着いたころ、美姫が先導するスイス組が、ホテルに入るところだった。

「ケヴィン!」
「あ。Pちゃん」
旧型か新型か……目視ではよくわからなかったが、本来よりも少しばかり縮み、
メルヘンテイストの加わったチャッキーを見たPちゃん。
自分でも想像できないくらいに切迫した声で、チャッキーの名前を呼んでしまった。
その声音が案外と大きかったため、フロントのスタッフがびっくりしてこちらを見る。
「Pちゃん元気だった?」
メンバーを先導し跳んできた疲れもあるだろうに、チャッキーはにこにこ笑顔だ。
「当たり前だろ」
本当はいろいろあったのだけれども、あえて何もなかった風に言う。
「ウィルスが俺を恐れて、なんにもしてこなかった」
「へえ、Pちゃんはすごいねえ」
「ケヴィンお前は?妖精ぽいのはウィルスのせいだろ?これしきのウィルスにやられるなんて、まだまだだなあ」
「あはは。そうだね。でもちゃんとクワドコンボ決めることができたよ」
「へえ」「うん」
「そうか」「Pちゃん、右手にフォーク持ったままだけどどうしたの?」
眠たげなチャッキーの瞼が、ぱちぱちと上下して、Pちゃんの右手に注がれる。
そこにあったのは星型のゼリーをつついていたフォークで、Pちゃんはあわててそれを背中に隠した。
「俺はいま、ケヴィンのことを思い出したんだ」
「うん。僕もPちゃんのこといま思い出したよ。元気でよかった。まあ、たぶんPちゃんなら大丈夫だろなって思ったけど」「……」
「どうしたの?」「心配なんてしてなかったんだからな、勘違いするなよ!」
「ああ、うん、大丈夫、ありがとうPちゃん」「礼を言われることじゃな……なんの有難うだよそれっ」

にこにこ笑顔のチャッキーに背を向けると、Pちゃんは再び猛スピードで部屋に戻っていった。
デザートがまだ残っている。ちゃんと食べてから出発の準備をしなければ。


本スレでPちゃんが出現したので。

521 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/21(水) 01:19:08 ID:fRAIdV+k0
>>520
ぎゃスペインじゃないですスイスです失礼しました……

522 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/21(水) 01:41:04 ID:fRAIdV+k0
>>520
すいません男子シングル本スレでした……いろいろやらかしてしまって失礼……
申し訳ないのでもう一本……


「ぬことあひるがちからをあわせて」
「みんなのしあわせをー……」
サラとアリッサは、スイス組の到着を待ちつつも、自分たちのスケカを安定させようと励んでいた。
もちろん、無理に変身を行おうとしているわけではない。
いまでも不安定であるがゆえに、おそるおそる、様子を見ながらだ。
『うーん』
二人の声が重なる。まだ、無意識のうちに二人の精神が入れ替わることは少なくない。
「いけない、また入れ替わってる」
「……やだ、ニキビ出来てる……」
「えっどこ?!・・・・ああ、サラの顔ね。どこ?」
「ここ・・・」
中身がサラのアリッサが、中身がアリッサのサラの顎のあたりを指さす。
「顎……思われニキビじゃない?」
「えっ!」
「そういう相手いるの?」
自分の顔に向かって言うのもおかしな話だと思ったものの、アリッサはついガールズトークに花を咲かせてしまう。
互いが入れ替わったままメイクでの隠し方法やらお肌の手入れ、乾燥のケアを情報交換しあった二人。
可愛らしくきゃっきゃうふふと会話に花を咲かせる二人を迎えにきたシズカさんは、
ほんの少しだけその若々しい様子をうらやましく思ったという。

スレも中盤を越え、シリアス成分が徐々に増しつつある。
スケーターも熊本に集結した。一体これからどうなってしまうのか!?

523 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/21(水) 03:09:56 ID:sL0fnUviO
>>514だけどこれのジョニー省いといて下さい…すいません
今更気付いた…


朝食を済ませ身支度もそこそこにロビーに出てきた女子部屋の面々。
美姫がゲデ子からの連絡ででていったついでに部屋を出たのた。
紅茶やコーヒーを飲みながら待っていると突如駐車場から轟音が響いてきた。
「あら、ロシアの宇宙船だわ。ジェーニャの運転で来たのね。」
「音だけで分かるなんて…タラソワ先生凄いです!」
真央は改めてタラソワを尊敬した。

時を同じく美姫がスイス一行とホテルに入ってきた。
Pちゃんとチャッキーが何だか話している。
「これで熊本に大体集まったって事ね^^
…おそらく敵もだろうけど。」
「えっ…あの人達もですか?」
「そういえばまた来るみたいな事言ってたわね、あの銃持った奴ら。」
ミライとキャシーはユカの言葉に緊張した。
リューキンの撃たれた瞬間はまだまだ頭から離れていない。
いくら特殊なスケーターと言えども怖いものは怖い。

「…大丈夫だって!真央が守ってあげるから!
戦わなくちゃいけないなら真央も戦うまでだし。」
二人の表情から察した真央が突然男前発言をした。
その言葉に一同は一瞬驚いた後微笑えんだ。

実はその時ミライはこっそり
(私も大輔さんを守って、そして「ミライありがとう。君の戦う姿はまるで戦乙女のように美しかった。」…なんてwキャーw)
と鼻血を抑えながら妄想していた。
守られヒロインも好きだがアメリカンなミライは戦うヒロインも好きだった。

524 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/21(水) 10:34:30 ID:GKsZhtYm0
「おい、なんか派手な金ぴかドーナツが降りてきたぞ」
性別不明部屋で飽きもせずにイチゴの取り合いをしていたバトルとヤグディンだったが、
宇宙船の轟音に気がついたのか、窓に目を向けた。
「ジェーニャが東京からみんなを連れて来たんだね」
一瞬の隙を見てイチゴを取り返してちょっと安心したバトル。


「・・・あれは僕たちの乗ってきた船でしょうか?」
轟音で目を覚ました飼育員さんも起き出して来た。
「いや、なんでも俺たちの船を基にロシアで作り直したらしい。見ろよ、ご丁寧にロシア国旗と蔓草模様までついてるぜw」
着陸する宇宙船を眺めてヤグディンが言った。
「どうせなら俺にくれれば、上手く使いこなしてやるのになぁ。まあ、俺がロシアを出た後だから仕方ないといえばそれまでだけどな」

「あ、みんな出てきたみたいだよ。僕たちも降りなきゃ」
「そうだな・・・そろそろ様子見に行ってみるか」
宇宙船のハッチが開き、中からスケーター達が出てきたのを見て、3人は部屋を後にした。

525 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/21(水) 12:31:03 ID:354QpxeV0
スイス一行がねぎらわれ、宇宙船も到着する中、少し寂しそうな骨ヒーローKVDP。
「…ケヴィン!」 聞き慣れたなつかしい声が、彼を振り向かせた…

…少し時間を戻して、宇宙船が出発する前の事。
本田はジェナが一人閉じこもる部屋の前に立ち、ノックした。
ジェナは真っ暗な部屋の中、シーツを被って、ずっと泣き続けていた。
(夫のケヴィンは危険な任務に活躍しているけど…私は何も出来ない)
…結婚した時は、「あのKVDPの嫁」として注目された。
そして今、夫がずっと遠くに行ってしまいそうな気がした…
彼はヒーロー、私は…何?…
「…私はフィギュアスケーターよ!」
閉じこもってちゃダメ。彼がヒーローなら、私は英国女王。

どうやって彼女を引っ張り出そうか、困る本田の前で、ドアが開いた。
ジェナが立っていた。
途中おそらく新型に感染したであろう彼女は、最終的に…
…立派な骨ヒーロー姿に変身していた。
(…なんで骨!!??) しかも骨ケヴィンよりも強そう…ど根性クワッド跳びそう…
本田は必死に動揺を隠したが、鼻の穴だけはちょっと開いてしまった。

…そして熊本で、KVDPとJVDPは再会を果たしたのである、そろいの骨スーツ姿で。
いや、彼のそれは彼女のそれより傷んで…しかし骨盤と肩甲骨が増え、胸には真っ赤なハート。
ハートの中には、妻の名。
「やあ、ジェナ…」
夫は微笑んだ。ウィルスの苦しみの中、同じ骨姿ってのもイカすじゃないか。俺たちは一緒だ。
ラブラブシーンは省略する。

526 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/21(水) 12:36:07 ID:Z7yt2aQv0
規制解除キタ! 
>>471書いたものですがよく見るとリンデマン忘れてました・・・・・・中央二人のサポートに追加ってことで。

研究所居残り組の二人をシズカが、そしてバトルから連絡を受けたロロが、カナダからメリル&チャーリーとついでにモロゾフをつれてやってきた。
こうして、世界中にいたスケーターたちは熊本のホテルに集まった。
ホテルの宴会場をひとつ借りてそこで話し合いをすることにした。
「スーシー! スーシー!」
とか言うのが数名いたため、軽食としてお寿司の他お菓子や飲み物が用意された。
話を脱線させそうな連中には、静香と本田とバトルが食べ物を与えることで黙らせるようコーチ陣が指示を出しておく。
「マオ! よかった人間に戻れたんだね!」
ロロは人間に戻った真央に抱きつこうとしたが、タラソワの視線を浴びてすごすごと引き下がった。プルとバトルも近寄れないようだ。
ヤグディンは久々のタラソワとの再会に喜び、だきつく。真央がちょっとうらやましそうな目でそれを見ている。
そして、三種の神器を持った小塚と未来、長老と光彦が、宴会場の壇の上にたった。長老にマイクが渡される。
「おおよその状況は他の皆さんから聞いているでしょうが、まずは自己紹介を。
わしはクリプトン星と呼ばれた星の長老じゃ。今回の事件は、わしらクリプトン星人が持ち込んだウイルスのせいじゃ。
皆様に迷惑をかけてしまい、申し訳ない。わしが謝るくらいでは皆様の怒りはおさまらないじゃろうが、謝らせておくれ。
まことに、本当に、すまないことをした……」
かっぱ巻きを咥えたプルは、ふかぶかと頭を下げる長老の姿を、青い目で見つめていた。
「ジェーニャ?」
イーラがプルに声をかけるが、彼は返事をしなかった。
「ウイルスの治療法を先に聞きたいじゃろうが、まずはこの事件の黒幕について話そう。そのほうがわかりやすいからの」
そして長老は、長い長い話を始めた。

527 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/21(水) 13:41:12 ID:GKsZhtYm0
よく考えるとこの話、事の始まりからは一週間ぐらいしか経ってないのでは?
なんという波乱に満ちた濃い日々なんだw

528 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/21(水) 16:29:22 ID:BwMCqVT20
熊本市民の自分wktk

529 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/21(水) 17:21:41 ID:lfqzc5wy0
>>520
Pちゃんもチャッキーもかわゆす。

>>528
「くまもん」て熊本や九州では有名?
このスレでくまもん知ったけど、書いた職人も熊本出身なのかな?w

530 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/21(水) 19:43:08 ID:Yzy3cniH0
長老の長話が始まった。

「まず、このウィルスについて簡単に説明しておこう。
ウィルスというのは遺伝情報の固まりがタンパク質の殻を被ったものじゃ。
このウィルスの場合はRNAが宿主細胞のDNAに自らを転写する、
いわゆるレトロウィルスと呼ばれるタイプのものじゃ。
したがって、このRNAを書き換えれば様々な遺伝情報を宿主に与える事が出来る。

わしらは生まれた時には男女の差がない。
このウィルスは性別を決定するのにも使われるし、
ほかの惑星に移住した際にそこの生物の遺伝子をウィルスに組み込み、
自分に取り入れる時にも使う。
例の3人はまだ何も遺伝情報を持っていないはずのウィルスと共に地上に降り、
人間の情報を転写して自らに取り込んだ。
そこの青い目の・・・ここでの名はエフゲニーじゃったな。
彼のウィルスだけは違ったようじゃの。

まぁ、それはさておき。地球に送り込んだ連中の脇腹に
万一に備えて予備のウィルスのカプセルが埋め込まれていた筈じゃが
それが盗まれてしまったのじゃ」

プルシェンコは凍り付いたような表情で聞いていた。
ただ、口にくわえているのがカッパ巻から鉄火巻に変わっている事に気付く者はいなかった。

531 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/21(水) 23:27:35 ID:GKsZhtYm0
それでも寿司はしっかり食べるのかプルw

532 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/22(木) 00:48:16 ID:NVc1hpCz0
長老は話を続けた。

「さて、では誰がどうやってウィルスを盗んだのか。
ほれお前、わしにはもうわかっておる。
きちんと説明するがいい、自分の口でな」

長老の目は飼育員さんに向けられていた。

533 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/22(木) 01:14:05 ID:3Hy8s6wbO
ゆっくりと飼育員の体が透明に……いや、カメレオンのように周りの色に同化していく。
「僕はリョーシャやジェーニャと違ってスケーターになるのではなく
 この星の情報を効率よく集めるための能力を持っている。
 ……まあ、結局、母星がなくなったから役に立つことはなかったんだけど」
彼の姿は全く見えなくなり、気配すら消えた。
声だけが聞こえる。
「あいつらに頼まれた時、ジェーニャには悪いけど、別に迷わなかったんだ。
 だってもう君には不要なもののはずだし、母星はもうないし、大学に行くお金が欲しかったから。
 彼らは『人の役にたつ薬を作る』と言ってたけど、嘘だって気付いてた。
 ……でも、こんな風に君達を傷つけるウィルスを作るなんて想像もしてなかったんだ、本当だ」
彼は懺悔するように言葉を紡いだ。
「それでだったのね。
 あなたが培養液を作り、労をいとわずに私たちに力を貸してくれたのは^^ ^」
ユカの言葉に、かすかに誰かが頷く気配がした。

534 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/22(木) 01:26:09 ID:3Hy8s6wbO
「ジェーニャのカプセルを使って作られたのが新型ウィルスだ。
 これはウィルスの情報を人間の体に合わせて変化させたもので、見ての通りの効果を持つ。
 彼らは人間の身体をクリプトン星人のようにするウィルスを開発したかったようだが
 当初の目標とは違うものができたようだ。
 彼らはどうやら、このウィルスにかかった人間の抗体を採取すれば、自由にその能力を他人に付与できると
 信じているようだ。……それが正しいかは、正直なところ、私にもわからん」
老紳士は言葉を切り、ねぎとろ巻きを加えているプルシェンコを見た。
「ただ一つ、わかったことがある。
 ジェーニャ、そしてリョーシャ。
 ……君達の体は、既にクリプトン星人ではなく、人間そのものになっているということだ」

535 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/22(木) 01:34:01 ID:3Hy8s6wbO
プルシェンコの口からねぎとろ巻きがぽとりと落ち、慌てて彼はそれを受け止めた。
「な……何を言ってるんだ?!」
ヤグディンが叫ぶ。しかし、老紳士は動じずにプルシェンコを指差した。
「あのウィルスは人間に合わせて変化したものだ。ジェーニャもリョーシャもそれに感染した。
 クリプトン星人ならばかからない。ましてや、人間と同じ症状をみせることなどありえない」
何を言えばいいのか。今まで信じてきたことを覆されて、ヤグディンは固まる。
老紳士は微笑んだ。
「リョーシャ、ジェーニャ。君達がトップスケーターになったのは、クリプトン星人だからじゃない。
 確かに、星でのスケーティング技術を覚えていたかもしれない。
 しかし、全てはここにいる皆と同じ……努力によってお前たちが掴んだ結果なのだよ。
 彼らが信じたような、クリプトン星人によって人間のスケーターが駆逐された……
 などという事実は、最初からなかったのだ」

536 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/22(木) 01:43:01 ID:NVc1hpCz0
ヤグディンは長老とプルシェンコを交互に見た。
「それもそうだな。
ウィルスに人間の遺伝子を転写して細胞に取り入れてから
地球の時間で27年も経っているんだ。
その間にすっかり体は地球人と同じになってしまっていても不思議じゃないよな。

ただ、俺にはわかっている。
ジェーニャにはまだ、地球人に見えない速度で
寿司をつまんで食う能力が残ってるって事が」

プルシェンコは納豆巻をくわえて涙目でえずいていた。
やはりロシア育ちには納豆は厳しかったようだ。

537 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/22(木) 10:42:34 ID:kfnPZZ0e0
皆どれだけプルに寿司を食わせたいんだw

「それはクリプトン星人であることと関係ないと思うが……」
ちなみにライサはかんぴょう巻きを食べている。その隣でバトルが寿司大食いに挑戦している。
ライサは「ohh Jeffrey……」と言いたげだ。
「ええと……とにかく、彼らの考えが推測の上に成り立ち、間違っているということだ。
そして、彼らが何のためにこのようなことを行ったのか。そこに話を移そう」
このままだと確実に脱線する。有香さんと静香が後ろから長老に目で合図している。
「それでお聞きしたいことがあるんです」
べるるんが立ち上がった。
「昨日あった男達の中に、あなたにそっくりな人がいました。あれは誰ですか?」(>>149参照)
「簡単に言えば、わしの孫じゃ。クリプトン星人と地球人のハーフじゃよ。
かれこれ何十年も前にこの星に来たわしの息子が、地球の女性と結婚して生まれたのがあいつじゃ。
奴は成長するまで、自分がクリプトン星人の血を引くと知らなかった。両親は生まれてすぐに事故でなくなり、母方の親族に育てられたからな。
わしが二人の死を知ったときには、孫がどこにいるのかわからなかった。
孫は地球人として育てられたが、やはりスケートが好きだった。
スケーターとして生きたかったんじゃが、奴にはその力がなかった。
今思えば、クリプトン星人がスケートに優れているのではなく、クリプトン星がスケート力を育てる環境に適していたのじゃろう。
そして、孫は自分がクリプトン星人の血を引くことを知ると、何故自分はスケートがうまくないのかを考えるようになった。
そこには何か秘密があるのじゃろうとな。それがこのウイルスであると考え、ウイルスを改造して人間に感染させれば、より強いスケーターが生まれると考えたのじゃ」
長広舌で喉が渇いて、長老は水を飲んだ。

538 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/22(木) 10:43:21 ID:Et69lxFiO
静かに話を聞くスケーター達。
Pちゃんは透明になって、今は見えなくなった飼育員の方を見つめる。
「なんだ…必死に世話してくれたのは罪悪感があったからって訳か…。」
ヒトデの時脱走して死にかけた彼にとっては命の恩人である。
しかしその恩人のせいで自分を含む皆がこんなに苦しむ羽目になったんだ。

とても複雑な心境のPちゃん。
隣に座るアボットはそんな彼の呟き(ツイッターじゃないよ)に反応した。
「俺もただの豚だった頃世話になったよ。
けど、罪悪感だけであんなに世話出来ないはずさ。
…ちょっと魔がさしただけで本来はとってもいい人なんだと思う。
パトリック、泣くなよ。」
知らないうちに涙目になっていたPちゃんを慰めた。
外見は大人に見えても、彼はまだ19歳の若者なのだ。

539 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/22(木) 11:28:24 ID:reE4rrsl0
「・・・君がジェーニャのカプセルを盗んだのは解ったよ。でも、一体どうやって?
おそらくソルトレイクの時だろうとリョーシャは言ってたけど、その時はミーシンコーチがほぼずっと傍にいて
何も変わった事はなかったって聞いてるけど」
寿司をたらふく詰め込んでようやく一息ついたのか、バトルが飼育員のいると思われる方向にむかって問いかけた。

「まず、僕達が体内からカプセルを取り出すにはどうするかを説明するよ。人間なら手術で切開して取り出すから
体に傷跡が付いて本人にも解るよね?でも、僕たちの場合はカプセルを埋め込んだ箇所に手をかざして念じることで
傷をつける事無く体内から取り出すことができる。・・・あとは僕に備わったこの能力を使ってね」

「つまり、ミーシンコーチが何かの用事で席を外した僅かな時間に、ジェーニャがいた部屋に透明になって忍び込んで、
カプセルを取り出したってわけか。もっとも、いたところで気配まで消えるんじゃ解らないだろうけど。
・・・ジェーニャも熱で意識が朦朧としてたし、盗まれた事に気づかなかったんだろう」

いつの間にか透明状態から元に戻っていた飼育員さんは黙って頷いた。

540 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/22(木) 12:20:49 ID:FhSalIyb0
真剣な話が続く中、バトルの向かい側で天然マイペースな真央は
ひたすら中トロを頬張っていた。
頬張りすぎて豪快にむせた。

541 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/22(木) 17:07:08 ID:cx93YinS0
(なんかちがう…)
ADSLは目の前をしょんぼりと眺めていた。
(これじゃない…)
トラもしょんぼり眺めていた。

SWE&チェコ組の前にあるのは巻き寿司だけだった。ちなみにネギトロ巻はない。
(黙ってお食べ、アドリアン)
べるるんは後輩の脇腹をヒジで小突いた。
(…俺が大枚はたいておごってやったスシは…何だよ?)
トラがぶつぶつ思ってると、べるるんに足を踏まれた。
(トマシュ!ツナロールがあるだけありがたいだろう?)
…そしてミハルは、鉄火巻きをせっせと持ち帰りパックに詰めていた。
(…君たち、長老の話聞いてるのか?お年寄りに敬意を払うべきだよ)
困惑するべるるん。いや、敬老精神云々どころじゃないのだが。

いきなりADSLが立ち上がった。…場がざわざわした。
「…ウィルスが盗まれ、広められた経緯はだいたいわかりました」
話は一応聞いてたみたいだ。
「で、俺たちはどうしたらいいんですか?
 たとえば、俺と先輩は…
 様々な経験を経て、感染後の症状を制御出来るようになったけど…
 そのやり方は、人によってちがうんじゃないかな、って思う…」

542 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/22(木) 17:11:46 ID:cx93YinS0
「…『絶望を受け入れた上で、希望を持つこと』」
プルシェンコが立ち上がり、口を開いた。…場が静まった。
「…少なくとも、僕の経験では、そうだ。
 みんなもスケーターなら、理解出来るはずだ…」
その片手には、さっき落としかけたネギトロ巻がしっかりと持たれていた。
ライサは静かにうなずいていた。皆それぞれの思いで聞いていた。

ADSLはなおも質問を続けた、
「でも、それで根本的に治療出来るのか、俺としては微妙だな〜って…
 今後、感染スケーターはどうなってしまうんですか?
 何か策はあるんでしょうか?…
 …クリプトン星の人や…関わりのある人にお聞きしたい」
…壇上の後方、目立たぬように座っていた光彦が、口許にかすかな笑みを浮かべた

(あの子、チョイ悪ぶったシャイボーイかと思てったら、なかなか大口叩くわよね…^^)
ユカは、以前女子部屋に来て雄弁に語ったADSLを思い出していた。

(…ていうか、クリプトン星長老とスケーターズが、一カ所に集まってるからには、
 敵さんも黙っちゃいないんじゃないか?用心しないと…
 『三種の神器』とかいうのもあるし…ありゃ一体なんなんだ?)
トラは、そろそろ俺の出番だとばかりに、色々考えていた。

543 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/22(木) 18:05:44 ID:sHuLsdLk0
真剣そのものの空気がピーンと張りつめた場で、ベストポジションを
陣取っているヤグディンは、話をしっかり聞きながら
大トロ中トロネギトロばかりを次々に食べて、
(穴子以外もイケるなvやっぱ日本に家を買うか)
と将来設計に頭を巡らせていた。

544 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/22(木) 18:22:02 ID:ovaAHM2kO
>>542
トラの活躍に期待w

545 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/22(木) 18:23:47 ID:NVc1hpCz0
ペットボトルの水を飲みながら長老は涙ぐんでいた。

「クリプトン星か・・・。 何もかも、懐かしい」
中身は勿論、T温泉の温泉水であった。

プルシェンコはふとある事に気付き、長老に尋ねた。
「もし・・・あの時僕が死んで、片割れが助かっていたら」

長老はプルシェンコの言葉を遮り話し始めた。
「お前には言うまいと思っていたのじゃが・・・
お前を細胞レベルにまで分解して、あの子の肉体に融合させるつもりじゃった。
そうする事であの子の能力を更に大きくする事が出来た筈じゃからな。

ただ、その技術は成功する確率は五分五分。
失敗すれば制御出来ぬ怪物が誕生してしまうやもしれん。
それでも、わしらは小惑星の軌道を逸らせるほどの能力者が欲しかった。

あの子は全て知っておったんじゃ。星が砕ける未来を既に見ておった。
だからお前だけでも助けるために・・・」
その後は声にならなかった。

ADSLがせっかく質問しているのに、
長老もヤグディンもプルシェンコも聞いていなかった。


その時突然、長老と同じ顔をした老人が
数人の黒い服を着た男達を従えて部屋になだれ込んできた。

546 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/22(木) 18:51:23 ID:UYDyWSwE0
「来たか」
「ええ、宣言どおりにね」
数人のスケーターが下がり、数人が前にでた。
とても戦える状態でない南里やブランドン、ムロズさんは後ろにかばわれ、昨夜から怒りに燃えるライサをはじめとするメダリストが前に出た。
ジョニーも前にでようとしたが、後ろから腕をひっぱられた。
「タカヒコ?」
「長老が、ジョニーさんとミハルに言いたいことがあるって」
後ろへ行くと、ミハルが未来にひっぱられてつれられてきたところだった。
「長老、話って?」
後ろで、氷が削られる音がした。すでに戦いは始まっているのだ。
「何が起こるかわからんから、要点だけを説明して言おう。
新型ウイルスは旧型の遺伝子を改造して作られたものじゃ。いくつかの性質が逆転してしまっている。
だがそのおかげで新型を消滅させる方法が生まれたのじゃ。
旧型は感染者と共生するために、その人物のプラス思考が反映された変身をする。
新型は逆じゃ。感染者のマイナス思考を反映した変身をする。
光の旧型、闇の新型というわけじゃ。どちらかが力を強めたとき片方は消滅する。
闇の性質とは正体がわからぬこと。ジェーニャは自らの絶望の源を見定めることでその力を弱体化させ、そこを活性化した旧型が消した。
しかしなぜ旧型は活性化したのか? 君たちじゃ。君たちが夢に入ったことで、旧型は活性化して、新型を消すだけの力となった。
わしはここにいる全員に安全な場所で眠ってもらい、君たちに夢の中へ入ってもらうつもりなのじゃ。
旧型は本来共生者には無害なウイルス。新型が消えれば休眠状態にはいり、もう出てくることはないじゃろう。
ジェーニャのウイルスのようにな」
「っていうことは……なに?」
「君たちはつかまってはならん。小塚くん、長洲くん、君たちもだ。旧型を休眠状態にするのには君たちの助けがいる」

547 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/22(木) 18:58:39 ID:UYDyWSwE0
「ええ!? どういうこと?」
「おそらく夢の中に異物が入ってくるというのがトリガーじゃ。
複数の人間の精神に触れることで力を増すのじゃろう。ジェーニャの場合、自分とエフゲーニヤ、そしてジョニーの精神。
アドリアンくんとクリストファーくんも、同時に夢の中に入ったスケーターたちの精神で旧型が力を付けたのじゃろう」

すまん、こんだけ追加で。

548 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/22(木) 19:20:25 ID:Et69lxFiO
トラは燃えていた。
彼もべるるんやADSL、後輩のミハルのように活躍したかったのだ。
が、やっぱり特に変身で新たな能力がついた訳でもないので結局後ろの方でプルやライサ達の戦いを見守っていた。
そんな歯がゆい彼のそばにアルパカがやってきた。
(トマシュ!あれだよあれ!)
スケパシーで話しかけるコストナー。
「あれって…あれか!」
ひらめいたトラは前線で戦うべるるんの元に走った。


「クリストファー!あれだ!あれをしよう!」
「…あれって…もしかしてあれかい?えー今?」
「今だ今!今すると絶対いいことがある!」
「…分かったよ、トマシュがそういうなら。」

アルパカコストナーはカラオケセットを器用に動かし、音楽をかけた。
何だか怪しい音楽が流れ出す。
(準備は出来たよ!私も手伝うよ!)

トラとべるるんは暗黒舞踏を始めた。
気持ち悪い動きに男達は怪訝な顔になる。
しかし特に何も変化もなさそうなので無視しようとした。
が、足が動かない…。
「な、なんだこれは!」

説明しよう、暗黒舞踏には一定時間足止め効果があるのだ!
ついでにコストナーは人間に戻った。
彼女も暗黒舞踏に加わり、威力は1・5倍になった。

549 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/22(木) 19:53:15 ID:3Hy8s6wbO
しかし、暗黒舞踊が効かない者が一人いた。
老人と同じ顔をした『孫』だ。
彼はポケットから丸い何かを取り出すと、無造作に投げた。
それは床に当たり、ぷしゅーっという音と共に白い煙を撒き散らした。
「ゲホゲホゲホゲホ!」
「ゴホッ!催涙……ゴホゴホっ!」
盛大に咳込み始めるスケーターたち。白い煙の中で、誰がどこにいるのかわからなくなっている。
「窓!扉も開けなさい^^!」
ユカの叫びに、よろめきながら数人が窓や扉に向かって動く。

白い煙が薄くなる。そこにはうずくまり、咳込むスケーターたちだけが残った。
男たちは逃げてしまったのだ。

「……未来ちゃんは?!」
大輔が叫ぶ。
慌てて部屋を探したスケーターたちは、男たちと共に未来も消えてしまったことに気付き、真っ青になった。

さっき発言をスルーされたADSLが叫んだ。
「いったい、靴と本と小塚と長洲は……何なんですか?!」

550 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/22(木) 20:10:56 ID:Kkb7mVZv0
>>541
べるるん、ADSLのおかんみたいだwトマシュに対してはお兄ちゃんみたい。かわいい。
コストナーさんもかわいいなあ……(*´д`*)

トラとコスさんの活躍に乗っかるようにいろいろみんな活躍させようと書いてたら、
展開進んじゃった……どうなるのかわくわくだー

551 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/22(木) 20:22:34 ID:reE4rrsl0
暗黒舞踊に連携で前線のスケーターたちの攻撃バリエーションを!
と思ったんですが、まとまりきらなかった。
考えたネタは最終決戦(あればだけど)に取っておくか(苦笑)

552 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/22(木) 20:50:10 ID:aRmLTDKZ0
なおも混乱が続く宴会場。
スケーターズはそれぞれの安否と状況把握で騒然としていた。
「・・・・・守るって・・・・守るって約束したのに・・・」
未来が居なくなったことに悔しさを滲ませる大輔。
握った拳から赤いものが滴り落ちる。
「大輔!!無事か!」
大輔の姿を認め駆け寄る本田。
「本田さん・・・・俺・・・」
「落ち着け・・・とにかく・・・落ち着くんだ・・・・」
しかし、本田自身も動揺が隠しきれない。
「本田君!大輔」
さらに静香が駆け寄ってきた。
「崇彦と真央は!それと・・・・フミエも・・・・」
更なる衝撃が二人を襲う。
よりによって、切り札とも言うべき二人が敵の手に・・・・
落胆の色が濃くなっていくスケーターたち。
しかし・・・・・・
「あの二人なら大丈夫よ。あいつら追っかけていったから。」
「美姫!」
クレオパトラ・五輪ver.に身を包んだ美姫が黒男数名を引きずってやってきた。
「この人たち、逃げようとしてたからちょっとひねっちゃった。」
悪ぶれず答える美姫はちょっと笑顔だったがすぐに表情を引き締めた。
「あの二人と、織田君とリード姉弟が今車であいつら追っかけてる。
私たちもすぐ追いかけたいけど・・・・大輔?」
「ああ、・・・ごめん、もう大丈夫だ。・・・・危うく折られるところだった・・・・」
まだ少し引きずっているが、今は未来と追いかけている崇彦たちを追うのが先決と判断した。
「とりあえず、このスーツの性能も見たいからね。」
大輔は静かに念じた。やがて彼は巨大な大鷲の姿になる。
「へえ〜やるじゃん。」
美姫は変身した大輔の姿に感心した。
「これなら背中に乗れるだろ?」
「うん!言葉も通じるしね。」
「あ!ホントだ。益々便利じゃん。」
「今スケパシーでタカちゃんたちの方角探るから。」
「そんなモン飛びながらでもできるって!早く乗って!」
「はいはい・・・じゃあ!いってきま〜す!!」
背中に美姫を乗せて、大輔たちは未だ混乱する宴会場をあとにする。

「美姫ちゃん・・・・なんだかものすごくノリノリだったね。」
「この間のトリノ以来、ずっとあの調子・・・・」
残された先輩二人はすこし空しさを感じていたという・・・・・












553 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/22(木) 21:14:36 ID:NVc1hpCz0
その時、大鷲になって飛び去った大輔を見たユヅルが
「さすが鳥の世界選手権チャンプ・・・」
と呟いたのは秘密だ。

554 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/22(木) 21:22:36 ID:reE4rrsl0
「リョーシャ!ジェーニャ!大丈夫か?!」
煙を掻き分けてバトルが二人の側に駆けよってきた。

「まんまとやられちまったか…」
混乱する中、ヤグディンが忌々しげにつぶやく。
「彼等の狙いは最初から未来を連れ去る事だったんだろう。正面に注意を逸らせている間に
撹乱してターゲットを連れ去る…最初から作戦のうちだったんだろうね」
そして僕たちは見事に裏をかかれたってわけだ。
口調は静かだったかが、ジェーニャの言葉の端から怒りが滲んでいる。


「大輔達が追いかけていたっけど・・・大丈夫かな?」
「さぁな。けどここはあいつらに任せるしかねぇだろうな」
「僕らにも何かできないかな?…そうだ、ジェーニャの感応力で未来の連れ去られた所とか感じ取れないかな?
何かわかったら大輔たちに知らせる事ができるかもしれないし」


バトルの提案にジェーニャは少し考えてから答えた。
「僕はエフゲーニヤほど力を使いこなせるか解らないけど…やってみようか」


するとその姿はみるみるうちに女性のものに変わっていく。
そのほうがより強い感応力を働かせることができるのだろうか。
ジェーニャは目を閉じて意識を集中させ始めた。



555 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/22(木) 21:31:51 ID:Kkb7mVZv0
>>553
じわじわきたwミライちゃん新たなライバルが出現したよ攫われてる場合じゃないよ!


ムロズさんは泣いていた。
もちろん涙を流すことはできず、表情も変わらないから、心で泣いていた。
だから、誰にも気づかれることはない。
なんて不甲斐ないのだろう。
ウィルスに冒されながらも活躍するスケーターは沢山いるのに、自分は動くどころか、
温泉水に浸かることすらままならない。
パネェ。マジパネェ。俺だって、せめて人型に戻って、庇われずにいたい。
どうすればいい、どうすれば……

ムロズさんのうつろな目は、ここぞとばかりに大トロ寿司にがっつくADSLを叱るべるるんの背中を見つめていた。
そういえば彼と俺、衣装が似てたことがあった。
俺は人形。無機物。
そういえば彼、人形だったかアンドロイドだったか、無機物を演じたことがあったっけ。
なんとかならないんだろうか。
こう、操り人形みたいに、「ムロズさん、跳べ!」みたいな。

あーあ。誰か俺を操ってくれる能力を持ってるやつはいないかなあ……

556 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/22(木) 21:48:36 ID:reE4rrsl0
(…誰?)
意識を集中していたジェーニャは不意に何者かの「声」を聞いた。
それは通常の人の発する声ではない。いわば心の中で感じる「声」
そして未来のものでも、大輔や美姫や小塚の声でもない。
今は未来を探さねばならないが、どうしてもその声が気になってジェーニャはその声の方向へ意識を傾けた。


(誰…呼んでいるのは?)
(・・ああ!やっと俺の声がわかる奴がいた!俺の声が聞こえるなら、もしかして俺のことも動かせるんじゃないか?)
まぶたの奥にぼんやりと浮かび上がるビジョンは顔にひびがはいったマネキン人形だった。


(なるほど、君の声が聞こえたわけか。でもどうやってキミを動かせば良いの?)
(さあ…俺にもわからないけど、試しにちょっと念じてくれないか、「ムロズさん、跳べ!」って)
(飛ばすの?!キミを?)
(頼むよ、そうじゃないと俺はこのままみんなの足手まといだ。助けるつもりでやってみてくれよ!)


(解ったよ・・・じゃ、やってみる)
未来のことは気がかりだが、大輔たちにまかせよう。
ジェーニャは動かないムロズのマネキンの体に向けて意識を集中させた。




557 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/22(木) 21:59:14 ID:NVc1hpCz0
しかし、プルシェン子の力では人形を動かす事は出来なかった。
「ダメだ。僕じゃまだこの力を使いこなせないよ・・・。
そうだ、長老に頼もう。長老、チョウローーー!」

「なんじゃ」
「その人形とちょっと会話して、動かしてやってくれない?」

「おお、お安いご用じゃ。ほれ、起き上がれ」
「前に歩け」
「ぴょんぴょん跳ねて後方宙返り」
面白いように長老の言葉に従うムロズさん人形だった。
(長老、遊んでないで早く俺を飛ばしてくれよ・・・)


その時、プルシェン子が叫んだ。
「見つけた!方向はあっちよ!」
指さす方向には、頭に妖気アンテナを立てたライサチェックがいた。

558 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/23(金) 01:27:04 ID:WoYXPMzx0
>>547
IDがSwE!

ADSLはべるるんに叱られながら、
さっき抜け目なく頬張った大トロを、口の中でもごもごさせていた。
質問をスルーされまくっていたが、割と平気だ。
しょうがないので、先輩が拾ってやろうとした。
「さっきの質問だけど…」
そこに、ちょっとだけ活躍出来たトラが割り込んで来た。
「クリストファー、アドリアン、大丈夫か?…ミハルは!?」
三人が宴会場を見回すと、ミハルはジョニ子と共に、長老の側にいた。
トラはホッとした、混乱がやや落ち着いたのか、皆そちらへ集まりつつある。
「よかった、無事だ…あいつら一体何を話してるんだ?
 俺たちもあっちに行こう、聞きたい話は山ほどある、さあ!」

…長老はスケーターたちに話した、

旧型ウィルスの活性化により、新型ウィルスを消せること、
夢の中で他者の精神に触れることで、旧型が活性化すること、
そのために、ジョニ子とミハルの、夢の中に入る能力を借りたいこと、

…そして、ミライだけでなく、タカヒコとマオ、フミエも姿を消したこと、
信成とリード姉弟、大輔と美姫が、彼らを追跡中であること…

目立ちたいトラが手を挙げた。
「新型に感染していない人…旧型のみ感染の場合はどうなるんです?」
「旧型ウィルスは、本来は無害なもの、いずれ共生者の体内で眠って出て来なくなるはずじゃ。
 万が一の場合は…やはり夢で他の精神に触れることで、快方へ向かうじゃろう。
 じゃが…今、ウィルスに感染しているスケーター諸君よ…
 もうすでに新型に感染している可能性を考えるべきではなかろうか…」
スケーターズがざわめく中、トラがまた手を挙げた。
「あのー、それと本とか靴とかいうのは一体…」

ユカが立ち上がった。
「一刻を争う時よ、さあみんな、今すぐ眠って!^^」
本田が制した。
「待ってください、ミライや大輔たちがまだ…」
「…彼らを信じて、任せるしか…きっとすぐ、戻って来る」
そう言って静香は、本田とユカの目を見た…そうだ、日本のエースたちを信じよう。
二人はその言葉にうなずいた。

…夢の戦い、そして現実の戦い。

559 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/23(金) 02:31:48 ID:AYuOVe7m0
ライサチェックの妖気アンテナの指し示す方角は
どうやらお約束の地、阿蘇山のようだった。

「あっちはひとまず大輔に任せよう。
実は夢っていうのは、どんなに長く感じてもほんの一瞬の間に見ているものなんだ。
きっと起きてからでも間に合うよ。
だから僕らも眠りの中の闘いに参加しよう、リョーシャ」
「おぅ、わかった。おやすみ」
そう言ってプルシェンコとヤグディンも眠りについた。

その時、バトルはひとり悩んでいた。

「なんで僕だけ感染しないんだろう」

感染していない以上、眠っても仕方ない気がするのだった。
不意にバトルの携帯がメール着信を知らせた。
マナーモードだったので他のメンバーの眠りを妨げるような事はなかった。

「ジェフ、とうとう新型ウィルスの姿を電子顕微鏡で捉えたよ。
おかしな形をしているから画像を添付して送る。
そっちの首尾はどうだい?こっちはまだまださ。
肝心のワクチンが出来ないんじゃね。
じゃあまた何かあったら連絡をくれ」

「電顕写真か・・・どれ」
バトルは画像を開いた。
球形・・・正確には多面体だろう。表面にはいくつもの突起がある。
その突起の先端は、なんとなくスケート靴に似ていた。

「ふふ、スケート靴履いてるウィルスか。形だけは可愛いもんだな。
僕はみんなが起きるまで、ここで見張ってる事にしよう」

そういって残りのお菓子をつまむバトルだった。

560 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/23(金) 10:43:40 ID:a0uZ5mUGO
広い宴会場に寝転ぶ多くの人+人形や魚やetc.…
その横で一人バトルがお菓子を食べる光景は一見異様である。
長老や本田、荒川、ユカも起きないあたり夢の中にいけたのだろうか…。
というか誰の夢に行くんだろう?
ちょっと寂しく思いつつも自分まで寝るわけにはいけないのでお菓子を食べて待つバトルだった。


スケーター達の目覚めた場所は一面氷に覆われた大地だった。
「…もしかしてここは…」
「…懐かしい…」
ヤグディンとプルシェンコが同時に呟く。
飼育員も驚いた表情で固まっている。

「…あぁ、私と、君達の故郷であるクリプトン星だ。
まさか夢とはいえまたここに来れるとは…いやはや。」
長老は懐かしそうに目を細めながら言った。

かなり遠くにどす黒い雲のかかる場所が見える。
そこからスケパシーで何となく物騒な気配を感じた。
「とりあえず点呼しましょう!………ジェフ以外はみんないるようね^^」
「夢に来れたけどこの後どうするのよ、ミハル?」
「ミハルに聞かないで下さいよ、ジョニーさん。」
「いや、どう考えたってあそこが怪しいだろ!」
向こうを指差してトラが天使二人に突っ込んだ。

561 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/23(金) 10:57:07 ID:a0uZ5mUGO
「俺達はここで待っていてもいいか?
…スケート力が弱ってるようであまり移動出来ないだろうし、多分足手まといになる。」
経営者やムロズさん、魚の南里や移動に適さない変身したままの人達は移動距離のある向こうには行けないようだ。
「向こうで何があるか分からないしここに残る者も必要かもね、私達はここに残るわ。」
キーラとラウラ北欧美女二人。さらに
「感染者達だけ残っても危ないし、俺達もここで待つ事にするよ。
ユカさん、みんなを頼みます。
何かあったらスケパシーで呼んでくれ、すぐクワド跳んで助けに行くから。」
本田と荒川も残ることになった。

「おい、長老は大丈夫なのか?」
ヤグディンが聞くと
「腐ってもわしはクリプトン星人じゃ。
そこの飼育員もいけるはずじゃ。
それにこれはクリプトン星人に関わる夢じゃろう。
それにクリプトン星人が行かん訳なかろうが。」

「じゃあとりあえず向こうに行くって事でいいのね?
先頭は私とジェレミーが行くからみんなついて来て!
あんまり遅れちゃ駄目よ^^」
「待て!僕も先頭に行くぞ!」
ユカとアボット、名乗りを挙げたPちゃんを先頭に一同は滑り出した。

562 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/23(金) 11:06:33 ID:TuBWbh9Q0
黒い雲の方向を目指し滑る一行。
「それにしてもこの前ジェーニャの夢の中に入ったときは、こんな氷原じゃなくて
霧の掛かったお花畑見たいな場所だったけど・・・あれはどこだったの?」

ジョニ子の問いかけにプルシェンコが答えた。
「あれは、クリプトンの夏の光景だよ。見てのとおりクリプトン星はほぼ一年中氷に覆われた星だけど、
それでも夏は来るんだ。ほんの短い間だけど、そのときは大地に花が咲き乱れてた。
僕とエフゲーニヤは夏になるといつも二人でよく出かけて・・・彼女は花の冠を作ってたよ。
その記憶が僕の中に残っていたのかもしれない」

「長く厳しい冬で、短い夏が来るって・・・なんだかロシアみたいね」
「ああ、そうだね。クリプトンの環境に地球で一番近いかもしれないね。」



563 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/23(金) 13:05:38 ID:TuBWbh9Q0
ここらで一回現在地をまとめたほうがいいかな?

564 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/23(金) 14:38:11 ID:lR4A0L2Z0
「お前達には事前に話しておくことがある」

−−−宴会場での会議の前

崇彦と未来は別室に呼び出されていた。
部屋には他に光彦じいちゃん、佐藤先生をはじめとするコーチ陣がいた。

「奴らは必ずお前達を狙う。最悪二人が敵の手に落ちることも考えられる。
そんな事態になっても慌てないために、アイテムのことについて話しておく。」
「この本とスケート靴のことですか?」

未来は不安な様子で長老の目を見る。

「まず、ウィルスについてじゃが・・・・・」

長老はウィルスについて壇上で話したことと同じことを二人に聞かせた。そして、

「ここからが、肝心じゃ」

長老の表情が変わる。今まで見たこともない厳めしい眼つきになる。

「スケート靴と本は自ら持ち主を選ぶ。本はDIVAを、スケート靴は長(おさ)を意味する!」
「?!」

室内が動揺がする。無論、長老、光彦じいちゃんを除いてだ。

「ビックリしたかね?(^_^)」
「え、え、え、ま、まああ」

またいつもの優しい笑顔に戻って声を掛けられた崇彦。もちろん、声が上ずってる。

「クリプトン星の長は種族の男子から選ばれる。決して血統ではない。
そして女子からはDIVAが選ばれる。これも男子同様、実力から選ばれる。
・・・・なぜ、お主達が選ばれたか・・・・わかるか?」

「いえ・・・・ぜんぜん」

戸惑いを隠せない未来。

「君達が、それにふさわしい演技を披露したからじゃ!」

二人は同時に驚いた。

「もしかして・・・・トリノのショートのことかな?」
「無論そうじゃ。・・・主は、思い出したか?」
「まって!・・・・・もうチョッとで・・・思い出せそう・・・」

崇彦はなにやら難しい表情を浮かべている。

「なら、先にDIVAについて説明しておく。よいか?」
「お願いします。」


98年の長野、2002年のソルトレーク 、2010年のバンクーバー

もう少し・・・・もう少しで・・・繋がる・・・

565 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/23(金) 14:39:27 ID:TuBWbh9Q0
簡単な現在地まとめ

現実世界

未来
(『孫』とその一味に攫われる。村主も一緒か?行き先は阿蘇山?)
信成・真央・小塚・リード姉弟
(未来の後を車で追っかけ中)
大輔・美姫
(スケータースーツで大鷲に変身、美姫を乗せて追っかけ中)
バトル
(唯一の未感染者。宴会場でお留守番。光彦じいちゃんもここか?)


in夢の中
(光景はクリプトン星そっくり・クリプトンにかかわる誰かの夢の中?)

怪しい黒い雲を目指す一行
アボット・ユカ・Pチャン・プル・ヤグ・長老・飼育員・ジョニ子・ミハル・トラ・コストナー・
ADSL・べるるん・ユヅル・KVDP・ジェナ・ゲデ子・ランビ・アルバン・ジュベ・チャッキー・
ヴォロノフ・ライサ・ロロ・フェルナンデス・サラ・アリッサ・イーラ

後方待機組
本田・静香・キーラ・ラウラ・経営者・ムロズさん・南里・あっこ・ナナ
(主に移動に向かない変身をしたスケーターと待機の人たち)


布袋さん&ボロデュリンは・・・現実世界?

抜けてる所は補足お願いします。


566 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/23(金) 15:13:47 ID:L1yaHAHO0
二日ぶりにきたら念願の暗黒舞踏が!!
職人さんありがとう! 活躍したくて一生懸命なトラが愉快でかわいいー

567 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/23(金) 16:30:08 ID:a0uZ5mUGO
>>565
リッポンとかコーチ陣(ユカ除く)がいないかな?
ゆかりさんはフジにお勤め?
メルチャリもいない
布袋さんとボロ含めての補足話

一人お菓子を食べ続ける事に飽きてきたバトル。
プルシェンコのPSPで遊んでいると何やら声がした。
「あのー、バトルさん…。」
振り向くと生首おばけがいた。
「わっ!!…ってアダムか!君は眠らなかったのか?」
リッポンは悲しそうにいった。
「幽霊だからか寝れないんです…人形のムロズさんも寝れるのに…。」
「そうなのか…うーんお菓子食べる?って幽霊だから食べれないか。」

「…私達もいいかしら?」
横になっていたメリルとチャーリーが起きてきた。
どうやら夢に入りそびれたようだ。

何だかんだで話相手が出来て嬉しいバトル。
すると扉を開けて誰か入ってきた。
「あれ?布袋さん?(とまさかボロデュリン?)」
「ん?何で皆さん寝転んでいるんですか?」
どうやら布袋さんは宴会場で一曲弾こうと準備していたらしい。

そしてボロデュリンも最初は宴会に参加していた。
しかし誰かがうっかり「ブレード破損」と言ってしまったせいでギターに戻っていたのだ。
ボンッと元に戻るボロデュリン。
「びっくりしたなぁ」と言う布袋さんにボロは軽く頭を下げた。

「なるほど、そういう事が…。」
布袋さんとボロに経緯を説明する。
「で、信夫さんやタラソワさんは?」
布袋の質問、そういえばいない事に今更気付く。
「確かに…!あの人達は一体何処にいるんだろう?」
疑問だが今はとりあえず
「あ、お菓子食べます?」
と残りのお菓子を進めるバトルであった。

568 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/23(金) 17:14:05 ID:TuBWbh9Q0
>>567
補足ありがとうございます。
コーチ陣・・・どこだろう?現実世界かな?リッポンは夢に入れてても後方待機組になりそうですね。
メリチャリは書こうとしてたのに抜けてました。あとポンちゃん・リンデマン・無良・ロシェットも(汗)

569 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/23(金) 18:47:44 ID:l/UG0U+10
光彦、信夫、タラソワの3人が、宴会場に入って来た。
「ゲフッ!…あれ?…みなさん、どこに行ってらしたんですか?」
驚いて食べかけのお菓子にむせるバトル。
布袋たちも、お菓子に伸ばしかけた手を思わず止め、3人を見つめる。

光彦ら3人は、黙って視線を交わしうなずき合うと、タラソワが口を開いた。
「私達は、ちょっと席を外していました。
 スケーターたちが眠りに入る際、万が一それに巻き込まれないように…」
彼らは、現実世界に残ると決めていたのだ。

「ここに残っている私達…みなさんで、やらねばならないことがあります」
タラソワは続けた。
「ひとつは、この場に異変が起こった際の対応。
 たとえば、また襲撃があったら…(…ミライをさらった以上、もう来ないとは思いますが…)
 また、眠っている者が苦しみ出したり、明らかに異常な状態になったりしたら…
 眠りについているスケーターたちを、守らねばなりません。
 その場合によっては、叩き起こすのです」
バトルはごくっと菓子を飲み込んだ。

「もうひとつは…マオたちとの連携。
 夢の中で戦う者と、現実世界で戦う者とを、同時に見守る事が出来るのは、ここにいる皆だけです。
 私達の役目なのです。
 …他にも、臨機応変に動かねばならない時もあるでしょう、いいですね?」
バトルたちは、強くうなずいた。

570 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/23(金) 19:36:42 ID:AYuOVe7m0
「なぁリョーシャ、あそこ知ってるか?」
プルシェンコが黒雲の方を指さして言った。
「いや、わからん」
「あそこって長老院があった場所じゃないか?
僕らは何度か拉致されてたから知ってる。
その度に僕は片割れを背負って塀を跳び越えて逃げてたけどね」

長老は黙って聞いていた。

「あそこに雲がかかってるって事は、長老院の中に腹黒い人がいるって事かしら」
何気なくジョニ子が言うと
ヤグディンとプルシェンコはふたりで同時に長老をちらりと見た。

「わ、わし、別に腹黒くなんかないんじゃからねっ」

「いや長老、心当たりがあるかどうか聞きたかっただけなんだけど」
それを聞いて赤面する長老だった。
どうやらクリプトン星人はこういうノリで寒い冬を乗り切って来た種族のようだ。

571 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/23(金) 20:41:19 ID:l/UG0U+10
…夢の中のスケーターズが、黒雲の方へと向かい、氷原を滑って行く中、
トラはトラなりに一生懸命考えていた。
そして、ミハルの側へ、すっと滑り寄った。
「なあミハル、これって一体誰の夢の中なんだ?
 お前は、『夢潜入』能力者なんだから、なんかわからないか?」
「さあ…誰かの夢の中だってことは、ミハルもわかりますが…」
「そんなのは俺だってわかるよ!」

ミハルは、宴会場に置いて来た、鉄火巻がちょっと気になっていた。
パックに詰めといたけど、持ち帰って食べる頃にはまずくなってるんじゃないか?…
コストナーさんが、そっと思った。
(鉄火巻の断面にニンニク醤油を塗って、さっと炙って食べてみるのもいいかもよ!
 冷蔵庫で冷えたり、固くなったお寿司は、雑炊にしちゃう手もあるよ!)

トラは知恵を絞っていた。
「俺考えたんだけどさ…あれだけ大勢のスケーターが一緒に眠ったんだから、
 これは誰か一人の夢っていうより、みんなの夢がつながっちゃってる、とかってないか?
 ここが、その最大公約数だったりとかさ…どうかな俺の考えは?
 …なあ、ジョニーはどう思う?」
がんばれトラ。

572 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/23(金) 20:59:02 ID:3UZmvoGD0
コストナーさんの知恵袋がかわいすぎてたまらんv

573 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/23(金) 22:29:19 ID:O0r05Dwo0
静香の腕に抱かれながら、あっこは考えていた。
絶望を受け入れること。希望をもつこと。プルシェンコの言葉に、あっこは強く胸を打たれた。
滑れないとき、悲しくて仕方がなかった。
GPSで滑れた。四大陸で滑れた。オリンピックで滑れた。世界選手権で滑れた。
すべての演技が、プログラムが、ジャンプもスピンもステップも、絶望から這い上がった大切な喜びの記憶だ。
(ここで待っていたくない。私もスケーターだから)
ここが夢のなかで、夢の中で新型を倒せるのなら。
あっこは自分の絶望を知っていた。
(もう、滑れないかもしれない。今でも怖い。また拒食症が再発するかもしれない。でも、大丈夫)
「あれは……!?」
静香は、氷原の向こうから、誰かが歩いてくるのをみた。
(でも大丈夫。長久保コーチが一緒にいてくれる。皆応援してくれる。怖いけど、私はスケートが好き)
会場を震わせる拍手。たくさんの声援。ライトの向こうの表彰台。
「あっこちゃん!?」
静香の腕の中から抜け出し、人影に向かって走り出した。
(だから、一緒に行こう。最後の一瞬まで、私と滑り続けよう)
あっこを追いかけようとして、静香は人影の正体に気がついた。げっそりとやせ細っているが、黒目がちの大きな瞳は変わらない。あっこ本人だ。
あっこはカメレオンの手を伸ばした。けれどそれはすぐに人の手にかわった。あっこは自分を抱きしめる。
抱きしめられたあっこは、雪のように淡く溶けて消えていった。
「あっこちゃん……」
「しーちゃん、もう大丈夫です。私も、絶望を乗り越えました。先に行った皆を追いかけます」
主人公マリアは、ステップを踏んだ。

574 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/24(土) 00:43:31 ID:g3PWVeMJ0
黒い雲に近づくとだんだん吹雪が強くなってくる。
雲の下は雷も酷いようだ。

「エヴァン、トマシュ、気をつけてね^^雷は高い所に落ちるのよ^^」
笑顔で脅すユカさん。

「いやマジでこの雷はシャレにならない。迂闊に近づけないな」
「僕も危ないな。でもリョーシャの身長なら大丈夫じゃない?」
「・・・殺すぞ」

言ってるそばからライサに雷が落ちたようだ。
しかし、黒くてよくわからなかった。

「雷が弱い時に一気に向かうしかないようね^^あの下には建物があるんでしょ?^^」
「ああ、長老院の建物があるはずじゃ」

雷が弱まるタイミングをはかる一同。一気に緊迫感が増していた。
その時、ジョニ子がひらめいた。
「そうだわ、エヴァンを避雷針にすればいいんじゃないかしら。
エヴァンの妖気アンテナに電流の通りやすい線をつないで、地面に垂らすの」
「・・・・・・・・・(このスワン野郎、俺をなんだと思ってるんだ)」

575 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/24(土) 00:53:05 ID:5qmHPqbM0
避雷針としてはアルバン様もあやうそうだ!
あっこも復活したし、次はだれが絶望を乗り越えるのか楽しみ。

576 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/24(土) 01:02:30 ID:dmWmoyNn0
毒には毒を!雷には雷を!・・・と思ったけどミキティは現実世界だった。残念。

577 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/24(土) 02:19:49 ID:x2T5OKhB0
ひらめく赤い影が地平線のかなたへと滑っていく。
あっけに取られた静香だが、すぐに事情を悟り、微笑んだ。
「あっこちゃんは自分で乗り越えたか」
この夢の空間に来たことは無駄ではないようだ。
「絶望を乗り越える……自分の絶望を知るか」
静香は振り返った。
「ねえ、一番嫌な思い出を思い出したり、起こって欲しくないことを想像してみて」
皆に告げる。
「? それが一体…」
「推測だけど、今あっこちゃんは自分と戦ったんだと思う。昔のあっこちゃんが現れたのがその証拠。
あれが新型ウイルスの人格化なのね。寿司を食べてる間に新型に感染した人が増えたんだと思うわ。
絶望と向き合い、その上で希望を持つこと。嫌なことと向き合って見て。それが人格化して現れたら、乗り越えるのよ、自分の決意で。
ここでずっと待っているよりも、ウイルスを倒してみんなを追いかけましょう!」


578 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/24(土) 02:25:34 ID:y8PPtTm/0
スケーター一同が姿勢を低くして、雷をやり過ごそうとしている時。
…背後から何か近づいて来る。
爆発的な、輝くような、喜びに満ちたステップ。
その何かが近づくにつれて、雷が遠のき、遠雷に変わり、その音もやんだ。
真っ赤な衣装、ぴょこんと揺れる黒髪のポニーテールに、赤いリボン、大きな黒い瞳は…
アッコだ!…ミハルがつぶやいた、「マリア…!」
(…その名を、大きく呼べば歌になり、小さく唱えれば祈りになる…)<意訳です
ジョニ子は、ある歌の歌詞を思い出していた。
アゴをきりっと引き締めて近寄るアッコも、迎える一同もほぼ無言だったが、しかしわかっていた。
「ジェーニャ、お前…えらく甘ったるい顔してんじゃないか?」
「うるさい、リョーシャだってニヤニヤしてるよ…」
プルもヤグも、アッコを優しく見つめていた。…絶望を受け入れ、希望を持つ彼女を。
「…トマシュ、アンタがさっき言ったこと、当たってそうね。…ねえ長老?」
ジョニ子の言葉に、トラはちょっとは役に立ったかなーと嬉しく思った。
一同に合流したアッコは、まずアルバンの傍らへ向かった。
「蜂さんですよね?…早稲田では、ごめんなさい」
「えぇて…」
アルバンも微笑んだ。…と、ユカが叫んだ、
「今よ!みんな、進みましょう!^^」

…一方、さらわれたミライを追う者たちは…
「大ちゃん、どこに向かっているの?」
「阿蘇山…だと思う…」
美姫は、大鷲大輔の背に乗って飛びながら、前方に目をこらした。
「ねえ!?あれ、もしかしてノブたちじゃない!?」
大鷲は鋭い目で、すでに信成たちが乗る車をとらえていた。
…そのずっと先方に、数台の車が前後に連なって走っていた。
うち一台の中で、『孫』とフミエ、ミライが向き合っていた。
「…ワタシを…どうするつもりなんですかあ…?」
震えるミライを見つめ、フミエは冷たく微笑んだ。ダークサイドに落ちたままだ…

そのフミエにも、追う信成にも、夢の中のスケーターズの戦いが、影響を及ぼそうとしていた…

579 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/24(土) 02:30:01 ID:g3PWVeMJ0
一同が雷のよわまるのを待って進もうとしていたその時だった。
「ちょっと待て」
ライサチェックは決心してジョニ子の近くに歩み寄った。

「俺が避雷針になろう。だから電流を逃す為の電線が必要だ」

そう言うが早いか、ライサはジョニ子からiPodを奪い取った。

「きゃっ、何するのよ!返しなさいよ!」
「ほらよ」

ライサは本体だけを返して、ヘッドフォンのコードを左右に引き裂いた。
「ちょっと細すぎるがないよりマシだ。他にもヘッドフォンを持ってるヤツはいないか」
数人がヘッドフォンを差し出した。
ライサは器用に線をつないで、片方の先を頭部に付け、
もう片方の先を地面に垂らした。

「よし、ひとかたまりになって行こう。俺が最後部にいれば大丈夫だ」
力強く言い放つライサだったが、
その後に小声で「maybe・・・」と付け加えていたのは秘密だ。

580 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/24(土) 09:35:39 ID:yu8WwzSI0
>>564 のつづき

長老はDIVAについて語る。
「DIVAはクリプトン星人の心のより所となる存在じゃ。
彼女の存在はいわばもう一つのクリプトン星なのじゃ。」
「もう一つの・・・・クリプトン星・・・」
「・・・・・!まさか・・・・夢の世界が?」
「そうの通りじゃ。その世界を安定に欠かせないのがDIVAなのじゃ。」
「具体的には何をすればいいのですが?」
「・・・・・・・あの星最後のDIVAを、あんな形で失ったわし等に何も言う資格はないのじゃが・・・
ただ一つだけ教えられることは、『希望』となって欲しい。たったそれだけじゃ。その為に祈って欲しい。」
しばらく沈黙の時間が続いた。
「・・・・・聞いてもいいですか?」
崇彦が口を開いた。
「俺を・・・選んだ・・という演技。もしかして、98年の・・・」
「そうだ。あのとき、わしの目の前で滑って見せたアレじゃ。」
「・・・・佐藤先生は覚えていたんですか?あの日のことを・・・」
「完全というわけではありません。ですが印象に残る構成でしたよ。とくにイーグルからの4Tは。」
(やっぱり・・・・そういうことだったのか・・・・)
「タカ・・・・・?」
「俺が、あの日滑ったのは・・・・ギターコンチェルト。正しくはその原型、ですね。」
「そうよ、お父さんからそのプログラム聞いてたからいつかやってみたいと思ったの。」
有香さんがかわりに返事をしてくれた。
「最初に話を聞いた時は耳を疑ったわ。でも、とても魅力的なプログラムだったから五輪のこの年に駆けたわけ。」
「だから、あの構成だったっだ・・・・・」
感慨にふける崇彦。
「やっと、納得したかな。」
「はい・・・最後に一つだけ。」
「2006年のトリノ五輪の話はほとんど出てこない。これは・・・もしかして『希望』が勝った。ということですか?」
「そうじゃ!あの年は素晴らしい年じゃった・・・あの年に夢断たれたものも、今は見事に花咲かせている。
・・・・・・ホンの一握りを除いて。」
「分りました!ありがとうございます。!」
崇彦は立ち上がり深々と頭を下げた。
「では、長の役割についてだが・・・」
「ああ、大丈夫です。もう決めましたから!」
「はぁ〜?」
長老とコーチ陣は訝しげに彼を見る。
「俺にとってみんなが『希望』なんです。以上!それじゃいって来ます!!」
そう言い残して部屋から飛び出していった。
「ちょおっと!タカ!まだ話し終わってないよ〜!」
「まったくもう!相変わらず調子に乗りやすいんだから・・・」
未来やユカが不満を口にする。そのユカの隣では
「?お父さん・・・」
佐藤先生が腕をまっすぐに伸ばしている。そして小さく呟く

「いってらっしゃい・・・・・」

今はいないその背中にいつものように右手で思いを込めていた

581 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/24(土) 12:08:03 ID:dmWmoyNn0
スケート力が安定して獲得した能力としては、それぞれの変身後の姿に自由になれる他に、

大輔・・・鳥の視野
真央・・・犬の聴覚・嗅覚
美姫・・・雷撃(古代エジプト式格闘術?)
信成・・・剣術?

プル・・・感応力(使いこなせれば念動力や氷つぶてが撃てるかも?)
飼育員・・・周りの景色に同化(透明化)・気配も消える
ADSL・・・自由にさまざま姿に変身
べるるん・・・超音波
Pちゃん・・・肉体の再生能力
ジョニ子&ミハル・・・夢の中に潜入する
トラ&コストナー&べるるん・・・暗黒舞踏
イーラ・・・カウガールの投げ縄


という感じかな?他のスケーターの能力も解れば補足おねがいします。

582 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/24(土) 13:56:57 ID:dmWmoyNn0
そういやべるるんは暗視能力もあったっけ。
あっこちゃんは元がカメレオンだけに飼育員さんと同じような能力が
使えるかも。

583 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/24(土) 16:11:10 ID:QzIhl/4cO
スレからギャグ的要素が減って久しいね…
だんだん、この板には場違いになりつつあるような。
スケート見てる人なら知ってるあれやこれを、混ぜてつないでギャグ的に話にしてたうちは、
まだこの板にあってもギリギリここはネタスレですって言えたと思う。
でもこういう内容まで来ちゃったら同人板?とかよく知らないけどそういう所が該当板なんじゃない?


584 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/24(土) 16:21:38 ID:V145QpVk0
言わんとすることはわかる気がするけど
そろそろ終わりそうだし
次スレがあるようならそのとき考えたらよいのでは。

ネタスレということでいうとこんな展開の中でも>>553みたいに
流れを邪魔しないギャグ要素がちょこちょこ入ってくれると嬉しい。

585 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/24(土) 16:24:23 ID:6ZCDBH5Y0
銀盤(ryでも久々にみたいな・・・

586 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/24(土) 17:12:46 ID:g3PWVeMJ0
団子状態になって黒雲の下を進む一行。

最後尾ではライサチェックが人柱・・・じゃなくて避雷針になっている。
そうだ、避雷針から地面に繋がる線は「アース線」と言うのだった。
(昨夜書いてる時は全く思い出せなかった)

「そういやジョーニヵ、今度歌手デビューするんだって?」
「まぁジェーニャったら、情報が早いのね」
「感応力のおかげさ。じゃあ次のショーでは君の生歌で僕が滑ろう。
ヘタだと転んじゃうからちゃんと歌ってよ」

それを横で聞いていたランビエールは頭を抱えた。
デュエットしようという話でなかっただけまだマシだ、とジュベールは思っていた。

そうこうしているうちに(3度ほどライサに雷が落ちたが)
建物のある場所にたどりついた。

587 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/24(土) 18:16:12 ID:QzIhl/4cO
いや、確かに終わりに近いし言わなくてもいいことだったかも。すまんかった。

書きにくくなった職人さんいたら、ホントに申し訳ない。
消えます。

588 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/24(土) 19:39:20 ID:dmWmoyNn0
その頃の宴会場のお留守番の一行。


床の上に寝っころがる大勢のスケーター達の様子に特に変化はない。
とりあえず、平穏無事である。
眠っているスケーター達を見守るとはいえ、さすがにちょっと退屈だ。


お、このテレビよく見たらアンテナ繋がってるな、何かやってないかな〜?」
同じく居残り組のリンデマンが試しに宴会場の大型テレビのスイッチを入れてみた。


どうやら地方ローカル枠のアニメ再放送の時間だったようだ。
映ったのは「銀盤(ry」の11話「やけくそカルメン」だった。
ソルトレイクSPでまさかの転倒をしてしまい、大ピンチのジェーニャが一発逆転をかけて
FPのカルメンを演じる回である。

「改めて見てもこのやけくそ具合が凄いよなぁ〜」
「ふつうこんな変態コンボ入れるか?!」
「このあとゲー坊の気持ちがわかる・・・」
などど言いながら、シリアス展開もどこ吹く風で和気藹々と
鑑賞する居残り組であった。

・・・まぁ、とりあえず今のうちに和んでおけ。





589 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/24(土) 20:55:31 ID:dmWmoyNn0
宴会場が「銀盤(ry」鑑賞会で盛り上がる頃、ちょうどトイレに行っていたポンちゃん。

戻る途中でゲームコーナーに差し掛かったところで、
たくさん並んだゲーム機の中でもひときわ目立つ一台に目が止まった。
何気なく派手な装飾のPOPを眺めてみると、そこにはこう書かれていた。

『今話題のフィギュア格闘ゲーム【Figure SkaterU】ついに登場!!』

「うおおおっ?!これはあの噂のスケUやないかっ!!!!」
東京に行ったら秋葉原でプレイする事をこっそり企てたものの、実現ならずにがっかりしていたが、
思わぬところで噂のゲーム機に遭遇したのだ。

思わず駆け寄って筐体の画面をガン見するポンちゃん。
そこには氷山をイメージしたようなステージで、流麗なエフェクト付きでバトルシーンを繰り広げる
大輔とエフゲニーのデモムービーが映っていた。

超リアルな映像と派手なグラフィックにしばし感動したあと、おもむろに財布を取り出す。
「キャラクター選択に俺入っとったらええなぁ・・・」
wktkしながらひとまず300円投入してみた。



590 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/24(土) 21:39:20 ID:5qmHPqbM0
スケUきた!
久しぶりの銀盤ryもいいなー!

たしかに最近ずっとシリアス進行で、ギャグ入れづらいなって職人さんがいらっしゃったら、
申し訳ない……ちょっとそんな風潮になったこともあったし。
だんだん目に見えて職人さんが減ってくのが寂しかったよー
また最初のように楽しく進むスレになるといいね……
職人さんファイトだよ!

591 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/24(土) 21:52:39 ID:dmWmoyNn0
シリアスもギャグも好きなんで、上手いことバランスをとりつつ
目指せ大団円!ですねw

592 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/24(土) 22:59:33 ID:PdpXJs1sO
建物にそのまま入るかどうか相談する一同。
ユカ「スレの容量も少ないし、さっさと入っちゃいましょう^^!」
ヤグ「いや、こんだけいるんだし誰か偵察にでも行かせればいいだろ!
てか焦る理由それかよ…!」
飼育員「俺がいくよ、透明になれるし。」
P「あんたは信用出来ないから僕がいく!
…あんたは怪我しないように下がってろ!」
アボ(これがユカの言ってたツンデレってやつか…)
ユヅ「プルシェンコさんや長老さんは中の様子を詳しく覚えていないんですか?」

皆の視線がプルと長老に集まる。
「…僕子供だったしな〜エヘッ☆」
「…わしも歳のせいか記憶が…ゴホンゴホンッ。」
覚えてないようだ。
がっかりしてため息をつくスケーターズ。

…その時、天から光り輝く筋がジェーニャに降り注ぐ!
プルシェンコは肉襦袢+金パンツのせっぼん仕様になった!
「よりによって何故今w」
皆ずっこけたし、プル自身笑ってしまった。
しかし長老の表情は真剣になった。
「やはりSex Bombか…。」

593 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/24(土) 23:25:33 ID:g3PWVeMJ0
「お、ここから入れるじゃないか」
中に入ったのは飼育員とPチャンだった。

おそるおそる進むと中にはなにか大きな固まりがうごめいている。
「うわぁなんかいる!」

Pチャンは振り返った。
しかし誰もついて来ていなかった。
「おーい」
「おーいみんなー」

建物の中に2人の声がむなしく響いた。
「なぁ、あんたなら知ってるだろ!何なんだこれは」
詰め寄るPチャンに飼育員は答えた。

「これは・・・小惑星の衝突で亡くなった、僕らの同胞の意識の固まりです。
かなりの人数分みたいですねー。
ほら、一見なんだか海の生き物みたいでしょ。
だから僕は今の職業を選んだんです。似てるから」
「ええっ?じゃあクリプトン星人ってのは無脊椎動物なのか?」
「いいえ、本当は地球人とよく似てるんですが、未練を残して亡くなるとこうなるんです」
「ってことはあれか?こいつらを天国に行けるようにすればいいのか?」
「そうですね、仏教用語だと成仏ってやつですかね。
あ、うかつに触らないでくださいよ? 念力使いとかテレパシー持ちが普通にいますから」

そこに深刻な顔の長老がせっぼん姿のプルシェンコを従えて入って来た。
勿論、他のみんなも一緒だ。

594 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/25(日) 01:18:21 ID:bG62IY5a0
参考画像 クリプトン星の夏とジェーニャ
ttp://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org836794.jpg

595 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/25(日) 01:24:08 ID:TRXozoI9O
髪が・・・赤いです・・・

596 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/25(日) 01:53:26 ID:SXVdMNXs0
おわりに「e」がついたプルと呼んでください

597 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/25(日) 02:30:44 ID:PgOC49F50
未来が拉致された車が、急に止まるとまるでワープの様に消えていく様を小塚は確認していた。
ここは。あの熊本市内の打捨てられたリンクのまるで近くではないか。正確には反対側なのだが。

(これは…この前の事もあるし、いかにも怪しいけれど)
小塚は冷静だったが、大輔は違った。

「ここの先には…嗚呼…未来、未来…頼む!!俺に力を…俺は俺は……!!……未来を守…」
「全部、自分で背負っ茶ぁ駄目。大ちゃんには私を初め皆がいること、……どんな事になっても、覚えていてね?」
背中に乗っている美姫がピシャリと言い放った。

(わたしたちたいせつな仲間だから。みんな。大丈夫、きっといけるよ大ちゃんも)
真央からのスケパシー。

(私達も頑張るから!    バンクーバー五輪の男4人部屋の時もとっても楽しかったし!きっと貴殿なら大丈夫でござるよ!)
リード姉弟のスケパシーも届いた。

(だいじななかまは、助けるのが当たり前 僕も大ちゃんとまったく同じ気持ちだよだからおちついて)
信成からのスケパシー………

みんな………… 
    
みんな……



ありがとう。

助けに行こう。俺達の………  未来{future}を。




598 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/25(日) 06:03:06 ID:P52+eA2oO
ごめん正直吹いた

599 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/25(日) 08:46:28 ID:mEOWAc/iO
うごめくクリプトン星人の成れの果てをじっと見つめる長老。
「ジェーニャ、そしてスケーターの皆さん、どうか哀れなこの子達のために踊ってくれないか?
…Sex Bombを。」

「せっぼん?
確かせっぼんはクリプトン星人の性別を決める大切な儀式だったよな…。」
前スレからずーっと腰みの装備のOne Banana仕様なのにOne Bananaを一度も踊れていないヤグディンが答える。
「左様、しかし生まれてすぐ行うこの儀式、実は鎮魂歌の働きも持っているのじゃよ。
…もしかしたらこの夢はわしや飼育員、君やジェーニャの生き残った罪悪感や悲しみから来たものかもしれんの。
わしの孫の恨みつらみもこれで晴れそうな気がするんじゃ、頼む…!」

「…こう頼まれちゃ誰も断れないわね。」
ジョニーはiPodを出してSex Bombを流し始めた。


その頃スケUのキャラ選択画面で
「えーここのステータスおかしない?」「へーっ、この人も使えるんや!」「もっといい写真なかったんかい…」
などと一人楽しんでいたポンちゃん。
すると突然、勝手に画面が変わってしまう。
「なんやまだ何も触っとらんのに…ってこれは!」
急いでバトル達を呼びにいくポンちゃん。
画面には夢の中でせっぼんを踊りまくるスケーターズの姿が映し出されていた。

600 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/25(日) 10:33:48 ID:PgOC49F50
「おかしいな、阿蘇山に向かっていると思ったのに、何故此処なんだろう…」
不思議に思いつつも大輔と美姫は入り口付近に舞い降りた。

「大ちゃん!飛んで!降りちゃ駄目だ!此処に未来ちゃんはいない!あの車はフェイクだったんだ!」
信成の叫び声が聞こえた時は既に遅かったらしい。

その瞬間、周りの空間がぐにゃりと曲がって見える。

大輔と美姫、そして少し離れた場所で真央、小塚、信成、リード姉弟達は
地面に開いたブラックホール?のようなワープ装置?に引きずり込まれていった……


601 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/25(日) 10:53:13 ID:f7BaY1lV0
「長老よ、あなたはもうろくして忘れてしまったのか」

不気味な塊からくぐもったような声がした。

「我々は生まれてすぐではなく、ある程度成長してから
性別決定のためにウィルスを使うのだ。
そしてそれまでの潜在意識により性別が決まる。
SexBombはその通過儀礼に過ぎないのではなかったか?」

「あれ?そうだっけ?」
長老は考え込んでいる。

その瞬間、塊から光の玉が飛び出してミハルの体に飛び込んだ。
ミハルの全身が光り輝き、空中に浮かび上がる。

「いとしきわが子よ、よく戻ってきましたね」

ミハルの口からこの世のものではないかのような声が響き、その目はヤグディンを捉えていた。
「こ、これは僕の夢の中でジョニヵに起きた事と同じじゃないか」
プルシェンコは驚いていた。そして、SexBomb仕様から普通のジャージ姿に戻っていた。

「星は消えてしまったけれど・・・どうしても、どうしてもあなたにひとめ会いたくて待っていました。
私たちのために踊っておくれ、鎮魂のための One Banana を 」

塊からも声がする。
「私たちの止めるのも聞かず、地球に行ったあなたが踊ったOneBananaを・・・」

「参ったな、実はオレの家系は代々、おくりびとだったんだよ。
その仕事がいやでここを飛び出したってのにな」
ヤグディンは苦笑した。

602 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/25(日) 11:02:49 ID:esYpNNzO0
遂にヤグ先輩のターンktkr!

そういやプルの双子が巫女候補でヤグがおくりびとかぁ・・・すげぇなクリプトン星w

603 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/25(日) 11:52:25 ID:zaQH7zML0
「オレは・・・身体能力は高かったが感応力が弱かった。
だから家の仕事は継げないと思い込んでいたんだ。
それに辛気臭い事は嫌いだったしな。

だが、今こそ全身全霊で踊る。母さん。見ていてくれ」

どこからともなく、建物の中いっぱいに音楽が響き始めた。
腰蓑を揺らし、バナナを片手に激しく踊るヤグディン。

不気味な塊からはひとつ、またひとつと光の玉が尾を引いて離れ、
建物の窓から空へと消えていく。
ふと気が付くと一同の足元には見たこともない花が咲き乱れている。
ジョニ子が一輪手に取るとそれはほろほろと崩れ、消えた。

不気味な塊はどんどん縮み、やがて消えた。

宙に浮かんだままのミハルの口からまた声が聞こえる。

「わが子よ、その成長を確かに見届けました。私もいく時が来たようです。ありがとう。すこやかに」
「母さん!」
ヤグディンは手にしたバナナを放り出して駆け寄ろうとしたが、
ミハルの体からは既に光がうせ、ゆっくりと地面に降りて横たわっている最中だった。

「わしも帰る時が来たようじゃ」
長老も体を横たえた。
「クリプトン星は消えた。わしらの思念が消えればウィルスもまもなく力を失うであろう。
お前たちはもう地球人じゃ。後は好きなように生きるがいい」

長老の体から光の玉が尾を引いて離れ、そして飛び去った。

「さあ、もうここにいる必要はない。戻ろう」
ヤグディンは何かを振り切るかのように、そして自分に言い聞かせるかのように力強く言い、
もはや動かない長老に背を向けて歩き出した。
と思ったら転んだ。

「誰だ、こんなところにバナナを捨てたのは!」
自分だろ。

604 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/25(日) 12:39:14 ID:esYpNNzO0
夢の中から立ち去る直前、プルシェンコは一瞬だけ振り向いた。

重苦しい雲も、寒寒とした氷原もすでになく、
一面に広がるのは靄のかかった花の咲き乱れる大地…芳しきクリプトンの夏。
花畑の向こうから誰かの視線を感じたような気がした。
だが、ほどなくその気配も消えた。


それは彼の双子の片割れだったのか、あるいは浄化された人々の魂だったのかは
知るすべは無い。
ともかくはこの世界は安定を取り戻したようである。


花咲く大地を後に、スケーターズは現実の世界へ戻って行った。


605 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/25(日) 13:09:21 ID:esYpNNzO0
その頃、後方待機組にも異変が起こっていた。

「おい、あれを見ろ!」
本田が黒雲の漂っていた方向を指し示す。
するとそこから見る見るうちに黒雲が消えうせ、無数の光の玉が天にむかって昇っていく。

それと同時に空から光が差込み、周辺の氷原が一斉に溶けはじめた。
「いったい何が起こってるの?!」
静香も事態が把握できないが、先ほどまでの邪悪な空気とは違うようだ。

氷の溶けた大地から一斉に花が咲き始める。
全てが収まった時にはそこは一面の花畑の真っ只中だった。
「これは…」
呆然としている静香の背後で声が聞こえた。

「ああ!…俺、動ける!体も元に戻ってる!!」
「俺もだ…年寄りじゃなくて、元の俺になってる!」
「ちゃんと手も足もある!よかった!人間に戻れた!!」
「あたしも…アヒルじゃなくて人間になってるわ!!」
「みんな、元に戻れたの?!」
そこには人間に戻った経営者やムロズさん、南里達がいた。


『…貴方たちのお蔭でこの世界は浄化されました。あとは静かに消えるのみです。
彼等は既にここを離れました…貴方達も元の場所へ戻りなさい』

どこからか声が聞こえる。
その途端に眩い光がさしこみ、後方待機組は夢の世界からはじき出された




606 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/25(日) 13:54:41 ID:i2ysgFWXO
ジョニ子「もうすぐエンディングなのにアタシちっとも活躍してないわ!」

607 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/25(日) 15:37:36 ID:ISlJ/V0k0
「いってえ〜〜・・・・」

地面にできた落とし穴ワープ(?)で何処かかへ突き落とされた崇彦。

気がついて周囲を見回してみる。

「ここは・・・阿蘇・・・なのか?」

周囲は一面岩だらけ。目の前に広がるのは厚い氷に覆われた湖。

「・・・・漸くおでましか?」

声がするほうへ目を向ける。

「!!!!未来!!」

湖の向こう正面、そこに立てられた柱に未来は囚われていた。
その横には例の孫が厳しい顔で立っている。
未来はDIVAの装束なのか、洗いざらしの布でできたローブを身に纏い、猿轡をされていた。

「新型ウィルスは浄化され、長老は召され、私の目的の半分は殺がれた。
だが!まだ終わるわけにはいかん!!」

声を荒げる孫。しかし、崇彦は彼の言葉に一瞬耳を疑う。

「長老が・・・召された?」
「そうだ!・・・よって、お前が正式にクリプトンの長となった。
・・・だが、その座を私の目的のために戴く!!」

そう言い放つと孫は自ら氷の湖の上に降りた。

「・・・何をするかは、言わんでも分るな?」
「・・・・・・ああ・・これでも、フィギュアスケーターの端くれだから。」
「よし!では私から行かせてもらう」









608 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/25(日) 16:38:44 ID:PPu93Wu10
「戻ろうか」
光の玉を見上げる一同。
今までに見た美しい風景や夜空などには足下にも及ばない
不思議な、そして美しいせつない景色。
様々なクリプトン星人の想いと共に天に飲み込まれていく。
胸の奥が苦しい。
泣きそうで泣けない。
それぞれの想いがいつの間にかジョニ子の心に入り込んできた。
さっきヤグディンが見せた鎮魂のためのOne Banana。
ならば、アタシは歌うわ。あなたたちのための鎮魂歌を。
そう、DIVAで堕天使なアタシがあなたたちを
みんなの想いを込めて送り出すわ。

「ボエ〜〜〜〜〜〜」
気持ちよく歌いはじめたジョニ子。
(やっぱりCDデビューはやめた方がいいよーーー)
ジョニ子以外が同じ思いを抱き頭を抱えた。
そしてその歌声のおかげか、全員が一斉に目を覚まし
夢の世界から、現実へ戻っていった。

609 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/25(日) 16:40:52 ID:xR9vbMMk0
いつも思うけど、小ネタがリアルタイムだなw

610 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/25(日) 17:21:18 ID:PgOC49F50
数分遅れて小塚のいる場所にワープされた真央、信成、リード姉弟。

「真央?!よかった無事だったのか」

小塚の気がそれた瞬間を、孫の一撃が襲う。小塚の身体は宙を舞った……
いや、その前に素早く小塚の前に立ちはだかり、攻撃を受け流した者がいる。

浅田真央。彼女だ。



真央「たかちゃん。私も大ちゃんのような夢を見ていたんだ。色々なことがあって今まで忘れていたけれど」

真央も大輔とまったく同じ夢を見ていた。
しかし、あんまりにも人の話を聞かない真央に、夢の中の声の人はブチ切れて
途中でアナウンスを止めた事は少々違っていたが。

真央「だから、真央も大ちゃんと同じ『守護者』。たかちゃんと未来ちゃんを守る義務があるの。」

スッと、EXで使用した扇…いや戦扇(バトルファン)を構える凛々しい真央の姿。
FP「ラフマニノフの『鐘』」を滑る時のような、真剣な表情の真央を見た小塚は、正直大変に驚いていた。




一方、大輔達は違う場所に飛ばされたらしい。
何やら迷路のような、宇宙船の中のようである。

「この壁の模様は…どこかで見たことが…」
模様ではなく文字だ。崇彦と一緒に見た、クリプトン星の文字。
だが大輔には読むことは出来ない。

「そうだ、美姫ちゃん、このスーツを着てくれ。好きな衣装、好きな者に変身できるし、防弾機能もある。
これから何があるのかわからないからね。」
「えっ(汗)ここで着替えるの?」
「はは(笑)今の衣装の上から着れるし、どんな身体でもフィットするように出来ているから大丈夫」
大輔がスーツを脱ぐと、下はEXの衣装を着ていた。
スーツを着た美姫は、今までの色々なクレオパトラコスチュームに変化させて大変満足している。

すっかり油断している二人にいきなり何かが襲いかかってきた。


611 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/25(日) 18:02:00 ID:pFPRSAhB0
戦扇を構え孫と対峙する真央。
その後ろでは信成達が未来を救い出すために柱のそばまで近寄ってきた。
しかし、
「DIVAに触れるな!」
孫の逆鱗が氷の柱となって3人の足元を襲う。

「うわ〜!!」

3人は未来が囚われている柱に張り付き身動きが取れない。
「そこで大人しくしていろ。」

孫は冷たく微笑み、真央に向き直る。

「・・・・DIVAに成り損ねたあなたが守護者ですか・・・片腹可笑しい!!」
「!!!?」

真央と崇彦の顔に衝撃が走る。

「DIVAの候補は他にいた。あなたは最有力候補だった。しかし、あなたは現・長と近しい関係にある。
だから除外されたのだ!」
「近しい・・・関係・・」

二人は目を見合わせる。

「俺達ってどんな関係?」
「・・・ともだち?」
「とっても仲のよい友達」
「そう・・・・少なくとも・・・絶対に・・・」
「そうだ・・・とっても大切な・・・絆・・」
「うん!」

互いに微笑みあう。
誰が、何と言おうと、謂れのないことを投げられても、壊されることのない関係。

「・・・だから・・・許さない!」
「ああ、そうだ!」

二人は再び孫を見た後、後ろに囚われた信成達、そして未来を見る。

「・・・私が先制でいい?」
「そうだね、俺はいつもどうりバックアップで。」
「それじゃよろしく」
「こちらこそ!」

互いに手をたたきあう。それは二人だからこそできる信頼の証だった。



612 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/25(日) 18:06:25 ID:esYpNNzO0
宴会場で眠っていたスケーター達が目を覚ますと、室内は静かだった。
夢に入る前にプルシェンコが言っていたように、実際に眠っていた時間は30分ほどだったようだ。
程なくして入り口の扉が開き、バトル達居残り組が部屋に入ってきた。

「お帰りジェーニャ・・・みんな無事だったみたいだね。」
「うん、でも長老が・・・」
「解ってる。クリプトンの人達と一緒に召されたんだろう?」
「どうしてそれを?」

不思議そうに尋ねるプルシェンコにポンちゃんが代わって答えた。
「スケUのゲーム機を見てたら急に画面が変わって、夢の中の映像が見えたんや。
慌ててここの全員で集まって見とったんやけど・・・」
神妙な顔をしている居残り組。
「そうか・・・」
スケーター達もしばらくの間黙りこんでいた。

「・・・ひとまずこれで新型ウィルスのほうは決着がついたみたいだね。」
「後は未来を探さないとね・・・そういえばジェフ、大輔達から連絡はあったの?」
ジョニ子がバトルに尋ねた。
「それが、まだあれから連絡がなくて・・・スケパシーもなんの反応なしなんだ」
「大丈夫かしら・・・?まさか大輔達まで何かあったんじゃ・・・」

「おい!ジェーニャさっきたしか阿蘇山って言ってたよな?」
「そのはずなんだけど・・・なんだか急にフィルターが掛かったみたいになってるんだ。誰かが妨害してるのかな?」
「まったく!お前のへっぽこ感応力は肝心なときに役にたたねぇ!」
「リョーシャに言われたくないよ!」
「二人とも喧嘩してる場合じゃないよ!ジェーニャ、なんとか頑張って未来や大輔の場所を探ってみて!」

一気に緊張が走るスケーター達。
その横で付きっぱなしの大型テレビの画面では「銀盤(ry」の劇場版公開決定!のCMが流れていた。


613 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/25(日) 18:53:09 ID:PgOC49F50
狼?巨大な犬か?目は車のサーチライトのように光り、身体は金属製のように光っている人造物のような獣が二匹。
ふいを突かれた二人はまともに噛み付かれてしまった!

と、その時さらに巨大な虎が現れた。美姫がとっさに変身したのだ。
虎と化した美姫はメカ狼をあっさり振りほどき、大輔も渾身の3Aで撃退した。

「…ふぅ、驚いたわ。一体何よあれは」
「ああ、油断してたな俺達………くっ」
「大輔?!」

大きく噛まれた左肩の傷が生生しい。美姫はスケータースーツのお陰で無傷で済んだのだった。
美姫は急いで応急処置を施す。

「はは…やっちまったな。肉を削がれちゃったよ。まだ足じゃなくてよかったかな」
「大丈夫?…まだ、戦える?」
「勿論さ!あんな連中がまだいるとしたら、これからまったく気を許せない。慎重に行こう」


614 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/25(日) 21:59:46 ID:yfXCt9+RO
未来は微笑んだ。
仲間がそばにいる。だから怖くない。

DIVAとしての囮の役目、きっと果たす。

小塚のスケート靴と未来の本。
クリプトン星の長老から託されたそれは、本来、クリプトン星でしか役には立たない。
この地球で長だDIVAだと言っても何か特別な力を持つわけではない。
ましてや彼らは地球人だ。
でも、見知らぬ、名も知らぬ遠い星の人達の思い…自分たちと同じ、絶望を乗り越え希望を得た人達の思いは、
確かに彼らの心に力を与えている。
力を継ぐのではない。思いを受け継いだのだ。

615 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/25(日) 22:20:25 ID:L9Qnwfh00
「…手を…」
そう言って、プルシェンコは、ジョニ子とミハルに手を差し出した。
「どういうことなのよ?」
「自信はないけれど…
 皆で手をつないで夢を共有出来るのなら…スケパシーもひとつに出来るはず…
 皆で念じれば、大輔たちに届くかもしれない。居場所だってわかるかも」
「おい、だったらこうしたほうが、もっといいんじゃねえか?」
ヤグディンが、ガバッとプルシェンコの肩を抱いて、にっと笑った。
「!…そうかもしれないね」
プルシェンコも、ヤグディンの目を見て笑った。
「よし、じゃあとにかくやってみようぜ、ほらみんな、さっさと肩組めー!」
スケーターたち、コーチ陣も、全員で肩を組んで円陣を作った。
…届け、スケパシー!

616 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/25(日) 22:45:24 ID:bFJtU9+w0
 激しい音とともに、氷が削られていく。
 崇彦と真央の動きは、男女ペアともアイスダンス
ともまるで異なるものだった。どちらかといえば、
格闘ゲームやハリウッドのアクションシーンに近い。
そして、凍った湖を支配しているのは、間違いなく
真央だ。崇彦が彼女のサポートに徹する一方で、
「孫」は二対一の戦いに押されているように見える。
 しかしその顔に、焦りはなく、むしろ、笑みさえ
も浮かんでいる。その証拠に、未来から「本」を奪
い損ねても、彼の顔に怒りはなかった。

 ホテルから連れ去られたとき、未来は「本」を宴
会場のテーブルの下に隠していたのである。未来ごと
組織の手に渡るよりは、と考えての、咄嗟の行動だっ
た。
 そういえば、あの本、誰かが見つけてくれたかな。
忘れ去られて捨てられた、なんてことはないと思う
けれども。

 猿ぐつわをつけられたまま、未来は顔をあげた。
遠くから、何かが聞こえてくる。それは声ではない。
仲間たちの意思、スケパシーだ。
「みんな、無事か!?」
「このままアタシを差し置いてフィナーレだなんて、
そうはいかないわよ!」
 ジョニーらしい言葉に、未来は思わず微笑む。
湖の上では、崇彦と真央が「孫」との間に距離を
とっていた。  
「真央、聞こえた!?」
「うん、聞こえたよ、みんなの声! みんなー! 
真央たちはここだよー!」

「……忌々しいスケーターどもがっ!」
 「孫」の突進から身をかわした崇彦と真央に、
未来はスケパシーで語りかけた。
「二人は戦いに集中して。皆には、私が居場所を
知らせるから」
 スケパシーはその場にいた者だけではなく、
もちろん大輔と美姫にも届いていた。
 そして、迷路の中で侵入者を待ち受けていた
フミエのもとにも……。

617 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/25(日) 23:23:17 ID:bG62IY5a0
首の近くを噛まれた大輔は
「ミッネラ〜ルむっぎっちゃ♪」と歌ってみた。

無意識に口ずさんだそれは、実はライオンに噛まれてもヒョウに噛まれても
生きて帰れて後遺症も残らないという魔法の呪文だった。

618 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/26(月) 01:07:43 ID:HKhobEBU0
>>617 ネタ古すぎ〜

ところで「孫」って「ソン」とも読めるような・・うがちすぎか?

619 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/26(月) 01:22:38 ID:18YqqfJA0
「面倒なことにならないうちに、さっさと実験してみましょう。」
スケパシーを感知した村主は、迷路のワープボタンを押すと、瞬時に戦いの真っ最中にある孫の元へ瞬間移動した。

村主「準備は出来たわ。サンプルは簡単に手に入ったから、とりあえずこの馬鹿三人で試し切りしてみるわね。」
孫「早くとっととやらんか!そいつらを片付けたらこっちにも何人かよこせ!」

はいはい、わかりましたよおじいちゃん。
村主は手にした何かのスイッチを押した。
空間が割れ、何者がかゾロゾロと出てくる。5、6人はいるだろうか。
彼等は柱に貼付けられている三人と未来をぐるり、と取り囲んだ。

信成「…な、ななななななんだよ!これってマジ?!」
クリス「何故大輔殿がこんなに沢山…いるわけがないでござる!!分身の術でござるか?」
女性ならではの感でキャシーは気がついた。
キャシー「!…よく見て!衣装もバラバラだし、顔も微妙に違うわ!」
信成「あ!こっちの大ちゃんはトリノの時のFPだ… あっちのはオペラ座のやつ!あっちのはヒップホップの!」
クリス「大輔殿!なんで大勢で拙者らを睨みつけているであるか?」
キャシー「今期のダイスケはいない…ということは、この中に本物はいないのかしら」

村主「そうね、いないわね。彼はクリプトン製の迷路に迷い込んでいるもの。いい気味だわ」
信成「なんだって!」
村主「助けにいく? まぁ行けないでしょうね、だって是等の試し切りになるんだから、あんた達は」

その瞬間、三人の戒めが解けた。

信成「やるしかないのか…」
キャシー「そのようね」
クリス「偽物なら容赦なく叩き切るでござる!」

未来は固く目をとじ、うつむいていた。

620 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/26(月) 01:24:55 ID:1K9pThoI0
片腹可笑しい
どうり
…いやなんでもない。面白いからいいんだ。

621 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/26(月) 01:30:16 ID:18YqqfJA0
話は違うが、職人Dは>>617の発言に脱力し職人力を奪われそうになった…
が、頑張って耐えた!!

622 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/26(月) 02:31:45 ID:MbFB5qFk0
>621
「すまんのう。ヤグ先輩の鎮魂OneBananaが無事に済んだので
大輔ネタに絡みたかったのに大輔の事をよく知らなかったんじゃよ。
徹子の部屋を見たら大輔ネタの続きを書くから許しておくれ」
と答える職人Aであった。

しかしその頃にはきっとこのスレは大団円を迎えて終わっているであろう、と
エフゲーニヤの予知能力が告げている事は言うまでもない。

623 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/26(月) 03:31:05 ID:7Iksr2rM0
誰も銀盤(ryの映画化に突っ込んでくれないのかw

624 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/26(月) 09:53:24 ID:j99QP3iS0
>>623
とりあえず製作決まった模様w
>>319の監督さんはクライアントは納得させたのか?・・・当初の噂どおりなら彼女の発案のはずだが。

625 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/26(月) 13:43:28 ID:18YqqfJA0
>>622
「こちらこそ(汗)すみません。自分は、動かしにくいキャラを動かすより、使いやすいキャラで参加すれば問題ないかと思われますが…」
と答える職人D。

626 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/26(月) 19:02:39 ID:j99QP3iS0
「あ、そうそう。あんた達のお仲間がしゃしゃり出てこないうちに先に手を打っとかなきゃ。」
フミエは手にした装置の別のボタンを押した。
「このあいだ研究所襲撃したときに、置いてあったサンプルをコピーしておいて正解だったわ。
・・・まだ未完成だけど、数撃ちゃ当たるってね」



宴会場でスケパシーを集中させていたスケーターズ。
静かだった部屋の中に異様な気配が漂い始めた。

「なんだこの雰囲気は?なんか妙だぞ?」
ジュベールがいぶかしげに顔を上げる。
「・・・この部屋と、どこか別の場所が繋がろうとしてる!!」
感応力でプルシェンコが異変を感じ取ったのと同時に部屋の空気が揺らぎ始めると、空中に穴のようなものが出来あがり、
やがてそこから大勢の人影が現れた。

「なんだあれは?!」
「ちょっと・・・なにあれ?アタシじゃないのよう?!」
「ああ、あっちにいるの俺じゃないか・・・って向こうにもいる!!」
信成達を襲っているクローン大輔と同じく、さまざまな衣装を着たスケーターズのクローン達が向かってきた。
立ち向かおうとするスケーターズだが、その場は大混乱になっている。

「畜生!これもあいつらの仕業か?!」
誰がクローンで誰が本物か見分けが付かないトマシュ。
その前に立ちはだかるのは本日ハチマキ姿と勇名トラ衣装の二人のトマシュだった。

「・・・ぐあっ!!」
突然ヤグディンは後頭部に衝撃を受けた。
「誰だ・・・俺様にこんな真似しやがる命知らずは?!」
痛みに顔をしかめながら振り返ると、そこにはカルメンの衣装のプルシェンコがいた。

随分と目が据わっていて、片手にはフライパンが握られていた。
ヤグディンが一瞬目の前にいるのは本物かクローンか悩んだのは秘密だ。


627 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/26(月) 19:14:15 ID:18YqqfJA0
クリス「敵の数が多い……信成殿、変身はしないのでござるか?」
信成「変身は使わないよ。幸いここならザヤックルールも関係ないし、変身しないと大輔君に
勝てないなんて、思われたくないからね。」
クリス「成る程…それでは拙者らも。」
リード姉弟は刀を捨て武器を持ち替えた。ODで使った扇子…もとい戦扇である。

村主「あっははははは!何何?自分から強い武器を捨てるの? 泣き虫くーん、変身は使わなくっていいのでちゅかぁ?
こんなプロトタイプに負けるようだったら、後で変身しなかったことを後悔するわよ?あははははは!」

今、大輔コピー達を全部倒してしまうと、おそらく村主本人が襲いかかってくる。それだけは絶対に避けたい。
(あの時は大ちゃんが手加減してくれたから、二人とも無事でいられたんだ…)
信成は、自分が暗黒に飲まれていた時の事を思い出していた。



信成達と反対側の空間から、一匹の犬と人影がワープしてくる。
ドーベルマンと思われる犬は瞬時に女性に「変身」した。

「ずいぶんと簡単な迷路だったわよ!貴女の何時もつけている香水の匂いをたどれば、ね」
美姫が鼻の良いドーベルマンに変身して村主の匂いを追ってきたのだ。
一見複雑な迷路だったのだが、このようにして容易に小塚たちと合流できた。

スイッチ等は人間の大輔が押していたが、出血が酷く顔が青ざめている。
「俺も…戦うよ……」
「その傷で戦うのははっきり言って無理。それより姫を助けにいくのが先よ、王子様♪」
美姫に促され、貧血によろめきながら未来の方に向かう大輔。


628 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/26(月) 20:04:33 ID:MbFB5qFk0
ヤグディンが後頭部を殴られている時、
それを見ていたプルシェンコが密かに笑いをかみ殺していたのは言うまでもない。

クローン達の中にはなぜか一頭だけシマウマが混ざっていた。
首からは赤いリボンを通したCDを提げている。

「ステファン!(←ウマの名前) 行くわよ!」
ジョニ子はひらりとそのシマウマに飛び乗り、
襲いかかるクローン達を強引に突破して異空間側へと駆け込んだ。
「みんな!こっちの奥に何かありそうよ!頑張って突破するのよ!」

629 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/26(月) 21:19:32 ID:C/LrbjWs0
未来は瀕死の重傷を負って、こちらに近づく大輔の姿を認めた。
「(大輔さん!だめ!この柱はスケパシーを!)」
必死に叫ぼうとするが、猿ぐつわをかまされている以上声が届かない。
スケパシーを試みるもなぜか先ほどから誰も感知されないのだ。

「・・・・そろそろきましたね」
孫は上空にできた黒い渦に目向ける。
両者の戦いはほぼ互角、いやなぜか一人で戦っているはずの孫のほうがだんだん有利な状況になりつつあった。
その証拠に互いに無傷ではあるものの、崇彦と真央は疲れの色を見せ始めたが孫は息ひとつあがっていない。
「これが・・・クリプトンの血をひいたものの力」
焦りの色が出始める崇彦と真央。しかし、上空を見上げた二人の目が点になった。
「あのシマウマ・・・ランビさん?」「それというか・・・ジョニーの天使がゴージャス過ぎるんだけど・・・」
シマウマに乗った堕天使ジョニ子の姿に目が釘付けの二人。
「わしらの邪魔をするか!」
攻撃を繰り出す孫。その一撃がジョニ子にヒットする。
「いやああん!」
悲鳴を上げながら落下するジョニ子、その先には・・・孫!
「うわああああ!!」
ジョニ子の体は見事孫の上に落下、彼はジョニ子の下敷きに

「あ〜あ、今までの戦い台無しーー;」「も〜これからが山場だったのに〜。」

ぶーたれる二人。その一方でジョニ子と孫は新たな一戦に望もうとしていた。
「主役とDIVAは私よ!」「勝てに決めんな!!」
その姿を見た崇彦は突如閃く。
「そうだ!このまま孫の相手は任せて未来ちゃん助けなきゃ!」
「え〜!!真央まだ留めさしてない!」
「そんのもん相手が弱ったとき後ろから殴っとけばいいの!」
「崇ちゃん黒い・・・・・」

そう言いつつも瀕死の大輔に加勢するべく未来の元に行く二人であった。





630 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/26(月) 21:28:23 ID:18YqqfJA0
やっとの思いで未来の元にたどり着いた大輔。
傷は痛み、目の前にいる筈の未来が霞んでよく見えない。
それでも大輔は忌々しい猿ぐつわを解き、縛られてる縄に手をかける。


クリス「大輔殿は、未来殿と せっぷん をされておられるのかな?」
遠目から見ると確かにそう見えるのだが。
キャシー「ばーか、縄解いてるだけじゃない。ていうかちゃんと集中しなさいよ!」


「俺は……肝心な時に何時も………未来の側にいなかった……ごめん…本当にごめん」
腕に力が入らないので、なかなか縄はほどけない。
「情けないよ……自分が…口ばかりでさ………」
殆ど何も見えていなかったが、結び目の一つが緩んだ。
「自分で言っていた癖に……約束一つ……守れなかった……格好悪いよな………俺」
はらり、と縄が解ける。

「…………ごめん…未来」

力を使い果たし、ふっとその場に倒れ込んでしまった。


631 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/26(月) 21:44:13 ID:j99QP3iS0
宴会場での乱闘が続く中、ジョニ子とシマウマが入った異次元への穴に
続いて何人かがたどり着きはじめた。

「感じる・・・村主や「孫」の気配を・・・ということは大輔や未来もいるはずだ!」
襲い掛かってくるクローン達を4Tで弾き飛ばしたプルシェンコが穴に飛び込んだ。
「ったく、さっきは酷い目にあったぜ・・・まぁ返り討ちにしてやったけどなw」
ぶつぶつ言いながら続いて飛び込むヤグディン。

不思議なことにクローンは攻撃力こそ本人と匹敵するが、逆に何発か攻撃を受けると
みるみるうちに消えてなくなってしまうのだった。
「どうなってるんだ、こいつら?」
蓮根衣装の自分のクローンの攻撃をかわしながら、ジュベールが言った。
「おそらく、このクローンはまだ急ごしらえの未完成なんじゃないかな?攻撃は重視してるけど
耐久性はあまり考えてないのかも」
傍らにいたバトルが答える。
「まさに下手な鉄砲なんとかってやつだな・・・良し、今だ!飛び込むぞ!!」
隙を突いて穴に飛び込むバトルとジュベール。


とはいえ、数があまりにも多い。
まともに相手をしていてはいずれこっちが消耗する。どうすればいい?!


632 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/26(月) 21:55:49 ID:j99QP3iS0
ジョニ子の乗っていったシマウマはクローンなのか本物なのか?

633 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/26(月) 22:05:02 ID:MbFB5qFk0
皆がクローンと闘う中、トマシュ・ベルネルは思った。
「クローンって事は兄弟とか親子みたいなもんだろ?
よし、こいつらと仲良くなろう」

説得を試みた結果、トラ衣装と本日鉢巻、そして本物のトリオが結成された。
残念ながら桜餅は説得に応じず、ミハルの攻撃により消滅してしまったが。

するとそこに、巨大な影がゆらりと浮かび上がった。
変な帽子をかぶった頭部のでかいおじさんだった。
手には風船と花を持っている。

「こいつがボスか?」

3方向から襲いかかるベルネルたち。
巨大なおじさんは視界がものすごく悪かったらしく、あっけなく倒れた。
風船は手を離れて飛び去り、手にしたお花は折れ曲がっていた。

「手間とらせやがって」
そう言っておじさんの頭を蹴飛ばすと中からプルシェンコのクローンが現れた。
さっきまでとはうって変わって軽快な動きのクローンプルに苦戦する3トラ。

「よし、俺たちがぶつかって自爆するからその隙に倒してくれ!」
2人のクローンが本物のベルネルに向かって叫んだ。

クローンプルの左右から2人のトマシュ・ベルネルが4Tに挑み、
そして豪快に自爆した。
正面からクローンプルに挑む本物のベルネル。
攻撃は見事に決まり、クローンプルは倒れ、消滅した。

「くっ・・・。ふたりともいい友達になれると思ったのに・・・」
既にふたりのクローントラは消えてしまっていた。
複雑な悲しみを胸に抱え込んだまま、トラは穴に飛び込んで行った。

634 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/26(月) 22:42:29 ID:j99QP3iS0
異次元の穴を通過中のヤグとプル。

「そういや、お前さっきの4Tで倒したのって俺のクローンじゃなかったか?」
「ああ、そういえばグラディエーターの衣装だったね。あと仮面の男の衣装の奴は結構強かったけど4-3-2で倒したよ。」
「・・・もしかしてお前、俺のクローンばかり倒してんじゃないか?」
「リョーシャだって僕のクローンばっかり見つけては追い回してたじゃないか」


・・・何だかんだ言っても考えることは似ているようである。

635 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/26(月) 22:57:33 ID:eAt7uaWL0
「ちょっとアンタ、いい加減にしなさいよねっ」
ハイヒールに履き替え、孫のお腹をグリグリと踏んづけながらジョニ子が言う。
「このスレもあと残り50KBしかないのよ。だからとっととケリをつけてあげるわ」
(ようやくアタシの出番が来たわーーーっ)

636 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/26(月) 23:10:36 ID:MbFB5qFk0
クローンとスケーターの乱闘騒ぎに、ユカさんが駆けつけた。
「あらあら^^ いい?今からこのペットボトルの液体をぶちまけるわよ〜?^^
そうでもしないと収拾がつかないから仕方ないわよね〜^^」
そう言うと、数本のペットボトルに入った例の温泉水を全体に満遍なくぶち撒いた。
「目が、目がー!」と悶えたのは本物のスケーターたちである。
クローンたちは酸に弱かったらしく、発砲しながら溶けて消えた。

「さあみんな、とっとと決着をつけていらっしゃい^^」

スケーターたちの中にステファン・ランビエールの姿があった。
どうやらジョニ子が乗っていったシマウマは
敵がランビエールのクローンを作ろうとしてうっかり作ったものらしい。

637 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/26(月) 23:19:07 ID:rbhebMt+0
>>633 さすがトラ、ナイスガイ。

638 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/27(火) 00:02:54 ID:sLG0hWVFO
いよいよ黒幕もジョニ子の足の下!しかし未だに苦戦している者たちもいた。

織田の思いを汲んで、量産型高橋を全滅させない程度に撃退し続ける面々。
埒が明かない戦いに皆が焦りを感じ始めた時、安藤はひらめいた。

(これで村主さんが隙を作れば、傷付けずに暗黒面から解放できるかも…そしたら、こいつらだって思う存分倒せる!)

そう思うが否や彼女は小柄な女性の姿に変身した。途端に高橋たちは口をポカンと開ける。

「歌子せんせい…!?◇」
「大輔、こんなところで何やってるの?」

長光先生の姿でユカさんと同系統の笑みを浮かべる安藤に思わず動きが止まる量産型高橋。

「大輔、24たす7は?番狂わせを演じそうな選手を英語でなんて言うの?めんきょって漢字で書いてみなさい!」

すかさず畳みかけられた質問に、高橋たちはわたわた混乱して村主の方を助けを求める様に見る。
その大量の視線に村主がたじたじとなった瞬間、いつの間に背後を取った織田がその腕をひねり上げた。

「手荒なマネしてごめんなさい…けど、目ェ覚まして下さい。
スケートにありえへんくらいの情熱を燃やす、いつもの村主さんに戻ってください」


639 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/27(火) 00:05:25 ID:Feaw9y/t0
「ステファン、おいでっ」
シマウマの腰を持ちスピンを始めるジョニ子。
実はクローンのシマウマだが、なぜか勢いでジョニ子に懐いてしまい
おとなしくされるがままになっている。
「いつもの練習とは逆だけどいくわよー。そーれっ」
かけ声とともにシマウマを放り投げる。見事なスロージャンプ。
「ぐふっっ」
シマウマの前脚パンチが孫の頬に炸裂した。
「まだわからないの、アンタ。
アンタのやってることは根本的に間違ってるのよ!」
よろけた孫の顔に人差し指を突きつける。
「クリプトン星かなんか知らないけどね、アタシ達はみんな
滑ることが好きで、スケートを通じて生まれる交流が好きで…
そりゃアタシはなんか好き勝手やってたら、各所から色んな
文句があったり、抗議があったりして色々めんどくさいことになったりするけど…ブツブツ
でもね、でも…そんなうっとおしいことも全部含めて
スケートを愛してるのよ。そういう想いが、アタシ達のスケート力となって
原動力となって氷上を滑り続けてんのよ!」

止まり方がわからないシマウマがまだ回っている。
再びシマウマの前脚パンチが孫の頬を連打した。

640 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/27(火) 01:03:35 ID:401jXY0V0
クリス「…ボロデュリン殿の…ギター」
急に何かを思い出した様子だ。
クリス「信成殿!拙者達や、信成殿のあの暗黒の心を吹き飛ばしてくれた、あの音色でござる!あれで、きっと村主殿も!」
その時、偽大輔の強烈な3−3をまともにくらって吹っ飛ぶアイスダンサー二人。
キャシー「きゃあっ!ノブ!ミキ!早く!!!」


641 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/27(火) 01:48:09 ID:401jXY0V0

「………嫌」
倒れた大輔を必死に介抱する未来。大粒の涙がとめどもなく流れ落ちる。
「もうこんなの嫌!…未来だって…未来だって何時も何も出来なくて…」
未来は悔しそうな表情のまま、言葉を続ける。
「…何時も追いかけられて、キャーキャーいって逃げて、連れ去られるだけのお姫様役…そんなの嫌なの!」

真央「未来ちゃん?」
小塚「未来……ちゃん……?」

未来「もうそんなの嫌なの!私も皆の力になりたいの!……ダイスケさん、ダイスケさん?……いやぁあああああああ!!!」

小塚「未来ちゃん?!ああっ、なんだこの光は!!!」

まばゆい光が未来を包む。雪の輝きのような中で、未来は見事なレイバックスピンをしていた。
光は真央達にも届いた。

真央「…あっ!なんだか身体に力が戻ってくるみたい!」
小塚「この光…未来ちゃんの『スケート力』?!」

まばゆい光がスケート戦士達に降り注ぐ!

真央の体力が全回復した!
小塚の体力が全回復した!
信成の体力が全回復した!
美姫の体力が全回復した!
クリスの体力が全回復した!
キャシーの体力が全回復した!
ジョニーの体力が全回復した!
大輔の体力が全回復した!


大輔「う…俺は… 傷が無い?身体も……  未来ちゃん…?」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ついでに、職人Dの職人力も全快した!
「やった…これで最後まで突っ走れる…他の職人さん、有り難う!」


642 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/27(火) 02:30:32 ID:LTYc4IXt0
そこにヤグディンとプルシェンコがひょっこりと顔を出した。

「あれ、ジョーニヵ、もうやっつけちゃったの?」
「うっふん、さすがアタシ」

しかし一つだけ盲点があった。
なんと孫まで未来の光のおかげで全回復していたのだった。
ジョニ子とステファン(シマウマ)をはねのけて起き上がる孫(まご)と言う名の敵。
なんでこんなに憎たらしいのかYO-。

他のスケーター達も続々と駆けつける中、
いよいよ最後の闘いが始まる。

643 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/27(火) 09:00:36 ID:cq40audT0
激しい戦いが続く。スケーターズも孫も徐々に疲労の色が濃くなっていく。
「このままじゃ埒が明かない」
崇彦は立ち上がり 右手を肩にかける。この構えは
「ギターコンチェルト・・・?」
すると、カオスと化した戦場に静かなメロディが流れる。
「これは・・・布袋さん?」
遠く離れた宴会場。そこに残ったコーチ陣やスケーターたちが布袋を中心に円陣を組み、
そこからスケパシーを通じてメロディーが転送されていた。
「布袋さんと約束したんだ。あの日の夜・・・。」
そして舞い始める。約束を果たすために。

宴会場に置かれた大型テレビ。そこに湖の戦いが一部始終流されていた。
その画面を見ながら布袋は思う。
「・・・・ホントは生で見たかったナァ〜」
そんなことを思いつつも、ギタリストとして最高のプレイを見せるべくギターを奏でていた。

巧い言葉はみつからない。
だからといって力づくでは意味がない。
でも、俺はフィギュアスケーター。
だから、自分の思いをこの曲に込めて演じる。
今は、この『詩』が俺の気持ち。

最後にみんなが笑顔になってなってくれたらいい
そうしてくれたら俺も笑えるから
それが俺の願い 俺の希望

だから 受け売りと言われても この言葉を伝えたい

俺は今笑いたい 笑いたんだと・・・


644 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/27(火) 13:34:12 ID:401jXY0V0
ギターの音色に最初に反応したのは、量産型大輔達だった。
美姫が化けた歌子先生に戸惑う方も、リード姉弟を攻撃していた方も。
全員が頭を抱えて苦しみだすと、スイッチを切ったようにバッタリと倒れ、姿を変えていく…。

美姫「……子供?ぜ、全員?!」

皆10才くらいの、様々な人種の子供達だったのだ。

村主「はは……ハァハァ…驚いたでしょ、みんな各国から集めたノービスの子供達よ…それよりこの音楽…
………崇彦も!止めなさいよ!止めなさいってば!!」
信成「村主さん!目を覚まして!」


645 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/27(火) 15:14:51 ID:xgJpH+RZ0
次回予告、入れてみてもいいでしょうか。

ハイ!ジョニーよ!
これまでのあんなことやこんなこと、思い出すわー。
てんとう虫から始まって、犬猫アルパカ虎ヒトデ。
ブリーフ・腰ミノ・肉襦袢、せっぼん祭りにMJ祭り。
毎日が奇人変人大集合だった・・・。
気持ちが迷ったことも、暗黒面に落ちたこともあった。

でもいつだって、私たちはスケートを愛している。
この気持ちに迷いは無いわ。

スケートを汚す奴らに、スケート界の未来は渡さない!
アンタも、アンタも、文句のある奴はかかってきなさい!
人生全レスのジョニ子が、みーんなまとめて相手してやるわっ!


次回、『フィギュアスケーターズの華麗な一日』最終回!

「ミライ」

あなたのハートに〜、逆回転ジャンプ!
(何か注意する声)・・・え?いいじゃない、決め台詞あった方が締まるわよ!
なによケチー。わかったわかった、もう締めるってば!
・・・とにかく、お楽しみにっ!ん〜チュッ(はぁと)

646 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/27(火) 18:23:09 ID:LTYc4IXt0
状況を見守っていたジョニ子がずいっと前に出た。
「スミエ・フグリは音楽に弱いみたいね」
何を誤解したのか。しかも名前が恥ずかしく間違ってるし。

ジョニ子は布袋の演奏に合わせ(たつもりで)、歌い出した。
恐ろしい事にプルシェンコも歌い出した。
「アァ〜〜ハァァアア〜ー┐_√レvv〜(^q^)─wーーァンヘ√レ」
せっかくのギターコンチェルトもすっかり台無しだ。

更にジョニ子が叫んだ。
「カモン! ステファン・ランビエール!!!」
「アァ〜〜ハァァアア〜ー┐_√レvv〜(^q^)─wーーァンヘ√レ」

「よし、俺たちも」
べるべるコンビとコストナーが暗黒舞踏を舞う。
なんというカオス。

村主はついに倒れた。
すると口からなにか不定形の不気味な物が出てきて
一直線に孫の方へと這って行った。ヤグディンはそれを素早く捉え、
光の玉に変えて天に送り出した。

「はっ! 私は今まで何を」
村主は我に返った。

647 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/27(火) 19:50:48 ID:i9KQxP1H0
遂に禁断の兵器「プルの歌声」が…w


648 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/27(火) 20:12:26 ID:i9KQxP1H0
遂に闇のスケート力から開放された村主。
その間の記憶が無いようで、ぼんやりとしている村主をキャシーと信成が介抱する。


「・・・さあ、あとはアンタだけよ!観念しなさい!」
「孫」をびしっと指さすジョニ子。
(決まったわ…ああ、アタシ今すごく主人公モードじゃない?)
と内心思ってるつもりが周囲にバレバレなのは言わないでおこう。

周囲をぐるりと囲むスケーター達。
一言も発せずスケーター達を睨みつける「孫」。

睨み合いが続き、周囲は緊迫した空気に包まれた。

649 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/27(火) 20:38:01 ID:1t703bLO0
「何よ、まだやる気?懲りないわね!
 DIVAの歌声で浄化してやらないといけないかしら?」
その場の多くのスケーターが、当然ジョニ子に突っ込んだ。
(俺らが保たないからヤメれ!!!)

…その時、凍てついた湖に、光が射して来た。
氷面を徐々に覆って行くその光は…

虚脱状態だったフミエの目から、涙がこぼれ落ちた。
その光の源は…
イーグルからの…

650 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/27(火) 21:50:21 ID:kLrcknPN0
「クワド・・・トゥーループ・・・」

いつもの構成なら冒頭に来るはずのジャンプ。
でも、今回だけは特別
だって、このギターコンチェルトは・・・・・

最後の調べに合わせてフィニッシュが決まる
高く掲げられた両手は遥か未来に向けて・・・・

しばらく天を見上げていた崇彦はゆっくりと目を閉じる。

終わった・・・・俺の・・・・・ギターコンチェルト

ギターコンチェルト・第一楽章 総演奏時間14:18

彼はギターの旋律に合わせて全てを演じきってしまった。

閉じた目を再び開ける。見えるのは、先ほどと打って変わりきれいな青い空。
立ち上がろうとして体がよろける。
「あっあれ・・・」
予想以上に体力を奪われたか
そのまま前のめりで倒れるところを両脇を誰かにつかまれる。

「ばか!!10分以上も踊ってる人間がいるか!」
「踊る阿呆・・・とかよく言うけど本当にあほだよ!」
「大ちゃん・・・・なる君・・・」

崇彦を支える大輔と信成。
周りには未来、真央、美姫、リード姉弟、そしてノービスの子供達と村主。
みなしょうがないなと思うながら微笑んでいる。
和やかな空気が彼らを包んでいた。

その様子を見ていた各国のスケーターたちにもこの風は届いていた。
そして、孫にも・・・

「あいつは・・・本当に地球人なのか・・・」
その目には一筋の涙
彼の涙をみてジョニーは思った。
「(そうだ、私がやらなきゃいけないことはこれだった!)」

だって私は人生全レス
彼にもレスをしてあげなきゃだわ
それが私のDIVAとしての役目

今なら彼に言葉が届けられるから・・・きっと・・・


651 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/27(火) 22:17:55 ID:401jXY0V0
一方、宴会場の布袋は曲の途中で妨害電波のようなものに苦しみつつもなんとか
ギター・コンチェルトを弾き終えていた。
スケパシーを送っていたスケーターも半分以上途中で気絶していた。

布袋「(大汗)……なんだったんだありゃ?」

652 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/27(火) 23:00:44 ID:1t703bLO0
その宴会場のTVにも映る、晴れ渡った空の下、輝くリンクの光景。
布袋はそれを見て、抱えていたギターをそっと傍らに置いた。
…ギターは、ボロデュリンに姿を変えた、いや戻った。
(ありがとう…!)
無言で、しかし、やり遂げた表情で握手を交わす2人。
ADSLも、ミハルがパックに詰めといた鉄火巻を抜け目なくがっつきながら、
TV画面を食い入るように見ていた。…その画面から、まばゆい光が放たれる。
気絶しかけていたスケーターたち、コーチ陣も、その光に目を開き、起き上がった。

…空間がかげろうのように揺れ、異次元の穴を通って行った彼らが戻って来る…

653 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/27(火) 23:46:30 ID:KOfskXGt0
妨害電波、ヒドスwww

654 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/27(火) 23:49:23 ID:LTYc4IXt0
「もうあの星はないのよ。それなのに長とかDIVAなんてばかげてるし
そもそもDIVAはアタシひとりで十分なのよ!」

「じいさん。オレには解ってるんだ。あんた、本当はもう死んでるんだろ?」
ジョニ子が更に何か言おうとするのを遮り、ヤグディンは孫に優しく声を掛けた。
「オレが送ってやるから、安心して逝きな」

バナナを取り出したヤグディンが身構えた。

「待って!」
ジョニ子がヤグディンを止めた。
「この人が消えたら、きっとステファン(シマウマの方)も消えるわ。
だからその前にお別れの挨拶をさせて・・・」
その言葉を聞いたベルネルはうつむいて唇をかみしめた。
消えてしまったクローンの2人の事を思い出しているようだった。

ステファンのたてがみを優しく撫でるジョニ子。長いまつげは涙に濡れていた。
まるで幻聴のように鎮魂のOne Banana が遠く聞こえる。

長い闘いは終わった。

655 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/28(水) 00:03:05 ID:401jXY0V0
そして一通り皆が宴会場に落ち着いた。


美姫「フミエ、気分はどう?」
村主「……負けよ。私の負け。いや本当は初めから私の負けなのだもの。実験なんて失敗するって解っていた」
小塚「何?一体どういう事なんだ?」
村主「…いいわ、その『本』と『靴』の使い方を教えてあげる。…今となってはもうどうでもいい機能だけど、
……もう最後だし、楽しんでらっしゃい」
信成「?楽しんで………?」
村主「…阿蘇山の地下。それらはそこで使うものなの」

美姫に支えられ、村主は真実を話し始めた。

村主の説明はこうだった。

孫は、熊本の元スケート場の地下に、盗んだプル達の宇宙船のパーツの一部で実験施設を作った。
靴と本はスイッチで、阿蘇山の中にある装置に選ばれし人間が使うと何かおきるという。
ワープ装置の仕組みはクリプトン星人の遺物で、原理的にはスケーターのジャンプと同じだが、ジャンプの場合
室内では使えない(ドラクエのルーラのような感じ?)ので、その欠点を補っている。
勿論、ジャンプの出来ない者の為でもある。

「彼は、この地球を新たなクリプトン星にして、自分の思うままに成るスケーターを作って…支配しようとしたの。
でもそれは初めから無理なことだったのよ…これらの装置は、もう寿命を迎えている。もうすぐ『死ぬ』のよ…」

村主は孫に操作されていて、死んだ長老はだまされていた。

「私は…スポンサーが見つからなくて、焦っていたところを、彼らに利用されていたのよ…だから私の負け」

656 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/28(水) 00:05:18 ID:i9KQxP1H0
「彼にとっては半分クリプトンの血を引いてる事が、誇りであると同時に苦痛だったのかな…?」

ヤグディンのOneBnanaによって送られた「孫」。
光に包まれてその姿が消えた後、プルシェンコはぽつりと呟いた

「あいつもスケートが好きだったって長老が言ってたな。クリプトン人でありながらスケートの道に進めなかった事に対して
コンプレックスがあったのかもな。」
「だから、あらゆる手段でそれを乗り越えようとした。…でも、乗り越える方法が違ってたんだよ。
ありもしないクリプトンの秘術なんて物にすがるなんて」


「…そういう意味ではかわいそうな奴だったな。」
沈んだ表情のプルシェンコに、ヤグディンも神妙な顔で答えていた。




657 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/28(水) 00:36:19 ID:tJ17BTY40

時に大きな壁にぶつかることがある。
失敗やら挫折やら絶望に追い込まれることも幾度もある。
けれども何度打ちのめされても、それを乗り越えてきた。

それは決して他から与えられる物ではない。
自分自身で絶望と向き合い、葛藤し、努力の果てに、
自らの意思と力で乗り越えてきたのだ。

みんなそうやって乗り越えてきた。
彼等も彼女達も…自分自身も。



「要は壁を乗り越えるには、自分の力でやるしかねぇってことだ…お前だってそうだろ?」
「…そうだね。とりあえずこの件に関してはキミと同意見だよ」
「なんだよ、それ。せっかく俺様がためになる話をしてやってるのに」
「はいはい、わかったよ。」
ぷっとむくれるヤグディンに苦笑交じりで答えるプルシェンコだった。

658 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/28(水) 00:36:51 ID:X1Gw8lmj0
「あの子にもっと早く出会えてたら
あんなに苦しい想いをさせることもなかったかもしれないわね。
みんなそれぞれ苦悩して絶望に陥り、それを乗り越えていって
戦い続けてるのに。
そういう時間を共有できてたら、あの子の想いも歪むことはなかったかも…グスン」
悲しい結末に胸を痛め、思わず乙女泣きをするジョニ子。
(それにシマウマのステファン…ただで馬が手にはいると思ったのに。
もう会えないのね)

659 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/28(水) 01:01:28 ID:l1vZoj4D0
小塚と未来は、村主に言われた通りに阿蘇山の地下にやってきた。
巨大な扉の前で、本とスケートのブレードがぴったりと収まりそうなくぼみを発見する。

小塚「これが…そうなのかな」
未来「私達が使っていいのね?」

大輔&真央「やってごらん、ちゃんと見ていてあげるから。」
真央が小塚の背中に、大輔が未来の肩に手をおいた。

二人が本と靴をはめこむと、巨大な扉が開きはじめた。

信成「うわー、凄いね。これがクリプトン製のスケートリンクかぁ……」
クリス「これをもっと沢山作りたかったんでござるな。」
キャシー「これだけの会場がもうすぐ無くなるなんて寂しいわね…」


美姫「ワープ装置もスタンバイOKよ。宴会場と直接出入りできるようになったわ。みんな、いらっしゃい!」

660 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/28(水) 01:11:44 ID:jAXmyKGG0
スケーター達が和気藹々とリンクに向かっている時、
バトルの携帯が着信を告げた。

「やあ、ジェフ。大変だ。例のウィルスなんだけど、
厳重に管理してた筈なのに、全部消滅しちまったんだ」
「本当かい?新型も旧型も?」
「ああ、両方消えちまったようなんだ。不思議な事もあるもんだよ」
「全くだ、手間かけさせてすまなかったね。
そうだ、明後日くらいには帰れるからそっちに顔を出すよ。じゃあまたね」

バトルは一同にウィルスが消滅した事を報告した。
見渡すとみんなそれぞれ、元の姿に戻っている。
(ヤグディンだけは相変わらず腰ミノだった・・・私服だったのかもしれない)

そして彼はもう二度と会う事のない少女の笑顔を思い出し、
ほんのりと胸を痛めた。
「さようなら、可愛いジェーニャ。僕は君の笑顔がとても好きだったよ」

661 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/28(水) 01:27:18 ID:tJ17BTY40
なんかジェフ切ない…(ノД`)・゚・

662 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/28(水) 06:18:23 ID:9evuC2p90
クリスはいつまでござる口調なんだろうw

663 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/28(水) 11:14:13 ID:f8hueJPBO
信成「ところでクリス、もう忍者じゃないのに、どうしてまだござるなの?」
クリス「ござるは日本の心。気にいったでござるよ!忍者のstyleも気に入ってたでござるなのに戻って残念ー」
キャシー「ということは、しばらくござるなのね。飽きるまでほっとこう…。」
クリス「ねえキャシー、忍者のプロやろうよーでござるよー。」
キャシー「そうねぇ…桜の柄でカワイイcostumeならいいわよ!」
信成「あ、でも、昔から忍者は黒って決まってるんだよ。」
クリス「そう!暗闇に紛れるシノビだよ!cool!」
キャシー「じゃあダメ(バッサリ)」
クリス「だよね…(ショボーン…)」
信成(わ、悪いこと言っちゃったかな…。そうだ!帰る前に浅草にお土産買いに行ったら喜ぶかも!)

余談だが、後日リード姉弟と浅草に行った信成は、和柄のよだれかけや赤ちゃんサイズの祭半纏などについ目がいってしまい、
結局クリスは自分で木刀やら忍者コスプレやらを買い、キャシーは信成ベビーの為によだれかけを買ってあげたのだった。


664 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/28(水) 11:34:25 ID:l1vZoj4D0
本田「僕達もリンクにいってみようか。もうこの衣姿、着替えてもいいみたいだしね。」
静香「ええ。私もプロとしての演技を是非ご披露したいわ。」

二人とも安心して、コート型白衣の中にきた金ぴかマイコー防御服を脱いだ。
無論、信夫先生も実はずっとこの格好だったのは秘密にしたい。


リンクでは大輔&真央のメダリストコンビによる即席ペアの練習が始まっていた。
美姫、小塚、未来は音響と照明のチェックに余念がない。
信成は、ノービスの子供達の面倒をみながら優しく指導している。
きっと良いパパになるだろう。


665 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/28(水) 11:53:34 ID:2pqmJ1zU0
「ここ、本当に使えなくなってしまうの、村主さん^^?」
「明日の朝にはダメになるでしょうね、それまでなら大丈夫だと思う」
小難しい話をしているコーチたちと村主をおいて、スケーターたちはリンクで滑る。
「何でも飛べそう!」
真央は3A-3Loを飛びだす。チャッキーは4Lo、高橋は4F、プルは4T-4Tを飛ぶ。
ランビはいつもより多くまわり、未来はより高難易度ポジションのスピンに挑戦しだす。
「自分が成功させたい技が、成功しやすくなる。それがこのリンクの力。努力や願いはもちろん必要だけど」
「……みんな、いい顔をしていますね」
信夫コーチは涙ぐんでいる。
「今日一日は好きに滑らせてあげましょう、いいですよね」
「もちろんよ」
とタラソワ。
「ねーねー! せっかくだから皆で一緒におどりましょー! Bad Romanceで!」
「大分前に要望でてるし、Sex Bombがいいんじゃないかな^^」
「ゲッ! 俺は絶対おどらねーぞ!」
「要望出てるのはほんとだよリョーシャ、バナナはリクエストされてないし」
「KOIみたいにSafri Duoで……俺のSPだし」
「あーもう! もういつも通りだ!」
小塚の叫びがリンクにこだまする。スケーターたちが話し合う声が響くが、どんどんと声は遠くなっていく。


あるロシアの午後。
「ただいま〜。あれ、エドヴィン。なんでロシアにいるの?」
「なんとなくお前が心配になってね。鉄道を乗り継いで来たんだ」
「……僕のために、弾いてくれた? ストラディバリウス」
「なんで分かったんだ?」
「……ありがとう、エドヴィン。僕はいつも助けられてばかりだ」
家の奥から、ヤナがやってきた。
「ヤナ!」
抱きつくプルシェンコ。
「どうしたの、ジェーニャ。何かとても疲れてるみたいね」
大きな子供が、そっとヤナのほっぺを掴んで、キスをしてくる。
「ヤナ、早く僕の子供産んで」 
「もちろんよ、私も早く産みたいわ」
「絶対双子だよ、双子」
「どうしたの、ジェーニャ。何か様子がおかしいわ」
プルは強くヤナを抱きしめた。
「とっても長い話になるんだ。聞いてくれるかい?」
「いわよ、ジェーニャ。でもその前にご飯にしましょう。ところで今までどこにいたの?」
「日本。スケートリンクの閉鎖につきあってたんだよ……」
家の奥から、ディマの「Believe」が聞こえてくる。

やがてその音色もやむと、ノリノリのエンディングが始まるのだった。


666 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/28(水) 12:23:27 ID:mHj0ozAR0
ジョニ子、小塚、未来のEDタイトル登場ははラスト近くでいい?



667 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/28(水) 12:49:57 ID:jAXmyKGG0
バトルは悄然としていた。目の前には請求書の山・・・
「当分は頑張ってショーで稼がなくちゃな」

同じ頃、スイスでも荒れ果てた家の中と請求書にランビエールが悄然としていた。

668 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/28(水) 13:03:51 ID:noXuiI4x0

煽りじゃなくて普通に意見なんだけど、こういうのって創作もしくは同人板でやるべきじゃないの?
スケ板はスポーツカテゴリにあるんだから、スケート選手の名前だけ使った創作、悪く言えば妄想を
発表し合うスレって、完全に板違いだよね?

669 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/28(水) 13:11:22 ID:XIiKxjoJP
>>668
確かに普通のネタスレからは逸脱してるね
このスレはもうすぐ500KBだけど、もし次スレ立てるなら別の板にするべき
立てるとしたらスポサロか難民辺り?

670 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/28(水) 13:20:45 ID:tJ17BTY40
まあこのあいだも板違いの意見出てたからね。
難民あたりで良いんじゃないかな?

なにはともあれ、ついにエンディング・・・お疲れ様でした。
(実はプル子に変身させた者ですが、まさかこんな壮大な展開になるとは
思ってもみなかった・・・職人の皆様乙です。)

671 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/28(水) 14:25:43 ID:Luooir9B0
自分も次スレは無しか、よそのふさわしい板に行けばよいと思う。
あんまり詳しくないからふさわしい板がわからんけど。
ともあれ、ようやくきたフィナーレwktk

>>670
自分なんかボロデュリンをただのダジャレでギターにしちゃった犯人w
そんな展開に持っていってもらえるとは・・・職人の皆様乙です。
というよりありがとう、本当にごめんなさいwww

672 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/28(水) 14:41:54 ID:2pqmJ1zU0
銀盤の設定考えてたら長くなった……どこに作ってもかまわんけど次スレの最初で簡単なテンプレと今回の反省はするべきだと思う。
長くなりすぎたし設定が……byべるるん吸血鬼化の犯人。

さて、エンドロールのさなかに某プロデューサーの差し金で銀盤ryの映画情報告知!

映画「劇場版 銀盤のプリンシバル ジェーニャ〜孤独なる戦い〜」

伝説のオール6.0の後、ジェーニャを待っていたのは怪我との戦いであった。
新たなスケーター、エマニュエル、ブライアン、ステファン、ジョニー、ジェフリー。
新たな採点システムの欠点、不備。敗北。
戦いの向こうに、ジェーニャは銀盤を去ったライバルを思い出す。
そしてまた、五輪の季節がやってきた……

全世界で大人気「銀プリジェーニャ」がついに映画に!!
新たなスケーターたちとの戦いを経て、オリンピック金メダルを目指すジェーニャの戦いをスクリーンで!
テーマソングはハンガリーのバイオリニストエドヴィン・マートン作曲、ディマ・ビラン作詞の「ゴッドファーザー」

各界から大絶賛!

「1世紀後も語り継がれることとなるだろう」by書記長
「俺様以外に金メダルをとれる奴はあいつだけだ」by仮面の男
「これほど美しく描かれたアニメは他にない。CGや小手先の技術ではなく、セルに魂が込められている」byミヤガキハサオ
「エンディングで泣いた。動けばいいってもんじゃないのね」byビーコ
「僕も泣いた。表彰台で!」by Red cat



673 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/28(水) 14:47:58 ID:l1vZoj4D0
職人Dです。もし、次のスレがあるなら、ふさわしい場所に立てる意見は賛成です。

主にシリアス路線を書きましたが、勿論ギャグも結構投稿しました。「早稲田研究所せっぼん祭り」とか。
戦闘シーンや、SF的設定が大好きなので、そういうのがあんまり好きでない方はごめんなさい。
担当したのは主にチームジャパン(+未来)で、書きやすかったのは大輔&真央のメダリストコンビでした。
カップル関係は、未来をちょっといじったくらいです。未来ちゃんも可愛いですね!

自分的にこのスレのMVPは「ヒトPチャン」です。面白すぎてコーヒー吹きまくってましたww
他の職人さんの作品で特にに好きなシーンは、大輔VS信成(ダークサイド)編、ライサチェックのバトルシーンです。
ライサのほうは旅行に行ってまして参加出来なかったので非常に残念です。

このスレは、日韓W杯のリレー小説以来の面白さでした。楽しすぎて旅行中も気になって仕方がなかったです。

674 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/28(水) 15:03:53 ID:uB9OErDl0
>>672
最後吹いたw

675 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/28(水) 15:15:43 ID:54GGcMMd0
スポサロ板でいいんじゃないかな?

676 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/28(水) 15:25:33 ID:QqjsSaqC0
続けるならテンプレはほしい
自分シリアスしか書けないタイプだったので、ギャグ職人さんに居心地悪い思いをさせてしまったかもです。
本当にごめんなさいでした。
すごい勢いでスイス組とべるるんシリアス化させた犯人です
なんだか申し訳なくて後半はROMに戻ったけど……
どの職人さんも楽しく書けるようになればいいよね

テンプレ作るなら、>>508さんの発言を入れたい……

677 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/28(水) 15:50:40 ID:kyOM2t990
職人Aの成分はロシア人チームと永井豪とFFで出来ています。
特技は生物学と精神分析、そしてささやかなシモネタでございます。
どシリアス展開から超脱力系まで、いろいろ書かせていただきました。
ちなみに一番大変だったのはウィルスがらみのつじつまあわせ・・・。

T温泉(由布院市内にある塚原温泉火口乃泉)は死ぬまでに一度行ってみたいと思ってます。
愛するバトル様、人当たりがよさそうなのをいいことに散々な目に遭わせてごめんなさい。
そしてヤグ先輩に服を着せてあげられなかったのが心残りですwww
では皆様、ありがとうございました&いろいろスマンカッタ。

678 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/28(水) 16:09:20 ID:l1vZoj4D0
リンクサイドにて

真央「プルシェンコさーん、私もクリプトン星に行ってみたかったなぁ。(ため息)」
プル「でもこの地球には、クリプトン星によく似た場所が沢山あるんだよ。…ソチ。バンクーバー。サッポロ、ナガノ、グルノーブル、
アルベールビル…色々ね。そしてここが私達の故郷だよ…。(ニッコリ)」

679 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/28(水) 16:27:11 ID:G3NyT5CV0
ひたすらROMってたんだけど
誰かがひとつ書いてそれをまだ別の誰かが広げていって…
すごいと思ったよ。見事に大団円でギャグもあり感動もありで楽しかった!
職人さんお疲れ様でした。
お茶と見せかけ、飴ジュース置いておきますね。
つ旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦

680 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/28(水) 16:41:38 ID:KE0evYoP0
職人さん、スケーターの皆さん、お疲れさまでした。
ギャグパートもシリアスパートも両方楽しんでました。
このスレも残り24KBなんで次スレはスポサロ板あたりにでも立てますか?
立てていいのかな??立てるとしたらとりあえずは
過去ログだけ貼り付けます。
テンプレ案をまとめるにはここの残りの容量では足らないかも……

681 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/28(水) 16:42:56 ID:Oc25n6UD0
とりあえずスポサロと難民が候補?
どっちも知らない板だけどスポーツネタが元だからスポサロなのかな?
残りなくならないうちに誰かスレ立て頼んだ。

682 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/28(水) 16:44:47 ID:tJ17BTY40
プルとバトルとエフゲーニヤの一連の話の流れにwktkしてました。
自分の思いつきで書いた何気ない場面(例:プルの人格入れ替わりの夢・寝顔撮影・その他諸々)を
見事にフォローして広げて行かれた職人の皆様の手腕が凄い!
本当にありがとうございました。

683 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/28(水) 17:46:57 ID:kGQxmV1o0
ついにEDですね〜。
職人さんたち、本当に尊敬します!
スケーター達はみんな大好きだからみんな活躍してほしいけど、
そうなると量も膨大になるし、設定もカオスになりますもんね。
今回で言うと、欧州組がすごくお気に入りでした。
リンデ・ゲデ・ポンちゃん・チャッキー・KVDP・ヴォロ・プレ男。
ランビ家のエピソード書いた方、個人的に賞送りたいくらいですw

684 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/28(水) 18:00:24 ID:YT3R8xDR0
とりいそぎ次スレを立ててみた。
フィギュアスケーターズの華麗ないちにち 4日目
http://schiphol.2ch.net/test/read.cgi/sposaloon/1272445178/

685 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/28(水) 18:05:27 ID:Ha5OINIwO
自分が吹っ飛ばしてしまったランビの秘蔵コレクションを回収してくれた人ありがとうw
よかったねランビ!

そして>>684
そろそろキャラがたってきたし今度は1みたいな笑い路線がよいなあ
もちろんシリアスもおもしろかったよ!

686 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/28(水) 18:11:17 ID:l1vZoj4D0
ジェフリー・バトルは気がついていなかった。

バトルの口座には、Pチャンが振り込んだ(前スレ>>466参照)5万カナダドル程入っている事を…
ランビエールは………お気の毒です…

------------------------------------------------------------------------------------
>>679「おっ、お茶発見!ひとついただき  つ旦」
そして盛大に飴ジュースを吹く職人D。


687 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/28(水) 18:28:44 ID:3wDqW9VF0
職人Cです。ライサ戦闘シーンはもっともっとかっこよくしたかったです…

リレー小説には久々に参加しました。みなさん本当にありがとうございました!
わたくしもシリアス路線書いてしまった一人ですが、ギャグは大好物なので、
他の方々のギャグ&ほのぼの路線を楽しみにしていて、時に腹抱えて笑わせていただきました。
ゲデ子一行、やんちゃなリョーシャ先輩、振り回されるバトル、大好きでしたよ!

ADSLのマタドールモードは、戦闘で使ってみたかったんですが、容量と流れ的に無理ぽでしたね。
「ジェーニャの夢」が印象的だったので、触発されてADSL夢パート(少年と老人)書いてしまいました。
ADSLがかなり活躍してくれて、かなり人間らしくなってくれたみたいで嬉しいです。
何気に大食い&食いしん坊キャラ?になってたりとか…なんたってマモノを食った男ですしね。
個人的MVPは、蜂とてんと虫。最初に二匹の会話書いた方GJです。虫かてでけることがある!
KVDPが4-3-3で世界を飛び回ってくれたのも嬉しかったです。
べるるんvsADSLの流れは是非読んでみたかったので、参加された方々GJ。素晴らしかったです。
ゆかりんが、アッコ(カメレオン)に、赤いリボン結んであげたエピにはじんと来ました…

次スレがあるなら相応しい板に、には賛成いたします。(ってもう立ってるのか!乙です!)
パロディあるいは妄想の世界かもしれませんが、
拾ったり拾われたり、ギャグからシリアスにそのまた逆に転じたりする面白味、
また、実際の競技や選手にもっと理解を深めようという気にさせられる、興味深いスレだと思います。

長くなってしまってすみません、
悩むこともあったけど、書いたり読んだりしていて本当に楽しかったです。
本当にありがとうございました!フィギュアスケート大好きです…

688 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/28(水) 18:30:44 ID:QqjsSaqC0
あの騒がしい数日が終わり、べるるんはヨーテボリに戻っていた。
今年は大学を卒業する。そのためには時間はいくらあっても足りない。
ADSLの夢の中ではああ言ってしまったけれど、これからどうするのか、どうしようか、べるるんはまだ決めかねている。

「先輩」

街中で声をかけてきたのはADSLだった。相変わらず、顔のピアスが目立っている。

「こんな昼から外に出て、大丈夫ですか?」
「大丈夫に決まってるだろ……まったく」

にやにや笑うADSLに、べるるんは肩をすくめてみせる。
そして、彼が手にしていたゲージに目をやって、首をかしげた。

「蛇です。……今日は、天気がいいから、日向に連れ出してやろうと思って」
「そっか」
「先輩もどうですか。日向ぼっこ」
「またあの時みたいに寝るんだろ」
「でも先輩は起こしてくれるじゃないですか」

互いに顔を見合わせて、どちらからともなく噴き出した。
空は明るく、蒼穹が目にまぶしい。
けれど、北欧の陽光は、あたたかく、やわらかい。

―――――――――――――――――――――
>>679「自分もお茶いただきますね!ぶはぁ!」

ADSLの夢の中周辺は書いててわくわくしたし楽しかった。
あの時一緒に進めてくれた職人さんありがとう!まるで考えてることが伝わってたみたいだったよー
そして>>684乙!
楽しかったです本当にありがとうございました、思わず再浮上してしまった職人Hでした。

689 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/28(水) 18:58:09 ID:2pqmJ1zU0
>>684
お疲れ様です。こっちはエンドロールを書いて向こうでテンプレと反省話しましょうか。

一方日本。スケートリンクにはSex Bombが流れていた。
プルシェンコに腰振りを教えてもらったユヅルの腰振りはキレキレだ。
ねっとりとした動きには日本的な悩ましさ(というかジョニーっぽさ)が混じっているがそれもいい味になっている。
「これを来年のエキシで滑れるといいな〜」
やるつもりなのか。正直18まで待ってほしい。
高橋と織田が心配そうに見ているが、二人も真似して腰を振っている。
ところで小塚は?

Sex Bombが慣流れたまま、画面は別の風景を映し出す。

690 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/28(水) 19:36:23 ID:XIiKxjoJP
>>684
スレ立て乙です

「…you're my se…」
無意識に口ずさんでいたのに気付き、Pちゃんは慌てて口をつぐんだ。
ここはトロントの水族館。クリプトン星から来た飼育員以外にも多くのスタッフに面倒を見てもらっていたので、
日本で買った温泉饅頭を手土産に、礼を済ませて来たところである。
目の前には広い水槽。つい数日前、自分がこの中で子供達の声援を浴びていたとは信じ難かった。
…それ以上に、ヒトデになったり体の半分だけ元に戻ったりということの方がずっととんでもないのだが。

蘇る見物客達の姿。そのイメージはいつしか、金メダルを手にした自分に向けられるものへと変わっていた。
ソチの人々へ手を振る自分。鳴り止まない歓声。
銀盤の貴公子パトリック、ついに頂点へ……
「おじさん、何してるの?」
子供の客に声をかけられ、ようやく我に返るPちゃんであった。

再び画面が切り替わる。

691 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/28(水) 19:46:56 ID:2jUYOxZ/0
>>684
乙です。

「ステフの家に遊びに行っただけなのに、色んなことがあったわねえ」
寝る前のお肌の手入れをしながら
ジョニ子は誰ともなしに呟いた。
「でも、あの翼とシマウマだけでも残ってくれたらよかったのに。
天使の姿で滑るアタシってば美しすぎるじゃない。
想像しただけでも我ながら、うっとりするわ。
軽やかで、優雅で、美しいアタシ。なんて素敵…
お休みの日はママと一緒にシマウマに乗って遊んだりもしたかったわ。
…この数日間はまるで夢みたいな出来事だったわね」

(でも、夢じゃないのよね)
手の中にあるのは一枚の羽。
ウイルスが消滅し、みんなの変身がとけても
翼から舞い落ちた一枚の羽は消えなかったのだ。
(アタシの背中に翼が生えたことは紛れもない事実。
これがその証。これからもアタシは
DIVAとして氷上で華麗に舞い続けるわ)
壁に飾っている自分のお気に入りの写真の横に羽を添える。
「うふっお守り♥」

だが、それがミハルの翼から落ちた羽であることに
ジョニ子は気づく由もなかった。

「ゆっくり出来なかったから明日にでもまたステフの家に遊びに行こうかしら」

692 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/28(水) 19:50:39 ID:EwNy7HOhO
ある牧場近くの街を歩くゲデ子。

「牛が逃げたぞ!捕まえてくれえ!」

叫び声に振り返った彼女の脇を逞しい牡牛が猛然と駆け抜けていく。
後から何人か追い掛けるが誰も追いつけない。
その牡牛の見覚えのある後ろ姿にゲデ子の口元が綻ぶ。
やがてあの旅で出会い苦楽を共にした仲間たちへと思いは巡る。

次の場面へ

693 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/28(水) 20:21:28 ID:l1vZoj4D0
>>684 乙です。


美姫は例のスケータースーツで色々な衣装や動物に変身して、一人楽しんでいた。
「もうすぐこの機能ともお別れなのね…名残惜しいから、記念に悪戯しちゃおっかな♪」

練習の最中なのにおしゃべりしている大輔と未来の前に、スッと現れる歌子先生。

ビックリして慌てふためく大輔。そしてペコペコ頭を下げる。

美姫「うふふふ♪私よ、私。二人とも随分楽しそうじゃない?」
大輔「…なーんだ美姫ちゃん!止めてよーそういうのーー」

未来がさっと二人の間に入り、大輔をかばう。

未来「駄目!ダイスケさんに意地悪しないで!たとえ美姫ちゃんでも、未来許さないから!!」

たまらず吹き出す、美姫&大輔。 向こう側で練習していた真央と信成も腹をかかえて笑っていた……

次の場面へ


694 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/28(水) 20:24:03 ID:mbLoN4r4O
自分もちょくちょく参加してたけどこのスレ内でウイルス編終わって良かったよ…
トラが放置気味だったんで、べるるんと蜂の時に捩込んだのが初めての書き込みだった
その後暗室の事とかゆかさんと豚とかKDVPスイス行かせたり
またトラが目立たないんで寿司屋行かせたりADSLの夢の中に行かせたり…
最後に何とか暗黒舞踏をねじ込めたのが一番良かったかなw

次からは八割ギャグでウイルスの設定みたいに面倒なのは無しにしてはどうか?
所詮ネタスレだし、シリアスはたまにあるからいいもんで…
一話一スレで完結、ってルールもいいと思う
ともかく読んでた人も書いてた人も皆乙!

695 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/28(水) 21:25:09 ID:k1cPnMrz0
ROM専でしたが、職人の皆様乙でした!楽しませていただきました。
ギャグもシリアス展開もwktkしながら読みました。
ウィルス編が無事終わったのが何よりです。

>>684
スレ立て乙です

696 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/28(水) 22:11:20 ID:RPvIibd70
職人の皆さま本当にありがとうございました&お疲れさまでした。
とっても楽しかったです。
皆のスケートに対する愛があふれていて暖かい気持ちになれました。
ROM専でしたが私にも文才がほしいな、と強く思いました。

697 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/28(水) 23:19:16 ID:RCSadvxG0
「よし、これでOKっと」
バトルは一通のメールを送信した。
水族館で稼いでくれたPちゃんへのお礼メールだ。
お気に入りのお菓子も別便でたっぷり送っておいた。もちろん元払いだ。
「これはどうしよっかなー」
見ているのはランビエールからのメール。
大切なコレクションが吹き飛んで戻ってきた経緯が長々と書いてある。
ヒトPが稼ぎ出したお金のことを聞いて
バトルに助けてメールを送ったのだ。
研究所で進めてきたウイルスの研究費と
今回の事件で自分にきた請求書を支払うと
ぎりぎり残りのお金でランビエールの着払い料金を支払えそうだ。
「仕方ない、払ってやるか」
大変な思いをしたことだし、元々はなかったお金。どうせあぶく銭だ。
「お礼としてコレクションの一部を見せてね、と」
ランビの幅広い趣味を知ってか知らずかバトルはメールの最後にそう付け加えた。

698 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/29(木) 00:07:56 ID:3OfLHU320
>>687
私も蜂とてんと虫が大好きでした。虫かてでけることがある!にはジワ〜っときたな…。
あとリスデマンの諸々の活躍っぷりに、山盛りのドングリ上げたくなったw

職人の皆様、心底乙でした!

699 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/29(木) 00:13:27 ID:HYEYzJPXO
ライサ始めた人です。話の繋ぎがすごくて感動しました。
リレーの楽しさを知りました。ありがとう。

700 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/29(木) 01:05:09 ID:8mrvzxl30
>>699
どのライサも面白かったです!お疲れ様です。

701 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/29(木) 01:30:34 ID:RQYe9fCu0
次スレもたったのか
楽しく読ませてもらってたよ。ちょっとだけネタに参加したり

702 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/29(木) 09:44:17 ID:ZIMUZrMi0
銀盤のプリンシバル ジェーニャの産みの職人さん、GJでした!
ほんとにあのネタは笑わせてもらったし、マジでアニメになるといいと思ったものでした。
漏れも「クワドを継ぐ者」を投稿させてもらいました。
どうせなら、銀盤の〜、でスレできないかなと思ったりしている次第です。
立てるなら別板が妥当でしょうが、どうでしょうか?

なにはともあれ、職人さんたち、お疲れ様でした。
やっぱジョニ子はいいキャラだな〜〜〜〜〜

703 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/29(木) 10:10:26 ID:QosTnpkS0
仕事はやいね 何を書いても荒れる

704 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/29(木) 10:11:18 ID:QosTnpkS0
すいません誤爆してしまいました。
する〜してください


705 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/29(木) 16:36:50 ID:j2q4xeEi0
「銀盤(ry」面白かったよね!
次スレでもちょこちょこ挟んでくれたらうれしいです。

706 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/29(木) 21:38:55 ID:XfvTJn+f0
残り9KB使っちゃおっと……
  第1巻 1〜4話
 第1話  「名前はジェーニャ」
ロシアのあるところに、ジェーニャという男の子が生まれました。
生まれて9カ月で歩けるほど運動神経がいいジェーニャですが、とても体の弱い子供でした。
両親は心配してジェーニャの体を鍛えるため、スケートリンクにつれていくことにしたのです。
 第2話  「初めてのリンク」
すぐにスケートがうまくなったジェーニャ。
スケートの他に民族舞踊も始めたけど一番好きなのはスケート!
コーチの皆がジェーニャを取り合ったけど、ジェーニャは自分の意志でスケートを選んだのです。
でも困ったことになりました。ジェーニャが通うスケート学校が閉鎖されることに!?
 第3話  「ぼくは強化選手」
スケートを続けたいジェーニャ。
えらいスケートの先生に認めてもらえば、スケートを続けられるかもしれません。
がんばって練習の成果を見せたところ、先生のお眼鏡に適ってスケートができることに!
でもそれは、大好きなお母さんと別れることでもありました。
 第4話  「サンクトペテルブルク」
一人でサンクトペテルブルグに住むことになったジェーニャ。
知らない人ばかりの町は危ない事ばかりです。
ご飯は食べられないし、同じ生徒たちはいじわるだし。
バナナの誘惑がジェーニャを襲います。
  第2巻 5〜8話
 第5話  「ありがとうミーシン先生」
ミーシン先生のおうちに一緒に住めることになったジェーニャ。
スケートの方も順調です。いじめる人だけではなく、ウルマノフ先輩みたいにかばってくれる人もでてきたし。
でもそうではない人たちもいます。
ただそのなかで一人とびぬけた実力の人がいて……
 第6話  「4回転」
14歳になったジェーニャ。ついに4回転に挑戦!
そして世界ジュニア選手権にも。どんどん力がついてきてうれしいジェーニャ。
ミーシンコーチも力を入れて教えてくれます。
でも、他の皆もミーシンコーチに教えて欲しいみたい。
 第7話  「ライバル」
ワンバナナを滑ったリョーシャ先輩。
ミーシンコーチにとめられていたのに何で滑ったのだろう。
ジェーニャは不思議でなりません。
リョーシャ先輩は、深く悩んでいたのです。
そして二人の対決が、図らずも始まることに……
 第8話  「リョーシャ先輩の旅立ち」
世界選手権にでたリョーシャとジェーニャ。
1位を取ったのはリョーシャ先輩でした。
世界最年少で表彰台に上ったジェーニャは、2つのエキシビジョンを演じます。
でも、そのすぐ後でした。リョーシャ先輩が旅立つのは……

707 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/29(木) 21:39:36 ID:XfvTJn+f0
  第3巻 9〜12話
 第9話  「恥ずかしいプログラム」
リョーシャを倒し、世界1位となったジェーニャ。
世界王者の称号とともに踊るエキシビジョンは、全世界を驚きと悲鳴の渦に陥れた。
その腰振りを習得するのに、どれほど苦労をしたか、ジェーニャしかわからない。
 第10話 「初めてのオリンピック」
オリンピックの年がきた。急いで完成させたプログラムも完璧に仕上げた。
足の怪我が不安だけれど、後はリョーシャとの全面対決を残すのみだ。
しかし、ジェーニャは五輪の『魔物』に足をすくわれる。
 第11話 「やけくそカルメン」
ショートで転倒し、大きく出遅れたジェーニャ。ライバルリョーシャは完璧な演技をしてのけた。
どんな演技をしても勝てる要素がない。リョーシャがミスをしない限りは。そしてミスをするリョーシャではない。
「僕のオリンピックはまだ終わっていない!」
ミーシンのことばに反論し、ジェーニャは最後の賭けにいどむ。 
 第12話 「ブリザード」
完璧な演技をしたジェーニャ。完璧な演技をしたリョーシャ。
オリンピックは終わった。
凍りつく表彰台。
途方に暮れるジェーニャを、原因不明の病が襲う。
  第4巻 13〜最終話
 第13話 「負傷との戦い」
右足首の負傷のせいで、世界選手権を棄権することにしたジェーニャ。
体で苦しむのはジェーニャだけではなかった。
彼が、引退を発表した。
 第14話 「新EXは一人二役?!」
落ち込むジェーニャを慰めるために、ミーシンが新しいエキシビジョンのアイデアを持ってきた。
真っ赤なスカートをはいて練習するジェーニャ。
 第15話 「運命のニジンスキー」
ロシアを代表するバレエダンサー、ニジンスキーの自伝を読んだジェーニャ。
感動した彼はこれをプログラムにすることを選ぶが、振付をユーリと考えても音楽が決まらない。
そんなとき、ジェーニャはとある天才の音楽を知る。
  最終話  「伝説のオール6.0」
銀色の氷の上に、プリンシバルが降り立つ。
涙と感動の演技を、しかと刻め。

708 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/30(金) 00:14:24 ID:2/Okzcvp0
もういらないかもしれませんが、
エンドロールに間に合わなかった方の為に立ててみました。

http://schiphol.2ch.net/test/read.cgi/sposaloon/1272553489/

709 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/30(金) 15:27:55 ID:2/Okzcvp0
崇彦君はどうしてるんだろう?

710 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/04/30(金) 23:41:36 ID:29R36G6G0
あれからどれくらいったったのだろう・・・
周囲からウィルスに関するあらゆる記憶、証拠、研究成果が急速に消えつつあった。

崇彦は横浜のとある公園にいた。
小高い丘から前方を見ると、見えるのはベイブリッジ。

騒動が収まった後、彼はしばらく世界を彷徨っていた。
時々送られてくる心配のメールには短く返事を書いてやり過ごしていた。

「本当は、前に進まなきゃいけないのに・・・」

そう思いながら、心のどこかにある虚しさ、寂しさ

その気持ちをもう少しだけそのままにしておきたかったのかもしれない

「出来れば、さよならを言いたかった・・・」

何も言わずに召されていった、クリプトン人の魂たち
もしかしたらこれは哀悼の気持ちから来るものなのか

「・・・でも、結局ここに来てしまった。今はこの場所がじぶんの居場所なのかもしれない」

地元の名古屋ではなく、恩師のいる横浜

「わがままだけども、もう少しこの気持ちのままでいさせて欲しい」

自分の記憶の中からも徐々に消えつつあるウィルスに関する記憶
この事実を一日でもながく憶えていたい
この気持ちを永らえることが自分にとっての彼らへの餞
もしかしたら、長老達は困った顔をするかもしれない
でもこれは自分自身が決めたこと

「・・・・さようなら、ありがとう・・・」

空に向かって声を掛ける

その先に見えたのは明日が紡ぎだす小さな未来




711 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/05/01(土) 13:52:23 ID:RjPQol++0
ウィルス編について大体の拠点とおおざっぱな時間の流れを書き出してみました。
大まかな場所のみなので、名古屋等細かな場所は省きます。



ランビエール家(スイス)---------最初の拠点。各国から続々とスケーター達が集合。後にほのぼのゲデ子一行の拠点に。
               スケーターズに勝手に破壊されたり飲み食いされたり、襲撃者が来たり。結構散々な目に
               あっている割にはゲデ子達によって修復され、最終的には奇麗に。

水族館とトロント大学(カナダ)---------ウィルスと、クリプトン星にある水によく似た成分の水を研究中。
パスツール研究所(フランス)------ウィルスを研究中。

高田馬場スケートリンク(以下日本)-------スケート力を高め、安定させる選手が続出。


早稲田大学研究室----------------------------基本の拠点。襲撃されり、せっぼん祭りがあったり。
由布院-------------------------------------クリプトン星にある水によく似た成分の温泉がある。


熊本の某ホテル------------------------スケーター達の最終拠点。寿司を大量に出したり、襲撃されたり。
               宴会場には夢のビジョンやBF(バトルフィールド)を映し出すテレビがある。
               夢の世界の時間が長いが、実際には数日も経っていない。

熊本の元スケート場------------------ホテルから数分の場所にある。地下にはクリプトン製の実験室を兼ねた迷宮がある。
               リンク自体が巨大な装置になっているのだが、うまくカモフラージュされている所為なのか
               敵のアジトには見えない。ワープ装置でのみ地下の迷宮に行ける。
               地下の迷宮はBF(バトルフィールド)とワープ装置でつながる。
               

BF(バトルフィールド)-----------最初に小塚が飛ばされた最終決戦場。空が見えるが外かどうかも解らない。何処にあるのかも不明。
               移動手段はワープ装置のみ。熊本の元スケート場近くと、ホテルの宴会場とワープ装置でつながる。


阿蘇山地下のクリプトン製スケートリンク-------------最初に中に入るには、二つのアイテムと適切な人物が必要。ホテルの宴会場と最終的にワープ装置でつながる。



せっぼん祭りあたりで旅行に出かけて、帰って来たらドシリアスな展開になってて正直焦りましたが(汗)
(謎とか作っておいてそのまま、というのは許せないタイプですので…)
なんとかオチをつけられてよかったです。あれで良かったでしょうか?皆さんならどうしました?
色々矛盾な部分(時間の早さとか)はありましたが細けぇことはry

現在ROMの職人Dでした。

最後の方はパソコンにつっぷしてリアルで小塚君状態でした…本当に纏まって良かった(涙)

712 :氷上の名無しさん@実況厳禁:2010/05/01(土) 15:57:12 ID:hhbBrcwX0
ADSLの夢が最後「二重人格」になったのは、なんかうまくハマりましたね…

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